突然テレビの画面が真っ暗になり、音声だけが聞こえる状態になると、故障かと焦ってしまいますよね。
その症状は、テレビのバックライト切れが原因かもしれません。
この記事では、テレビのバックライトが切れた時の症状や原因、自分でできる応急処置から、根本的に復活させるための5つの対処法までを詳しく解説します。
さらに、修理にかかる費用や、修理と買い替えのどちらがお得かという判断基準についても触れていきます。
この記事を読めば、専門業者に連絡する前に落ち着いて最適な行動がとれるようになり、大切なテレビを復活させるための具体的な道筋が見えてくるでしょう。
これってバックライト切れ?音声は出るのに画面が真っ暗な時の症状と応急処置
テレビの画面は映らないのに音声は正常に出ている場合、バックライトの故障が強く疑われます。
まずは簡単な応急処置で、原因がバックライトにあるのかを確かめてみましょう。
【3秒でできる応急処置】懐中電灯を当てて映像がうっすら見えるかチェック
最も手軽で効果的な原因特定方法が、懐中電灯やスマートフォンのライトを使う応急処置です。
テレビの電源が入った状態で、画面に強い光を当ててみてください。
目を凝らして画面を覗き込み、うっすらとでも映像が見えるようであれば、バックライトが切れている可能性が極めて高いと判断できます。
これは、映像を映し出す液晶パネルは機能しているものの、それを照らすためのバックライトが点灯していない状態です。
バックライト切れでよくある症状一覧
バックライトが故障すると、以下のような症状が現れることが一般的です。
- 音声は聞こえるが、画面は真っ暗で何も映らない。
- 画面をよく見ると、うっすらと映像が動いているのがわかる。
- 電源を入れた直後は一瞬だけ画面がつくが、すぐに消えてしまう。
- 画面全体が極端に暗く、視聴が困難である。
これらの症状が見られた場合は、バックライトの寿命や故障を疑いましょう。
うっすら映像が見えない場合はバックライト以外の故障?
懐中電灯を当てても全く映像が見えない場合、バックライト以外の部品が故障している可能性も考えられます。
例えば、テレビに電力を供給する電源基板そのものが完全に故障していたり、映像信号を作り出す回路に問題が発生していたりするケースです。
この場合は、個人での原因特定は困難なため、専門家による診断が必要になります。
なぜテレビのバックライトは切れるの?考えられる3つの原因を解説

テレビのバックライトが切れてしまう主な原因は、部品の寿命や故障によるものです。
液晶テレビは、映像を作り出す「液晶パネル」と、それを背面から照らす「バックライト」で構成されており、このバックライトが機能しなくなると画面が映らなくなります。
原因①:LEDバックライトそのものの寿命や劣化
現在の液晶テレビの多くは、光源としてLEDバックライトを使用しています。
LEDは長寿命と言われますが、それでも使用時間に比例して徐々に劣化していきます。
テレビのバックライト寿命は一般的に30,000時間から60,000時間とされており、1日に8時間視聴すると約10年で寿命を迎える計算です。
視聴時間が長ければ、その分寿命は短くなります。
原因②:電力を供給する電源基板の故障
バックライト自体に問題がなくても、バックライトへ電力を供給している電源基板が故障すると、ライトは点灯しません。
電源基板はテレビ内部の様々な部品に電気を送る心臓部であり、この部分のコンデンサなどが劣化・故障することで、バックライトへの電力供給が不安定になったり、停止したりすることがあります。
原因③:基盤の半田割れなど内部の接続不良
長年の使用による熱や振動が原因で、テレビ内部の基盤にある半田に微細なひび割れ(半田割れ)が発生することがあります。
この半田割れがバックライト関連の回路で起こると、接触不良となり電気が正常に流れなくなります。
結果として、バックライトが点灯しなくなったり、ついたり消えたりといった不安定な症状を引き起こす原因となります。
テレビを復活させるには?バックライト切れの根本的な対処法5選

バックライト切れの疑いがある場合、根本的に解決するための対処法はいくつか存在します。
ご自身のテレビの使用年数や状況に合わせて、最適な方法を選択しましょう。
対処法①:まずは試そう!テレビの電源コードを抜き差しする
修理や買い替えを検討する前に、まずは最も簡単な対処法を試してみてください。
