水月雨SPACE TRAVEL 2 Ultraレビュー解説!5000円台の実力

水月雨(MOONDROP)から登場した「SPACE TRAVEL 2 Ultra」は、約5,000円という価格帯でありながら、LDAC対応や平面磁界ドライバー搭載といったハイスペックで注目を集める完全ワイヤレスイヤホンです。

しかし、その一方で「実際の音質はどうなのか?」「価格が安い分、何かデメリットはないのか?」といった疑問や不安を感じている方も少なくないでしょう。

この記事では、SPACE TRAVEL 2 Ultraの音質や機能性、使い勝手について、様々な評判や口コミ、他モデルとの比較を交えながら徹底的にレビュー解説します。

購入後に後悔しないためにも、この記事があなたのイヤホン選びの確かな判断材料となれば幸いです。

目次

水月雨 SPACE TRAVEL 2 Ultraを徹底レビュー|5000円台でLDACと平面駆動は本当に買いか?

結論:価格破壊の音質だが、知るべき注意点も【先にまとめ】

結論から言うと、SPACE TRAVEL 2 Ultraは「条件付きで非常に買い」なイヤホンです。

5,000円台という価格を考えれば、LDAC対応と平面磁界ドライバーがもたらす解像度の高いサウンドは、まさに価格破壊と言えるでしょう。

特にボーカルや高音域のクリアさを重視する方にとっては、満足度の高い選択肢となります。

ただし、LDAC接続時にはアプリでの詳細なイコライザー(EQ)調整ができない、特徴的なケースの使い勝手に癖があるなど、購入前に知っておくべき注意点も存在します。

これらの点を許容できるかどうかが、購入の大きな判断基準になります。

SPACE TRAVEL 2 Ultraの主な特徴とスペック一覧

SPACE TRAVEL 2 Ultraの魅力は、そのスペックに凝縮されています。

特許取得済みの13mm平面磁界ドライバーと、ハイレゾ相当の高音質コーデックLDACへの対応が最大の武器です。

Bluetoothのバージョンも新しい6.0に対応しており、安定した接続が期待できます。

以下に主なスペックをまとめました。

項目内容
ドライバー13mmリング型片面駆動平面磁界ドライバー
Bluetoothバージョン6.0
対応コーデックSBC / AAC / LDAC
ノイズキャンセリングフィードフォワード方式
バッテリー持続時間約7時間(イヤホン単体)/約24時間(ケース併用)※AAC時
アプリ対応MOONDROPアプリ(EQ調整・プリセット共有など)
その他機能ゲームモード(55ms低遅延)、マルチポイント接続

【音質レビュー】SPACE TRAVEL 2 Ultraのサウンドは本当に良いのか?

デフォルトの音質傾向:高解像度でモニターライクな寒色系サウンド

SPACE TRAVEL 2 Ultraの音質は、全体的に輪郭がはっきりとした、いわゆる「寒色系」でモニターライクなサウンドが特徴です。

平面磁界ドライバーの恩恵により、特に中高音域の解像度が非常に高く、音の細部まで明瞭に聴き取ることができます。

音場は広大というよりはタイトで、音が近い距離でくっきりと鳴るため、密度感のあるサウンドを楽しめます。

良い評判:ボーカルの透明感と楽器の分離性能は価格以上

多くのレビューで高く評価されているのが、ボーカルの表現力です。

特に女性ボーカルの透明感や息づかいがリアルに感じられ、楽器の音と混ざることなくクリアに届きます。

また、各楽器の音がどこで鳴っているかが分かりやすい「分離感」にも優れており、複雑な構成の楽曲でも一つ一つの音を丁寧に追うことが可能です。

この価格帯でこのレベルの解像度と分離感を実現している点は、特筆すべきでしょう。

悪い評判・注意点:低音の量感不足と独特の定位感は好みが分かれる

一方で、低音の量感については「物足りない」と感じる声も少なくありません。

深く沈み込むような重低音や、迫力を求める方には向いていない可能性があります。

また、一部のユーザーからは「頭の中心の音が抜けて聞こえる」といった独特の定位感に関する指摘もあり、この点は個人の好みや慣れが大きく影響する部分と言えそうです。

音に暖かみや広がりの豊かさを求める場合は、少しイメージと異なるかもしれません。

LDAC接続とAAC接続で音質の違いはある?

