Marshall Willen IIは、そのコンパクトな見た目からは想像できないほどの高音質と、所有欲を満たすデザインで大きな注目を集めています。
「本当にこのサイズで満足できる音が鳴るの?」
「旧モデルや他のライバル機と比べて何が違うの?」
このような疑問をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
この記事では、Marshall Willen IIのスペックや機能、音質の特徴を徹底的に解説します。
進化したポイントや、購入前に知っておきたい注意点まで網羅していますので、ぜひスピーカー選びの参考にしてください。
Marshall Willen II レビュー解説:結論、価格以上の価値はある?
Marshall Willen IIは、価格以上の価値を十分に提供してくれるポータブルスピーカーと言えます。
その理由は、サイズを超えた圧倒的な音圧と、どこへでも持ち出せるタフさ、そしてインテリアとしても成立する優れたデザイン性にあります。
単なるオーディオ機器としてだけでなく、ライフスタイルを彩るアイテムとして、非常に満足度の高い一台です。
コンパクトさを裏切る「38W」のパワフルな音圧と低音の進化
最大の特徴は、このコンパクトな筐体に搭載された38WクラスDアンプです。
一般的な同サイズのポータブルスピーカーが10W前後の出力であることを考えると、この数値がいかに規格外であるかが分かります。
実際に出力されるサウンドは非常にパワフルで、音量を上げても音が割れにくく、余裕のある鳴り方を実現しています。
特に低音域の進化は著しく、ベースラインやドラムのキック音がしっかりと芯を持って響きます。
サイズ的な限界はあるものの、スカスカした軽い音ではなく、厚みのあるリッチなサウンドを楽しめるのが魅力です。
Marshallアンプの美学を継承した所有欲を満たすデザイン
Marshall製品を選ぶ最大の理由とも言えるのが、そのアイコニックなデザインです。
Willen IIもまた、伝統的なギターアンプのディテールを忠実に継承しています。
象徴的なスクリプトロゴ、アンプのサランネットを模したフロントグリル、そして真鍮のような輝きを放つコントロールノブ。
これらの要素が組み合わさることで、ガジェットという枠を超えた、一つの「モノ」としての存在感を放っています。
手に取った瞬間の質感や重厚感も素晴らしく、部屋に置いておくだけでも絵になるデザインは、所有する喜びを強く感じさせてくれます。
最大17時間再生とIP67防水でアウトドアでもタフに使える
デザインだけでなく、実用性の高さもWillen IIの大きな強みです。
バッテリー性能は最大約17時間の連続再生が可能となっており、キャンプや一日中の外出でも充電切れを心配する必要がありません。
また、IP67等級の防塵・防水性能を備えているため、水辺や砂埃の多い場所でも安心して使用できます。
万が一、水没してしまっても耐えうる設計となっているため、お風呂場での使用や、急な雨に見舞われるアウトドアシーンでもタフに活躍します。
Marshall Willen IIのスペック・基本性能
ここでは、Marshall Willen IIの具体的な数値を基に、基本性能を詳しく見ていきましょう。
最新の通信規格への対応や、専用アプリによる拡張性など、現代のポータブルスピーカーに求められる機能がしっかりと網羅されています。
サイズ・重量・価格などの基本スペック一覧
主なスペックは以下の通りです。
| 項目 | スペック詳細 |
| サイズ | H105 x W105 x D43.4mm |
| 重量 | 約360g |
| アンプ | 38W クラスDアンプ |
| 再生周波数帯域 | 75Hz – 20,000Hz |
| 連続再生時間 | 約17時間 |
| 充電時間 | 約2.5時間(20分の充電で約5.5時間再生) |
| 防水防塵 | IP67 |
| 通信方式 | Bluetooth 5.3 LE Audio対応 |
| コーデック | SBC, AAC, LC3 |
360gという重量は、350ml缶飲料とほぼ同じくらいの重さであり、持ち運びの負担になりにくい絶妙なサイズ感です。
Bluetooth 5.3 LE Audio対応と将来的なAuracastへの期待
通信規格には、最新のBluetooth 5.3を採用しています。
これにより、接続の安定性が向上し、省電力化にも貢献しています。
さらに注目すべきは、次世代規格である「LE Audio」に対応している点です。
将来的には「Auracast」という機能に対応する予定となっており、これにより複数のスピーカーへ同時に音声をブロードキャストするなど、新しい音楽体験が可能になると期待されています。
長く使い続けられる将来性も、このモデルの魅力の一つです。
