PCのスピーカーから出る音に、どこか物足りなさを感じていませんか。
「もう少しクリアな音で音楽を楽しみたい」「ゲームや映画の臨場感を高めたい」と考え、3万円前後で高性能なアクティブスピーカーを探している方も多いでしょう。
そんな中で候補に挙がるのが、ハイレゾ対応と多機能性で注目を集める「Edifier S880DB」です。
しかし、実際の音質や使い勝手、注意すべき点など、購入前には詳しい評価や解説が知りたいところだと思います。
この記事では、プロの視点からEdifier S880DBの評判や口コミを徹底的に分析し、その音質、特徴、スペック、さらには購入前に知っておくべき注意点まで、あらゆる情報を網羅的に解説します。
最後まで読めば、Edifier S880DBがあなたにとって最高の選択肢なのか、確信を持って判断できるようになるでしょう。
結論から解説!Edifier S880DBの総合評価は?
3万円台でハイレゾ対応は「買い」?コストパフォーマンスを徹底評価
結論から言うと、Edifier S880DBは非常にコストパフォーマンスに優れたスピーカーであり、多くのユーザーにとって「買い」の選択肢です。
その最大の理由は、3万円から4万円台という価格帯でありながら、ハイレゾ音源の再生に対応している点にあります。
通常、ハイレゾを楽しむためには高価なDAC(デジタル・アナログ変換器)やアンプ、そしてスピーカーを個別に揃える必要がありますが、S880DBはそれらの機能をすべて内蔵しています。
PCとUSBケーブル1本で接続するだけで、手軽に高解像度なサウンド環境を構築できる手軽さは、大きな魅力と言えるでしょう。
【一覧】S880DBがおすすめな人とそうでない人の特徴
Edifier S880DBは多くの人におすすめできますが、音の好みや使い方によっては他の選択肢が適している場合もあります。
以下に、おすすめな人とそうでない人の特徴をまとめました。
おすすめな人 | そうでない人 |
---|---|
PC周りの音質を手軽にグレードアップしたい人 | ライブ会場のような重低音を最優先する人 |
クリアで解像度の高いフラットな音質が好みの人 | リモコンの使いやすさを最も重視する人 |
ハイレゾ音源を手軽に楽しみたい人 | 非常に狭いスペースにしかスピーカーを置けない人 |
白と木目を基調としたデザインが好きな人 | スピーカーの設置や調整に全く手間をかけたくない人 |
様々な機器(PC、スマホ、TV等)を接続したい人 | 特定の音響ブランドに強いこだわりがある人 |
ご自身の使い方や好みが「おすすめな人」に当てはまるなら、S880DBはあなたの期待に応えてくれる可能性が非常に高いです。
多くのレビュワーが高評価する理由とは?
多くのブログやレビューサイトでEdifier S880DBが高く評価されている理由は、主に3つのポイントに集約されます。
第一に「価格を大きく超える優れた音質」です。
特に、伸びやかでクリアな高音域と、解像度の高い中音域は、同価格帯のスピーカーの中でも際立っていると評価されています。
第二に「豊富な入力系統と多機能性」が挙げられます。
USB、光デジタル、同軸デジタル、RCA、Bluetoothと、考えられるほぼ全ての接続方法に対応しており、PCだけでなくテレビやスマートフォン、ゲーム機など様々なデバイスの音を高音質で楽しめます。
そして第三の理由が「所有欲を満たすデザインと質感」です。
ホワイトの筐体に木目調のサイドパネルを組み合わせたデザインは、安っぽさがなく、デスク周りをおしゃれに彩ります。
これらの要素がバランス良く融合している点が、多くのユーザーから支持される核心と言えるでしょう。
Edifier S880DBの「音質」を徹底レビュー
高音・中音・低音の傾向は?解像度の高いクリアなサウンド
Edifier S880DBの音質は、一言で表すと「解像度の高いクリアなサウンド」です。
多くのレビューで共通して評価されているのは、チタン製ツイーターが奏でる透明感のある高音域です。
音楽の細かなニュアンスやボーカルの息遣いまで感じ取れるような、伸びやかで明瞭な音が特徴です。
中音域も非常にクリアで、ボーカルや楽器の音が埋もれることなく、しっかりと前に出てきます。
一方で低音は、過度にブーストされたブーミーな音ではなく、引き締まっていてキレのある印象です。
全体的には特定の音域を強調しない「モニターライク」または「フラット」な音質傾向であり、原音に忠実な再生を目指していると言えるでしょう。
他の人気スピーカー(BOSE・FOSTEX等)と比べて音はどう違う?
