これまで「高性能な小型タブレット」といえば、長らくiPad miniの一強時代が続いていました。
Android陣営にはスペックを抑えたエントリーモデルが多く、ハイスペックな8インチ端末を待ち望んでいた方も多いのではないでしょうか。
そんな中、満を持して登場したのが「Xiaomi Pad Mini」です。
片手で持てる絶妙なサイズ感に、最新のフラッグシップ級チップセットを搭載し、iPad miniを凌駕するスペックを備えています。
この記事では、Xiaomi Pad Miniの実力を徹底的にレビュー解説します。
スペックやゲーム性能、独自のデュアルポート機能、そして気になるiPad miniとの比較まで、購入前に知っておくべき情報を網羅しました。
この「小さな巨人」があなたの生活をどう変えるのか、その全貌を明らかにしていきましょう。
Xiaomi Pad Mini レビュー:結論と評価
結論から申し上げますと、Xiaomi Pad Miniは現在購入できる8インチクラスのタブレットの中で、間違いなく最高峰の完成度を誇る一台です。
これまでAndroidの小型タブレットに抱いていた「性能不足」や「安っぽさ」というイメージを完全に払拭する出来栄えといえます。
iPad miniと比較しても、ディスプレイの滑らかさや充電速度など、多くの面で上回る性能を持っています。
【結論】Xiaomi Pad Miniはどんな人におすすめ?
Xiaomi Pad Miniは、特に「コンテンツ消費」と「ゲームプレイ」を重視する方に最適です。
通勤や通学の電車内で電子書籍を読んだり、自宅のソファで動画視聴やブラウジングを楽しんだりする用途において、この8.8インチというサイズ感は絶妙にマッチします。
また、最新の重い3Dゲームを外出先でも快適に遊びたいゲーマーにとっても、強力な処理性能と冷却性能は大きな魅力となるでしょう。
Androidの自由度を活かし、カスタマイズやファイル管理を柔軟に行いたいユーザーにも強くおすすめできます。
iPad miniではなくXiaomi Pad Miniを選ぶべき理由とは?
iPad miniではなく本機を選ぶ最大の理由は、「165Hzの高リフレッシュレート」と「アスペクト比」にあります。
iPad mini(第7世代含む)のリフレッシュレートは60Hzに留まっていますが、Xiaomi Pad Miniは最大165Hzに対応しており、画面のスクロールやゲームの動きが圧倒的に滑らかです。
また、画面比率が16:10であるため、動画コンテンツを表示した際に上下の黒帯が少なく、iPad mini(4:3に近い比率)よりも画面を広く使って映像に没入できます。
これらの視聴体験の差は、エンタメ用途において決定的な違いを生み出します。
実際に使って感じた「最強」のメリットと「惜しい」デメリット
実際に使用して感じた最大のメリットは、やはり「片手で持てるサイズにフラッグシップ性能が詰まっている」という点です。
重量は約326gと軽量で、長時間持っていても疲れにくく、それでいて動作は驚くほどサクサクです。
また、独自の「デュアルUSB-Cポート」は、充電しながら有線イヤホンを使えるなど、想像以上に実用性が高いと感じました。
一方で「惜しい」と感じたデメリットは、生体認証が顔認証のみで指紋認証に対応していない点です。
また、microSDカードによるストレージ拡張ができないため、容量選びには慎重さが求められます。
Xiaomi Pad Miniのスペックとゲーミング性能(AnTuTuスコア)
小型タブレットでありながら、Xiaomi Pad Miniの中身は最新のハイエンドスマートフォンと同等の性能を持っています。
心臓部にはMediaTekの最新フラッグシップチップ「Dimensity 9400+」が搭載されており、処理能力に妥協はありません。
この圧倒的なパワーにより、日常の操作から高負荷な作業まで、あらゆるタスクをストレスなくこなせます。
Dimensity 9400+搭載の実力は?ベンチマークスコア計測結果
Dimensity 9400+を搭載したXiaomi Pad Miniの処理性能は驚異的です。
ベンチマークテストであるAnTuTuスコアの実測値では、約250万点から260万点前後のスコアを記録しています。
これは現行の最高峰スマートフォンと肩を並べる数値であり、タブレットとしては規格外の性能です。
アプリの起動速度、マルチタスクの切り替え、Webページの読み込みなど、全ての動作が瞬時に行われます。
原神などの重いゲームは最高画質でサクサク動くか?
