ELEGOO Mercury Plus V3.0 レビュー解説!後処理を劇的に効率化

光造形3Dプリンターの造形後、避けては通れないのが「洗浄」と「二次硬化」の作業です。

この後処理が面倒で、手が汚れたり、時間がかかったりすることに悩みを抱えている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、そんな後処理の課題を1台で解決してくれるELEGOO社の最新洗浄硬化機「Mercury Plus V3.0」について、実際の評判や口コミを交えながら、その特徴から価格、スペック、注意点までを徹底的にレビュー解説します。

この記事を読めば、Mercury Plus V3.0があなたの3Dプリント環境にとって本当に必要な投資なのか、明確に判断できるようになるでしょう。

目次

ELEGOO Mercury Plus V3.0とは?光造形の後処理を劇的に変える1台2役の洗浄硬化機

光造形3Dプリンターの面倒な「洗浄」と「二次硬化」をこれ1台で解決

ELEGOO Mercury Plus V3.0は、光造形3Dプリンターで出力したモデルの後処理に不可欠な「洗浄」と「二次硬化」の2つの機能を、1台に集約した画期的な装置です。

従来は超音波洗浄機やUVランプを個別に用意する必要がありましたが、この1台があれば省スペースで作業環境をすっきりと保つことができます。

造形物をバスケットに入れたり、プリンターのビルドプレートごとセットしたりするだけで自動で洗浄し、その後はターンテーブルを交換するだけで均一な二次硬化を行えるため、作業の手間と時間を大幅に削減します。

どんな人におすすめ?Saturn 4シリーズユーザーや作業効率を上げたい方に最適

Mercury Plus V3.0は、特にELEGOO社の「Saturn 4」シリーズといった中型〜大型の3Dプリンターを使用しているユーザーにとって最適な選択肢です。

Saturn 4シリーズのビルドプレートがそのまま収まるように設計されているため、造形物をプレートから取り外すことなく洗浄でき、手を汚すリスクを最小限に抑えられます。

また、大きなモデルを一度に洗浄・硬化させたい方や、複数の小さなモデルをまとめて処理して作業効率を飛躍的に向上させたいと考えている全ての方におすすめできる製品です。

旧モデルMercury Plus V2.0からの進化点は?容量と性能を徹底比較

Mercury Plus V3.0は、旧モデルのV2.0から大幅なアップグレードを遂げています。

最も大きな違いは、その容量です。

洗浄容量はV2.0の2.1倍となる7.5L、硬化サイズは実に5.6倍にまで拡大されました。

これにより、従来は対応できなかった大きなモデルの処理が可能になっています。

性能面では、UVライトの数が16個から24個に増え、さらにターンテーブル下にもライトが追加されたことで、より強力でムラのない360°全方位硬化が実現しました。

スペックMercury Plus V3.0Mercury Plus V2.0
洗浄タンク容量7.5L約3.5L
最大洗浄サイズ230×135×260mm131×90×220mm
最大硬化サイズφ250×290mmφ140×165mm
UVライト24個 + ターンテーブル下16個
操作方法タッチボタンタッチボタン

ELEGOO Mercury Plus V3.0の評判は本当?良い点と気になる点を徹底解説

5つのメリット(おすすめな点)

  1. 圧倒的な作業効率の向上: ビルドプレートごと洗浄できるため、造形物に直接触れる回数が激減し、後片付けを含めた全工程が驚くほどスムーズになります。
  2. 大型モデルへの対応力: これまで分割して出力していたような大きなモデルも、一度に洗浄・硬化できるため、造形の自由度が格段に上がります。
  3. 省スペース設計: 洗浄機と硬化機を別々に置く場合に比べて、約半分のスペースで済みます。

作業机の上を有効活用できるのは大きな利点です。

  1. 高い静音性: 超音波洗浄機特有の甲高いノイズがなく、モーターによる水流で静かに洗浄します。

夜間の作業や集合住宅での使用でも安心です。

  1. 優れたデザイン性: ELEGOOの3Dプリンターと統一感のあるデザインは、作業スペースの見た目を引き締め、モチベーションの向上にも繋がります。

購入前に知っておきたい4つの注意点(デメリット)

  1. 大量の洗浄液が必要: 最大7.5Lの容量を持つため、特にビルドプレートごと洗浄する場合は、多くの洗浄液(IPAなど)を準備する必要があります。

ランニングコストを考慮しておきましょう。

  1. 洗浄バケツが重い: 洗浄液を満タンまで入れると、バケツはかなりの重量になります。

洗浄と硬化の際にパーツを入れ替える作業は、少し力が必要になるかもしれません。

  1. 旧機種プラットフォームとの互換性: Saturn 4シリーズに最適化されているため、Saturn 8Kなど一部の旧機種のプラットフォームでは、高さが原因で洗浄バケツの蓋が完全に閉まらない場合があります。
  2. 洗浄カゴの網目: 付属の洗浄バスケットの網目がやや大きめです。

