【初心者向け】ELEGOO MARS 4 レビュー解説!評判から使い方まで

これから3Dプリンターを始めてみたいけれど、「設定が難しそう」「価格が高いのでは?」といった不安から一歩踏み出せずにいませんか。

また、多くの機種の中からどれを選べば良いのか、専門的なスペックを見ても違いがよく分からないと感じている方も多いでしょう。

この記事では、そんな3Dプリンター入門者のために、高い人気を誇る「ELEGOO MARS 4」に焦点を当てて徹底的にレビュー解説します。

基本的な特徴やスペック、実際のユーザーからの評判・口コミ、そして初心者がつまずきがちな印刷の失敗例とその解決策まで、網羅的にご紹介します。

この記事を読めば、ELEGOO MARS 4があなたにとって最適な一台かどうかが明確になり、安心して3Dプリントの世界へ踏み出すことができるでしょう。

目次

【結論】ELEGOO MARS 4は買い?初心者のための総合評価

ELEGOO MARS 4はこんな人におすすめ!

ELEGOO MARS 4は、特に「これから光造形3Dプリンターを始めたい初心者」や「コストを抑えつつも高精細な造形を楽しみたい方」に最適なモデルです。

フィギュアやミニチュア、模型のパーツといった細かいディテールが求められるものを手頃な価格で作りたいと考えているならば、このプリンターは非常に有力な選択肢となります。

操作も比較的シンプルで、入門機として必要な機能と性能がバランス良くまとまっています。

3Dプリンタ初心者が1ヶ月使って感じた正直な感想

実際に3Dプリンターを初めて使用したユーザーの多くは、「思ったよりも簡単だった」という印象を持っています。

特にELEGOO MARS 4は、マニュアルが日本語で分かりやすく、セットアップからテスト印刷までスムーズに進められる点が高く評価されています。

プリント時間も、作りたいもののサイズによりますが30分から2時間程度で完了することが多く、想像していたよりも手軽に高品質な造形物が手に入ることに驚くでしょう。

購入前に知っておきたい注意点とデメリット

一方で、いくつかの注意点も存在します。

最も多いのが、スライサーソフトのデフォルト設定のままでは印刷がうまくいかないケースです。

特に、造形物が印刷台(プラットフォーム)にしっかりと固定されないという初期トラブルは、設定値を調整することで解決する必要があります。

また、レジンを扱う上での匂いや後処理の手間、消耗品であるフィルムのデリケートな扱いなど、光造形方式ならではの特性を理解しておくことが重要です。

ELEGOO MARS 4の評判・口コミを徹底調査

【良い評判】高精細な造形品質に関する口コミ

ELEGOO MARS 4の評判で最も多く見られるのが、その圧倒的な造形品質に関する高評価です。

エントリーモデルでありながら「9K解像度」を実現しているため、「積層痕が肉眼ではほとんど確認できない」「他のプリンターで作ったものより明らかに綺麗」といった声が多数寄せられています。

特に、フィギュアの微細な表情や小物パーツのシャープなエッジなど、細かいディテールを忠実に再現できる点が絶賛されています。

【良い評判】初心者でも扱いやすいという口コミ

「初めての3Dプリンターだったが、問題なく使えた」という初心者からのポジティブな口コミも目立ちます。

その理由として、日本語の分かりやすい取扱説明書が付属していることや、電源やUSBポートが本体前面に配置されていて物理的に操作しやすい点が挙げられます。

多くのユーザーが、事前の情報収集とマニュアルの確認をしっかり行えば、大きなトラブルなく3Dプリントを開始できると感じています。

【悪い評判】印刷の失敗やトラブルに関する口コミ

もちろん、ネガティブな評判も存在します。

特に多いのが、「印刷物がプラットフォームに定着しない」「設定がうまくいかず何度も失敗した」といった印刷ミスに関するものです。

これは、使用するレジンの種類や室温などの環境によって最適な印刷設定が異なるために起こる問題です。

また、付属のUSBメモリが接触不良を起こしやすいという指摘もあり、市販の短いUSBメモリに交換することで改善したという報告も見られます。

ELEGOO MARS 4の際立った特徴とは?