一時的なシステムエラーや内部の静電気などが原因で、バックライトが正常に作動しないことがあります。
テレビの電源コードをコンセントから抜き、数分間放置してから再度差し込んで電源を入れてみましょう。
この簡単な操作だけで、症状が改善されるケースも少なくありません。
対処法②:保証期間内ならメーカー修理が最も確実
購入からまだ日が浅いテレビであれば、メーカーに修理を依頼するのが最も安全で確実な方法です。
特にメーカー保証や販売店の延長保証の期間内であれば、無償または安価で修理してもらえる可能性があります。
純正部品を使用して専門の技術者が修理を行うため、品質面での安心感が高いのがメリットです。
対処法③:費用を抑えたいなら街の電気店に相談
メーカーの保証期間が過ぎている場合、修理費用が高額になることがあります。
その際は、地元の電気店や家電修理を専門に行う業者に相談してみるのも一つの選択肢です。
メーカー修理よりも費用を安く抑えられる可能性がありますが、店舗によって技術力や対応可否が異なるため、事前にバックライト修理に対応しているかを確認する必要があります。
対処法④:【最終手段】テレビ自体の買い替えを検討する
バックライトの故障は、テレビ全体の寿命が近づいているサインであることが多いです。
特に長年使用しているテレビの場合、一つの部品を修理しても、すぐに別の部品が故障する可能性があります。
修理費用と新しいテレビの購入費用を比較し、修理代が高額になるようであれば、思い切って買い替える方が長期的に見て経済的かもしれません。
対処法⑤:自分で修理は可能?(※高リスク・非推奨)
インターネット上には、自分でテレビを分解してバックライトを交換する方法を紹介する動画などが見られます。
しかし、テレビ内部には高電圧がかかっている部分があり、専門知識がないまま分解すると感電や火災の危険性が非常に高いです。
また、デリケートな液晶パネルを破損させてしまうリスクもあるため、自己修理は絶対に推奨できません。
バックライトの修理費用はいくら?メーカー・業者別の料金相場と保証の有無
バックライトの修理を依頼する場合、費用がどのくらいかかるのかは最も気になる点です。
修理費用は、依頼先やテレビのサイズ、保証の有無によって大きく変動します。
メーカー修理にかかる費用の目安は2万円~5万円
メーカーにバックライトの修理を依頼した場合、費用はテレビのインチサイズやモデルによって異なりますが、一般的には2万円から5万円程度が相場とされています。
これには部品代、技術料、出張費などが含まれます。
正確な金額は見積もりを取るまで確定しませんが、一つの目安として考えておくと良いでしょう。
REGZA(レグザ)など特定メーカーの修理代は?
東芝のREGZA(レグザ)やソニーのBRAVIA(ブラビア)など、特定のメーカーや機種の修理費用を知りたい場合は、各メーカーの公式サイトにある修理相談窓口や料金シミュレーションを確認するのが最も確実です。
型番を入力することで、修理費用の概算を知ることができます。
購入店の長期保証は使える?保証期間の確認方法
家電量販店などでテレビを購入した際に、5年や10年の長期保証に加入している場合があります。
この保証が適用されれば、修理費用を大幅に抑えることが可能です。
保証書や購入時のレシートを確認し、保証期間内であるか、またバックライトの故障が保証の対象に含まれているかを確認してみましょう。
街の電気店に依頼した場合の費用感
街の電気店や修理専門業者に依頼する場合、メーカーよりも安価に修理できる可能性があります。
ただし、料金体系は業者によって様々です。
必ず事前に複数の業者から見積もりを取り、料金だけでなく、修理内容や保証の有無などを比較検討することが重要です。
テレビのバックライトは自分で修理できる?DIYのリスクと注意点

修理費用を節約するために、自分でバックライトを交換しようと考える方もいるかもしれません。
しかし、テレビの自己修理は多くのリスクを伴うため、基本的には推奨されません。
【絶対にやめて】自己修理が推奨されない3つの理由
自己修理が危険である理由は、主に以下の3点です。
- 高電圧による感電のリスク
- 液晶パネルなど他の部品を破損させるリスク
- 修理に失敗し、結果的に余計な費用がかかるリスク
安全と確実性を最優先するなら、専門家へ依頼するのが賢明な判断です。
感電やさらなる故障を招く危険性とは?
