DALI KUPIDを徹底レビュー解説!音質や評判は?

デンマークの老舗スピーカーブランドDALIから登場した、まったく新しいコンパクトスピーカー「KUPID」。

ペア5万円台という魅力的な価格ながら、上位モデルの思想を受け継いだ本格的なサウンドで、発売直後から大きな注目を集めています。

しかし、「実際の音質はどうなのか?」「人気のOBERON 1と比べてどう違うの?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。

この記事では、DALI KUPIDの音質、デザイン、特徴から、実際の評判・口コミ、おすすめのセッティングまで、あらゆる情報を網羅的にレビュー解説します。

目次

DALI KUPIDを一言でいうとどんなスピーカー?【結論から解説】

ペア5万円台で本格Hi-Fiサウンドが楽しめるプレミアムコンパクトスピーカー

DALI KUPIDは、ペア57,200円(税込)というエントリークラスの価格帯でありながら、DALIのフラッグシップモデル「KORE」の技術思想を受け継いだ「プレミアムコンパクトスピーカー」です。

コンパクトなサイズとポップなデザインの裏には、妥協のない高音質技術が凝縮されており、価格を超えた本格的なHi-Fiサウンドを実現しています。

単なる入門機ではなく、オーディオの楽しさを多くの人に届けるために、専用設計された特別なモデルといえるでしょう。

DALI KUPIDはこんな人におすすめ!

DALI KUPIDは、以下のような方に特におすすめできるスピーカーです。

  • これから本格的なオーディオを始めたい方
  • デザイン性やカラーバリエーションを重視する方
  • デスクトップや書斎など、限られたスペースで高音質を楽しみたい方
  • テレビや映画のサウンドをグレードアップさせたい方
  • オーディオ上級者で、気軽に使える高品位なサブスピーカーを探している方

結論:オーディオ初心者から上級者のサブ機まで幅広く推薦できる高コスパモデル

結論として、DALI KUPIDは、その優れた音質、デザイン性、設置のしやすさから、オーディオ初心者から経験豊富なオーディオファンまで、幅広い層におすすめできる非常にコストパフォーマンスの高いスピーカーです。

5万円台という価格で、音楽を聴くことの純粋な喜びを再発見させてくれる、まさに「キューピッド」の名にふさわしい一台と言えます。

DALI KUPIDの評判は?実際の口コミを徹底調査

良い評判・口コミ「価格を超えた音質」「デザインが可愛い」

DALI KUPIDのレビューで最も多く見られるのが、「価格を考えれば非常識なほど音が良い」という音質への高い評価です。

特に、解像度の高さやキレのある低音、音離れの良さなどが称賛されています。

また、「ポップで可愛い」「5色のカラーバリエーションがおしゃれ」といったデザイン面での好意的な意見も多数寄せられており、インテリアに馴染むスピーカーとして高く評価されていることがわかります。

気になる評判・口コミ「見た目が少し安っぽい?」「従来のDALIと音が違う」

一方で、いくつかの気になる点も指摘されています。

外観の仕上げがPVC(塩ビシート)であることから、「プラスチック感があり、少し安っぽく感じる」という声が一部で見られます。

また、音質に関しては、従来のDALIスピーカーが持つ「ウォームで聴き疲れしないサウンド」とは少し異なり、より現代的で高解像度なサウンドになったため、「従来のDALIファンは少し戸惑うかもしれない」という意見もありました。

YouTubeや専門メディアでのレビュー評価まとめ

国内のオーディオ専門家やレビュワーからも、総じて高い評価を得ています。

「5万円でこの音が出るなら十分すぎる」「低価格帯スピーカーの中では群を抜いて性能がいい」といったコストパフォーマンスを絶賛する声が目立ちます。

また、上位モデル「KORE」の技術を継承している点に注目し、「エントリークラスとは思えない本格サウンド」と評価するレビューも多く見受けられます。

海外でのレビュー評価はどう?

海外のレビューでも、DALI KUPIDは好意的に受け止められています。

イギリスのオーディオショップ「Cheshure Audio」のレビューでは、「驚くほどコストパフォーマンスが高い」「ビルドクオリティはOBERONよりも良く感じる」と評価されています。

音質については、「OBERON 1ほど広大で自然なサウンドではないが、価格を考えれば非常に良くできており、クリアでパンチのあるDALIらしいサウンド」と分析していました。

【音質レビュー】DALI KUPIDのサウンドは本当に良いのか?

