最高のワイヤレスヘッドホンを探しているけれど、選択肢が多すぎて決められない。
特に、Focal(フォーカル)から登場したハイエンドモデル「Bathys MG」の実際の音質や性能、評判が気になっているのではないでしょうか。
また、従来モデルである「Bathys」と比べて、価格が大きく上がった分の価値があるのか、具体的な違いを知りたいと思っているかもしれません。
この記事では、Focal Bathys MGに関するあらゆる情報を網羅的に分析し、その特徴、音質、スペック、そして注意点までを徹底的にレビュー解説します。
最後まで読めば、Bathys MGがあなたにとって最高の投資となるのか、その答えが明確になるでしょう。
【結論】Focal Bathys MGはどんなヘッドホン?無印Bathysからの進化点を解説
Bathys MGの評価まとめ:ワイヤレス最高峰のピュアな音質を求める人への最適解
Focal Bathys MGは、ワイヤレス接続の手軽さと、有線のハイエンドヘッドホンに迫るほどのピュアなサウンドを両立させたいと考えるユーザーにとって、現時点での最適解と言えるヘッドホンです。
特に、音源のディテールを余すところなく表現する解像度の高さと、音楽に深く没入できるナチュラルな音場を求める方におすすめできます。
価格はハイエンドクラスに位置しますが、その価値を十分に感じさせる卓越した音響性能と所有感を満たす品質を備えています。
上位モデル「MG」と従来モデル「無印Bathys」の具体的な違いは何か?
Bathys MGが従来モデルのBathysと最も大きく違う点は、音質の核となるドライバーの振動板素材にあります。
従来モデルが「アルミニウム/マグネシウム」の複合素材だったのに対し、上位モデルのMGは、Focalのハイエンド有線ヘッドホンにも採用される「マグネシウム」単体の振動板を搭載しました。
これにより、よりきめ細やかで歪みの少ない、インパクトのあるピュアなサウンドを実現しています。
その他、Bluetoothのバージョンが5.1から5.2へアップデートされ、接続安定性の向上が期待できる点も進化ポイントです。
一目でわかるスペック比較表(Bathys MG vs Bathys)
両モデルの主な違いを以下の表にまとめました。
機能/スペック | Focal Bathys MG | Focal Bathys (無印) |
振動板素材 | 40mm M字型マグネシウム | 40mm M字型アルミニウム/マグネシウム |
再生周波数特性 | 10Hz – 22kHz | 15Hz – 22.1kHz |
Bluetoothバージョン | Ver. 5.2 | Ver. 5.1 |
本体カラー | チェスナットブラウン | Dune, Deep Black, メタリックグレー |
発売時価格(税込) | 242,000円 | 12万円台〜 |
Focal Bathys MGの音質を徹底レビュー解説
全体の音質傾向:きめ細やかでナチュラル、かつインパクトのあるサウンド
Bathys MGのサウンドは、フランスの工房で製造されるマグネシウム振動板の特性が存分に発揮された、非常に高品位なものです。
全体の傾向としては、特定の帯域を強調しないバランスの取れたフラットなサウンドでありながら、低音にはしっかりとしたインパクトがあり、高音はクリアで繊細な表現力を持ち合わせています。
音の分離が良く、各楽器の音が混ざり合うことなく、それぞれの位置関係まで感じ取れるような定位感の良さも特筆すべき点です。
接続方法による音質の違いは?(USB-DAC > Bluetooth > 3.5mm)
Bathys MGは、デジタル補正技術を前提として設計されており、接続方法によって音質が大きく変化します。
最も高音質なのは、付属のUSB-CケーブルでPCやDAP(デジタルオーディオプレーヤー)と接続する「USB-DACモード」です。
このモードでは最大192kHz/24bitのハイレゾ音源を劣化なく再生でき、ヘッドホンの性能を100%引き出せます。
Bluetooth接続でも、高音質コーデックaptX Adaptiveに対応しており、ワイヤレスとは思えないほどの情報量とクリアさを実現しています。
一方で、3.5mmのアナログ接続ではデジタル補正が十分に働かないため、他の接続方法に比べてやや輪郭がぼやけたサウンドに感じられる可能性があります。
ライバル製品(B&W Px8, B&O H100など)と比べて音はどう違う?