PCスピーカーの比較対象としてよく挙げられるブランドとの違いを解説します。
例えば、BOSEのスピーカーはパワフルな重低音が特徴ですが、S880DBはそれとは対照的に、バランスと解像度を重視しています。
また、あるレビュワーは、以前使用していたパッシブスピーカーのFOSTEX P804-S(かんすぴ)を「オーディオ畑で慎ましく暮らすクラシックギター」と例えたのに対し、S880DBを「サウンドの森で冒険するエレキギター」と表現しました。
これは、S880DBがアクティブスピーカーの利点を活かし、内蔵DSPで最適化された、活き活きとしたサウンドを鳴らすことを的確に示しています。
どのスピーカーが優れているかというよりは、目指す音の方向性が異なると理解するのが良いでしょう。
リモコンで変えられる4つのサウンドモード(MONITOR/CLASSIC/DYNAMIC/VOCAL)の効果
S880DBには、付属のリモコンで切り替え可能な4種類のイコライザープリセットが搭載されています。
- MONITOR: 最もフラットで、S880DBの素の音です。多くのユーザーがこのモードを基本としています。
- CLASSIC: クラシック音楽に適した、落ち着いたバランスのサウンドになります。
- DYNAMIC: 低音と高音が強調され、最も迫力が出るモードです。ロックやポップス、映画鑑賞に向いています。
- VOCAL: 中音域、特にボーカルが聴き取りやすくなるように調整されています。
これらのプリセットはボタン一つで音がガラリと変わるため、聴く楽曲や気分に合わせて手軽に音質を調整できるのが便利な点です。
「MONITOR」モードをベースに、本体背面の高音・低音ダイヤルで好みの音に微調整するという使い方がおすすめです。
得意な音楽ジャンルと苦手なジャンルはある?
S880DBのクリアでフラットな音質は、多くの音楽ジャンルに対応できますが、特に得意とするのはクラシック、ジャズ、アコースティック、女性ボーカルものなど、音の繊細さや解像度が求められるジャンルです。
レビュワーの中には、ファイナルファンタジーXIVのサウンドトラックを聴いて「音場に奥行きがあり、中高音の粒立ちがクリアだからこそ描ける音」と高く評価している人もいます。
反対に、EDMやハードロックなど、腹に響くような重低音の迫力を最優先するジャンルでは、人によっては物足りなさを感じる可能性もあります。
ただし、これはあくまで好みの問題であり、「DYNAMIC」モードを使ったり低音をブーストしたりすることで、ある程度の迫力は得られます。
エージング(慣らし運転)で音は変わる?利用者の口コミを紹介
オーディオ製品でよく言われる「エージング(慣らし運転)」ですが、S880DBに関しても「鳴らし続けることで音が良くなった」という口コミが複数見られます。
具体的には、「購入当初は高音が少し硬く、低音もポコポコしていたが、40時間ほど鳴らしたら音が馴染んできて、キーキーした感じやこもった感じが改善された」といった内容です。
スピーカーユニットや内部の電子部品が馴染むことで、本来の性能が発揮されるようになると考えられています。
科学的な根拠は明確ではありませんが、購入してすぐの音に違和感があったとしても、しばらく使い続けてみる価値はあると言えそうです。
Edifier S880DBの主な特徴とスペック
白と木目が美しいデザインと実際のサイズ感
Edifier S880DBの大きな魅力の一つが、その洗練されたデザインです。
光沢のあるホワイトのボディに、明るい木目調のサイドパネルを組み合わせた外観は、多くのPCスピーカーとは一線を画します。
レビュワーからは「写真で見るよりも実物の質感が良い」「安っぽさは全くない」といった高評価が寄せられています。
ただし、サイズ感には注意が必要です。
寸法は1台あたり(W)138×(D)168×(H)230mm、重量は2台で約7.5kgと、一般的なPCスピーカーと比べるとやや大きめです。
購入前には、デスク上に十分な設置スペースがあるかを確認することをおすすめします。
ハイレゾ対応!豊富な入力端子(USB/光/Bluetooth等)で様々な機器と接続可能
S880DBは、その多機能性も特筆すべき点です。
ハイレゾ音源(最大24bit/192kHz)に対応しており、PCとUSB接続するだけで高品位なサウンドを楽しめます。
入力端子は非常に豊富で、以下の系統を備えています。
- USB
- 光デジタル(Optical)
- 同軸デジタル(Coaxial)
- RCA(アナログ) ×2系統
- Bluetooth(aptX対応)