音の傾向は?伝統のDALIサウンドから現代的なHi-Fiサウンドへ

DALI KUPIDのサウンドは、従来のDALIが持つオーガニックで温かみのある音色(美音)のDNAを受け継ぎつつ、現代的なHi-Fiサウンドへと進化しています。

具体的には、全体の解像度とレスポンス(応答性)が向上し、より鮮明でキレのあるサウンドが特徴です。

この変化は、近年のDALIの上位モデルにも共通する傾向であり、ジャンルを選ばずに音楽を楽しめる万能性を獲得したと言えるでしょう。

高域・中域・低域の音質を徹底分析

  • 高域:新開発のソフトドームツイーターにより、非常に鮮度感があり、伸びやかです。シンバルや弦楽器の微細なニュアンスも描き出し、刺激的な成分がないため聴き疲れしません。
  • 中域:ボーカルや楽器の音像がクリアで、フォーカスが定まっています。癖が少なくニュートラルなため、声のディテールや質感を正確に伝えます。
  • 低域:コンパクトなサイズからは想像しにくい、タイトでキレのある低域を再生します。量感で圧倒するタイプではなく、リズムの正確さとスピード感で音楽の土台を支える印象です。

解像度と音場感はどのレベル?

価格を考慮すると、解像度は非常に高いレベルにあります。

個々の楽器の音が混濁せず、しっかりと分離して聴こえるため、これまで気づかなかった音の発見があるかもしれません。

音場感も秀逸で、スピーカーの存在が消えるかのように、その周囲に広く立体的なサウンドステージを展開します。

特に奥行きの表現力に優れており、ニアフィールド(近距離)でのリスニングでも窮屈さを感じさせません。

得意な音楽ジャンルと苦手なジャンルは?

トランジェント(音の立ち上がりの速さ)に優れているため、ポップス、ロック、フュージョン、エレクトロニックミュージックといった、スピード感やリズムのキレが重要な現代的な音楽との相性は抜群です。

一方で、癖のないニュートラルな音色のため、クラシックやジャズ、アコースティックなボーカル曲なども美しく鳴らします。

特に苦手なジャンルはありませんが、地を這うような重低音を求める場合は、サブウーファーの追加を検討すると良いでしょう。

エージング(慣らし運転)で音は変わる?

多くのオーディオ製品と同様に、KUPIDもエージング(慣らし運転)によって音が変化する可能性があります。

新品の状態では、特に中高域にわずかな硬さを感じる場合がありますが、数十時間から100時間ほど音楽を再生することで、ユニットが馴染み、より滑らかで自然なサウンドに変化していくことが期待できます。

ポップな見た目は本当?デザインとサイズ感を実機写真で解説

全5色のカラーバリエーションとおすすめの選び方

KUPIDの大きな魅力の一つが、DALIとしては珍しいポップで鮮やかなカラーバリエーションです。

  • ブラック・アッシュ
  • ダーク・ウォルナット
  • キャラメル・ホワイト
  • ゴールデン・イエロー
  • チリー・ブルー

定番のブラックやウォルナットは落ち着いたオーディオらしい佇まいですが、イエローやブルーは部屋のアクセントとしても映えます。

実物は写真よりも少し落ち着いた色味で、どんなインテリアにも合わせやすいように工夫されています。

サイズはどれくらい?OBERON 1と比較

モデル高さ奥行き質量
DALI KUPID245mm150mm198mm2.96kg
DALI OBERON 1274mm162mm234mm4.2kg

DALIのエントリーモデルとして人気のOBERON 1と比較すると、すべての寸法で一回り小さく、非常にコンパクトです。

このサイズ感により、デスクトップや本棚、テレビボードの上など、設置場所の自由度が格段に高まっています。

エンクロージャーの質感と仕上げのクオリティは?