専用アプリ「Marshall Bluetooth」でできる設定と機能
専用アプリ「Marshall Bluetooth」をスマートフォンにインストールすることで、機能のカスタマイズが可能になります。
アプリで設定できる主な項目は以下の通りです。
- イコライザー(EQ)プリセットの変更
- バッテリー保護機能の設定
- ファームウェアのアップデート
特にバッテリー保護機能は、充電の上限を制限したり充電速度を調整したりすることで、バッテリーの劣化を抑え、製品寿命を延ばすのに役立ちます。
長く愛用したいユーザーにとって、非常に嬉しい機能と言えるでしょう。
Marshall Willen IIの音質を徹底検証
スペック上の数値だけでなく、実際の音質傾向についても詳しく解説します。
Marshallが掲げる「シグネチャーサウンド」とはどのようなものなのか、そしてイコライザーによる音の変化について見ていきましょう。
Marshallシグネチャーサウンドの特徴と得意なジャンル
Marshallシグネチャーサウンドの最大の特徴は、全帯域にわたるバランスの良さと、臨場感あふれるクリアな響きです。
特定の音域だけを極端に強調するのではなく、アーティストが意図した音を忠実に再現することを目指しています。
特に中高音域の解像度が高く、ボーカルの声やギターのカッティングなどが非常に鮮明に聴こえます。
得意なジャンルとしては、やはりロックやポップス、ジャズなどが挙げられます。
エレキギターの歪みやアコースティック楽器の響きを生々しく表現してくれるため、バンドサウンドとの相性は抜群です。
3つのイコライザープリセット(Marshall・押す・音声)の効果的な使い分け
アプリまたは本体操作で、以下の3つのイコライザープリセットを切り替えることができます。
- Marshall(デフォルト):最もバランスの取れた設定です。低音から高音まで均一に鳴らし、あらゆるジャンルに対応できる基本のサウンドです。
- 押す(Push):いわゆる「低音・高音ブースト」モードです。低音のアタック感と高音の煌びやかさが強調され、より迫力のあるドンシャリ傾向の音になります。屋外や騒がしい場所で聴く際におすすめです。
- 音声(Voice):人の声を聞き取りやすくする設定です。低音を抑えて中音域をクリアにするため、ポッドキャストやラジオ、Web会議などの用途に適しています。
小音量時のバランスと大音量時の歪みのなさ
高性能なアンプとドライバーの恩恵により、音量の大小に関わらずバランスの良いサウンドを維持できるのもWillen IIの強みです。
小音量で再生した際も、低音が痩せすぎてスカスカになることが少なく、夜間のBGMとしても心地よく楽しめます。
一方で、音量を大きく上げた際も音が潰れたり歪んだりしにくく、クリアな音質を保ちます。
このダイナミックレンジの広さは、38Wという余裕のある出力ならではの恩恵と言えます。
旧モデル「Willen」と「Willen II」の違いを比較検証
初代モデル「Willen」から何が進化したのか、具体的な変更点を比較します。
外観は似ていますが、中身の性能は大きく向上しています。
10Wから38Wへ!アンプ出力と低音域の決定的な差
最も大きな変更点は、やはりアンプ出力の大幅な向上です。
旧モデルの10Wから、Willen IIでは38Wへとパワーアップしました。
これにより、音の押し出し感や余裕がまるで別物になっています。
特に低音域の表現力に差が出ており、旧モデルでは少し物足りなさを感じたベース音などが、Willen IIではしっかりと存在感を持って鳴り響きます。
「サイズは変えたくないけれど、もっと良い音で聴きたい」という買い替え需要に完全に応える進化です。
バッテリー持続時間の延長と急速充電性能の向上
バッテリー性能も順当に進化しています。
連続再生時間は旧モデルの約15時間から約17時間へと延び、より長時間の使用が可能になりました。
また、急速充電の効率も向上しており、20分の充電で再生できる時間が、約3時間から約5.5時間へと大幅に増えています。
出かける直前のわずかな時間で半日分のバッテリーを確保できるため、日常的な使い勝手が大きく向上しています。
筐体サイズの微増と縦置き時の安定感の改善
本体サイズは、旧モデルと比べて縦横および厚みが数ミリ程度大きくなっています。
しかし、このわずかなサイズアップには意味があります。
厚みが増したことで、スピーカーを立てて置いた時の安定感が格段に向上しました。
旧モデルでは少し不安定だった自立性が改善され、デスク上などで不用意に倒れる心配が減っています。
重量も約50g増えていますが、これがかえって「良いモノ」としての凝縮感や安定感に繋がっています。
ライバル機種との比較:JBL、Boseとどっちがいい?