LDAC接続とAAC接続では、音質に明確な違いが感じられます。

AAC接続でも十分高音質ですが、LDACに切り替えることで音の透明感や解像度が一段と向上し、より滑らかで繊細な表現が可能になります。

ハイレゾ音源を再生する際はもちろん、ストリーミングサービスを利用する場合でも、対応するスマートフォンをお持ちであればLDAC接続での試聴をおすすめします。

ハードウェアのポテンシャルを最大限に引き出すことができます。

アプリのEQ調整で音質はどこまで改善できる?

専用アプリ「MOONDROP Link」を使えば、イコライザーで音質を自分好みにカスタマイズできます。

特に、物足りなさを感じやすい低音域を補強したり、高音域の刺さり感を抑えたりといった調整が可能です。

ユーザーが作成したEQ設定をダウンロードできる機能もあり、これを活用することで、デフォルトのサウンドから大きく印象を変えることもできます。

ただし、後述する通りLDAC接続時にはこの機能に制限がある点に注意が必要です。

音質だけじゃない!SPACE TRAVEL 2 Ultraの機能性と使い勝手を辛口評価

ノイズキャンセリング性能はどのくらい?実用性を検証

ノイズキャンセリング性能は、価格を考慮すると十分に実用的です。

最上位モデルのような強力な静寂が得られるわけではありませんが、電車内の騒音やエアコンの動作音といった日常的な環境音を効果的に軽減してくれます。

音楽を再生すれば、周囲の雑音はほとんど気にならなくなるでしょう。

耳への圧迫感が少ない自然な効き方なので、長時間の使用でも疲れにくいのが利点です。

外音取り込み(透明モード)の自然さは?

外音取り込みモードは、比較的自然で聞き取りやすいと評価されています。

機械的なノイズが少なく、イヤホンを着けたままでもコンビニでの会計や駅のアナウンスなどをスムーズに聞き取ることが可能です。

初代Space Travelと比較しても進化しており、実用性は高いと言えます。

マイクの通話品質はオンライン会議で使えるレベル?

マイクの通話品質は、静かな環境であれば問題なく使用できるレベルです。

しかし、騒がしい場所や風が強い状況では、ノイズフィルタリング性能が平均的であるため、自分の声が相手に小さく聞こえたり、遠くに聞こえたりすることがあります。

オンライン会議などでクリアな音声を確実に届けたい場合は、少し心もとないかもしれません。

装着感とフィット感|長時間の使用は快適?

イヤホン本体は軽量でコンパクトな設計になっており、装着感は良好です。

耳に浅めにフィットするタイプで、圧迫感が少ないため長時間の使用でも疲れにくいという声が多く聞かれます。

耳の小さな方でも無理なく装着できるでしょう。

遮音性も比較的高く、快適なリスニング環境をサポートします。

特徴的なケースのメリット・デメリット(取り出しやすさ・充電)

天面が開いた特徴的な充電ケースは、デザイン面で賛否が分かれるポイントです。

埃が入りやすいという懸念があるほか、「イヤホンが取り出しにくい」という意見が複数のレビューで見られます。

慣れが必要な部分であり、スムーズに出し入れできるようになるまで少し戸惑うかもしれません。

また、充電ポートが底面にあるため、ケーブルを接続した状態でケースを立てて置けない点も、人によっては不便に感じる可能性があります。

ゲームモードの低遅延性能(55ms)は実用的か?