同価格帯のライバル製品と比較しても、Bathys MGの音質的な優位性は際立っています。
例えば、B&W Px8と比較した場合、Px8がややマイルドで落ち着いたサウンドであるのに対し、Bathys MGはよりクリアで抜けが良く、音のメリハリを感じさせます。
また、B&O Beoplay H100と比較すると、H100の低音も高品質ですが、中高音域の繊細な表現力や全体のまとまりにおいては、Bathys MGに軍配が上がると評価されています。
口コミで語られるFocalの有線ヘッドホン「Clear Mg Pro」とのサウンドの関連性
Bathys MGの音の傾向は、同じくマグネシウム振動板を搭載するFocalの開放型有線ヘッドホン「Clear Mg Pro」に近いと評されています。
もちろん、密閉型と開放型という構造上の違いはありますが、クリアでメリハリがあり、中高域の美しさを特徴とするサウンドシグネチャーは共通しています。
有線ハイエンドヘッドホンのサウンドを知るユーザーからも、Bathys MGの音質は高く評価されており、ワイヤレスの手軽さでFocalサウンドを楽しめる魅力的な選択肢となっています。
Focal Bathys MGの性能は?主な特徴とスペックを解説
【音質の核】フランス製「40mm M字型マグネシウム・ドーム」とは?
Bathys MGの心臓部には、Focalがフランスの自社工場で開発・製造する「40mm M字型マグネシウム・ドーム」ドライバーが搭載されています。
マグネシウムは、軽量でありながら高い剛性を持つ理想的な振動板素材です。
これにより、音声信号に対して極めて正確に振動し、歪みを抑えながら、広帯域にわたって細やかなディテールを再現することが可能になります。
このドライバーこそが、Bathys MGのピュアでインパクトのあるサウンドの源泉です。
【機能性】3つのノイズキャンセリングモードと外音取り込み機能の実力
Bathys MGは、音楽への没入感を高めるアクティブノイズキャンセリング(ANC)機能を搭載しています。
モードは2種類あり、周囲の騒音を強力に遮断する「サイレント」モードと、効果を少し弱めて圧迫感を軽減した「ソフト」モードから選択可能です。
完全に無音にするというよりは、不快な騒音を自然に和らげる効き方で、音質への影響が少ないのが特徴です。
また、ヘッドホンを着けたまま周囲の音を聞ける「トランスペアレント(外音取り込み)」モードも備えており、駅のアナウンスなどを聞きたい場面で役立ちます。
【バッテリー】電池の持ちは十分か?(BT:30時間, USB-DAC:42時間)
バッテリー性能は非常に高く、日常的な使用で困ることはまずないでしょう。
Bluetooth接続とノイズキャンセリングをONにした状態でも最大30時間の連続再生が可能です。
さらに、USB-DACモードでは42時間、3.5mmアナログ接続時でも35時間と、いずれのモードでも長時間のリスニングに対応します。
また、わずか15分の充電で約5時間再生できる急速充電機能も搭載しており、急な外出時にも安心です。
【接続性】Bluetooth 5.2と高音質コーデックaptX Adaptiveに対応
Bluetoothのバージョンは5.2に対応しており、従来モデルから進化しています。
これにより、接続の安定性や低遅延性能が向上しました。
対応コーデックはSBC、AACに加え、高音質と低遅延を両立するaptX™とaptX™ Adaptiveをサポートしています。
対応するスマートフォンやDAPと接続することで、ワイヤレスでもCDクオリティを超える高品位なサウンドを楽しめます。
【スペック一覧】周波数特性や重量などの詳細データまとめ
Bathys MGの主な仕様を以下にまとめます。
項目 | スペック |
形式 | 密閉型ワイヤレスヘッドホン(ANC機能付き) |
ドライブユニット | 40mm M字型マグネシウム・ドーム |
周波数特性 | 10Hz ~ 22kHz |
Bluetooth | Ver.5.2、マルチポイント対応 |
対応コーデック | SBC, AAC, aptX™, aptX™ Adaptive |
バッテリー持続時間 | BT:30時間, 3.5mm:35時間, USB-DAC:42時間 |
内蔵マイク数 | 8個 |
重量 | 約350g |
付属品 | ハードケース, USB-Cケーブル, 3.5mmケーブル |
デザインと実際の使い勝手(操作性・装着感)はどう?
