PCを起動するたび、あるいはBox Driveを使用している最中に、消しても繰り返し表示される「アップロードエラー」の通知にお困りではないでしょうか。
エラーの詳細情報を見ても解決策が見つからず、特定のファイルが原因だと分かっていても、どうすればこのしつこいポップアップを止められるのか分からないという状況は非常にストレスです。
この記事では、Box Driveでアップロードエラーが消えない根本的な原因を解説し、誰でも5分で実践できる具体的な解決手順を詳しく紹介します。
この記事を最後まで読めば、しつこいエラー通知から解放され、快適にBox Driveを使えるようになります。
Box Driveのアップロードエラーが消えない!その原因とは?
Box Driveのアップロードエラーが繰り返し表示される主な原因は、PCの内部に中途半端な状態のファイル情報(キャッシュ)が残り続けてしまうことにあります。
エラーを根本的に解消するためには、まずその原因を正しく理解することが重要です。
原因①:破損したキャッシュデータがローカルPCに残っている
最も一般的な原因は、アップロードに一度失敗したファイルのキャッシュデータが破損した状態でPC内に残り続けてしまうことです。
Box Driveはファイルをクラウドと同期するために一時的なデータをPCに保存しますが、何らかの理由で通信が中断されると、このデータが破損することがあります。
破損したデータが残っていると、Box Driveは起動するたびに同期を試みて失敗し、結果としてエラー通知が繰り返し表示されるのです。
原因②:アップロード先のフォルダに対する書き込み権限がない
次に考えられる原因は、ファイルをアップロードしようとしているBox上のフォルダに対して、あなたのアカウントが必要な「書き込み権限」を持っていないケースです。
例えば、閲覧しか許可されていない共有フォルダに誤ってファイルを保存しようとすると、Box Driveはアップロードを拒否します。
この操作が同期キューに残ってしまうと、権限がないためにアップロードが永久に成功せず、定期的にエラーが通知されるようになります。
原因③:処理が中断されたファイルがアップロード待ち(キュー)に残っている
PCのシャットダウンやネットワークの切断などによって、アップロード処理が途中で中断されたファイルが、アップロード待ちのリスト(キュー)に残り続けることも原因となります。
この状態になると、ファイルは同期されないままキューに滞留し、Box Driveは定期的にアップロードを再試行してエラーを発生させます。
ユーザーからは見えない部分でこの再試行が繰り返されるため、エラーが消えないように感じられるのです。
エラーの「詳細情報」ボタンを押しても解決しないことが多い
エラー通知に表示される「詳細情報」ボタンをクリックしても、具体的な解決策にたどり着けないケースがほとんどです。
実際にボタンを押すと、情報が存在しないことを示す「404エラーページ」が表示されたり、一般的なヘルプページに移動するだけで、個別のエラー状況に対応した情報は得られません。
そのため、エラーを解決するには、これから説明する手動での対処が必要になります。
しつこいBox Driveのエラー通知を消す最も効果的な方法

しつこいBox Driveのエラー通知を消すためには、エラーの原因に応じて2つの効果的な方法があります。
基本的にはキャッシュの削除で解決しますが、エラー内容によってはファイルの直接操作が必要です。
解決策①:キャッシュを完全に削除して再ログインする
最も多くのアップロードエラーを解決できるのが、Box Driveのキャッシュデータを完全に削除してから再ログインする方法です。
これは、PC内に残ってしまった破損データや中途半端なアップロードキューを強制的にリセットする操作です。
ログアウト時にある特定の操作を行うことで、問題の根本原因となっていた不要なデータを一掃できます。
解決策②:「!」マークが付いた問題ファイルを直接移動・削除する
エラーの原因が「権限のないフォルダへのアップロード」である場合は、エクスプローラー上で直接ファイルを操作することで解決できます。
権限エラーの場合、Box Driveの同期フォルダ内に対象のファイルが「!」(エクスクラメーションマーク)付きで表示されています。
このファイルをPCのローカルディスク(デスクトップなど)に移動させるか、不要であれば削除することで、アップロードの試行自体がキャンセルされ、エラーは表示されなくなります。
どちらを試すべき?エラー内容による見分け方
どちらの方法を試すべきか迷った場合は、以下の表を参考にエラーの状況から判断してください。
基本的にはまず「解決策①」を試し、それでも解決しない場合や明らかに権限エラーだと分かる場合に「解決策②」を試すのが効率的です。
エラーの状況 | 推奨される解決策 |
---|---|
「ファイルが閉じられていることを確認して…」と表示される | 解決策①:キャッシュ削除 |
特定のファイル名が表示されるが、心当たりがない | 解決策①:キャッシュ削除 |
PC起動時に毎回同じエラーが表示される | 解決策①:キャッシュ削除 |
「Upload Failed (error code : 07)」など権限関連のエラーが表示される | 解決策②:ファイルの移動・削除 |
エクスプローラーでファイルに「!」マークが付いている | 解決策②:ファイルの移動・削除 |
手順を完全解説|キャッシュ削除でエラーを解消する4ステップ