非常に小さいモデルを洗浄する際は、落下しないように別のザルなどに入れる工夫が必要になることがあります。

AmazonやSNSで見られるリアルな口コミ・評判まとめ

実際に使用しているユーザーからは、「Saturn 4 Ultraのプレートがぴったり収まり、手が汚れないのが最高」「後処理のワークフローが劇的に速くなった」といった高評価が数多く見られます。

特に、ビルドプレートごと洗浄できる利便性を絶賛する声が目立ちます。

一方で、「洗浄液を満タンに入れると重くてこぼしそうになる」「旧機種だと蓋が閉まらないのは残念」といった、大容量ならではの注意点を指摘する意見もありました。

総じて、その性能と利便性には多くのユーザーが満足しており、光造形の後処理を効率化したい人にとって決定版とも言える製品であることが伺えます。

ELEGOO Mercury Plus V3.0の主な特徴は?注目すべき5つのポイント

特徴①:大型モデルも余裕!7.5Lの大容量洗浄タンクと広大な硬化スペース

本機最大の特徴は、その圧倒的な容量です。

7.5Lの洗浄タンクは、ELEGOO Saturn 4シリーズのビルドプレートを余裕で飲み込み、最大で230mm x 135mm x 260mmまでのモデルを洗浄できます。

また、二次硬化スペースも直径250mm、高さ290mmと非常に広く、大型の造形物や複数のパーツを一度に処理することが可能です。

特徴②:ムラなく徹底硬化!360°回転テーブルとターンテーブル下のUVライト

硬化性能も大幅に向上しています。

24個の強力な405nm UVライトを搭載したランプコラムが360°回転するターンテーブルを囲むように配置されています。

さらに、透明なターンテーブルの下にもUVライトと反射ミラーが設置されており、モデルの底面や入り組んだ部分まで光が届きにくいという弱点を克服。

これにより、死角なく全体を均一かつ徹底的に硬化させ、高品質な仕上がりを実現します。

特徴③:操作は直感的で簡単!タッチパネル式のシンプルなインターフェース

操作パネルは非常にシンプルで、直感的に扱うことができます。

「洗浄モード」と「硬化モード」を選択し、「+」「-」ボタンで時間を設定(最大30分)、最後に再生ボタンを押すだけで動作が開始します。

デジタル表示で残り時間も一目でわかるため、誰でも簡単にストレスなく使用することが可能です。

特徴④:安全性への配慮も万全!99.9%UVカットカバーと自動停止機能

安全性にも十分配慮されています。

黄色の保護カバーは、硬化中に発生する紫外線を99.9%効果的にブロックし、目を保護します。

また、カバーが正しく装着されているか検知するマイクロスイッチが搭載されており、硬化中にカバーを取り外すと即座にUVライトが消灯する安全機能が備わっています。

特徴⑤:幅広い互換性!主要な光造形3Dプリンターに対応しているか解説

ELEGOOの光造形3Dプリンターに最適化されていますが、汎用性も高いのが魅力です。

両サイドの調整可能なブラケットにより、最大10インチまでの様々な大きさのビルドプレートを固定できます。

これにより、ELEGOO製品以外の市場に出回っているほとんどの小型〜中型LCD/DLP/SLA 3Dプリンターユーザーでも使用することが可能です。

ただし、Jupiterシリーズのような超大型機の場合は、洗浄のためにビルドプレートを取り外す必要があります。

ELEGOO Mercury Plus V3.0のスペック一覧|サイズや性能をまるごとチェック

本体サイズ・重量・定格電力

項目スペック
本体サイズ302.5mm(L) x 302.5mm(W) x 412.5mm(H)
本体重量4.7kg
定格電力60W
入力電圧100-240V 50/60Hz
時間設定0-30分

最大洗浄サイズと最大硬化サイズはどのくらい?

洗浄サイズは、洗浄方法によって異なります。

  • 吊り下げ洗浄(プラットフォームあり): 214mm(L) x 135mm(W) x 180mm(H)
  • バスケット洗浄(プラットフォームなし): 230mm(L) x 135mm(W) x 260mm(H)

最大硬化サイズは、直径250mm x 高さ290mmです。

付属品(パッケージ内容)一覧

  • Mercury Plus V3.0 本体
  • 洗浄バケツ
  • 硬化ターンテーブル
  • 洗浄バスケット
  • 調整可能なブラケット x2
  • 取扱説明書
  • 各種ツール
  • 電源アダプタ

ELEGOO Mercury Plus V3.0の価格はいくら?お得な購入方法も紹介

公式サイト・Amazon・SK本舗の価格を比較

ELEGOO Mercury Plus V3.0の価格は、販売店によって異なります。

(2024年9月時点の情報)

  • ELEGOO公式サイト: 15,999円(税込)
  • Amazon(ELEGOO公式ストア): 16,234円(税込)
  • SK本舗(日本正規代理店): 24,000円(税込)