『原神』や『崩壊:スターレイル』、『ゼンレスゾーンゼロ』といった非常に負荷の高い3Dアクションゲームも、最高画質設定かつ60fpsで極めて快適に動作します。
実際にプレイしてもカクつきやフレームレートの低下を感じることはほとんどありません。
また、8.8インチという筐体サイズが放熱に有利に働いており、スマートフォンでプレイするよりも熱を持ちにくく、パフォーマンスが長時間維持されます。
ゲームプレイ中に充電ポートの位置が邪魔にならないデュアルポート仕様も、ゲーマーにとって大きな加点要素です。
8GB/12GBメモリと256GB/512GBストレージの選び方
メモリ(RAM)とストレージ(ROM)の構成は、使用用途に合わせて選ぶ必要があります。
一般的な動画視聴、Web閲覧、軽めのゲームが中心であれば、8GBメモリ+256GBストレージのモデルで十分快適です。
一方で、複数の重いゲームを同時に起動したり、長期的に多くのアプリやデータを保存したりしたい場合は、12GBメモリ+512GBストレージのモデルが安心です。
後述しますが、microSDカードが使えないため、迷ったら容量の大きいモデルを選んでおくのが無難です。
8.8インチディスプレイの画質と165Hzの滑らかさを検証
Xiaomi Pad Miniのディスプレイは、単にサイズが小さいだけでなく、品質面でも非常に高いスペックを誇ります。
有機ELではありませんが、高品質なLCD(液晶)パネルを採用しており、明るく鮮明な表示が可能です。
解像度、リフレッシュレート、色表現のすべてにおいて、ハイエンドモデルに相応しい仕上がりとなっています。
3K解像度(3008×1880)と16:10比率は動画視聴に最適か?
画面解像度は3K(3008×1880)で、画素密度は403ppiに達します。
これはiPad miniの326ppiを大きく上回る数値であり、文字や写真のディテールが非常に緻密に表示されます。
アスペクト比は16:10を採用しているため、YouTubeや映画などの動画コンテンツとの相性が抜群です。
iPad miniのような正方形に近い画面では動画の上下に大きな黒帯ができてしまいますが、Xiaomi Pad Miniでは画面いっぱいに映像を表示でき、高い没入感を得られます。
最大165Hzリフレッシュレートの恩恵とヌルヌル感
最大165Hzのリフレッシュレートは、本機の最大の魅力の一つです。
一般的な60Hzの画面と比較すると、1秒間に書き換わる回数が2.75倍以上になるため、残像感がほとんどありません。
Webサイトのスクロールは指に吸い付くように動き、FPSなどの動きの激しいゲームでは敵の動きをより正確に視認できます。
一度この滑らかさを体験すると、60Hzの画面には戻れないと感じるほどの違いがあります。
Widevine L1対応でAmazonプライムやNetflixは高画質再生できる?
著作権保護レベルを示すWidevineセキュリティレベルは、最高ランクの「L1」に対応しています。
これにより、Amazonプライムビデオ、Netflix、Disney+などの動画配信サービスにおいて、高画質(HD画質以上)でのストリーミング再生が可能です。
高精細なディスプレイ性能をフルに活かして、映画やドラマを美しい映像で楽しむことができます。
独自の強み!デュアルUSB-Cポートとバッテリー性能
Xiaomi Pad Miniには、他のタブレットには見られないユニークかつ実用的な機能として「デュアルUSB-Cポート」が搭載されています。
本体の短辺(底面)と長辺(側面)にそれぞれ1つずつUSB-Cポートがあり、これが使い勝手を劇的に向上させます。
バッテリー周りの仕様も充実しており、モバイル用途としての完成度を高めています。
ポートが2つあるメリットとは?充電しながら有線イヤホン・映像出力が可能
2つのUSB-Cポートがあることで、充電しながら他の周辺機器を同時に接続できるのが大きなメリットです。
例えば、一方のポートで充電を行いながら、もう一方のポートに有線イヤホンやUSB DACを接続して高音質な音楽を楽しむことができます。
また、長辺側のポートは映像出力に対応しているため、外部モニターに画面を出力しながら、短辺側のポートで充電やマウス接続を行うといったPCライクな使い方も可能です。
横持ちでゲームをする際、邪魔にならない位置のポートを選んで充電できるのも嬉しいポイントです。
7500mAhバッテリーの持ちと67W急速充電の速度テスト
コンパクトなボディの中に、7500mAhという大容量バッテリーを搭載しています。
電力効率の良いSoCとの組み合わせにより、動画視聴やブラウジングであれば1日中余裕を持って使用できます。
充電速度に関しては、最大67Wの急速充電「ハイパーチャージ」に対応しています。
