「サポートされていないファイル形式です」スマホでの原因と開き方

スマートフォンでメールの添付ファイルやダウンロードしたデータを開こうとしたとき、「サポートされていないファイル形式です」というエラーメッセージが表示され、困ってしまった経験はないでしょうか。

重要な仕事の資料や、友人から送られてきた思い出の写真が見られないと、どうしても焦ってしまうものです。

しかし、このメッセージは「ファイルが壊れている」という意味であるとは限りません。

多くの場合、適切なアプリを使ったり、ちょっとした手順を踏んだりするだけで、問題なく内容を確認できるようになります。

この記事では、スマホでファイルが開けない原因を解明し、誰でも簡単にできる解決策をステップバイステップで解説します。

AndroidやiPhone、Googleドライブなど、それぞれの状況に合わせた対処法を網羅しましたので、ぜひ参考にしてください。

目次

スマホで「サポートされていないファイル形式です」と表示される4つの原因

なぜ突然ファイルが開けなくなるのか、その主な理由は大きく分けて4つあります。

まずは原因を特定することで、無駄な作業を省き、最短ルートで解決策にたどり着くことができます。

ファイルを開くための専用アプリがスマホに入っていない

最も一般的な原因は、そのファイルの種類(拡張子)に対応したアプリがインストールされていないことです。

スマホは購入時の状態でも、写真(.jpg)やPDFなど一般的なファイルを開く機能を備えています。

しかし、特定の業務ソフトで作られたデータや、特殊な形式の圧縮ファイルなどは、標準機能だけでは認識できません。

例えば、設計図面データの「.dwg」や、Photoshopの「.psd」などは、専用の閲覧アプリがないと「サポートされていない」と判断されます。

Googleドライブ等のクラウド上でプレビュー機能が対応していない

GoogleドライブやDropboxなどのクラウドストレージサービス上で、ファイルを直接タップして開こうとした際にこのエラーが出ることがあります。

これは、クラウドサービスの「プレビュー機能」が、そのファイル形式に対応していないために発生します。

ファイル自体は正常に保存されていても、ブラウザやアプリ上の簡易表示機能では中身を表示しきれないケースです。

特に、パスワード付きのファイルや、複雑なレイアウトを含む特殊なドキュメントでよく見られます。

ファイルの拡張子が間違っている・またはファイルが破損している

ファイル名の末尾についている「.jpg」や「.pdf」といった拡張子が、何らかの手違いで変更されている場合もエラーになります。

本来は画像ファイルなのに拡張子が「.txt」になっていると、スマホはテキストとして開こうとし、結果としてエラーを返します。

また、ダウンロード中に通信が途切れるなどしてデータが不完全な状態(破損)になっている場合も、同様のメッセージが表示されることがあります。

この場合は、何度試しても開くことはできません。

スマホのOSバージョンが古く新しいファイル形式に対応していない

スマホのOS(AndroidやiOS)が古いバージョンのままだと、新しい規格のファイル形式に対応できないことがあります。

例えば、iPhoneで撮影される高画質画像形式「.heic」は、古いAndroid端末や古いWindows環境では標準で開けないことがありました。

アプリやOSのアップデートを長期間行っていない場合、互換性の問題が生じる可能性が高まります。

【Android・iPhone共通】サポートされていないファイルを開く基本の対処法

原因がわからなくても、まずはこれから紹介する基本的な対処法を試してみてください。

多くのトラブルは、以下の手順で解決できる可能性が高いです。

Google PlayやApp Storeで「拡張子+閲覧」と検索してアプリを入れる

開けないファイルの「拡張子(ファイル名のドット以降の文字)」を確認してください。

その拡張子をキーワードにして、アプリストアで検索をかけるのが最も確実な方法です。

例えば「.epub」というファイルが開けない場合、ストアで「epub 閲覧」や「epub リーダー」と検索します。

検索結果に出てきた評価の高いアプリをインストールし、そのアプリ経由でファイルを開くことで、中身を確認できるようになります。

オンライン変換サイトを使ってスマホで開ける形式(PDF/JPGなど)に変換する

専用アプリを入れるのが面倒な場合や、一度だけ中身を確認したい場合は、ファイル形式を変換するのがおすすめです。

「CloudConvert」や「Zamzar」などの無料オンライン変換サイトを利用すれば、特殊なファイルを一般的なPDFやJPGに変換できます。

ブラウザ上でファイルを選択し、変換したい形式(例:PDF)を選んで実行するだけです。

変換されたファイルをダウンロードすれば、スマホの標準機能で閲覧できるようになります。

一度ファイルをスマホ本体やSDカードにダウンロードしてから開く

メールアプリやチャットアプリ、クラウドストレージ上で直接開こうとしてエラーが出る場合は、一度端末本体に保存してみてください。

アプリ内のプレビュー機能に制限があるだけで、端末にダウンロードすれば別のアプリが自動的に起動し、開けるようになることがあります。

