PC用のスピーカーを探していると、手頃な価格でデザインも良い「Edifier R12U」が目に留まるかもしれません。
「この価格で本当に使えるの?」「何か注意点はないの?」と、購入を迷っている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、Edifier R12Uの購入を検討しているあなたのために、実際の評判や口コミ、スペック、音質といった基本的な情報から、あまり知られていない「発熱・消費電力」という重大な注意点まで、徹底的にレビュー解説します。
最後まで読めば、Edifier R12Uが本当にあなたにとって「買い」なのか、その答えがきっと見つかるはずです。
Edifier R12Uレビュー:コスパは良いが注意点も?
Edifier R12Uの評判・口コミまとめ
Edifier R12Uは、価格の安さから多くのユーザーに利用されており、評判や口コミも多数見られます。
肯定的な意見としては、「価格の割に音が良い」「コンパクトでデザインが良い」「USB給電が便利」といった、コストパフォーマンスの高さを評価する声が中心です。
一方で、「高音がこもる」「音質は値段なり」といった音質面での指摘や、後述する「アイドル時でも本体が熱くなる」「消費電力が高い」という、設計上の問題を指摘する声も少数ながら存在します。
総じて、価格相応のメリットと、価格だけでは判断できない重大なデメリットを併せ持つスピーカーと言えるでしょう。
Edifier R12Uのメリット・デメリット
Edifier R12Uのメリットとデメリットをまとめました。
メリット
- 2,500円前後という圧倒的な低価格
- デスク上のスペースを取らないコンパクトなサイズ
- コンセント不要で配線がすっきりするUSB給電
- 手元で音量調整やヘッドホンの抜き差しができる
デメリット
- アイドル時でも消費電力が異常に高く、発熱する(最悪の場合、発煙の報告も)
- 音質は価格なりで、特に高音のクリアさには欠ける
- USBバスパワーの電力供給が不安定な環境では正常に動作しない可能性がある
Edifier R12Uのスペックと特徴を徹底解説
Edifier R12Uのスペック一覧
Edifier R12Uの主なスペックは以下の通りです。
項目 | スペック |
---|---|
スピーカーユニット | 直径60mm、防磁型、4Ω |
実用最大出力 | 4W (2W×2) |
再生周波数帯域 | 180Hz~20kHz |
S/N比 | ≧85dBA |
入力端子 | 3.5mmステレオミニジャック |
ヘッドホン端子 | 3.5mmステレオミニジャック |
電源 | USB給電 |
外形寸法 | (W)80mm ×(D)70mm ×(H)120mm(1台あたり) |
質量 | 約570g |
ケーブル長 | 左右スピーカー間:約0.9m 3.5mmステレオミニプラグケーブル:約1.4m USB電源ケーブル:約1.4m |
カラー | ブラック、ホワイト、レッド |
コンパクトでスタイリッシュなデザイン
Edifier R12Uは、光沢のあるボディが特徴的な、コンパクトでスタイリッシュなデザインです。
デスク上に置いても圧迫感がなく、PC周りをすっきりと見せることができます。
カラーバリエーションはブラック、ホワイト、レッドの3色展開で、お使いのPCや部屋の雰囲気に合わせて選べるのも嬉しいポイントです。
USB給電で手軽に使える利便性
電源はPCなどのUSBポートから供給するUSB給電方式です。
ACアダプターが不要なため、コンセント周りがごちゃつかず、配線をシンプルにまとめられます。
ただし、メーカーも注意喚起している通り、バスパワー接続のUSBハブなど、十分な電力を供給できないUSBポートでは正常に動作しない場合があるため注意が必要です。
便利なヘッドホン端子とボリュームノブ
スピーカーの前面には、ヘッドホン端子と大きめのボリュームノブが搭載されています。
夜間などスピーカーから音を出せない時にサッとヘッドホンに切り替えたり、手元で直感的に音量調整ができたりと、日常的な使い勝手に配慮された設計になっています。
Edifier R12Uの音質を正直にレビュー
価格を考えれば十分?バランスの取れたサウンド
Edifier R12Uの音質は、「価格を考えれば十分健闘している」というのが多くのユーザーに共通する評価です。
直径60mmのスピーカーユニットとバスレフ構造により、このサイズのスピーカーとしては比較的バランスの取れたサウンドを鳴らします。
特に、Zoomなどのオンラインミーティングでの人の声はクリアに聞き取れるという評判が多く、音楽鑑賞よりも実用的な用途に向いていると言えるかもしれません。
低音と高音の表現力は?