特徴①:エントリーモデルなのに「9K解像度」という圧倒的な高精細印刷

ELEGOO MARS 4の最大の特徴は、普及価格帯のモデルでありながら7インチ9KモノクロLCDを搭載している点です。

これは8520×4320ピクセルという驚異的な解像度を意味し、XY解像度は18μmに達します。

これにより、従来の2Kや4Kモデルでは表現しきれなかった微細なディテールまで鮮明に出力することが可能となり、造形物の表面は非常に滑らかに仕上がります。

特徴②:強力なCOB光源による均一で安定した出力

光源には、36個のLEDで構成される強力なCOB(チップオンボード)光源を採用しています。

この光源は、ビルドエリア全体に極めて均一なUV光を照射することができます。

光のムラが少ないため、プラットフォーム上のどこにモデルを配置しても安定した硬化が行われ、正確で一貫性のある品質の造形物を生み出します。

特徴③:レーザー彫刻ビルドプレートによる優れた定着力

造形物を固定するビルドプレートの表面には、レーザー彫刻による微細な凹凸が施されています。

この加工により、印刷の最初の層がプレートにしっかりと接着(定着)し、印刷途中で造形物が剥がれてしまう失敗のリスクを大幅に低減します。

安定した印刷成功率を支える、地味ながらも非常に重要な特徴です。

特徴④:レジンの匂いを軽減するプラグイン空気清浄機

光造形3Dプリンターで気になるのが、レジン特有の刺激臭です。

ELEGOO MARS 4には、活性炭フィルターを内蔵した小型のUSB空気清浄機が付属しています。

これを本体カバー内に設置することで、印刷中に発生する匂いを効果的に軽減してくれます。

もちろん完全な無臭にはなりませんが、特に密閉された空間での作業環境を快適に保つための嬉しい配慮と言えるでしょう。

ELEGOO MARS 4のスペックを一覧で解説

造形サイズや本体重量はどのくらい?

ELEGOO MARS 4の造形可能サイズは、幅153.36mm × 奥行77.76mm × 高さ175mmです。

これは、1/12スケールの小物や、分割すれば同スケールのフィギュア全身も出力できるサイズ感です。

本体の寸法は227mm × 227mm × 438.5mm、重量は5.2kgと比較的コンパクトで、机の上に二次硬化機などと一緒に置いてもスペースに余裕があります。

解像度や印刷スピードなどの詳細スペック一覧表

ELEGOO MARS 4の主要なスペックを以下の表にまとめました。

項目スペック
技術MSLA(光造形)
LCD7インチ 9K モノクロLCD
解像度(XY)8520 x 4320 ピクセル
XY精度18 μm
Z軸精度0.02 mm
造形サイズ153.36 x 77.76 x 175 mm
印刷スピード30-70 mm/h
光源COB光源
データ転送方式USB
本体寸法227 x 227 x 438.5 mm
本体重量5.2 kg

対応スライサーソフトは?(CHITUBOX / Voxeldance Tango)

ELEGOO MARS 4には、3Dモデルを印刷用データに変換するための「スライサーソフト」として「CHITUBOX」と「Voxeldance Tango」の2種類が付属しています。

どちらを使用しても問題ありませんが、インターネット上で使い方やトラブルシューティングの情報が多く見つかるのは「CHITUBOX」の方です。

そのため、初心者はまずCHITUBOXから使い始めるのがおすすめです。

価格はいくら?総額コストと安く買う方法

ELEGOO MARS 4の公式・通販サイトでの価格

ELEGOO MARS 4の価格は、公式サイトやAmazonなどの通販サイトで変動しますが、おおむね3万円台から4万円台前半で販売されています。

後継機種の登場などにより、型落ちモデルとしてセール対象になることも多く、コストパフォーマンスは非常に高いと言えます。

3Dプリンターとしては非常に手頃な価格帯です。

Amazonのセールやクーポンを狙うのがお得?

最もお得に購入する方法の一つは、Amazonで開催されるプライムデーやブラックフライデーといった大型セールを狙うことです。

セール期間外でも、10%以上の割引クーポンが提供されていることが頻繁にあります。

購入を検討している場合は、こまめにAmazonの商品ページをチェックして、価格の動向やクーポンの有無を確認すると良いでしょう。

本体以外に必要な周辺機器を含めたトータル費用は約5万円

3Dプリンターを始めるには、本体以外にもいくつか必要なものがあります。

必須となるUVレジンや、洗浄・二次硬化のための道具などを揃えると、総額でおよそ5万円程度が初期投資の目安となります。

3Dプリンター本体の価格に加えて、これらの周辺機器の予算も考慮しておきましょう。

開封レビュー!付属品一覧と別途購入が必要なもの

箱に入っているものは?充実の付属品を全解説

ELEGOO MARS 4は付属品が非常に充実しており、開封後すぐに作業を始められるよう配慮されています。

主な付属品は、ゴム手袋、マスク、各種レンチ、USBメモリ、金属製およびプラスチック製のスクレーパー、ペーパー漏斗などです。

これらの基本的なツールが一通り揃っているため、追加で購入するものは最小限で済みます。

これだけは必須!レジン(水洗いレジンがおすすめ)

