「オールインワンのワイヤレススピーカーで本格的なHi-Fiサウンドを楽しみたい」
「アンプやDACを別々に揃えるのは面倒だけど、音質には妥協したくない」——そんな悩みを抱えていませんか?
KEF LS50 Wireless IIは、英国の名門オーディオブランドKEFが手がけるオールインワン・ワイヤレススピーカーシステムです。
本記事では、製品の特徴やスペックから、実際のユーザー評価、購入前に知っておくべき注意点まで、購入判断に必要な情報を徹底的に解説します。
KEF LS50 Wireless IIの特徴・概要
究極のオールインワン・HiFiスピーカーシステムとは
KEF LS50 Wireless IIは、アンプ、DAC、プリアンプ、ストリーミングプラットフォームをすべて内蔵した完全自己完結型のスピーカーシステムです。
従来のオーディオシステムでは、スピーカー、アンプ、DAC、ストリーマーをそれぞれ選び、ケーブルで接続する必要がありました。
しかし本機は、電源ケーブルを左右のスピーカーに挿すだけで、本格的なHi-Fi環境が完成します。
2020年の発売以来、What Hi-Fi? Awards「Product of the Year」をはじめ、数々の権威ある賞を受賞し続けています。
2025年現在もWhat Hi-Fi? Awardsで高評価を維持しており、このカテゴリーにおけるベンチマーク的存在として認知されています。
KEFは1961年にイギリスで創業した老舗オーディオブランドで、BBC放送のモニタースピーカー開発や同軸ドライバーの革新で知られています。
LS50 Wireless IIは、その60年以上にわたる音響技術の集大成ともいえる製品です。
独自技術「Uni-Qドライバー」と「MAT」がもたらす音質革新
本機の音質を支える核心技術が、第12世代Uni-Qドライバーアレイです。
これは25mmのツイーターを130mmのミッド/ベースドライバーの中心に配置した同軸構造で、すべての周波数が単一の点から放射されるため、まるで目の前にアーティストがいるかのような自然な音場を実現します。
さらに、LS50 Wireless IIには世界初の音響技術「MAT(Metamaterial Absorption Technology)」が搭載されています。
これはツイーター背面に配置された特殊な迷路状の構造体で、ドライバー背面から発生する不要な音波を99%吸収します。
従来のスピーカーでは、この背面音波が筐体内で反射して音を濁らせる原因となっていましたが、MATによってこの問題が解消され、極めてクリアで歪みのない高音域を実現しています。
多彩なストリーミング対応と接続オプション
現代のリスニングスタイルに対応するため、LS50 Wireless IIは豊富なストリーミングサービスとの連携機能を備えています。
Spotify Connect、Tidal Connect、Amazon Music、Qobuz、Deezerに直接アクセスでき、スマートフォンを介さずに高音質ストリーミングを楽しめます。
ワイヤレス接続はAirPlay 2、Google Chromecast、Bluetooth 5.0に対応し、Apple製品からもAndroid製品からもシームレスに音楽を再生できます。
オーディオファイル向けにはRoon Readyにも対応しており、家庭内のNASに保存したハイレゾ音源を最高の音質で再生することが可能です。
有線接続も充実しており、HDMI eARC入力でテレビと接続すればサウンドバーの代わりとして使用でき、光デジタル入力や3.5mmアナログ入力でCDプレーヤーやレコードプレーヤーとの接続も可能です。
KEF LS50 Wireless IIのスペック・仕様
ドライバー構成とアンプ出力
LS50 Wireless IIの心臓部には、KEFの誇る第12世代Uni-Qドライバーアレイが搭載されています。
130mm(5.25インチ)のアルミニウムコーン・ウーファーと、MAT技術を搭載した25mm(1インチ)のベンテッド・アルミニウムドーム・ツイーターによる同軸2ウェイ構成です。
各スピーカーには専用設計のアンプが内蔵されており、低域用に280WのClass Dアンプ、高域用に100WのClass A/Bアンプを搭載しています。
ペア合計で760Wという圧倒的な駆動力により、最大108dB SPL(1m)の音圧レベルを実現します。
この出力は、一般的なリビングルームや書斎はもちろん、かなり広い空間でも十分な音量を確保できる性能です。
周波数特性は-3dBで45Hz〜28kHz、-6dBで40Hz〜47kHzとなっており、ブックシェルフサイズながら低域の再生能力も十分に確保されています。
対応フォーマットと入出力端子
ハイレゾオーディオへの対応も万全です。