テレビの電源を切ってコンセントを抜いた後でも、内部のコンデンサなどには高い電圧が残っていることがあります。
知識なく内部に触れると、大怪我につながる感電事故を引き起こす可能性があります。
また、非常に薄くデリケートな液晶パネルを扱う際に、誤って割ってしまったり、ケーブルを断線させたりするケースも少なくありません。
YouTube動画を参考に修理する際の注意点
YouTubeなどで公開されている修理動画は、あくまで専門的な知識と技術を持った人が行っているものです。
動画を見るだけでは伝わらない細かな注意点や、モデルごとの構造の違いなどがあり、見よう見まねで作業を行うのは非常に危険です。
参考程度に留め、安易に自分で分解・修理を試みるのは避けましょう。
修理か買い替えどっちがお得?後悔しないための判断基準
バックライトが故障した際、多くの人が悩むのが「修理して使い続けるか、新しいテレビに買い替えるか」という選択です。
テレビの使用年数と修理費用を天秤にかけ、総合的に判断することが大切です。
購入から5年未満のテレビなら修理がおすすめ
テレビの購入から5年未満と比較的新しい場合は、修理を選択する価値が高いと言えます。
メーカーの部品保有期間内であることが多く、修理対応がスムーズに進む可能性が高いです。
また、販売店の延長保証が適用される期間でもあるため、まずは保証の有無を確認し、修理を検討するのが良いでしょう。
購入から7年以上経過したテレビは買い替えが賢明な理由
購入から7年以上が経過しているテレビは、バックライト以外の部品も経年劣化が進んでいます。
今回バックライトを修理しても、近いうちに電源基板やチューナーなど、別の箇所が故障するリスクが高まります。
修理を繰り返すよりも、最新の省エネ性能や高画質技術が搭載された新しいテレビに買い替える方が、結果的に満足度もコストパフォーマンスも高くなる場合が多いです。
修理費用と最新テレビの価格・性能を比較するポイント
最終的な判断を下すためには、まず修理業者から正確な見積もりを取りましょう。
その修理費用と、現在販売されている同等サイズのテレビの価格を比較します。
その際、価格だけでなく、4K対応やスマートテレビ機能、消費電力といった性能面の違いも考慮に入れることで、より後悔のない選択ができるはずです。
まとめ:テレビのバックライト切れ!応急処置から復活まで
- テレビの画面が真っ暗で音声だけ聞こえる場合、バックライト切れの可能性が高い
- 応急処置として懐中電灯を画面に当て、うっすら映像が見えるか確認する
- バックライト切れの主な原因はLEDの寿命、電源基板の故障、半田割れである
- 簡単な対処法として、まずテレビの電源コードを抜き差ししてみる
- 保証期間内であればメーカー修理が最も確実で安心な方法である
- 保証期間外なら街の電気店に相談すると費用を抑えられる可能性がある
- テレビ内部は高電圧で危険なため、自分で修理することは絶対に避けるべきだ
- メーカー修理の費用相場は2万円から5万円程度が目安となる
- 購入から7年以上経過したテレビは、修理よりも買い替えを検討するのが賢明だ
- 修理費用と最新テレビの価格や性能を比較して最終判断することが重要である