プリンター本体にテスト用のレジンは付属していないため、別途購入が必須です。

初心者の最初の一本として特におすすめなのが「水洗いレジン」です。

通常のレジンは洗浄にIPA(イソプロピルアルコール)などの有機溶剤が必要ですが、水洗いレジンはその名の通り水道水で洗浄できます。

取り扱いが簡単で安全性も高いため、入門に最適です。

あると作業が捗る便利グッズ(二次硬化機・ゴムハンマー・洗浄用品など)

必須ではありませんが、作業効率と安全性を高めるために揃えておきたい便利グッズがいくつかあります。

造形物の強度を高める「二次硬化機」、プラットフォームから造形物を剥がす際に使う「ゴムハンマー」、目を保護する「ゴーグル」、洗浄作業に使う「ステンレスバット」などが代表的です。

これらの多くは100円ショップでも手に入るため、気軽に揃えることができます。

初心者でも簡単?初期設定から印刷までの4ステップ

ステップ1:開梱と設置

まずは本体を開梱し、緩衝材などをすべて取り除きます。

比較的コンパクトなので設置場所に困ることは少ないですが、換気がしやすく、直射日光が当たらない安定した平らな場所に設置してください。

電源アダプターや付属のUSB空気清浄機などを接続します。

ステップ2:プラットフォームのレベリング(水平出し)

光造形プリンターで最も重要な工程が、プラットフォームの水平出し(レベリング)です。

取扱説明書の指示に従い、プラットフォームの固定ネジを緩め、付属のレベリングカードを液晶パネルの上に置きます。

操作パネルでプラットフォームを下降させ、カードを軽く挟み込む位置で固定ネジを締め直すことで、レベリングは完了します。

ステップ3:スライサーソフトでのデータ準備

PCに付属のスライサーソフト(CHITUBOXなど)をインストールし、印刷したい3Dモデルデータ(STLファイルなど)を読み込みます。

モデルの向きやサイズを調整し、印刷を支えるための「サポート材」を自動または手動で設定します。

最後に、使用するレジンに合わせた印刷設定(露光時間など)を確認し、データをスライスしてUSBメモリに保存します。

ステップ4:テストモデルの印刷と洗浄・二次硬化

レジンをレジンバットに注ぎ、データを入れたUSBメモリをプリンターに挿します。

操作パネルからファイルを選択して印刷を開始します。

印刷が完了したら、プラットフォームごと造形物を取り出し、スクレーパーを使って剥がします。

その後、水やアルコールで余分なレジンを洗浄し、十分に乾燥させた後、二次硬化機や日光で紫外線を当てて完全に硬化させれば完成です。

【重要】初心者が陥りがちな印刷ミスと7つの解決策

解決策①:造形物がプラットフォームにくくっつかない(初期層の露光時間を見直す)

最も多い初期トラブルが、印刷の最初の数層がプラットフォームに定着せず、レジンバットの底に張り付いてしまう失敗です。

この主な原因は、初期層の露光時間が不足していることです。

スライサーソフトの設定で「初期層の露光時間」を、デフォルト値から大幅に増やして60秒程度に設定することで、解決する場合がほとんどです。

解決策②:造形物がプラットフォームから剥がしにくい(露光時間やラフト設定を調整)

解決策①とは逆に、プラットフォームに強力に固着しすぎて造形物が剥がせない、または剥がす際に破損してしまうケースもあります。

これは初期層の露光時間が長すぎることが一因です。

まずは露光時間を少しずつ短くして調整してみましょう。

また、モデルの底面に「ラフト」と呼ばれる土台を付ける設定にすると、モデル本体を傷つけずに剥がしやすくなります。

解決策③:印刷の途中で造形物が落下・分離する(サポート材の追加・強化)

印刷途中で造形物の一部または全体が落下してしまうのは、モデルの重さを支えるサポート材が不足しているか、弱いためです。

スライサーソフトの自動サポート機能だけに頼らず、宙に浮いている部分や重そうな部分を自分で確認し、手動でサポート材を追加・強化することが失敗を防ぐ鍵となります。

解決策④:造形物の表面が荒れる・積層痕が目立つ(積層ピッチの調整)

MARS 4は高精細ですが、設定によっては積層痕が目立つことがあります。

より滑らかな表面を求める場合は、スライサーソフトで「積層ピッチ(レイヤーの高さ)」の値を小さくします。

標準の0.05mmから0.03mmなどに変更することで、さらに綺麗な仕上がりになりますが、その分印刷時間は長くなります。

解決策⑤:USBメモリの接触不良エラーを防ぐには?