ここでは、最も効果的な「キャッシュを削除して再ログインする」方法を、4つのステップで誰にでも分かるように解説します。
この手順通りに進めれば、ほとんどのしつこいエラーは解消されます。
ステップ1:Box Driveからログアウトする
まず、画面右下のタスクトレイにあるBoxのアイコンを右クリックします。
表示されたメニューの中から「ログアウト」を選択してください。
これにより、Box Driveの同期プロセスが一旦停止します。
ステップ2:「アップロードされていないファイルを保持する」のチェックを外す【最重要】
「ログアウト」を選択すると、確認のためのダイアログボックスが表示されます。
この画面に、問題となっているアップロードエラーの項目が表示されているはずです。
ここで最も重要なのが、デフォルトでチェックが入っている「Boxにアップロードされていないファイルを保持する」という項目のチェックを外すことです。
このチェックを外して「ログアウト」ボタンをクリックすることで、PC内に残っていた問題のファイルキャッシュが完全に破棄されます。
ステップ3:キャッシュフォルダが空になっているか確認する
念のため、ローカルのキャッシュフォルダが物理的に削除されているかを確認します。
エクスプローラーを開き、上部のアドレスバーに以下のパスをコピー&ペーストしてEnterキーを押してください。
%localappdata%\Box\Box\
この操作で開いたフォルダ内に「cache」という名前のフォルダがなければ、正常に削除されています。
もし「cache」フォルダが残っている場合は、手動でフォルダごと削除するとより確実です。
ステップ4:再ログイン後にPCを再起動して完了
最後に、デスクトップのショートカットなどから再度Box Driveを起動し、ログイン情報を入力してサインインします。
正常にログインできたことを確認したら、PCを再起動してください。
再起動後、これまで表示されていたしつこいエラー通知が出なくなっていれば、作業は完了です。
「権限がありません」エラーが表示される場合の対処手順

エラーメッセージに「権限」に関する文言が含まれている場合や、キャッシュの削除で解決しなかった場合は、以下の手順を試してください。
エクスプローラーから直接ファイルを操作することで解決できます。
エクスプローラーでエラー対象のファイルを見つける
まず、Windowsのエクスプローラーを開き、Boxフォルダに移動します。
通常、パスは C:\Users\<あなたのユーザ名>\Box
となっています。
フォルダ内で、アップロードに失敗しているファイルを探します。
対象のファイルには、赤い「!」マークのアイコンが付いているため、すぐに見つけられるはずです。
対象ファイルをローカルフォルダに移動するか、不要なら削除する
「!」マークが付いたファイルを見つけたら、そのファイルを右クリックして切り取り、デスクトップなどBoxの同期対象外の場所に貼り付け(移動)します。
もしファイル自体が不要なものであれば、そのまま削除しても問題ありません。
この操作により、Box Driveのアップロード対象からファイルが外れ、エラーの再試行が停止します。
エラーダイアログにキャンセルボタンがなくても慌てない
権限エラーのダイアログには「再試行」ボタンしかなく、「キャンセル」ボタンがないため、戸惑うかもしれません。
しかし、前述の通りエクスプローラーから直接ファイルを移動または削除すれば、それが実質的なキャンセル操作となります。
ダイアログ上で操作できなくても問題ありませんので、落ち着いてエクスプローラーで対処してください。
まだ解決しない?試せるその他のBoxエラー解消法

