FiiO FX17を徹底レビュー解説!価格・音質・評判の全て

FiiOの最新フラッグシップIEM「FX17」の購入を検討しているものの、「約27万円という価格に見合う価値はあるのか?」「実際の音質や特徴はどうなのだろう?」といった疑問や不安を抱えていませんか。

高価格帯のイヤホンだからこそ、スペックや評判、メリット・デメリットをしっかり比較検討し、納得した上で手に入れたいと考えるのは当然のことです。

この記事では、FiiO FX17に関するあらゆる情報を網羅的に解説します。

製品の基本的な特徴から、13ドライバーが織りなす詳細な音質レビュー、各販売店の価格比較、そして実際に考えられるメリットや注意点まで、専門的な視点から深く掘り下げていきます。

この記事を最後まで読めば、FiiO FX17があなたにとって「買い」なのかどうかが明確になり、自信を持って判断できるようになるでしょう。

目次

FiiO FX17はどんなイヤホン?まずは総評と特徴を解説

結論:FiiO FX17はこんな人におすすめ!

FiiO FX17は、音質の限界を追求し、所有する喜びを感じたいオーディオ愛好家にとって、まさに究極の選択肢と言えるイヤホンです。

具体的には、広大なサウンドステージと圧倒的な解像度を求める方、妥協のない物作りから生まれる工芸品のようなデザインを好む方、そして豊富な付属品で自分だけの音を追求したい方に強くおすすめします。

価格は決して安くありませんが、その価値を理解し、最高の音楽体験に投資できる方であれば、間違いなく満足できる一台となるでしょう。

FiiOの18年間の集大成!フラッグシップIEMとしての位置付け

FiiO FX17は、単なる新製品ではありません。

オーディオメーカーFiiOが創業から18年間で培ってきた音響技術、ノウハウ、そして情熱のすべてを注ぎ込んだ、まさに「集大成」として位置づけられるフラッグシップIEM(インイヤーモニター)です。

創業者であるジェームズ氏が「思い描いた通りの理想の音を奏でる」と語るように、ブランドの誇りをかけて開発された特別なモデルであり、シリアルナンバー入りのネームプレートがその所有体験をさらに特別なものにしてくれます。

一目でわかるFiiO FX17の主要な特徴3つ

FiiO FX17の魅力を簡潔に理解するために、特に際立った3つの特徴をご紹介します。

第一に、片側あたり13基ものドライバーを搭載した「ハイブリッド構成」です。

これにより、各音域を専門のドライバーが担当し、極めて広大で自然なサウンドを実現しています。

第二に、ハウジング素材に採用された「純チタン削り出しボディ」です。

高強度で美しいだけでなく、音響特性にも優れ、快適な装着感にも貢献します。

そして第三に、ケーブルやイヤーピースといった「豪華な付属品」です。

金・銀・銅のハイブリッドケーブルや3種類の接続プラグ、合計22組ものイヤーピースが同梱され、追加投資なしで最高の環境とカスタマイズ性を手に入れることが可能です。

FiiO FX17の音質を徹底レビュー!13ドライバーの実力は?

1DD+4BA+8ESTが生み出す広大で自然なサウンドステージ

FiiO FX17の音質を語る上で核となるのが、1基のダイナミック(DD)、4基のバランスド・アーマチュア(BA)、そして8基の静電型(EST)という、合計13基のドライバー構成です。

特に、超高音域を担当するESTドライバーを8基も搭載することで、他のドライバーとの能率差を克服し、かつてないほどの開放感と広大なサウンドステージを実現しています。

また、これら多種多様なドライバーを「電子+物理の5ウェイ・クロスオーバー」で精密に制御することにより、ドライバー間の音の繋がりが極めて滑らかで、どの音量で聴いてもバランスの取れた自然なサウンドを体感できるのが大きな魅力です。

【帯域別レビュー】高音・中音・低音のバランスと解像度

各音域の再生能力も非常に高いレベルでまとまっています。

低音域は、10mm径の「リチウムマグネシウム合金振動板ダイナミックドライバー」が担当。

軽量かつ高剛性な素材特性により、深みがありながらも歪みがなく、レスポンスの速いクリーンな低音を鳴らします。

中音域は、Knowles製のカスタムBAドライバー4基が担い、特にボーカルの表現力は圧巻です。

密度が高く、息遣いまで感じられるような生々しいサウンドは、このイヤホンの真骨頂の一つと言えるでしょう。

高音域から超高音域は、前述のSonion製ESTドライバー8基が担当。

繊細でどこまでも伸びていくような高音は、音全体の空気感や煌びやかさを演出し、マスキングされることなく耳に届きます。

特許技術「S.Turbo」がもたらす迫力の低音の質は?