タッチセンサーを4回タップすることで、遅延を55msに抑える「ゲームモード」に切り替えられます。

このモードにより、動画視聴時の音ズレや、一般的なゲームをプレイする上での遅延はほとんど気にならないレベルになります。

音と映像の同期がシビアに求められるリズムゲームや対戦型ゲームでは、わずかな遅延を感じる可能性もありますが、多くの用途で快適に使用できる性能です。

バッテリー持続時間は十分?公称値と実使用感を比較

バッテリーは、イヤホン単体で最大約7時間(AAC接続時)の再生が可能です。

充電ケースを併用すれば合計で約24時間となり、日常的な使い方であれば数日に一度の充電で十分対応できます。

LDAC接続やノイズキャンセリングを使用すると再生時間は短くなりますが、通勤・通学や短い休憩時間に使う分には問題ない持続時間と言えるでしょう。

専用アプリ「MOONDROP Link」で何ができる?使い方と注意点を解説

自由度の高いパラメトリックEQと自動EQ機能

専用アプリ「MOONDROP Link」の最大の魅力は、自由度の高い音質カスタマイズ機能です。

周波数、ゲイン、Q値などを細かく設定できるプロ仕様のパラメトリックEQを搭載しており、音質にこだわるユーザーの要求に応えます。

また、ターゲットカーブを選ぶだけで自動的に最適な音質に調整してくれる「自動EQ機能」もあり、初心者でも手軽に好みのサウンドを見つけることが可能です。

注意:LDACモードでは詳細なEQ調整ができない

SPACE TRAVEL 2 Ultraにおける最大の注意点が、このアプリ機能の制限です。

高音質コーデックであるLDACを有効にしている状態では、前述したパラメトリックEQや自動EQといった詳細な音質調整機能が利用できません。

高音質を優先するか、自分好みのチューニングを優先するかの二者択一を迫られることになります。

この仕様は、購入を検討する上で非常に重要なポイントです。

ユーザーDSP共有機能の現状と可能性

アプリには、他のユーザーが作成したEQ設定(DSPプロファイル)をダウンロードして適用できるコミュニティ機能があります。

これにより、自分で細かく調整するのが苦手な人でも、様々なチューニングを手軽に試すことができます。

ただし、設定が承認されて公開されるまでに時間がかかるという課題も指摘されており、今後の改善が期待される機能です。

マルチポイント接続の設定方法

SPACE TRAVEL 2 Ultraは、スマートフォンとPCなど、2台のデバイスに同時に接続できるマルチポイント機能に対応しています。

この機能は、アプリから有効にすることで利用可能になります。

音楽を聴いている途中でPCからの着信に応答するといったシームレスな切り替えができ、非常に便利な機能です。

SPACE TRAVEL 2 Ultraはどれを選ぶべき?無印や初代モデルとの違いを比較

vs Space Travel 2 (無印):ドライバーと音質の根本的な違いは?

無印モデルの「Space Travel 2」は、ダイナミックドライバーを搭載しており、コーデックはSBCとAACのみに対応しています。

一方、Ultraは平面磁界ドライバーを搭載し、LDACに対応している点が最大の違いです。

音質の傾向も異なり、Ultraが解像度重視のモニターライクなサウンドであるのに対し、無印はより自然でバランスの取れたサウンドとされています。

高音質を追求するならUltra、より自然な音を好むなら無印という選択になるでしょう。

vs Space Travel 1 (初代):どちらが真の後継機といえるか?

音質の傾向という点では、初代「Space Travel 1」のサウンドは、無印の2よりもUltraに近いとされています。

そのため、初代のサウンドを気に入っていたユーザーにとっては、Ultraの方が正当な後継機と感じられるかもしれません。

機能面では、Ultraも無印2も、アプリ対応やバッテリー性能の向上など、初代から大きくアップグレードしています。

上位モデル「Golden Ages 2」との価格差と性能差は?

同じく水月雨の「Golden Ages 2」は、SPACE TRAVEL 2 Ultraの上位に位置するモデルです。

ドライバーは同じ平面磁界型ですが、より高性能なものが採用されており、音の厚みや表現力でUltraを上回ります。

価格も2倍以上しますが、音質に妥協したくないのであれば、Golden Ages 2も有力な選択肢となります。

競合製品(CMF Buds Pro 2など)と比較してどっちがおすすめ?