エンクロージャー(キャビネット)は、背面や底面にも繋ぎ目がなく、ネジが一切見えない非常に美しい仕上げです。

これはエントリークラスのスピーカーとしては異例のことで、DALIの高い木工技術とこだわりが感じられます。

表面素材はPVCシートですが、後巻きで作られているため強度が高く、しっかりとした造りです。

サランネット(グリル)を付けた時と外した時の印象の違い

付属のサランネットはマグネットで簡単に着脱できます。

ネットを付けると、杢(もく)のような模様がアクセントとなり、より落ち着いた上品な印象になります。

一方で、ネットを外すと、各カラーに合わせたウッドファイバーコーンが見え、よりポップでアクティブな表情を楽しめます。

DALI KUPIDの技術的な特徴は?OBERON 1との違いも解説

最大の特徴「KOREテクノロジー」とは?

「KOREテクノロジー」とは、DALIが約1,500万円のフラッグシップスピーカー「KORE」の開発で培った設計思想や技術の総称です。

KUPIDは「もっとも小さなKORE」をコンセプトに、その思想をエントリーモデルに落とし込んでいます。

具体的には、有機素材の振動板を使いながらも、高速なドライバーユニットや低損失なパーツによって、温かみと高い解像度を両立させることを目指しています。

新開発されたツイーターとウーファーの秘密

KUPIDには、このモデルのためだけに専用開発されたユニットが搭載されています。

ツイーターには、強力なネオジムマグネットを採用し、一般的な磁性流体よりも粘性の極めて低いものを新規採用することで、トランジェント性能を大幅に向上させました。

ウーファーは、お椀のような形状のスフェリカル型ウッドファイバーコーンを採用。

これによりネットワーク回路をシンプルにでき、音質向上に貢献しています。

OBERON 1とのスペック・技術的な違いを比較

項目DALI KUPIDDALI OBERON 1
磁気回路SMCテクノロジー
ツイーター26mm ソフトドーム29mm ソフトドーム
ウーファー115mm (4.5インチ)130mm (5.25インチ)
マグネットネオジムフェライト
エンクロージャー18mm厚 / ラウンド形状15mm厚 / 四角形状
ネットワークフィルムコンデンサー電解コンデンサー

KUPIDは、OBERON 1よりもユニットサイズは小さいものの、より強力なネオジムマグネットや高品位なフィルムコンデンサー、厚みのあるエンクロージャーを採用するなど、随所にアップグレードが施されています。

なぜSMC(ソフト・マグネティック・コンパウンド)は非採用なのか?

OBERONシリーズの大きな特徴であるSMCテクノロジーがKUPIDに採用されなかったのは、コスト的な判断が大きな理由と考えられます。

しかし、SMCに頼る代わりに、スフェリカル型コーンの採用によってネットワーク回路をシンプル化し、その分コンデンサーなどのパーツをアップグレードすることで、価格を抑えながら総合的な音質向上を図るという、異なるアプローチが取られています。

DALI KUPIDのスペック(仕様)と付属品一覧

詳細スペック一覧表(再生周波数、感度、インピーダンスなど)

項目スペック
形式2ウェイ・バスレフ型
再生周波数範囲 (±3dB)63Hz – 25,000Hz
感度 (2.83V/1m)83dB
公称インピーダンス
推奨アンプ出力40 – 120W
クロスオーバー周波数2,100Hz
ツイーター26mm ソフトドーム
ウーファー115mm ペーパー&ウッドファイバーコーン
外形寸法 (H×W×D)245 x 150 x 198 mm
本体重量 (1本)2.96kg

付属品は何が入っている?壁掛けブラケットは同梱?

KUPIDには、スピーカー本体とサランネットの他に、以下のものが付属しています。

  • クイック・セットアップ・ガイド
  • ウォール・ブラケット × 2
  • ウォール・ブラケット取り付けネジ × 4
  • ラバーフット × 8
  • 保証書

壁掛け用の専用ブラケットが最初から同梱されているため、追加費用なしで壁面への設置が可能です。

DALI KUPIDを最高に楽しむ!おすすめのアンプとセッティング術

おすすめのアンプは?予算別の組み合わせ例

KUPIDは比較的鳴らしやすいスピーカーですが、そのポテンシャルを引き出すにはアンプ選びも重要です。

  • カジュアルなシステム:WiiMの「WiiM Amp」やマランツの「M-CR612」など、ネットワーク機能が一体となったアンプと組み合わせれば、手軽に高音質なストリーミング再生が楽しめます。
  • 本格的なプリメインアンプ:DENONの「PMA-600NE」のような、3〜5万円クラスのプリメインアンプと組み合わせることで、より駆動力が高まり、KUPID本来の音質をさらに引き出すことができます。

ニアフィールド(デスクトップ)での最適なセッティング方法は?