これにより、PCはもちろん、テレビ、ゲーム機(PlayStationなど)、スマートフォン、オーディオプレーヤーなど、家庭にあるほとんどの機器と接続が可能です。
【公式情報】Edifier S880DBのスペック一覧表
Edifier S880DBの主な仕様を公式情報に基づいて表にまとめました。
項目 | スペック |
---|---|
実用最大出力 | 88W (ツイーター:12W+12W、バス:32W+32W) |
再生周波数帯域 | 55Hz – 40kHz |
ユニット | バスユニット:95mm、ツイーターユニット:19mm チタンドーム |
入力端子 | RCA×2, Bluetooth, Optical, Coaxial, USB |
Bluetooth | V4.1またはV5.1(モデルによる)、aptX対応 |
ハイレゾ対応 | 最大 24bit / 192kHz (USB/Optical/Coaxial) |
外形寸法 (1台) | (W)138 × (D)168 × (H)230mm |
質量 (1セット) | 約7.5kg |
搭載チップ | XMOSオーディオプロセッサ、Texas Instruments製DACなど |
開封してすぐ使える!豊富な付属品ケーブル類を紹介
S880DBは、多彩な入力端子に合わせて、接続に必要なケーブル類がほぼ全て同梱されている点もユーザーから高く評価されています。
別途ケーブルを買い足す必要がなく、開封してすぐに使い始められるのは嬉しいポイントです。
主な付属品
- スピーカー接続ケーブル (約3m)
- RCA ⇔ 3.5mmステレオミニプラグケーブル (約1.7m)
- RCAケーブル (約1.7m)
- 光デジタルケーブル (約1.5m)
- USBケーブル (約1.7m)
- ワイヤレスリモコン
左右のスピーカーをつなぐ専用ケーブルが3mと長めなので、デスク上だけでなく、リビングでの使用にも対応できる余裕があります。
購入前に知るべき注意点とデメリット【評判・口コミから分析】
最大の弱点?リモコンの操作性が悪いという評判は本当か
Edifier S880DBのレビューで、最も多く指摘されているデメリットがリモコンの使い勝手です。
円盤状の独特なデザインは見た目こそスタイリッシュですが、操作性には難があるという声が多数あります。
- 転がりやすい: 底面が平らではないため、テーブルに置いてボタンを押すとぐらついたり転がったりする。
- 直感的に操作しづらい: 上下左右が分かりにくく、手元を見ないと操作しづらい。
- ボタン配置: 音量アップと電源ボタンが隣接しているため、押し間違えやすい。
電源のON/OFFや入力切替、サウンドモードの変更など、本体ではできない操作をリモコンに依存しているため、この点は購入前に覚悟しておくべき最大の注意点と言えるかもしれません。
Bluetooth接続の音質や遅延は問題ない?
S880DBはBluetooth接続に対応しており、スマートフォンなどからワイヤレスで音楽を再生できます。
コーデックは高音質なaptXに対応しているため、対応機器と接続すれば音質の劣化は比較的少ないです。
ただし、一部のユーザーからは「PC環境によっては遅延や音の途切れが発生して使い物にならなかった」という報告もあります。
Bluetoothは接続する機器や電波環境に影響されやすいため、安定した接続を最優先する場合は、USBや光デジタルなど有線での接続を基本と考えるのが無難です。
スピーカーの最適な設置方法は?配置で音は変わる
S880DBの性能を最大限に引き出すためには、設置方法に少し工夫が必要です。
第一に、左右のスピーカーをある程度離して設置することです。
レビューでは、最低でも1m程度離すことで、音の広がりや立体感が全く変わると言及されています。
第二に、スピーカーの背面にあるバスレフポート(低音を増強するための穴)を考慮し、壁から少し離して設置することです。
壁に近づけすぎると低音がこもり、不明瞭になる可能性があります。
適切なセッティングを行うことで音質は大きく向上するため、ぜひ試してみてください。
故障しやすい?耐久性に関する口コミまとめ
耐久性については、ほとんどのユーザーが問題なく使用している一方で、ごく一部ですが「2年ほどで電源が入らなくなった」「ノイズが発生するようになった」といった故障報告も見られます。
精密な電子機器であるため、一定の確率で初期不良や経年劣化が発生するのは避けられない部分もあります。
日本国内で購入する場合は、正規代理店であるプリンストンなどの保証が付いているかを確認すると、万が一の際にも安心です。
長期間にわたって安定して使用しているユーザーが多いことから、特別に故障しやすい製品というわけではないと考えて良いでしょう。