FiiO FX17には、低音域の質をさらに高めるための特許技術「S.Turbo Acoustic Structure Patent」が採用されています。

これはスーパーカーのタービン構造から着想を得た音響設計で、音をタービン形状の管に通すことで低音を効果的に強化します。

同時に、ダイナミックドライバーから発生する不要な中高音域の成分をフィルタリングする効果もあり、低音域と他の音域との繋がりをよりスムーズにしています。

これにより、単に量感があるだけでなく、パワフルでありながらも輪郭のハッキリした、質の高い低音を実現しているのです。

ボーカルの息遣いまで再現するKnowles製カスタムBAの実力

中音域、特にボーカル表現へのこだわりは、FiiO FX17の大きな特徴です。

世界的なドライバーメーカーであるKnowles社と共同で「中音域強化バランスド・アーマチュアユニット」を新開発しました。

このカスタムBAユニットは、内部にアコースティックベント(通気孔)を設けることで音響エネルギーを増幅させ、ドライバーのポテンシャルを最大限に引き出します。

その結果、まるで歌手がすぐ側で歌っているかのような、豊かでメロウなボーカル再生が可能になりました。

楽器の音だけでなく、声の質感やニュアンスを重視する方にはたまらない魅力となるでしょう。

FiiO FX17の価格と購入方法|最安値はどこで買える?

市場想定価格は27万円前後?各販売店の価格を比較

FiiO FX17の国内正規代理店である株式会社エミライが発表している市場想定価格は、269,500円(税込)前後です。

ただし、実際の販売価格は店舗によって異なる場合があります。

以下に、主要な販売店の価格情報をまとめましたので、購入時の参考にしてください(価格は変動する可能性があります)。

販売店価格(税込)ポイント還元など
株式会社エミライ(公式ストア)¥299,440
ヨドバシ.com¥299,44010%ポイント還元
Amazon.co.jp(FiiO公式)¥269,500
価格.com 最安値情報¥269,496~店舗による

※上記は2025年8月時点のものです。最新の価格は各販売サイトでご確認ください。

国内正規代理店(エミライ)と主な取扱店舗一覧

日本国内でFiiO FX17を安心して購入するには、正規輸入品を取り扱う店舗を選ぶことが重要です。

国内正規輸入代理店は「株式会社エミライ」です。

正規店で購入することで、メーカー保証や日本語でのサポートを受けられます。

主な取扱店舗としては、エミライの公式オンラインストア「エミライダイレクト」のほか、ヨドバシカメラやビックカメラなどの大手家電量販店、e☆イヤホンなどのオーディオ専門店、AmazonのFiiO公式ストアなどが挙げられます。

発売日はいつ?現在の在庫状況まとめ

FiiO FX17の国内発売日は、2025年7月18日です。

すでに販売が開始されており、各取扱店舗で購入が可能です。

在庫状況については、フラッグシップモデルということもあり、潤沢に用意されているわけではない可能性があります。

ヨドバシ.comでは「在庫残少」と表示されている場合もあり、購入を検討している方は、早めに各販売店の在庫状況を確認することをおすすめします。

買うべき?FiiO FX17の優れた点(メリット)を5つの視点で解説

【メリット①】圧倒的な情報量と開放感を実現する13ドライバー構成

FiiO FX17最大のメリットは、そのサウンドクオリティの根幹をなす13ドライバー構成にあります。

多数のドライバーが各音域を分担することで、一つのドライバーに掛かる負荷が減り、それぞれの得意な領域で最高のパフォーマンスを発揮します。

特に8基の静電型(EST)ドライバーがもたらす超高域の伸びと開放感は、他のイヤホンでは味わえない圧倒的な情報量と広大な音場体験を提供してくれます。

【メリット②】所有欲を満たす純チタン削り出しの美しいハウジング

音質だけでなく、製品としての「モノ」の魅力もFiiO FX17の大きなメリットです。

ハウジングには、高密度・高強度なチタン合金のブロックから一つ一つ精密に削り出し、手作業で研磨を施したものが採用されています。

金属ならではの重厚感と、光の加減で表情を変える美しい光沢は、まさに工芸品のような佇まい。

シリアルナンバー入りのネームプレートも付属し、ただの音楽を聴く道具ではなく、特別な所有物としての満足感を満たしてくれます。

【メリット③】金・銀・銅ハイブリッドケーブルと3種の交換プラグという豪華仕様

通常であれば別売りの高級ケーブルやオプションパーツが標準で付属する点も、FiiO FX17の大きな魅力です。

付属ケーブルは、音質に定評のある金・銀・銅の3つの素材を組み合わせた360芯8編組のハイブリッドケーブル。

これだけで数万円の価値がある豪華な仕様です。

さらに、プラグ部分は交換式になっており、一般的な3.5mmプラグ、高音質なバランス接続に対応した4.4mmプラグ、そしてDACを内蔵したUSB Type-Cプラグの3種類が付属。