付属の充電器を使用すれば、わずか30分程度で半分以上の充電が可能であり、ちょっとした隙間時間にバッテリーを回復させることができます。
緊急時に役立つモバイルバッテリー機能(リバース充電)の使い方
Xiaomi Pad Miniは、他のデバイスへ給電する「リバース充電」機能にも対応しています。
最大18Wの出力が可能で、外出先でスマートフォンのバッテリーが切れそうな時などに、タブレットからスマホへケーブルを繋ぐだけで充電が可能です。
まるで大容量モバイルバッテリーのように使えるため、荷物を減らしたいミニマリストにとっても心強い機能といえます。
Xiaomi Pad MiniとiPad mini(第7世代・A17 Pro)の違いを比較
8インチタブレットを検討する際、どうしても比較対象になるのがiPad mini(第7世代)です。
どちらも非常に優れたデバイスですが、得意とする領域や仕様には明確な違いがあります。
それぞれの特徴を理解し、自分の用途に合った方を選ぶことが重要です。
【画面比較】165Hz(Xiaomi)vs 60Hz(iPad mini)の決定的な差
ディスプレイ性能における最大の差はリフレッシュレートです。
Xiaomi Pad Miniの165Hzに対し、最新のiPad mini(A17 Pro)でも依然として60Hz止まりです。
ブラウジングの快適さ、ゲームの操作感、ペン入力の追従性など、動的な表示品質においてはXiaomi Pad Miniが圧倒的に優れています。
一方で、iPad miniは色味の正確さや、プロクリエイター向けアプリへの対応度で一日の長があります。
【拡張性比較】Androidの自由度とファイル管理のしやすさ
OSの違いによる使い勝手の差も大きなポイントです。
Xiaomi Pad Mini(Android)はファイル管理がPCライクで自由度が高く、PCとのデータ連携もドラッグ&ドロップで簡単に行えます。
また、デュアルポートを活用した周辺機器の同時接続も強みです。
iPad mini(iPadOS)は、iPhoneやMacとの強力な連携機能(AirDropやユニバーサルコントロールなど)が魅力であり、Apple製品のエコシステムに深く浸かっているユーザーにとっては利便性が高いでしょう。
【コスパ比較】価格差とリセールバリューをどう考えるか?
コストパフォーマンスの面では、本体価格の安さでXiaomi Pad Miniに分があります。
同等のストレージ容量で比較した場合、Xiaomi Pad Miniの方が数万円安く購入できるケースが多いです。
しかし、iPadシリーズは中古市場での買取価格(リセールバリュー)が非常に高く、数年使って売却することを前提に考えると、実質的なコスト差は縮まる可能性があります。
初期費用を抑えたいならXiaomi、売却時の価値も考慮するならiPadという選び方ができます。
購入前に知っておくべきXiaomi Pad Miniの注意点とデメリット
ここまでメリットを中心に解説してきましたが、購入後に後悔しないためにはデメリットや注意点もしっかり把握しておく必要があります。
ハイスペックな端末ですが、コストカットや設計上の理由で搭載されていない機能もいくつか存在します。
microSDカード非対応とGPS非搭載の影響は?
Androidタブレットの利点であることの多い「microSDカードスロット」が、本機には搭載されていません。
そのため、購入後にストレージ容量を増やすことができない点には注意が必要です。
また、Wi-Fiモデルのみの展開であり、GPSモジュールも非搭載です。
カーナビ代わりに使用したいと考えている場合、位置情報の取得はWi-Fiネットワークやテザリング元のスマホ情報に依存するため、精度や利便性が落ちる可能性があります。
生体認証は顔認証のみ?指紋認証がない点について
セキュリティロックの解除は、パスコードまたは顔認証のみとなります。
指紋認証センサーは搭載されていません。
顔認証の精度や速度は良好ですが、マスク着用時や暗所など、顔認証が使いにくいシチュエーションではパスコード入力が必要になるため、指紋認証に慣れている方は不便に感じるかもしれません。
防水性能(IP52)とイヤホンジャック非搭載の対策
防水防塵性能は「IP52」等級です。
これは「防滴」レベルであり、軽い雨や水しぶき程度なら耐えられますが、お風呂での使用や水没には対応していません。
水回りでの使用には十分な注意が必要です。
また、3.5mmイヤホンジャックは非搭載です。
有線イヤホンを使いたい場合は、USB-C変換アダプタを使用するか、デュアルポートの利点を活かしてUSB-Cイヤホンを直接接続する必要があります。
Xiaomi Pad Miniの評判・口コミまとめ
