ゲームの勝敗や没入感を大きく左右するゲーミングモニターですが、2025年現在、数多くのメーカーから多種多様なモデルが発売されており、どれを選べば良いか迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
結論から申し上げますと、ゲーミングモニター選びで最も重要なのは「プレイするゲームのジャンル」と「接続するハードウェア（PC・PS5・Switch）」に合わせたスペックを選ぶことです。
適切なモニターを選べば、敵の視認性が向上して対戦ゲームで有利になるだけでなく、美しい映像でゲームの世界観を存分に楽しむことができます。
この記事では、初心者の方でも失敗しない選び方のポイントから、プロ目線で厳選した最強コスパモデルやハイエンドモデルまでをランキング形式で解説します。
あなたにぴったりの一台を見つける手助けとなれば幸いです。
ゲーミングモニターと一般的なモニターの決定的な違い
ゲーミングモニターと一般的な事務用モニターやテレビとの最大の違いは、「映像の滑らかさ」と「表示の遅延の少なさ」にあります。
一般的なモニターは、主に静止画やテキストを表示することを想定して作られているため、激しい動きのあるゲーム映像を映すと、残像が発生したり、操作してから画面が動くまでにタイムラグを感じたりすることがあります。
一方でゲーミングモニターは、ゲームプレイに特化して設計されており、一瞬の判断が勝負を分けるFPSや格闘ゲームなどにおいて、プレイヤーの操作をダイレクトに反映させることが可能です。
特にFPSやTPSなどの対戦ゲームでは、敵をより早く視認し、正確に狙いを定めるために、ゲーミングモニターの性能がそのままアドバンテージとなります。
また、暗いシーンでの視認性を高める機能や、照準を表示する機能など、ゲームを有利に進めるための独自機能が搭載されている点も大きな特徴です。
これから本格的にゲームを楽しみたいと考えているなら、パソコンやゲーム機の性能を最大限に引き出すためにも、専用のゲーミングモニターを導入することを強くおすすめします。
プロが教える！失敗しないゲーミングモニターの選び方
自分に合ったモニターを見つけるためには、スペック表の数字の意味を正しく理解することが重要です。
ここでは、2025年の最新トレンドを踏まえた、選び方の重要な5つのポイントを解説します。
プレイするゲームジャンルで「画面サイズ」を決める
画面サイズは、大きければ良いというわけではなく、プレイするゲームジャンルによって最適なサイズが異なります。
FPSやTPSなどの競技性の高いゲームをプレイする場合、画面全体を一度に視界に収めることができる「24インチから25インチ前後」が最も適しています。
画面が大きすぎると、端から端まで視線を移動させる必要があり、敵の発見が遅れたり、目の疲労につながったりするからです。
一方で、MMORPGやオープンワールドのアクションゲーム、レースゲームなどを楽しみたい場合は、没入感を高めるために「27インチ以上」の大画面や、横長のウルトラワイドモニターがおすすめです。
また、設置するデスクの奥行きも考慮し、画面との距離が適切に保てるサイズを選ぶようにしましょう。
勝敗を分ける「リフレッシュレート」と「応答速度」
リフレッシュレートとは、1秒間に画面が何回書き換わるかを示す数値で「Hz（ヘルツ）」という単位で表されます。
数値が高いほど映像が滑らかに動き、敵の動きを目で追いやすくなります。
一般的なモニターは60Hzですが、ゲーミングモニターの主流は144Hz以上であり、ヌルヌルとした滑らかな映像体験が可能です。
応答速度は、画面の色が切り替わるまでの時間を指し「ms（ミリ秒）」で表されます。
この数値が小さいほど残像感が少なくなり、素早い動きでもブレのないくっきりとした映像が表示されます。
FPSや格闘ゲームをプレイするなら、リフレッシュレートは「144Hz以上」、応答速度は「1ms以下」のモデルを選ぶのが鉄則です。
映像美か速度か？「解像度」と「パネルの種類」