ポータブルスピーカー市場には強力なライバルが存在します。
ここでは、代表的な競合モデルであるJBLやBoseとの違いを比較し、どのような人にMarshallがおすすめなのかを解説します。
JBL Clip 5 / Go 4 との音質・機能・価格比較
JBLの「Clip」や「Go」シリーズは、より安価で手軽に購入できる点が魅力です。
音質傾向としては、JBLは元気が良く、低音を強調したパンチのあるサウンドが特徴です。
EDMやヒップホップなどをノリ良く聴きたい場合はJBLが適している場合があります。
一方、Marshall Willen IIは、中高音の繊細さやボーカルの表現力、全体のバランスの良さで勝っています。
また、デザインの高級感やインテリアとしての質感では、Marshallに大きなアドバンテージがあります。
Bose SoundLink Micro との音質傾向の違い
Boseの「SoundLink Micro」は、サイズを超えた重低音の再生能力に定評があります。
Bose特有の包み込むような豊かな低音は魅力的ですが、人によっては「音がこもっている」と感じることもあります。
対してWillen IIは、よりクリアで抜けの良いサウンドキャラクターです。
楽器の音色やボーカルの細かなニュアンスをはっきりと聴き取りたい場合は、Marshallの方が好みに合う可能性が高いでしょう。
ロック好きならMarshall一択?競合に対する優位性
結論として、ロックやバンドサウンドを好む方にとって、Marshall Willen IIは最有力候補となります。
ギターアンプの老舗メーカーが手掛けているだけあり、ギターの音色の再現性や、楽曲の持つグルーヴ感を表現する能力に長けています。
また、機能面でも最新のBluetooth規格への対応やアプリ連携など、競合と比較してもモダンな仕様になっています。
「音質」と「スタイル」の両方を妥協したくない方にとって、Willen IIは唯一無二の選択肢となるでしょう。
実際に使って分かったメリット・おすすめな点
ここでは、スペック表だけでは分からない、実際の使用感に基づいたメリットを紹介します。
日常の様々なシーンで、どのように役立つのかを具体的に見ていきましょう。
マルチポイント接続の利便性と切り替えの挙動
Willen IIはマルチポイント接続に対応しており、同時に2台のデバイスと接続状態を維持できます。
例えば、スマートフォンで音楽を聴いている最中に、タブレットで動画を見たい場合でも、ペアリングし直す必要がありません。
再生機器側で再生ボタンを押すだけで、スムーズに音声が切り替わります。
このシームレスな切り替えは非常に便利で、複数のデバイスを使いこなす現代のライフスタイルにマッチしています。
マウントストラップの活用法(キャンプ、自転車、お風呂)
背面に装備されたラバーストラップは、Willen IIの使い勝手を大きく広げる優秀な機能です。
フックを外して巻き付けることができるため、カラビナ等がなくても様々な場所に固定できます。
- キャンプ: テントのポールやランタンフックに吊り下げる。
- 自転車: ハンドルバーに固定してサイクリングを楽しむ。
- お風呂: タオル掛けやシャワーフックに取り付ける。
- 移動中: リュックのショルダーベルトに装着する。
アイデア次第でどこにでも設置できるため、「音楽を持ち運ぶ」という体験がより身近になります。
内蔵マイクの通話品質とWeb会議での実用性
本体にはマイクが内蔵されており、ハンズフリー通話が可能です。
通話品質はクリアで、静かな環境であれば相手の声もはっきりと聞き取れ、こちらの声もしっかりと届きます。
スマートフォンのスピーカーフォンよりも高音質で会話ができるため、自宅でのWeb会議やオンライン通話用スピーカーとしても十分に実用的です。
「音声」モードのイコライザーを活用すれば、さらに声が聞き取りやすくなります。
購入前に知っておきたい注意点・デメリット
完璧に見えるWillen IIにも、いくつか注意すべき点やデメリットが存在します。
購入後に後悔しないよう、あらかじめ確認しておきましょう。
2台接続でのステレオ再生(カップリング)は現状非対応
現状の仕様では、Willen IIを2台用意しても、左右に音を振り分ける「ステレオ再生(ステレオペアリング)」には対応していないようです。
Marshallの一部の機種では「スタックモード」などで複数台接続が可能ですが、Willen IIで本格的なステレオ環境を構築したいと考えている方は注意が必要です。
将来的にAuracastなどのアップデートで機能が追加される可能性はありますが、現時点では単体(モノラル)での使用が基本となります。
動画視聴やゲームプレイ時の遅延(レイテンシー)について
Bluetoothスピーカー全般に言えることですが、映像と音声のズレ(遅延)が発生する場合があります。
YouTubeやNetflixなどの動画配信アプリでは、アプリ側で遅延補正が行われるため、違和感なく視聴できることがほとんどです。