高級感あふれるデザインと所有感を満たすディテール
Bathys MGのデザインは、Focalのハイエンド有線ヘッドホンの系譜を受け継ぐ、洗練されたものです。
カラーは温かみのある「チェスナットブラウン」で仕上げられています。
ヘッドバンドには本革、アーム部分には軽量で堅牢なアルミニウムやマグネシウムといった高級素材を惜しみなく使用しており、見た目の美しさだけでなく、高い耐久性も実現しました。
ハウジング中央のFocalロゴは電源ONでバックライトが点灯し、所有感を満たしてくれます(アプリで消灯も可能)。
装着感のレビュー:350gの重さと本革イヤーパッドの快適性
本体重量は約350gと、ワイヤレスヘッドホンとしては標準的な重さです。
ヘッドバンドと耳を優しく包み込むイヤーパッドには、本革とクッション性に優れたメモリーフォームが採用されており、側圧も適切に設計されています。
これにより、重量をうまく分散させ、長時間のリスニングでも疲れにくい快適な装着感を提供します。
操作性は良い?物理ボタン採用のメリットと慣れについて
近年のトレンドであるタッチパネルは採用せず、全ての操作を物理ボタンで行う設計になっています。
ボタンは右ハウジングに集中配置されており、電源や音量調整、曲の再生・停止、モード切り替えなどを直感的に操作可能です。
最初はボタンの位置を覚える必要がありますが、慣れてしまえば手探りでも確実に操作できるため、誤操作が少ないというメリットがあります。
専用アプリ「Focal & Naim」でできること一覧
スマートフォン用の専用アプリ「Focal & Naim」を利用することで、Bathys MGの機能をさらに細かくカスタマイズできます。
- ノイズキャンセリングモードの切り替え(サイレント/ソフト/トランスペアレント)
- 5バンドイコライザーによる音質調整
- ハウジングのロゴライトのON/OFFや輝度調整
- 音声アシスタント(Google Assistant, Amazon Alexa)の設定
- ファームウェアのアップデート
購入前に知っておきたい注意点
注意点1:3.5mmアナログ接続時も電源ONとバッテリーが必要
Bathys MGを使用する上で最も注意すべき点は、3.5mmのステレオミニケーブルで有線接続する場合でも、本体の電源をONにする必要があることです。
これは内蔵アンプを経由して音を出す設計のためで、万が一バッテリーが切れてしまうと、有線接続でも音を聴くことができなくなります。
一般的なワイヤレスヘッドホンのように「電池が切れたら有線で」という使い方ができない点は、事前に理解しておく必要があります。
注意点2:通話性能は音楽鑑賞性能ほど高くない?
Bathys MGには8個のマイクが内蔵されていますが、その主目的は高精度なノイズキャンセリング機能の実現にあります。
そのため、オンライン会議や音声通話におけるマイクの音声品質は、音楽鑑賞性能の圧倒的な高さに比べると、標準的なレベルに留まるという評価もあります。
もちろん日常的な通話に支障はありませんが、通話品質を最優先に考える場合は、他の選択肢も検討する価値があるかもしれません。
Focal Bathys MGの価格と評判・口コミ
価格はいくら?定価と主な販売店の情報
Focal Bathys MGのメーカー希望小売価格は242,000円(税込)です。
販売は、全国のオーディオ専門店や大手家電量販店のオンラインストアなどが中心となります。
ワイヤレスヘッドホンとしては最高級クラスの価格帯に位置づけられており、購入には十分な検討が必要です。
実際のユーザーからの良い評判・口コミまとめ
Bathys MGは発売から間もないですが、オーディオファンの間では既に高い評価を得ています。
- ワイヤレスとは思えない解像度とクリアなサウンド
- USB-DAC接続時の音質は同価格帯の有線ヘッドホンに匹敵する
- デザインが美しく、所有する喜びがある
- ノイズキャンセリングの効き方が自然で音質劣化が少ない
- 装着感が良く、長時間でも快適
このように、特に音質とデザイン、ビルドクオリティを称賛する声が多く見られます。
検討の参考になるネガティブな評判・口コミ
一方で、以下のような点を指摘する声も少数ながら存在します。
- 価格が高価すぎる
- 3.5mm接続時に電源が必要なのは不便
- 通話用のマイク性能は価格なりではない
これらの点は、主に価格と特定の機能に関するもので、音楽を聴くという本質的な性能に対する不満はほとんど見られないのが特徴です。
まとめ:Focal Bathys MG レビュー解説
- Focal Bathys MGはワイヤレス最高峰の音質を求める人におすすめ
- 音質の核となるマグネシウム単体の振動板を新採用
- きめ細やかでインパクトのあるピュアなサウンドが特徴
- 音質はUSB-DAC接続で最も性能を発揮する
- ノイズキャンセリングは音質への影響が少ない自然な効き方
- Bluetooth 5.2とaptX Adaptiveに対応し接続性も高い
- バッテリーはBT接続で最大30時間と長時間使用が可能
- 本革や金属を用いた高級感のあるデザインと優れた装着感
- 注意点として3.5mmアナログ接続時も電源とバッテリーが必須
- 価格は約24万円でワイヤレスヘッドホンとしては最高級クラス