解像度は画面のきめ細やかさを表し、現在は主に「フルHD」「WQHD」「4K」の3種類が主流です。
FPSなどでフレームレート（滑らかさ）を最優先するなら、PCへの負荷が軽い「フルHD」が適しています。
映像の美しさと作業領域の広さを重視するなら「4K」、その中間のバランスが良いのが「WQHD」となります。
また、液晶パネルの種類によっても映像の特性が異なります。
「TNパネル」は応答速度が非常に速く安価ですが、視野角が狭く色再現性が低いため、競技ゲーマー向きです。
「IPSパネル」は色再現性が高く視野角も広いため、映像美を楽しみたいRPGや、動画編集などのクリエイティブ作業にも向いています。
「VAパネル」はコントラスト比が高く、引き締まった黒を表現できるため、映画鑑賞や没入感を重視するゲームに適しています。
以前はIPSパネルの応答速度が遅いと言われていましたが、最近は技術の進歩により高速なIPSパネルも増えているため、迷ったらIPSパネルを選ぶのが無難です。
接続するハードウェアに合わせたスペック選び
モニターの性能をフルに発揮するためには、接続するゲーム機やPCのスペックに合わせることが重要です。
Nintendo SwitchやPS4は最大出力が60Hzなので、144Hzなどの高リフレッシュレートモニターを買っても60Hzまでしか出せません。
PlayStation 5（PS5）は最大120Hzの出力に対応しているため、144Hz対応のモニターを選ぶことで、対応タイトルを滑らかにプレイできます。
また、PS5で4K/120Hzの映像を楽しみたい場合は、「HDMI 2.1」という規格に対応した端子を持つモニターが必要です。
PCゲーマーの場合は、搭載しているグラフィックボードの性能に合わせて、144Hz、165Hz、240Hz、あるいはそれ以上のハイエンドモデルを検討しましょう。
スタンド機能や独自機能もチェック
長時間快適にプレイするためには、画面の位置調整ができるスタンド機能も重要です。
高さ調整、チルト（上下角度）、スイベル（左右首振り）、ピボット（画面回転）などの機能があれば、自分の姿勢に合った最適な位置に画面をセットできます。
また、モニターアームを使用したい場合は、背面に「VESA規格」のネジ穴があるかどうかも確認しておきましょう。
メーカー独自の機能として、暗いシーンを明るく補正して敵を見つけやすくする機能（Black eQualizerなど）や、画面のちらつきを抑えるフリッカーフリー機能、ブルーライトカット機能なども、快適なプレイ環境を作る上で役立ちます。
ゲーミングモニターのおすすめ人気メーカー比較
数あるメーカーの中でも、特に人気が高く信頼性のあるメーカーの特徴を紹介します。
それぞれのブランドが持つ強みを理解することで、自分に合ったモデルが見つけやすくなるでしょう。
BenQ（ベンキュー）
eスポーツ大会でも採用されることが多い「ZOWIE」シリーズや、映像美と音質にこだわった「MOBIUZ」シリーズを展開しています。
特にFPSゲーマーからの支持が厚く、残像感を低減する独自技術「DyAc+」などが高く評価されています。
ASUS（エイスース）
「ROG」や「TUF Gaming」といったブランドを展開し、ハイエンドからエントリーまで幅広いラインナップを揃えています。
ゲームに役立つ照準表示機能や、ジャンルに合わせた画質プリセットなど、ゲーマー向けの機能が充実しています。
I-O DATA（アイ・オー・データ）
日本のメーカーであり、「GigaCrysta」シリーズは国内での人気が非常に高いです。
日本メーカーならではの安心感に加え、リモコン付きのモデルがあるなど、使い勝手の良さにも定評があります。
Dell（デル） / Alienware
世界的なPCメーカーであり、サポート体制が充実している点が魅力です。
「Alienware」はハイエンドゲーミングブランドとして知られ、デザイン性が高く高性能なモデルを多数リリースしています。
Pixio（ピクシオ）
コストパフォーマンスに優れたモニターを多数展開しているメーカーです。