Androidであれば「ダウンロード」フォルダ、iPhoneであれば「ファイル」アプリ内に保存してから、再度タップして確認しましょう。

パソコンに転送してPCソフトで開けるか確認する

どうしてもスマホで開けない場合、そのファイルが「PC専用」の形式である可能性があります。

例えば、Windowsのプログラムファイル「.exe」やMacのインストーラー「.dmg」などは、スマホでは原則として動作しません。

USBケーブルやクラウド共有、メール転送などを使ってファイルをパソコンに送り、PC上で開けるかを確認してください。

PCで開けるのであれば、ファイル自体は正常であり、スマホでの利用に対応していない形式だったと判断できます。

Googleドライブで「サポートされていないファイル形式」と出る時の解決策

Googleドライブを利用していると、このエラーメッセージに遭遇する頻度が高くなります。

しかし、これはファイルが壊れているわけではないケースがほとんどですので、冷静に対処しましょう。

この表示は「保存はできているがプレビューできない」という意味

Googleドライブで「サポートされていないファイル形式です」と出るのは、ドライブの「プレビュー画面」が表示できないことを伝えているだけです。

データの保存自体は正常に完了しており、ファイルの中身が消失したわけではありません。

Googleドライブはあくまで「保管場所」であり、すべてのファイルを画面上で閲覧できる「万能ビューアー」ではないことを理解しておくと安心です。

「アプリで開く」機能を使って外部アプリへ連携させる手順

プレビューできないファイルを開くには、Googleドライブから別の対応アプリにデータを渡す必要があります。

ファイルの横にある「3点リーダー(︙)」メニューをタップし、「アプリで開く」を選択してください。

スマホ内にそのファイル形式に対応したアプリがあれば、候補として表示されます。

例えば、特殊な動画ファイルなら「VLC」などの動画再生アプリを、圧縮ファイルなら解凍アプリを選択することで、スムーズに中身を確認できます。

どうしても開けない場合は一度ダウンロードしてから解凍・閲覧する

「アプリで開く」でもうまくいかない場合は、やはり一度端末にダウンロードするのが確実です。

メニューから「ダウンロード」を選択し、保存完了後にファイル管理アプリ(Files by GoogleやiOSのファイルなど)からアクセスします。

特にZIPなどの圧縮ファイルの場合、Googleドライブ上では中身の一部しか見られないことがありますが、ダウンロードして解凍すれば全てのデータにアクセスできます。

【拡張子別】PDF・ZIP・写真・動画が開けない時のおすすめアプリと開き方

ここでは、よくトラブルになりがちなファイル形式ごとに、具体的な解決策とおすすめアプリを紹介します。

自分の開けないファイルに合わせて、適切な方法を選んでください。

PDFが開けない時は「Adobe Acrobat Reader」や「Googleドライブ」を活用

PDFはビジネスで標準的に使われますが、Android端末によっては標準ビューアーが入っていないことがあります。

最も信頼性が高いのは、本家であるAdobe社の「Adobe Acrobat Reader」アプリです。

これをインストールしておけば、表示崩れも少なく、注釈の追加なども可能になります。

また、「Googleドライブ」アプリや「Google PDF Viewer」もシンプルで使いやすく、多くの端末で動作するためおすすめです。

ZIP(圧縮)ファイルは「Files by Google」や解凍アプリで展開する

複数のファイルをまとめたZIPファイルは、そのままでは中身を見ることができません。

「解凍(展開)」という作業が必要です。

Androidでは、Google公式のファイル管理アプリ「Files by Google」を使うと、タップするだけで簡単に解凍できます。

より複雑な圧縮形式(.rarや.7zなど)の場合は、「ZArchiver」や「RAR」といった専用アプリを利用すると、スムーズに解凍可能です。

スマホ写真や動画(.heic/.mkvなど)が開けない時の変換・再生方法

iPhoneで撮影された「.heic」形式の写真は、AndroidやWindowsの古い環境では開けないことがあります。

この場合、Googleフォトにアップロードして閲覧するか、フリーの変換サイトでJPGに変換するのが手軽です。

また、「.mkv」や「.avi」などの動画ファイルが開けない場合は、標準のプレイヤーが対応していない可能性が高いです。

「VLC for Android」や「MX Player」などの多機能メディアプレイヤーアプリを導入すれば、ほとんどの動画形式を再生できるようになります。

Androidで開けないOffice系ファイル(Excel/Word)の対処法

仕事で送られてきたExcel(.xlsx)やWord(.docx)が開けない場合、Office互換アプリが必要です。

Microsoft純正の「Microsoft 365(旧Officeアプリ)」をインストールするのが最も確実で、レイアウトも崩れにくいです。

Googleが提供する「Googleスプレッドシート」や「Googleドキュメント」でも閲覧・編集が可能ですが、一部の装飾やフォントが変わってしまうことがあります。