PCM音源は最大24bit/384kHzまでサポートし、DSDはDSD64、DSD128、DSD256に対応しています。
さらにMQAのフルデコードにも対応しており、Tidalなどのストリーミングサービスでマスター品質の音源を楽しむことができます。
入力端子はHDMI eARC、TOSLINK光デジタル、同軸デジタル、3.5mmアナログ入力を装備しています。
出力端子としてはサブウーファー出力が左右各1系統、計2系統用意されており、低域を補強したい場合に1台または2台のサブウーファーを追加できます。
左右スピーカー間の接続は、付属のインタースピーカーケーブルを使用した有線接続(24bit/192kHz対応)と、ワイヤレス接続(24bit/96kHz対応)の両方に対応しています。
完全にケーブルレスな環境を構築することも、より高音質な有線接続を選択することも可能です。
ワイヤレス接続とスマートホーム連携
ネットワーク接続はWi-Fi IEEE 802.11a/b/g/n/ac(2.4GHz/5GHz両対応)と有線LAN(RJ45端子)に対応しています。
安定した接続を求める場合は有線LAN接続が推奨されます。
スマートホームとの連携も考慮されており、Crestron Home、Control4、Savant、URC、Elan、RTiなどの主要なホームオートメーションシステムと統合可能です。
KEF Connectアプリを通じて、EQ設定やスピーカー配置に応じた音響補正、ファームウェアアップデートなどを行うことができます。
本体サイズは305×200×311mm(高さ×幅×奥行き)、重量はペアで20.1kgとなっています。
消費電力は通常使用時で約200W、スタンバイ時は2.0W未満です。
KEF LS50 Wireless IIのおすすめポイント
圧倒的な音質:精密なイメージングと豊かなダイナミクス
LS50 Wireless IIの最大の魅力は、その卓越した音質にあります。
Uni-Qドライバーによる同軸構造は、すべての周波数が単一点から放射されることで、極めて正確なステレオイメージングを実現します。
楽器やボーカルの定位が明確で、スタジオやコンサートホールの空間を忠実に再現する能力は、この価格帯のスピーカーとしては傑出しています。
MAT技術による歪みのない高音域は、シンバルの繊細な響きからストリングスの倍音まで、微細なニュアンスを余すところなく表現します。
一方で、280WのClass Dアンプが駆動する低域は、コンパクトな筐体からは想像できないほどの力強さと制動力を発揮します。
オーケストラのフォルティッシモから、エレクトロニカの重低音まで、ダイナミックレンジの広い音楽を破綻なく再生できます。
総合出力760W、最大音圧108dBという数値は、単なるスペック上の数字ではありません。
実際のリスニングにおいて、小音量でも音痩せせず、大音量でも歪まない余裕のある再生能力として体感できます。
セットアップの簡単さ:電源を挿すだけで本格オーディオ環境が完成
従来のHi-Fiシステム構築では、スピーカー、アンプ、DAC、ストリーマーをそれぞれ選定し、適切なケーブルで接続し、各機器の相性を考慮する必要がありました。
LS50 Wireless IIは、これらすべてを一体化することで、オーディオ初心者でも迷うことなく本格的なサウンドを手に入れることができます。
セットアップは驚くほど簡単です。
左右のスピーカーにそれぞれ電源ケーブルを接続し、スピーカー間をワイヤレスまたは付属ケーブルで接続するだけです。
あとはKEF Connectアプリの指示に従えば、Wi-Fi設定からストリーミングサービスの連携まで、数分で完了します。
アプリによる音響設定も直感的で、スピーカーの設置状況(壁際、コーナー、スタンド上など)に応じた最適化や、好みに合わせたEQ調整が簡単に行えます。
ファームウェアのアップデートもOTA(Over The Air)で自動的に行われ、常に最新の機能と最適化された性能を維持できます。
高い拡張性:サブウーファー追加やマルチルーム対応も可能
オールインワンシステムでありながら、LS50 Wireless IIは高い拡張性も備えています。
左右それぞれにサブウーファー出力端子を装備しているため、KEF KC62などのサブウーファーを1台または2台追加して、低域をさらに強化することが可能です。
映画鑑賞時の重低音や、大音量でのパーティー使用など、より本格的な低域再生が必要な場面で真価を発揮します。
AirPlay 2とGoogle Chromecastに対応しているため、マルチルームオーディオ環境の構築も容易です。
リビングのLS50 Wireless IIと、書斎のLSX II、寝室のHomePodを連携させて、家中で同じ音楽を楽しむといった使い方も実現できます。
HDMI eARC入力により、テレビとの連携も優れています。