公式サイトやAmazonが比較的安価な傾向にありますが、価格は変動する可能性があるため、購入前に各サイトで最新の価格を確認することをおすすめします。

セールはいつ?安く買うためのチェックポイント

Amazonでは、プライムデーやブラックフライデーといった大規模なセール期間中に、ELEGOO製品が割引対象になることがよくあります。

これらのセール時期を狙うことで、通常よりもお得に購入できる可能性が高まります。

公式サイトでも不定期にキャンペーンが実施されることがあるため、こまめにチェックすると良いでしょう。

どこで買うべき?保証やサポートで選ぶ販売店

価格だけでなく、保証やサポート体制も購入先を選ぶ重要なポイントです。

  • 公式サイト: メーカー直販のため、製品保証や初期不良対応の面で最も安心感があります。
  • Amazon: プライム会員であれば迅速な配送が魅力です。 また、Amazonの返品・交換ポリシーが適用されるため、万が一の際もスムーズに対応してもらえます。
  • SK本舗: 日本の正規代理店であり、日本語での手厚いサポートが期待できます。 価格は他に比べて高めですが、国内でのサポートを重視する方には心強い選択肢となります。

ELEGOO Mercury Plus V3.0に関するよくある質問(Q&A)

水洗いレジンでも使えますか?

水洗いレジンの洗浄には、あまり適していません。

本機はアルコール(IPA)などを用いた洗浄を想定しており、水洗いレジンは流水で直接洗い流す方が効果的な場合が多いです。

製品の取扱説明書でも、水洗いレジンへの使用は推奨されていません。

洗浄液(IPA)はどのくらい必要ですか?

洗浄バケツの最大容量は7.5Lです。

造形物をバスケットに入れて洗浄する場合は、モデルが浸る程度の量で十分ですが、ビルドプレートごと吊り下げて洗浄する場合は、モデル全体を浸すために6L〜7L程度の洗浄液が必要になることがあります。

動作音はうるさいですか?

動作音の感じ方には個人差があります。

超音波洗浄機のような特有の高周波ノイズはなく、モーターが水流を起こす「ゴォー」という音が主です。

一部のレビューでは「高音でうるさい」という意見もありますが、「比較的静か」と感じるユーザーも多く、一般的な家電製品の動作音と同程度と考えて良いでしょう。

組み立てや設置は難しいですか?

組み立ては不要で、非常に簡単です。

本体に、洗浄したい場合は「洗浄バケツ」を、二次硬化させたい場合は「硬化ターンテーブル」をセットするだけで準備は完了します。

電源を接続し、直感的なタッチパネルで操作するだけなので、初心者の方でも迷うことなくすぐに使い始めることができます。

まとめ:ELEGOO Mercury Plus V3.0 レビュー解説

改めて解説!Mercury Plus V3.0がおすすめな人・おすすめできない人

【おすすめな人】

  • ELEGOO Saturn 4シリーズなどの中型〜大型プリンターを使っている方
  • 後処理の作業効率を劇的に向上させたい方
  • 大きな造形物や複数のモデルを一度に処理したい方
  • 作業スペースをすっきりと保ちたい方
  • 手を汚さずに安全に後処理を済ませたい方

【おすすめできない人】

  • 水洗いレジンをメインで使用している方
  • 非常に小さなモデルしか造形しない方
  • 設置スペースが限られており、よりコンパクトな機器を求める方
  • 初期投資や洗浄液のランニングコストを極力抑えたい方

光造形ライフを快適にするための投資価値を最終判断

ELEGOO Mercury Plus V3.0は、光造形3Dプリンターの後処理における「面倒」「時間がかかる」「手が汚れる」といったあらゆるストレスを解消してくれる、非常に優れた製品です。

特に中型以上のプリンターで本格的な造形を楽しんでいるユーザーにとって、その大容量と効率性は、価格以上の価値をもたらすでしょう。

後処理の品質とスピードが向上することで、3Dプリントそのものがさらに楽しく、快適になることは間違いありません。

あなたの光造形ライフを次のステージへ引き上げるための、価値ある投資と言えるでしょう。

  • 洗浄と二次硬化を1台で完結できる2-in-1マシンである
  • 7.5Lの大容量洗浄タンクを搭載している
  • 最大∅250×290mmの大型モデルの二次硬化に対応する
  • ELEGOO Saturn 4シリーズのビルドプレートに最適化されている
  • 360°全方位からムラなく硬化させる強力なUVライトを備える
  • 操作はタッチパネル式で直感的かつ簡単である
  • プラットフォームごと洗浄する場合、多くの洗浄液が必要となる
  • 洗浄液を満たしたバケツは重くなるため、入れ替えに注意が必要である
  • 価格は公式サイトやAmazonで16,000円前後が目安である
  • 光造形の後処理を大幅に効率化し、作業品質を向上させる
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