Edifier S880DBの価格と購入方法
現在の最安値はいくら?Amazon・楽天市場の価格比較
Edifier S880DBの実売価格は、販売店や時期によって変動しますが、おおむね3万円台後半から4万円台で推移しています。
Amazonや楽天市場などのオンラインストアでは、セールやクーポンが配布されるタイミングで3万円台前半で購入できることもあります。
価格比較サイトの「価格.com」では、お気に入り登録をしておくことで最安値の通知を受け取ることも可能です。
購入を検討する際は、複数の販売サイトをチェックし、ポイント還元なども含めて最もお得なタイミングを狙うのがおすすめです。
後継機「S880DB MKII」との違いは?どちらを選ぶべきか
Edifierからは、S880DBのアップグレードモデルである「S880DB MKII」も発売されています。
主な違いは以下の通りです。
- Bluetoothの進化: MKIIはBluetooth 5.3に対応し、さらに高音質なコーデック「LDAC」もサポートしています。
- ユニットの改良: ツイーターとミッドバスユニットが改良され、音質がさらに向上しています。
- リモコンの改善: 充電式のリモコンになり、OLEDディスプレイが搭載されるなど、使い勝手が向上しています。
最新のワイヤレス機能やさらなる高音質を求めるのであればMKIIが魅力的ですが、その分価格は高くなります。
有線接続がメインで、コストパフォーマンスを重視するのであれば、初代S880DBでも十分に高い満足度が得られるでしょう。
中古品という選択肢はアリ?注意点を解説
少しでも安く手に入れたい場合、フリマアプリやオークションサイトで中古品を探すという選択肢もあります。
しかし、中古品には注意すべき点があります。
最大のデメリットは、メーカー保証が受けられないことです。
また、スピーカーの状態(傷、汚れ、音の劣化など)は出品者の説明に頼るしかなく、実際に届くまで分かりません。
喫煙環境で使用されていた場合、臭いが付着している可能性もあります。
これらのリスクを許容できるのであれば選択肢になりますが、安心して長く使いたいのであれば、保証のある新品を購入するのが賢明です。
まとめ:edifier s880db 評価 解説
PCスピーカーの音を手軽にグレードアップしたいなら最高の選択肢
この記事では、Edifier S880DBの評価を様々な角度から徹底的に解説してきました。
結論として、本機は「PC周りのサウンド環境を手軽かつ劇的に向上させたい」と考えるユーザーにとって、ベストに近い選択肢の一つです。
3万円台という価格でハイレゾ対応のクリアな音質、豊富な接続性、そして洗練されたデザインを手に入れられるコストパフォーマンスの高さは、他の製品ではなかなか得難い魅力を持っています。
改めて確認!S880DBのメリットとデメリット
Edifier S880DBの購入を最終判断するために、メリットとデメリットを改めて確認しておきましょう。
メリット
- 価格以上のクリアで解像度の高いサウンド
- USB接続だけで手軽にハイレゾ音源が楽しめる
- 豊富な入力端子で様々な機器に対応できる
- 所有欲を満たす上品なデザインと質感
- 必要なケーブル類が全て付属している
デメリット
- リモコンの操作性に難がある
- 重低音の迫力を最優先する人には物足りない可能性がある
- 性能を引き出すには設置場所に工夫が必要
- 一般的なPCスピーカーよりサイズが大きい
これらの点を総合的に評価し、あなたの求めるものと合致するかどうかを見極めてください。
この記事で解説した評価ポイントの早見表
- Edifier S880DBは3万円台でハイレゾ対応の非常に高コスパなスピーカーである
- 音質はクリアで解像度が高く、特定の音域を強調しないフラットな傾向を持つ
- 高音は伸びやかで、中音は明瞭、低音は引き締まっていると評価される
- USB、光、同軸、RCA、Bluetoothと極めて豊富な入力端子を備える
- 白と木目を基調としたデザインは質感が高く、デスク周りを上品に演出する
- 最大のデメリットとして、多くのユーザーがリモコンの操作性の悪さを指摘する
- 性能を最大限引き出すには、左右のスピーカーを1mほど離し、壁から少し放して設置することが推奨される
- BluetoothはaptXに対応するが、環境によっては遅延や途切れの可能性がある
- 後継機のMKIIはLDAC対応など機能が向上しているが、価格もその分高くなる
- PCの音質を手軽に向上させたいユーザーにとって、S880DBは後悔の少ない選択肢である