サウンドバーでは得られない本格的なステレオサウンドで映画やドラマを楽しむことができ、ゲーム機との接続でも臨場感あふれるサウンド体験を提供します。
KEF LS50 Wireless IIの注意点・デメリット
価格帯と低域の限界:サブウーファーの追加検討が必要なケース
LS50 Wireless IIの定価は363,000円(税込・ペア)、実勢価格でも32〜33万円程度と、決して安い買い物ではありません。
オールインワンシステムとしてアンプやDACが不要とはいえ、初期投資としてはかなりの金額になります。
また、ブックシェルフサイズという物理的制約から、超低域の再生には限界があります。
周波数特性は-6dBで40Hzまでとなっており、一般的な音楽再生には十分ですが、映画の爆発音やEDMの重低音を本格的に楽しみたい場合は、サブウーファーの追加を検討する必要があります。
KEF KC62(約18万円)などのサブウーファーを加えると、システム総額は50万円を超えることになります。
大音量再生時には、ドライバー保護のために出力が自動制限される仕様もあります。
広いリビングで大音量のパーティー使用を想定している場合は、上位機種のLS60 Wirelessや、別途パッシブスピーカーとパワーアンプの組み合わせを検討した方が良いかもしれません。
接続安定性:Wi-Fi環境によっては有線接続が推奨される場面も
ワイヤレススピーカーの宿命として、接続安定性の問題が報告されています。
特に集合住宅など、多くのWi-Fi機器が密集している環境では、電波干渉によって音声が途切れたり、スピーカー間の同期が乱れたりするケースがあるようです。
このような環境では、左右スピーカー間を付属のケーブルで有線接続し、ネットワーク接続も有線LANを使用することで、安定性を大幅に向上させることができます。
ただし、これにより「完全ワイヤレス」というメリットは薄れることになります。
また、一部のユーザーからは、HDMI接続時の認識問題や、特定のストリーミングサービスとの相性問題も報告されています。
ファームウェアアップデートで改善されることも多いですが、購入前に自分の使用環境との相性を確認することをおすすめします。
起動時間とアプリ依存度:知っておきたい操作上の特性
LS50 Wireless IIは、電源投入から音が出るまでに若干の時間がかかります。
特に左右スピーカーの同期に10秒程度を要することがあり、従来のアナログアンプのように電源を入れてすぐ音楽を楽しむという使い方には向きません。
日常の操作はKEF Connectアプリに依存する部分が大きく、EQ設定や入力切替、ストリーミングサービスの操作などはアプリから行うことになります。
付属のリモコンでも基本操作は可能ですが、詳細な設定変更にはスマートフォンが必要です。
アプリのUIは直感的で使いやすいものの、スマートフォンを手元に置いておく必要があるという点は、人によっては煩わしく感じるかもしれません。
稀に、スピーカーが起動しない、アプリから認識されないといったトラブルも報告されています。
多くの場合はファクトリーリセットで解決しますが、純粋なアナログ機器と比較すると、トラブルシューティングに手間がかかる可能性があることは認識しておく必要があります。
KEF LS50 Wireless IIの評判・口コミ
ユーザーが評価するおすすめな点
音質に関する評価は総じて非常に高く、「初めて聴いたときに衝撃を受けた」「鳥肌が止まらない」といった感想が多く見られます。
特にステレオイメージングの正確さは高く評価されており、「ボーカルが目の前にいるよう」「楽器の配置が手に取るようにわかる」という声が多数あります。
高音域の品質については、「品のある高音」「シンバルの余韻まで美しく再生される」と評価されています。
MAT技術の効果は実際のリスニングでも体感でき、従来のスピーカーでは聴こえなかった微細な音の情報が聴き取れるようになったという報告もあります。
低音に関しても、「このサイズからは想像できない量感」「体全体で音を楽しめる」という評価が多く、ブックシェルフスピーカーとしては十分以上の低域再生能力があると認識されています。
デザインと質感も高く評価されており、「研ぎ澄まされたスタイリッシュなデザイン」「マット仕上げの質感が素晴らしい」「インテリアとしても映える」といった声があります。
複数のカラーバリエーション(カーボンブラック、ミネラルホワイト、クリムゾンレッド、サンドシェル、モスグリーンなど)から選べる点も好評です。
セットアップの簡単さについては、「電源を挿すだけで本格オーディオが完成する手軽さ」「単品コンポで煮詰まっていた悩みが解消された」という声があり、オールインワンシステムとしての利便性が評価されています。
「狭い日本の住宅に最適」「省スペースで高音質を実現できる」という点も、多くのユーザーに支持されています。
購入前に確認すべき注意点