発売以来、多くのユーザーから注目を集めているXiaomi Pad Miniですが、実際の評判はどうなのでしょうか。
ネット上の口コミやレビュー動画などから見えてくる、リアルな評価をまとめました。
ユーザーが高く評価している「サイズ感」と「処理性能」の声
多くのユーザーが絶賛しているのは、やはり「8.8インチという絶妙なサイズ感」と「ヌルサクな動作」です。
「片手で持てるのに原神が最高画質で動くのが感動的」「漫画を読むのにこれ以上の端末はない」といった声が多く聞かれます。
また、デュアルポートの便利さに驚く声や、急速充電の速さを評価する意見も多数見受けられます。
購入者が不満に感じている「アクセサリー」や「OS」の課題
一方で、不満点として挙げられることが多いのは「アクセサリーの選択肢の少なさ」です。
iPad miniに比べてサードパーティ製のケースやフィルムの種類が少なく、自分好みのカスタマイズがしにくいという声があります。
また、「Xiaomi HyperOS」の挙動に慣れが必要という意見や、一部アプリの最適化不足を指摘する声もあり、ソフトウェア面での成熟にはまだ伸びしろがあるようです。
Twitter(X)やYouTubeでのリアルな評価・反応
SNSや動画サイトでは、「iPad miniキラーがついに現れた」「Android派の最適解」といったポジティブな反応が目立ちます。
特にガジェット好きの層からは、その尖ったスペックとコストパフォーマンスの高さが熱烈に支持されています。
「これ一台あればスマホとPCの隙間を完璧に埋められる」という評価が、この製品の立ち位置を象徴しています。
Xiaomi Pad Miniの価格・発売日と安く買う方法
最後に、Xiaomi Pad Miniをお得に手に入れるための情報をお伝えします。
高性能なタブレットだからこそ、購入タイミングや方法を工夫して、少しでも安く手に入れたいものです。
日本国内版の定価とブラックフライデー等のセール情報
日本国内版の定価は、8GB+256GBモデルで約74,980円前後からスタートしています。
しかし、Amazonのブラックフライデーや楽天スーパーセール、Xiaomi公式サイトのセール期間中には、割引価格で販売されることがあります。
また、発売記念キャンペーンなどで特典が付く場合もあるため、購入前には各ECサイトの価格動向をチェックすることをおすすめします。
純正カバーやスタイラスペン(Focus Pen)は必要か?
本体と同時に検討したいのが純正アクセサリーです。
「Xiaomi Focus Pen」は筆圧検知に対応し、多機能ボタンも備えているため、手書きメモやイラスト作成を行うなら必須級のアイテムです。
純正カバーは本体にフィットし、スタンドとしても使えるため利便性が高いですが、サードパーティ製でも代用は可能です。
用途に合わせて、本当に必要なものを選択しましょう。
Xiaomi Pad Miniはコスパ最強の8インチタブレットと言えるか?
総合的に見て、Xiaomi Pad Miniはコストパフォーマンス「最強」の8インチタブレットと言って差し支えありません。
7万円台という価格で、これだけの処理性能、ディスプレイ品質、独自機能を備えた端末は他に見当たりません。
iPad miniの価格上昇が続く中で、高性能かつ手の届きやすい価格を実現した本機は、多くのユーザーにとって「正解」となる一台でしょう。
まとめ:Xiaomi Pad Miniレビュー解説
今回は、8.8インチのハイスペックタブレット「Xiaomi Pad Mini」についてレビュー解説しました。
iPad mini一強だった小型タブレット市場に、強力なライバルが登場したことは、私たちユーザーにとって大きなメリットです。
圧倒的な画面の滑らかさ、ゲームも余裕の処理能力、そしてデュアルポートなどの独自機能は、あなたのデジタルライフをより快適なものにしてくれるでしょう。
最後に、この記事の要点をまとめました。
- Xiaomi Pad Miniは8.8インチの最強Androidタブレットである
- iPad miniを凌ぐ165Hzのリフレッシュレートで画面が圧倒的に滑らか
- 最新SoC「Dimensity 9400+」搭載で重い3Dゲームも最高画質で動作
- AnTuTuスコアは約250万点超えとフラッグシップ級の性能を誇る
- 独自のデュアルUSB-Cポートにより充電しながらイヤホンや映像出力が可能
- アスペクト比16:10で動画視聴時の没入感がiPad miniより高い
- 67W急速充電により約30分で半分以上の充電が可能である
- microSDカード非対応のためストレージ容量選びは慎重に行う必要がある
- 生体認証は顔認証のみで指紋認証には対応していない点に注意
- コンテンツ消費やゲーム用途において現状最高の小型タブレットである