バスレフ構造のおかげで、サイズからは想像するよりも豊かな低音が出ると評価されています。
しかし、その一方で高音域については「こもったように聞こえる」「クリアさに欠ける」といった厳しい意見も見られます。
全体として、迫力のある重低音や、きらびやかな高音を求めるような、音楽鑑賞を主目的とするユーザーには物足りなさを感じる可能性が高いでしょう。
Edifier R12Uの価格は?どこで買える?
Edifier R12Uの価格相場
Edifier R12Uの価格は非常に手頃で、Amazonなどのオンラインストアでは2,500円前後で販売されています。
この価格帯でアクティブスピーカーが手に入るというのは、大きな魅力の一つです。
主な販売店情報
Edifier R12Uは、主に以下のオンラインストアで購入できます。
- Amazon
- 楽天市場
- Yahoo!ショッピング
- ヨドバシ.com
家電量販店の実店舗でも展示されている場合がありますが、オンラインでの購入がより手軽で確実です。
【最重要】Edifier R12Uの注意点|発熱・消費電力の問題を解説
「発煙した」との報告も?アイドル時の高い消費電力に注意
Edifier R12Uを検討する上で、最も注意すべき点が「消費電力」とそれに伴う「発熱」の問題です。
あるユーザーのブログでは、音楽を聴いていない無音状態(アイドル時)にもかかわらず、USBの規格上限に近い約0.5Aもの電流が流れ続けるという現象が報告されています。
これにより本体が常に熱を持ち、最悪の場合、内部のコンデンサが異常発熱し「発煙に至った」という衝撃的なケースも確認されています。
これは、安全に使用する上で看過できない重大な問題点です。
これは仕様?それとも初期不良?
この異常な消費電力が初期不良なのか、それとも製品の仕様なのかという点について、前述のブログ筆者が検証しています。
ヨドバシカメラの展示品を測定したところ、同様にアイドル時でも0.4Aという高い電流が流れていることが確認されました。
このことから、この高い消費電力は個体の問題(初期不良)ではなく、Edifier R12Uそのものの「製品仕様」である可能性が極めて高いと考えられます。
電源を切り忘れると、常に発熱し続ける状態になるため、電気代だけでなく、火災などの安全面でも大きな不安が残ります。
【自己責任】消費電力を抑える省電力化改造の方法
この消費電力問題を解決するため、一部のユーザーによって「省電力化改造」が試みられています。
具体的には、スピーカー内部の基板にあるアンプIC「PAM8406」の動作モードを、D級からAB級に変更するというものです。
これにより、アイドル時の消費電流を0.0Aに抑えることができたという報告があります。
ただし、この方法はスピーカーを分解し、基板上のチップ部品をはんだ付けで加工する必要があるため、電子工作の知識と技術が必須です。
また、メーカー保証の対象外となる行為であり、失敗すればスピーカーを完全に破損させるリスクも伴います。
あくまで自己責任で行うべき最終手段であり、すべての方におすすめできる方法ではありません。
Edifier R12Uはどんな人におすすめ?
コストパフォーマンスを最優先する人
とにかく安くPC用スピーカーを手に入れたい、というコストパフォーマンスを最優先する方にとっては、選択肢の一つになるかもしれません。
ただし、後述するリスクを許容できる場合に限られます。
PC周りをシンプルにまとめたい人
USB給電で配線がすっきりし、デザインもコンパクトなため、PC周りをシンプルにまとめたいというニーズには合致します。
見た目の良さも評価されているポイントです。
簡単な電子工作・改造ができる人
Edifier R12Uが最も輝くのは、このスピーカーが抱える最大の欠点である「消費電力問題」を自分で解決できるユーザーの手に渡った時かもしれません。
電子工作の知識があり、自己責任で省電力化改造を行える方にとっては、非常にコストパフォーマンスの高い魅力的な製品へと生まれ変わる可能性があります。
まとめ:Edifier R12Uレビュー解説
- Edifier R12Uは2,500円前後で購入できる高コストパフォーマンスのPCスピーカー
- コンパクトでスタイリッシュなデザインと便利なUSB給電が特徴
- 音質は価格相応で、特に高音のクリアさには欠けるとの評価が多い
- 最大の注意点は、アイドル時でも約0.5Aという異常に高い消費電力
- 常時発熱し、最悪の場合、内部部品が発煙したという報告がある
- この高い消費電力は初期不良ではなく、製品の仕様である可能性が高い
- 電子工作の知識があれば、自己責任で省電力化の改造が可能
- 改造しない限り、安全面での懸念が残るため、万人におすすめはできない
- 価格の安さよりも安全性を重視するなら、他の製品を検討すべき
- 電子工作が得意なユーザーにとっては、化ける可能性を秘めた素材とも言える