一部のユーザーから、プリンター本体のUSBポートが緩く、印刷中に接触不良エラーで停止してしまうという報告があります。

付属のUSBメモリは形状的に重心が外にかかりやすいため、できるだけ軽量でコンパクトなUSBメモリに交換することをおすすめします。

これにより、コネクタ部分への負荷が減り、接触不良のリスクを軽減できます。

解決策⑥:レジンバットのフィルム(PFAフィルム)の傷や破損に注意

レジンバットの底に張られている透明なフィルムは、非常にデリケートな部品です。

ここに傷が付くと造形品質に影響し、万が一穴が開くとレジンが本体に漏れ出して重大な故障の原因となります。

印刷失敗で底に張り付いた硬化レジンを取り除く際は、金属製スクレーパーで直接こすらず、プラスチック製のものを慎重に使うなど、傷をつけないよう細心の注意を払いましょう。

解決策⑦:室温が低いと失敗しやすい?(レジンを温める)

レジンは温度が低いと粘度が高くなり、正常に硬化しにくくなる性質があります。

特に冬場など室温が20℃を下回る環境では、印刷の成功率が著しく低下することがあります。

対策として、印刷前にレジンのボトルごとぬるま湯(30℃~40℃程度)に浸けて温めておくと、レジンの流動性が向上し、安定した印刷結果が得られやすくなります。

MARS 4シリーズの選び方【Ultra・MAX・DLPとの違いを徹底比較】

【高機能モデル】Mars 4 Ultraとの違いは?(Wi-Fi・ACFフィルム・4点レベリング)

Mars 4 Ultraは、Mars 4の上位モデルです。

主な違いは、Wi-Fiによるデータ転送機能、より高速な印刷を可能にする「ACFフィルム」の標準搭載、そしてレベリングの安定性が高い「4点固定式プラットフォーム」の採用です。

印刷スピードや利便性を重視するならUltraが優れていますが、基本的な造形品質(解像度)は同じ9Kであり、価格差を考えると標準のMars 4も非常に魅力的です。

【大型モデル】Mars 4 MAXとの違いは?(造形エリア・解像度)

Mars 4 MAXは、より大きな造形エリアを持つモデルです。

解像度は6K(5760×3600ピクセル)とMars 4よりは低いですが、幅195mm×奥行122mmの広いエリアで一度に多くのパーツを印刷したり、大きなモデルを出力したりできます。

細かいディテールよりも生産性やサイズを優先したい場合に適した選択肢です。

【DLP方式】Mars 4 DLPとの違いは?(光源・寿命・価格)

Mars 4 DLPは、光源に一般的なLCDではなくDLPプロジェクターを使用している特殊なモデルです。

DLP方式は光源の寿命が非常に長く、消費電力が低いというメリットがありますが、解像度は2K(2560×1440ピクセル)であり、価格もシリーズ内で最も高価です。

高頻度で長時間プリンターを稼働させるヘビーユーザー向けのモデルと言えるでしょう。

【比較表】あなたに最適なモデルはどれ?用途別おすすめ診断

あなたにぴったりのMars 4シリーズが一目でわかる比較表です。

モデル名解像度造形サイズ特徴こんな人におすすめ
Mars 49K標準高精細、高コスパ初心者、コストを抑えたい人
Mars 4 Ultra9K標準高速印刷、Wi-Fi対応印刷スピードと利便性を求める人
Mars 4 MAX6K大量生産、大型造形大きなものを作りたい人、量産したい人
Mars 4 DLP2K長寿命、低消費電力ヘビーユーザー、ランニングコストを重視する人

まとめ:ELEGOO MARS 4 レビュー解説

  • ELEGOO MARS 4は3Dプリンター初心者や高精細な造形を低コストで楽しみたい人に最適
  • 最大の特徴はエントリーモデルながら9Kという圧倒的な解像度
  • 多くのユーザーが造形品質の高さと初心者でも扱いやすい操作性を評価
  • 印刷ミスは主に「初期層の露光時間」などスライサーソフトの設定調整で解決可能
  • 価格は3万円台からと手頃で、Amazonのセールなどを利用するとさらにお得
  • レジンは別売りで、初心者は扱いやすい「水洗いレジン」が推奨される
  • 付属品が充実しているが、二次硬化機や洗浄用品などを揃えるとより快適になる
  • 初期設定のレベリング作業が印刷成功の重要な鍵を握る
  • 上位モデルのUltraは高速印刷とWi-Fi機能、MAXは大型造形が特徴
  • トータルコスト約5万円で、非常に高いレベルの3Dプリント環境が整う
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