様々な再生機器に最適な形で接続できる利便性の高さは、特筆すべきメリットです。

【メリット④】まるでオーダーメイドのような快適な装着感

どんなに高音質でも、装着感が悪ければ長時間のリスニングは苦痛になります。

FiiO FX17は、何百回ものテストを経て最適化されたエルゴノミックデザインを採用。

耳の複雑な形状に立体的にフィットし、圧迫感を大幅に軽減しています。

また、ノズルの角度を10°微調整することで、より自然に外耳道に収まるよう設計されている点もポイントです。

軽量なチタン素材との相乗効果で、「まるで何も着けていないかのような」と表現されるほどの快適な装着感を実現しています。

【メリット⑤】豊富なイヤーピース(22組)で自分好みの音に調整可能

イヤホンにとってイヤーピースは、装着感と音質を左右する非常に重要なパーツです。

FiiO FX17には、フラッグシップモデルにふさわしく、合計22組もの多種多様なイヤーピースが付属します。

フォームタイプのスポンジイヤーチップから、低音・バランス・ボーカルといった音質傾向の異なるシリコンタイプ、ダブルフランジ、さらには人気ブランドの「SpinFit」やFiiOオリジナルの「HS18」「HS20」まで、考えうるほぼ全ての選択肢が揃っています。

これにより、ユーザーは自身の耳の形や好みのサウンドに合わせて、最適な組み合わせを追求する楽しみを味わうことができます。

購入前に知っておきたいFiiO FX17の注意点(デメリット)

ポテンシャルを引き出すには相応の再生環境(DAP等)が必要

FiiO FX17は非常に高性能なイヤホンですが、その真価を100%発揮させるためには、再生する側の機器にも相応のクオリティが求められます。

例えば、一般的なスマートフォンのイヤホンジャックに直接接続した場合、本来の解像度や音場の広さを十分に引き出すことは難しいでしょう。

このイヤホンのポテンシャルを最大限に活かすためには、高品質なDAP(デジタルオーディオプレーヤー)や、高性能なDAC(D/Aコンバーター)を内蔵したヘッドホンアンプとの組み合わせが推奨されます。

本体重量とサイズ感が人を選ぶ可能性はあるか?

快適な装着感を目指して設計されていますが、物理的なスペックも確認しておく必要があります。

イヤホン本体の重量は片側約12.2g(ケーブル除く)と、多ドライバー構成のイヤホンとしては標準的ですが、非常に軽量なモデルと比較すると重さを感じる可能性はあります。

また、13基ものドライバーを内蔵しているため、ハウジングのサイズもそれなりに大きくなります。

耳が非常に小さい方の場合、完璧なフィット感が得られない可能性もゼロではないため、可能であれば一度試着してみるのが最も確実です。

高価格帯イヤホンならではの取り扱いの注意点

約27万円という価格は、オーディオ製品の中でも非常に高価な部類に入ります。

そのため、日々の取り扱いには細心の注意が必要です。

純チタン製のハウジングは頑丈ですが、硬いものにぶつければ傷がつく可能性がありますし、落下などの強い衝撃は内部の精密なドライバーにダメージを与える恐れがあります。

また、ケーブルの着脱に使われるMMCXコネクターは、頻繁な抜き差しや無理な力を加えると破損の原因になるため、付属のMMCXアシストツールを使用するなど、丁寧な取り扱いが求められます。

FiiO FX17のスペック詳細|技術仕様を一覧で確認

スペック一覧表(ドライバー構成、周波数特性、インピーダンスなど)

FiiO FX17の技術的な仕様を一覧にまとめました。

購入を検討する際の詳細なデータとしてご活用ください。

項目仕様
イヤホン形式1DD+4BA+8ESTハイブリッド構成インイヤーモニター型
装着形式耳掛け方式
ドライバー(片側)・Sonion製静電型ドライバー×8基
・Knowles製カスタムBAドライバー×4基
・10mm径リチウムマグネシウムDD×1基
周波数特性8Hz – 40kHz
インピーダンス16Ω (@1kHz)
感度104dB/mW (@1kHz)
ケーブル素材360芯線8編組 金・銀・銅ハイブリッドケーブル
ケーブル長約120cm
オーディオプラグ交換式:3.5mm / 4.4mm / USB Type-C
イヤホンコネクター拡張型MMCX
重量(片側)約12.2g (ケーブルを除く)