40ドル(5000円~6000円)以下の価格帯には、CMF Buds Pro 2などの強力なライバルが存在します。

これらの製品は、機能面でSPACE TRAVEL 2 Ultraよりも豊富な場合があります。

もし、音質カスタマイズの自由度や平面駆動ドライバーのサウンドに強い魅力を感じないのであれば、他の選択肢を検討する価値は十分にあります。

マイク性能やノイズキャンセリング性能を重視する場合も、比較検討がおすすめです。

SPACE TRAVEL 2 Ultraの良い評判・悪い口コミを徹底調査

【高評価】コストパフォーマンスと音の解像度を絶賛する声まとめ

SPACE TRAVEL 2 Ultraの口コミで最も多く見られるのは、やはりコストパフォーマンスの高さに対する称賛です。

「この価格で平面駆動とLDACが手に入るのは驚異的」「5000円台とは思えない解像度の高さ」「ボーカルが非常にクリアで聴きやすい」といった声が多数寄せられています。

適切なEQ設定を施すことで、さらに上位のモデルに迫る音質が得られるという評価も少なくありません。

【低評価】音の好み、ケースの使いにくさに関する不満の声まとめ

一方で、低評価の口コミは主に音の好みと使い勝手に集中しています。

「低音が弱く、迫力に欠ける」「音場が狭く、頭の中で鳴っている感じがする」といった、サウンドバランスに関する指摘が見られます。

また、機能面では「ケースからイヤホンが取り出しにくい」「LDAC時にEQが使えないのは残念」といった点が不満点として挙げられています。

まとめ:水月雨 Moondrop SPACE TRAVEL 2 Ultra レビュー解説

水月雨 SPACE TRAVEL 2 Ultraは、多くの魅力といくつかの明確な注意点を併せ持つ、非常に個性的な完全ワイヤレスイヤホンです。

この記事で解説した特徴を理解し、ご自身の使い方や好みに合うかどうかを判断することが、満足のいく買い物につながります。

最後に、購入前の最終チェックとして、本機の要点をまとめました。

SPACE TRAVEL 2 Ultraをおすすめする人の特徴

SPACE TRAVEL 2 Ultraは、特に以下のような方に最適な選択肢と言えます。

  • 予算を抑えつつ、高音質なイヤホンを探している人
  • ボーカルや高音域のクリアさ、解像度を重視する人
  • 平面磁界ドライバーのサウンドに興味がある人
  • アプリで自分好みの音質に細かくカスタマイズを楽しみたい人(AAC接続時)
  • ゲームや動画視聴のために低遅延なイヤホンを求めている人

SPACE TRAVEL 2 Ultraをおすすめしない人の特徴

一方で、以下のような方には他のモデルの方が適している可能性があります。

  • 迫力のある重低音や、暖かみのあるサウンドを好む人
  • LDAC接続で高音質を楽しみながら、EQ調整も行いたい人
  • イヤホンの出し入れなど、ケースの使い勝手を重視する人
  • 騒がしい場所でのクリアな通話品質を最優先する人
  • 購入してすぐに最高の音質で楽しみたい人(EQ調整を好まない人)

最安値はどこ?お得に購入する方法

SPACE TRAVEL 2 Ultraは、Amazonや楽天市場などの主要なECサイト、e☆イヤホンなどのオーディオ専門店で購入可能です。

価格は5,000円台後半で販売されていることが多いですが、セールやクーポンを利用することでお得に購入できる場合があります。

購入を検討する際は、各サイトの価格やポイント還元率を比較することをおすすめします。

  • SPACE TRAVEL 2 Ultraは5000円台で平面駆動とLDACに対応する高コスパ機である
  • 音質は中高音域の解像度が高いモニターライクな寒色系サウンドが特徴である
  • ボーカルの透明感と楽器の分離性能は価格帯トップクラスと評価される
  • 一方で低音の量感は控えめで、音場の広がりもタイトである
  • LDAC接続時はアプリでの詳細なイコライザー調整が利用できない
  • ノイズキャンセリングは実用的だが、最上位クラスの性能ではない
  • マイク品質は静かな環境では問題ないが、騒音下では平均的である
  • 天面が開いたケースはデザイン性が高いが、イヤホンの取り出しにくさが指摘される
  • 低遅延のゲームモードを搭載し、動画視聴やゲームにも適する
  • 音質を最優先しつつコストを抑えたいユーザーにおすすめである
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