しかし、音ゲー(リズムゲーム)やFPSなど、タイミングがシビアなゲームプレイにおいては、わずかな遅延が気になる可能性があります。
ガチゲーマー向けのスピーカーとしては不向きであることは理解しておきましょう。
有線接続(AUX)非対応と充電しながらの再生について
Willen IIには3.5mmステレオミニジャックなどの外部入力端子は搭載されていません。
接続方法はBluetooth(ワイヤレス)のみとなります。
古い音楽プレーヤーなど、有線でしか接続できない機器を使いたい場合は注意が必要です。
なお、充電しながらの音楽再生は可能です。
バッテリー残量を気にせず長時間使用したい場合は、USBケーブルを接続したままでも問題なく使用できます。
Marshall Willen IIの評判・口コミまとめ
インターネット上やレビュー動画などで見られる、実際のユーザーからの評判や口コミを傾向別にまとめました。
多くのユーザーがどのような点に満足し、どのような点に不満を感じているのかを確認しましょう。
高評価の口コミ:サイズ感とデザイン、期待以上の音質
高評価の口コミで最も多いのは、やはり「音質」と「デザイン」に関するものです。
- 「このサイズからは信じられないほど音が良い。低音がしっかり出ている。」
- 「ボーカルの声がクリアで聴き疲れしない。」
- 「見た目がとにかくカッコいい。部屋にあるだけでテンションが上がる。」
- 「お風呂で使っているが、音が反響しても聞き取りやすい。」
- 「ストラップが便利で、キャンプで大活躍している。」
サイズと音質のギャップに驚く声や、所有することへの満足感を語る声が多く見られます。
低評価の口コミ:重低音の限界や価格設定への意見
一方で、以下のような点については厳しい意見も見られます。
- 「JBLなどに比べると価格が高い。」
- 「サイズなりの限界はあり、地響きのような重低音は出ない。」
- 「ステレオ再生ができないのが残念。」
- 「起動音や終了音が大きくて気になる(アプリで消音可能)。」
価格に対するコストパフォーマンスの感じ方は人それぞれのようです。
また、物理的なサイズ制限があるため、大型スピーカーのような重低音を過度に期待すると肩透かしを食らう可能性があります。
Youtubeレビュー動画での評価傾向とリアクション
YouTubeのレビュー動画などでは、実際に音を鳴らした瞬間のリアクションとして「笑っちゃうほど音が良い」「化け物すぎる」といった驚きの反応が多く見られます。
特に、旧モデルや他社製品と比較検証している動画では、音の解像度の高さやバランスの良さが客観的に評価されています。
「小さくても本気のMarshallサウンド」という評価が定着しているようです。
まとめ:Marshall Willen II レビュー解説の完全ガイド
ここまで、Marshall Willen IIについて詳しく解説してきました。
このスピーカーは、ポータブル性と高音質、そしてデザイン性を極めて高い次元で融合させた製品です。
最後に、どのような人に特におすすめできるのか、そして検討すべき条件をまとめます。
インテリアとしても音質重視でも満足できる「買い」なユーザー
- Marshallのデザインや世界観が好きで、所有欲を満たしたい人
- キャンプやお風呂など、場所を選ばず高音質で音楽を楽しみたい人
- ロック、ポップス、ジャズなどを中心に聴き、ボーカルのクリアさを重視する人
- スマホとPCなど、複数のデバイスをスムーズに切り替えて使いたい人
- 旧モデルのWillenを使っていて、音の厚みや安定感に物足りなさを感じていた人
他のモデルを検討すべきユーザーの条件
- とにかく安価に防水スピーカーを手に入れたい人(JBL Go 4などがおすすめ)
- クラブミュージックなどで、腹に響くような重低音を最優先する人
- 2台を使って完全なステレオ再生環境を構築したい人
- 有線接続(AUX)が必須な人
Marshall Willen IIは、あなたの日常に「音楽」と「スタイル」をもたらしてくれる最高の相棒になるはずです。
ぜひ、その手に取って、進化したMarshallサウンドを体感してみてください。
- Marshall Willen IIは38Wアンプ搭載でサイズを超えた高音質を実現
- 低音が強化され、旧モデルよりも厚みのあるリッチなサウンドに進化した
- 象徴的なアンプデザインを継承し、インテリアとしても優れた存在感を放つ
- 最大約17時間の連続再生とIP67防塵・防水でアウトドアでもタフに使える
- マルチポイント接続に対応し、2台のデバイスをスムーズに切り替え可能
- 背面のゴム製ストラップにより、ポールやフックなど様々な場所に固定できる
- 専用アプリでイコライザー調整やバッテリー保護機能の設定が可能
- Bluetooth 5.3 LE Audio対応で、将来的な機能拡張も期待できる
- ステレオ再生(カップリング)や有線接続には対応していない点に注意が必要
- ロックやボーカル曲との相性が抜群で、音質とデザインを両立したい人に最適