デスクトップで音楽を楽しむニアフィールド環境では、セッティングが音質に大きく影響します。

スピーカーを少し内振りにして、左右のスピーカーと自分の耳が正三角形を描くように配置するのが基本です。

ツイーターの高さが耳の高さに近くなるように、スピーカースタンドなどで調整すると、定位や音場感がさらに向上します。

リビングで使う際の置き方のコツは?壁との距離が重要

KUPIDはリアバスレフ型のため、スピーカー背面の壁との距離によって低音の量感が変化します。

壁に近づけすぎると低音がブーミーになりがちなので、まずは壁から15〜25cm程度離して設置し、好みの低音バランスになるよう微調整するのがおすすめです。

メーカーは壁にかなり近づけても大丈夫な設計にしていると謳っていますが、追い込むことでより良い結果が得られます。

AVアンプと組み合わせてテレビや映画を楽しむことはできる?

はい、可能です。

KUPIDは台詞の明瞭度が高く、効果音の分離も良いため、テレビのスピーカーからのステップアップとしてAVアンプと組み合わせるのも非常におすすめです。

最初はフロント2chから始め、将来的にはサブウーファーを追加して2.1chに発展させることで、映画やゲームの迫力をさらに高めることができます。

購入前に知っておきたい注意点とよくある質問(Q&A)

DALI KUPIDのデメリットや注意点は?

購入前に考慮すべき点として、まず能率が83dBとやや低いことが挙げられます。

また、前述の通り、外観の質感や、従来のDALIとは異なる現代的なサウンドが、好みに合うかどうかは確認した方が良いでしょう。

結局、OBERON 1とどっちを選べばいい?

どちらを選ぶかは、何を重視するかによって決まります。

  • DALI KUPIDがおすすめな人:デザインやカラー、コンパクトさを重視する方。ポップスやロックなどをエネルギッシュに楽しみたい方。
  • DALI OBERON 1がおすすめな人:より繊細でディテールに富んだサウンド、広々とした音場感を求める方。ボーカルやアコースティックな音楽をじっくり聴きたい方。

可能であれば、実際に販売店で両方を聴き比べてみることを強くおすすめします。

価格はいくら?どこで安く買える?

DALI KUPIDのメーカー希望小売価格はペアで57,200円(税込)です。

実際の販売価格は、大手家電量販店やオーディオ専門店などで4万円台後半から5万円弱となっていることが多いようです。

発売記念としてスピーカーケーブルなどがもらえるキャンペーンが実施されることもあるため、購入前に公式サイトなどをチェックすると良いでしょう。

能率が低い(83dB)とどんな影響がある?

能率が低いとは、同じ音量を出すためにより大きなアンプのパワーが必要になる、ということです。

具体的には、能率が高いスピーカーと比べて、アンプのボリュームを少し多めに回す必要があります。

しかし、83dBという数値は極端に低いわけではなく、現在市販されているほとんどのプリメインアンプやAVアンプであれば、家庭で楽しむには十分な音量を問題なく得られます。

まとめ:DALI KUPID レビュー解説の総括

  • DALI KUPIDはペア5万円台で本格的なHi-Fiサウンドを実現する高コスパスピーカーである
  • フラッグシップ「KORE」の技術思想を継承し、このモデル専用にパーツが設計されている
  • 音質は従来のウォームなDALIサウンドから、より現代的で高解像度なサウンドへと進化した
  • 解像度が高く、タイトでキレのある低音が特徴で、音楽のジャンルを選ばない万能性を持つ
  • デザインはポップで可愛らしく、5色の豊富なカラーバリエーションが魅力である
  • OBERON 1よりコンパクトで、デスクトップや本棚など設置場所の自由度が高い
  • OBERON 1とは異なりSMCは非採用だが、ネオジムマグネットなど高品位なパーツを投入している
  • 能率は83dBとやや低いが、一般的なアンプであれば駆動に問題はない
  • オーディオ初心者から上級者のサブ機まで、幅広いユーザーにおすすめできる
  • 購入を迷う場合は、音の好みやデザインでOBERON 1と比較検討するのが良い
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