上記2つの方法を試してもエラーが解決しない稀なケースでは、以下の方法が有効な場合があります。
一つずつ試してみてください。
Box Driveアプリケーションを再インストールする
Box Driveのプログラム自体に何らかの問題が発生している可能性も考えられます。
一度Box Driveをコントロールパネルからアンインストールし、公式サイトから最新版をダウンロードしてインストールし直すことで、問題が解決することがあります。
再インストールする際は、事前にログアウトを済ませておくとスムーズです。
ファイル名を変更してから再度アップロードを試す
特定のファイル名が原因でエラーが発生している場合、ファイル名をシンプルな半角英数字に変更することでアップロードが成功することがあります。
特に、特殊記号や長すぎるファイル名はエラーの原因になりやすいです。
一度ローカルにファイルを移動し、名前を変更してから再度Boxフォルダに戻してみてください。
Webブラウザ版のBoxからアップロードできるか確認する
問題の切り分けとして、Webブラウザ(Google Chromeなど)からBoxにアクセスし、同じファイルをアップロードできるか試してみるのも有効です。
ブラウザからは問題なくアップロードできる場合、問題はBox Driveのデスクトップアプリケーション側に限定されると判断できます。
この場合、やはりキャッシュの削除や再インストールが有効な解決策となります。
Box Driveのエラー通知を今後表示させないための予防策

一度エラーを解決しても、再発しては意味がありません。
ここでは、今後同様のアップロードエラーを未然に防ぐための簡単な予防策を3つ紹介します。
アップロード先のフォルダ権限を事前に確認する癖をつける
特に共有フォルダにファイルを保存する際は、そのフォルダに自分がファイルをアップロード(編集)する権限があるかを事前に確認する習慣をつけましょう。
ブラウザ版のBoxでフォルダの詳細情報を確認すれば、自分の権限レベルが分かります。
PCのシャットダウン前にBoxの同期が完了しているか確認する
ファイルを追加した後は、PCをシャットダウンしたりスリープ状態にする前に、タスクトレイのBoxアイコンを見て同期が完了しているか確認しましょう。
同期中に電源を落とすと、キャッシュが破損する原因となります。
アイコンに青い同期中のマークが表示されていないことを確認してから終了するのが理想です。
定期的なBox Driveのログアウト・再ログインを行う
月に一度など、定期的にBox Driveからログアウトし、再ログインするのも有効な予防策です。
この操作により、内部のキャッシュがリフレッシュされ、問題が大きくなる前に対処できます。
特に動作が不安定に感じ始めたら、早めに再ログインを試すことをお勧めします。
まとめ:BoxDriveのアップロードエラーが消えない問題の解決策
Box Driveのしつこいアップロードエラーは、多くの場合、PC内に残った破損キャッシュが原因です。
しかし、正しい手順を踏めば、誰でも簡単に解決できます。
この記事で紹介した方法を試して、快適なファイル同期環境を取り戻しましょう。
- エラーの主な原因はローカルPCの破損したキャッシュデータである
- アップロード先のフォルダへの書き込み権限不足も原因の一つとなる
- 解決の鍵はログアウト時にキャッシュを完全に削除することにある
- 「アップロードされていないファイルを保持する」のチェックを外す操作が最も重要
- 権限エラーはエクスプローラーから「!」マークの付いたファイルを直接操作して解決する
- キャッシュフォルダのパスは「%localappdata%\Box\Box\」で確認できる
- 最終手段としてBox Driveアプリケーションの再インストールも有効
- Webブラウザ版での動作確認は問題の切り分けに役立つ
- 再発防止にはフォルダ権限の事前確認や同期完了後のシャットダウンが効果的
- 定期的な再ログインはキャッシュ問題を未然に防ぐメンテナンスとなる