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【映画感想レビュー】『プリデスティネーション』の個人的評価(ネタバレあり)

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映画プリデスティネーション映画

ジョンは、バーテンダーに自らの身の上を語る。同情したバーテンダーは彼に復讐のチャンスを与えると提案。2人で7年前へとタイムスリップする。バーテンダーは未来から来た時空警察官だったのだ。彼は連続爆弾魔ボマーの犯行阻止を最後とし、自分の後釜にジョンを据えようとしていた。

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難解で考察しがいがある良作SF映画

こちらの映画、1959年のロバート・A・ハインラインの短編SF小説『輪廻の蛇』が原作だそうです。
かなりひねくれたストーリーで、すごく印象に残る映画でした。そしてとても難解。
一度観るだけでは理解するのが難しいストーリーだと感じました。

これは、今までのAmazon Primeビデオで無料で観れる良作SFサスペンス映画でした

・『プリデスティネーション』の作品データ

監督
マイケル・スピエリッグ
ピーター・スピエリッグ

キャスト
イーサン・ホーク(バーテンダー)
サラ・スヌーク(ジョン/ジェーン)
ノア・テイラー(ロバートソン)

原題:Predestination
製作年:2014年
製作国:オーストラリア
上映時間:97分

・『プリデスティネーション』のあらすじ(ネタバレあり)

1970年、爆弾を処理しようとしていた男が爆弾処理の失敗により顔に大火傷を負う。するとそこへ見知らぬ人が現れた。その人物からバイオリンケースのようなタイムマシーン装置を手渡され、未来に飛ぶ。

1992年、彼はある組織の治療により顔面再建手術を受けた。別の顔、別の声帯となった男(イーサンホーク)は、組織の命令により過去に戻ることを命じられる。その組織の情報により1975年にニューヨークで爆弾魔が11,000人を殺害したことがわかりました。

1970年、爆弾魔を止めるべく、過去に戻った男はバーテンダーを装い、作家の仕事をしているジョンという青年を待つ。ジョンはバーテンダーとの会話の中で自分の過去について打ち明け始める。


ジェーン(ジョン)が打ち明けた過去
・ジョンは元々ジェーンという女だった

・親に捨てられ孤児院で育った。男の子と同じくらい強く、喧嘩に明け暮れた

・数学と物理が得意で宇宙飛行に憧れていたため、政府の重要な任務を行うスペースコープ社に応募。入社試験にて成績最優秀だったが、女性訓練生と喧嘩をしてしまい入社資格をはく奪された

・その後は昼間は家政婦として働き、夜は学校に通っていた。学校の帰り道、ある男性と出会い、考え方が合う人に初めて出会い恋に落ちる。しかしその相手は「すぐ戻る」と言い残し消えた

・消えた彼との間の子どもを妊娠していることが発覚、女の子を出産。分娩医から衝撃の事実を突きつけられる。男性器と女性器の両方を有していたが、出産の影響で女性器が使えなくなったため切除し、男性器を再建したとのこと

・生まれた女の子には自分の女性だった頃の名前を授けジェーンと名付けるが、生後二週間で誘拐され行方不明になった

・ホルモンバランスも変化し、男性として生まれ変わり、ジョンと名乗って生きることとなった。自分を捨て人生を破壊した彼に恨みを持ちつつ、作家として活動を始めた

過去を打ち明けたジョンに対し、バーテンダーは自分は時空捜査官であることを打ち明け、ジョンに1963年に戻って彼の人生を台無しにした男を殺す機会を与える見返りに、ジョンも時空捜査に協力するよう要請。その後、二人は一緒に1963年にタイムスリップ。

1963年、ジョンは女性だった頃の若い自分、ジェーンと恋に落ちて、最終的には彼らに成長する子供を彼女に妊娠させるという驚きの展開に。
その間、バーテンダーは1970年にタイムスリップし、爆弾処理に失敗し顔に大やけどをした自分を助けるべく、爆弾を設置する前の爆弾魔と対峙する。しかし、それは失敗に終わる。爆弾魔には逃げられたが、爆弾処理に失敗し、顔に大やけどを負った自分にタイムマシンを渡し、治療させるため未来へ逃がす。
その後、バーテンダーは1964年に旅行し、ジェーンの赤ちゃんを連れて、 1945年に孤児院に置きに行く。その後、1963年に戻り、ジョンを呼び出し1985年に連れ出す。その時にジョンがジェーンに対して「すぐ戻る」と言い残し去る。

1985年、バーテンダーは引退し、代わりにジョンは夢であった時空捜査官となる。

1975年、引退したバーテンダーはこの時代に残り余生を過ごすことを決め、タイムマシンが二度と使用できないよう機能停止することを試みるが、エラーが出てしまう。
この時代を選んだ理由は、1975年にニューヨークで爆弾魔が11,000人を殺害することを阻止するため。
遂に、爆弾魔の居場所を突き止めたバーテンダー。コインランドリーにたたずむ爆弾魔の正体は、なんと自分だったのだ。爆弾魔となった理由は、タイムマシンを駆使して独自に捜査を続け、人々を救っていった結果だという。破壊した施設は、いずれ工害などを引き起こしより多くの人を殺す。だからその前にタイムスリップしては爆破を繰り返していた。
それを聞いたバーテンダーは、「俺はお前にはならん」と言い、ニューヨークの爆発を止めるべく未来の自分を射殺する。

最後の最後にさらにどんでん返しが。ジェーンと一緒にいたジョンを呼び出し、1985年に連れ出す前にこう言っていたことが発覚。
「俺のことがもう分かる頃だろう。俺もまた彼女(ジェーン)を愛している。」
ラストシーンでバーテンダーのお腹などには痛々しい傷があることが判明。
バーテンダーはジョンだった。

つまり、バーテンダー、爆弾魔、ジェーン、ジョンはすべて同一人物だった。

・『プリデスティネーション』の個人的な評価 かちおランク:A

8.0 / 10点

ものすごく斬新な映画でした。敵味方すべて自分だったという映画は初めて観た。
ストーリーのアイデアは本当に素晴らしい。
ただ、見せ方がもう少しうまくできたのではないかという点があり、惜しいといった感じ。全体的に淡々と物語が進んでしまったので、もう少し起伏があっても良かった。

序盤にバーテンダーがジョンに向かって言った、「鶏が先か、卵が先か」というセリフ。まさに全部自分だったという衝撃の落ちを受けてから、考えさせられる言葉だった。自分と自分の間に生まれた自分は、いつ自分になったのかという頭がおかしくなる無限ループに陥ってしまう。

複雑で一回では理解しきれず、もう一度観たくなるような一作だった。
オススメです。

どうも、かちおでしたー。

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