接続安定性に関しては、注意が必要という声も見られます。
「親機と子機のリンクに時間がかかる」「時々子機が立ち上がらないことがある」という報告があり、完全にストレスフリーとは言えない面もあります。
特にWi-Fi環境が混雑している集合住宅では、有線接続の検討が推奨されています。
耐久性や信頼性については、一部で懸念の声もあります。
「購入後早期に故障した」という報告や、「修理費用が高額」という指摘も見られます。
ただし、これらは少数派の意見であり、多くのユーザーは問題なく長期使用できているようです。
保証内容を確認し、信頼できる販売店から購入することが推奨されます。
音質の好みについては、「地味な音」という評価も存在します。
KEFの音作りはニュートラルで正確な再生を目指しており、派手でエッジの効いた音を好むユーザーには物足りなく感じる可能性があります。
可能であれば、購入前に試聴することをおすすめします。
映画視聴においては、「サブウーファーなしでは低音が物足りない」という意見もあります。
音楽再生には十分な低域ですが、映画の爆発音やアクションシーンの迫力を求める場合は、サブウーファーの追加予算も考慮に入れておく必要があります。
長期使用者が語るリアルな満足度
長期使用者からの評価は概ね好意的です。
「毎日のリスニングで一貫性と信頼性がある」「購入して本当に良かった」という満足度の高い声が多く聞かれます。
「耳が衰える前に、いい音を聴いて経験値を積んでほしい」という熱心な推奨コメントも見られます。
「2024年ベストプロダクト候補」として推す声もあり、発売から数年経った現在でも第一線の製品として評価され続けています。
What Hi-Fi? Awardsでの継続的な受賞も、その品質と価値を裏付けています。
コストパフォーマンスについては、「30万円台でこの音質と機能は、セパレートシステムで同等品を揃えると50万円以上かかる」という評価があります。
「デジタルオーディオシステムとしての多様性、拡張性、手軽さ、省スペース性を考慮すると妥当な価格」という意見も多く、投資に見合う価値があると認識されています。
一方で、「アンプやDACを自分で選ぶ楽しみがない」「将来的なアップグレードパスが限られる」という、オールインワンシステム特有の制約を指摘する声もあります。
オーディオ趣味として機器選びや組み合わせを楽しみたい人には、パッシブスピーカーとセパレートコンポーネントの組み合わせの方が向いているかもしれません。
まとめ:KEF LS50 Wireless II
こんな人におすすめ/おすすめしない人
おすすめな人:
LS50 Wireless IIは、本格的なHi-Fiサウンドを手軽に楽しみたい人に最適です。
オーディオ機器の選定や接続に時間をかけたくない、でも音質には妥協したくないという方にぴったりの製品です。
また、リビングや書斎など限られたスペースで高品質なオーディオ環境を構築したい人、ストリーミングサービスを中心に音楽を楽しむ人にも強くおすすめできます。
おすすめしない人:
一方で、機器選びや組み合わせを楽しみたいオーディオマニア、超大音量での使用を想定している人、予算に限りがある人には向かないかもしれません。
また、完全にストレスフリーな操作性を求める人や、Wi-Fi環境が不安定な場所での使用を考えている人は、購入前に慎重な検討が必要です。
競合製品との比較で見える立ち位置
LS50 Wireless IIは、オールインワン・ワイヤレススピーカー市場において、音質と機能のバランスが最も優れた製品の一つとして位置づけられています。
B&W Formation Duo(約50万円)はさらに洗練された音を提供しますが、価格差を考慮するとLS50 Wireless IIのコストパフォーマンスは際立っています。
KEFの自社ラインナップ内では、LSX II(約20万円)との差は主にアンプ出力とMAT技術の有無にあり、より広い空間や高い音質を求めるならLS50 Wireless IIが適しています。
一方、フロアスタンディング型のLS60 Wireless(約60万円)は、低域の再生能力でLS50 Wireless IIを上回りますが、価格と設置スペースの要件も大きくなります。
購入を検討されている方へ
KEF LS50 Wireless IIは、単なる「便利なワイヤレススピーカー」の枠を超え、本格的なオーディオシステムを最もスマートな形で現代のライフスタイルに落とし込んだ傑作です。
30万円台という価格は決して安くはありませんが、別途アンプやプレーヤーを揃えるコストとスペース、そして何よりこの筐体から奏でられる音楽の感動を考慮すれば、その投資価値は極めて高いと言えます。
「便利さ」と「高音質」のどちらも諦めたくない。そんなあなたにとって、本機は間違いなく、長く愛用できる最高のパートナーとなるはずです。