付属品はなにが入っている?全内容物をリストで紹介

FiiO FX17は付属品の豪華さも特徴の一つです。

購入時に同梱されている全アイテムを以下にリストアップします。

  • イヤホン本体 (FX17)
  • イヤホンケーブル (金銀銅ハイブリッド)
  • 交換式プラグ3種 (3.5mm, 4.4mm※装着済, USB Type-C)
  • シリアルナンバー入りネームプレート
  • イヤーチップ合計22組
    • スポンジイヤーチップ (M) ×2組
    • 低音イヤーチップ (S/M/L) ×3組
    • バランスイヤーチップ (S/M/L) ×3組 ※Mサイズ装着済
    • ボーカルイヤーチップ (S/M/L) ×3組
    • ダブルフランジイヤーチップ (M) ×2組
    • SpinFitイヤーチップ (S/M/L) ×3組
    • HS18イヤーチップ (S/M/L) ×3組
    • HS20リキッドシリコンイヤーチップ (S/M/L) ×3組
  • 収納ケース
  • コードクランプ
  • クリーニングブラシ
  • MMCXアシストツール
  • クリーニングクロス
  • クイックスタートガイド

USB-Cプラグ接続時のDAC機能とPEQ(イコライザー)について

付属のUSB Type-C交換プラグは、単なる接続端子の変換アダプターではありません。

このプラグの内部には、最大でPCM 32bit/384kHzの高解像度音源のデコードに対応するDSPオーディオデコードチップが内蔵されています。

これにより、DAPを持っていないユーザーでも、スマートフォンやPCとUSB-Cで接続するだけで、手軽に高音質再生を楽しむことが可能です。

さらに、専用アプリ「FIIO Control APP」と連携することで、8バンドのパラメトリックイコライザー(PEQ)調整もサポート。

周波数応答を自分好みに細かくカスタマイズできるという、非常に高度な機能も備えています。

FiiO FX17の評判・口コミまとめ|実際のユーザーの声は?

肯定的な評判・口コミ「音場の広がりが異次元」「所有感がすごい」

FiiO FX17のレビューや評判を調べると、やはりその圧倒的な音質、特にサウンドステージの広さに対する称賛の声が多く見られます。

「まるでヘッドホンで聴いているかのような広がり」「音の一つ一つが明確に定位する」といった評価は、13ドライバー構成と巧みなクロスオーバー設計の成功を物語っています。

また、「チタンシェルの質感が素晴らしい」「付属品が豪華で満足度が高い」など、音質以外の部分、製品としての完成度や所有する喜びに関する肯定的な意見も目立ちます。

気になる評判・口コミ「価格が高い」「ポテンシャルを引き出すのが難しい」

一方で、やはりその価格設定に関する言及は避けられません。

「素晴らしい音質だが、価格がネック」という声は当然ながら存在します。

これは個人の価値観や予算に大きく左右される部分でしょう。

また、注意点でも触れたように、「スマートフォン直差しでは本領を発揮できない」「良いDAPが必要になる」といった、再生環境の重要性を指摘する声もあります。

これはデメリットというよりは、製品の特性を正しく理解する必要があるという点を示唆しています。

海外での評価とレビューの傾向

海外のオーディオフォーラムやレビューサイトにおいても、FiiO FX17は大きな注目を集めています。

評価の傾向は国内とほぼ同様で、その野心的なドライバー構成と、それによって実現される卓越したサウンドパフォーマンスが高く評価されています。

特に、静電型(EST)ドライバーを多数搭載したことによる高域の表現力や、FiiOの特許技術「S.Turbo」がもたらす低音の質について、多くのレビュワーが好意的に言及しています。

価格と性能のバランスについては様々な議論がありますが、FiiOが新たな高みを目指した意欲作として、オーディオコミュニティで広く認知されています。

まとめ:FiiO FX17 FIO-IEM-FX17-S レビュー解説

本記事では、FiiOのフラッグシップIEM「FX17」について、その特徴から音質、価格、評判に至るまで、あらゆる角度から徹底的にレビュー解説しました。

最高の音響体験を求めるオーディオ愛好家にとって、FX17は非常に魅力的な選択肢であることがお分かりいただけたかと思います。

この記事で得た情報が、あなたのイヤホン選びの確かな一助となれば幸いです。

  • FiiOの18年の技術が集結したフラッグシップIEMである
  • 片側13ドライバー(1DD+4BA+8EST)という圧倒的な構成を搭載
  • 市場想定価格は約27万円前後で販売されている
  • 音質は広大なサウンドステージと自然で滑らかな繋がりが特徴
  • 特許技術「S.Turbo」により質の高い迫力ある低音を実現
  • 純チタン削り出しハウジングによる高級感と優れた装着感を提供する
  • 交換式プラグで3.5mm/4.4mm/USB-Cの3種類の接続に対応
  • 豪華なハイブリッドケーブルと22組の豊富なイヤーピースが付属する
  • 性能を最大限に活かすには高品質な再生環境(DAP等)が推奨される
  • 所有欲を満たすデザインと卓越した音質を両立した究極の一台
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