無料で手軽に使いたい場合は「WPS Office」なども選択肢に入ります。

iPhoneで「サポートされていない」と出た場合の特有の対処法

iPhone(iOS)はAndroidとはファイル管理の仕組みが少し異なります。

iPhone特有の機能を使った解決策を見ていきましょう。

iOS標準の「ファイル」アプリに保存して内容を確認する

iPhoneでは、LINEやメールで受け取ったファイルが開けない場合、一度「ファイル」アプリに保存することで解決することがあります。

共有ボタン(四角から矢印が出ているアイコン)をタップし、「”ファイル”に保存」を選択します。

「ファイル」アプリを開き、保存したデータをタップすると、iOSのプレビュー機能が働き、多くの形式を表示できるようになります。

特に圧縮ファイルの解凍も、この「ファイル」アプリ内でタップするだけで完了します。

AirDropや共有メニューを使って別の対応アプリに送る

プレビューできないファイルでも、対応アプリさえ入っていれば、共有メニューからデータを渡すことができます。

開きたいファイルを表示(またはアイコンを選択)し、共有ボタンをタップします。

アプリのリストから、そのファイルに対応していそうなアプリ(例:PDFならAcrobat、動画ならVLCなど)を選んでください。

自動的にアプリが切り替わり、ファイルが開かれます。

iOSのバージョンを最新にアップデートして互換性を高める

AppleはiOSのアップデートを通じて、新しいファイル形式への対応を随時追加しています。

例えば、RAW画像の表示などは、新しいiOSになるほど対応機種が増えています。

「設定」>「一般」>「ソフトウェアアップデート」から、OSが最新の状態になっているか確認しましょう。

最新にすることで、これまで開けなかったファイルが標準機能だけであっさり開けるようになることもあります。

開けないファイルは削除しても大丈夫?セキュリティと判断基準

最後に、開けないファイルがストレージに残っているのが気になる方へ、削除の判断基準を解説します。

不要なファイルは削除して容量を空けたいところですが、注意点もあります。

身に覚えのない不明なファイルはウイルス感染のリスクがあるため削除推奨

ダウンロードした覚えがないのにフォルダに存在するファイルや、メールに添付されていた不審なファイルが開けない場合は、注意が必要です。

これらはウイルスやマルウェアである可能性も否定できません。

中身を確認しようと無理に開こうとせず、そのまま削除することをおすすめします。

特に拡張子が不自然なものや、ファイル名が文字化けしているものはリスクが高いです。

システムファイルやアプリの構成データは削除してはいけない

ファイル管理アプリを見ていると、名前のわからないファイルがたくさん見つかることがあります。

これらの中には、スマホのシステムやインストールしたアプリが動くために必要な「構成データ」が含まれています。

「開けないから不要だ」と判断してむやみに削除すると、アプリが起動しなくなったり、動作が不安定になったりする原因になります。

自分で作成・保存したファイル以外は、基本的には触らないのが安全です。

Androidの「.exe」やiPhoneの「.dmg」などPC専用ファイルはスマホでは削除しても問題ない

明らかにPC用のソフトウェアインストーラーである「.exe(Windows用)」や「.dmg(Mac用)」などのファイルは、スマホにあっても機能しません。

これらがダウンロードフォルダに残っている場合は、単にストレージ容量を圧迫しているだけです。

PCに転送する予定がないのであれば、スマホからは削除してもシステムに悪影響はありません。

容量不足解消のためにも、これらは削除してしまって大丈夫です。

まとめ:サポートされていないファイル形式です スマホ解決ガイド

  • このエラーの多くはアプリ不足やクラウドのプレビュー制限が原因である

  • まずはファイル拡張子に対応した閲覧アプリをストアで検索して導入する

  • オンライン変換サイトでPDFやJPGに変換すると開ける場合がある

  • Googleドライブで開けない時は「アプリで開く」か「ダウンロード」を試す

  • ZIPファイルはファイル管理アプリを使って解凍してから中身を確認する

  • iPhoneで撮影したHEIC画像は変換するかGoogleフォトを利用する

  • 動画ファイルが開けない時はVLCなどの万能プレイヤーを利用する

  • iPhoneの場合は標準の「ファイル」アプリに保存して確認する

  • PC専用形式(.exeなど)はスマホでは開けないためPCへ転送する

  • 身に覚えのない不明なファイルは開かずに削除してセキュリティを守る

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