必要な機能を絞り込むことで低価格を実現しており、予算を抑えつつ高性能なモニターが欲しい初心者や学生におすすめです。
【目的別】ゲーミングモニターおすすめランキング
ここからは、具体的な利用シーンや目的に合わせたおすすめのゲーミングモニターをランキング形式で紹介します。
5chやレビューサイトなどでの評価も加味し、2025年現在で自信を持っておすすめできるモデルを厳選しました。
FPS・TPSで勝ちたい人向け（144Hz～240Hz・24インチ）
第1位：BenQ ZOWIE XL2411K
FPSプロゲーマーやストリーマーの使用率が非常に高い、eスポーツ特化型モニターの決定版です。
独自の「DyAc」技術により、激しい動きの中でも残像を極限まで抑え、リコイルコントロールなどの精密な操作をサポートします。
第2位：ASUS TUF Gaming VG259QM
最大280Hzという圧倒的なリフレッシュレートを誇る、スピード重視のモデルです。
IPSパネルを採用しているため画質も良く、FPSだけでなく幅広いゲームを高速かつ美麗な映像で楽しめます。
第3位：I-O DATA GigaCrysta EX-LDGC241UDB
最大240Hzに対応した日本メーカー製モニターで、応答速度も速く、FPSゲーマーに必要な機能が揃っています。
リモコンが付属しているため、設定変更や入力切り替えが手元で簡単に行えるのも大きなメリットです。
映像美重視・RPG向け（4K・WQHD・27インチ以上）
第1位：BenQ MOBIUZ EX321UX
4K解像度と144Hzのリフレッシュレートを両立し、量子ドット技術による圧倒的な色彩表現を実現したハイエンドモデルです。
高音質なスピーカーも内蔵しており、これ一台で極上のゲーム体験と映画鑑賞が可能です。
第2位：Sony INZONE M9 II
ソニーがPS5との親和性を追求して開発したゲーミングモニターです。
4K/160Hzに対応し、直下型LED部分駆動による高いコントラスト表現が、ゲームの世界観をリアルに描き出します。
第3位：Dell G3223Q
32インチの大画面で4K/144Hzを楽しめる、コストパフォーマンスに優れたモデルです。
IPSパネルによる美しい発色と広視野角で、オープンワールドRPGなどの壮大な風景を存分に堪能できます。
初心者・コスパ重視の人向け（安い・144Hz以上）
第1位：Pixio PX248 Wave
2万円台前半という驚異的な安さながら、最大200Hzのリフレッシュレートに対応した高コスパモデルです。
ホワイトやパステルカラーなど、豊富なカラーバリエーションがあり、デスク周りをおしゃれにしたい方にも人気があります。
第2位：AOC 24G4/11
エントリーモデルながら180Hzの高リフレッシュレートとIPSパネルを採用しており、画質と性能のバランスが抜群です。
スタンドの調整機能も充実しており、初めてのゲーミングモニターとして非常に満足度の高い一台です。
第3位：JAPANNEXT JN-238i165FHDR
日本企業のJAPANNEXTが販売する、圧倒的な安さが魅力のモデルです。
165Hzに対応しており、FPSなどの入門機として必要十分なスペックを備えています。
まとめ
ゲーミングモニターを選ぶ際は、自分がプレイしたいゲームのジャンルと、接続する機器のスペックを正しく把握することが成功への近道です。
FPSなどの対戦ゲームで勝ちにこだわるなら、24インチ前後でリフレッシュレートと応答速度を最優先にしたモデルを選びましょう。
RPGや映像作品への没入感を重視するなら、27インチ以上の4KやWQHD解像度で、発色の良いIPSパネルを採用したモデルがおすすめです。
予算を抑えたい場合は、PixioやJAPANNEXTなどの高コスパメーカーをチェックすると、価格以上の性能を持つ掘り出し物が見つかるかもしれません。
この記事で紹介した選び方のポイントやおすすめモデルを参考に、ぜひあなたのゲーミングライフを劇的に向上させる最高の一台を見つけてください。
