Bambu Lab P1S Comboは、高性能な3Dプリンターとして多くのユーザーから注目を集めています。
その理由は、高速印刷とマルチカラー対応という魅力的な機能を両立している点にあります。
本記事では、Bambu Lab P1S Comboの購入を検討している方に向けて、特徴やスペック、価格、そして実際の評判や口コミまで、あらゆる角度から詳しくレビュー解説していきます。
A1シリーズやX1シリーズといった他のモデルとの違いも明確にしながら、P1S Comboがどのようなユーザーに最適なのかを明らかにします。
この記事を読めば、Bambu Lab P1S Comboに関するあなたの疑問がすべて解決するでしょう。
Bambu Lab P1S Comboのレビュー解説【特徴・スペック】
Bambu Lab P1S Comboの主な特徴
Bambu Lab P1S Comboは、他の3Dプリンターと一線を画す、いくつかの際立った特徴を持っています。
これらの特徴が、高速でありながら高品質な造形体験を実現しています。
主な特徴は、「密閉型CoreXY構造」「AMSによるマルチカラー対応」「安定した造形環境」の3つです。
第一に、密閉型のCoreXY構造を採用している点が挙げられます。
この構造は、プリントエリアを筐体で覆うことで内部の温度を一定に保つことができます。
これにより、ABSやASAといった温度変化に敏感で反りやすいフィラメントでも、安定した品質で造形することが可能になります。
造形エリアが開放されているA1シリーズと比較して、特に高さのあるモデルや、反りやすい素材を扱う際に、その優位性が際立ちます。
また、CoreXY方式はプリントヘッドがXY平面を高速で移動し、Z軸方向にビルドプレートが昇降する仕組みです。
このため、ベッド自体が前後に動くベッドスリンガー方式と比べて、高速動作時でも振動が少なく、安定した印刷品質を維持しやすいのです。
第二に、AMS(Automatic Material System)によるマルチカラー印刷への対応です。
P1S Comboには標準で1台のAMSが付属しており、最大4色のフィラメントを同時にセットできます。
スライスソフト「Bambu Studio」で簡単に色分け設定ができ、複雑な多色モデルも手軽に作成可能です。
さらに、AMSハブを追加することで最大4台のAMSを連結でき、16色ものマルチカラープリントに対応する拡張性も備えています。
これは、簡易的なAMS liteしか使用できず、4色までしか対応できないA1シリーズとの大きな違いです。
加えて、AMSは内部に乾燥剤をセットできるため、フィラメントを湿気から守る保管庫としても機能します。
これにより、吸湿によるノズルの詰まりや糸引きといったトラブルを軽減し、特に湿度の高い季節でも安心して印刷を行えます。
第三に、ユーザーの手間を最小限に抑える、安定した造形環境が挙げられます。
P1Sは、自動ベッドレベリングや振動補正機能といった高度な自動調整機能を搭載しています。
これにより、印刷開始前にユーザーが手動で細かな調整を行う必要がほとんどありません。
電源を入れて印刷を開始すれば、プリンター自身が最適な状態にキャリブレーションを行ってくれるため、初心者でも安定して高品質な造形物を得ることができます。
これらの特徴が組み合わさることで、Bambu Lab P1S Comboは、手軽に高品質なマルチカラー3Dプリントを楽しみたいユーザーにとって、非常に魅力的な選択肢となっているのです。
Bambu Lab P1S Comboのスペック一覧
Bambu Lab P1S Comboのスペックを理解することは、その性能と立ち位置を正確に把握するために不可欠です。
ここでは、主要なスペックを他のBambu Lab製品と比較しながら、表形式で分かりやすくまとめます。
モデル名 | P1S | X1 Carbon | A1 | A1 mini |
---|---|---|---|---|
本体イメージ | ||||
メーカー | Bambu Lab | Bambu Lab | Bambu Lab | Bambu Lab |
構造 | CoreXY | CoreXY | ベッドスリンガー | ベッドスリンガー |
密閉 | ○ | ○ | × | × |
造形サイズ(LxWxH)[mm] | 256 x 256 x 256 | 256 x 256 x 256 | 256 x 256 x 256 | 180 x 180 x 180 |
最大スピード[mm/s] | 500 | 500 | 500 | 500 |
最大加速度[mm/s²] | 20000 | 20000 | 10000 | 10000 |
最大ノズル温度[℃] | 300 | 300 | 300 | 300 |
最大ヒートベッド温度[℃] | 100 | 120 | 100 | 80 |
対応フィラメント | PLA, PETG, TPU, ABS, ASA, PVA, PET, PA, PC | PLA, PETG, TPU, ABS, ASA, PVA, PET, PA, PC, Carbon / Glass Fiber Reinforced Polymer | PLA, PETG, TPU, PVA | PLA, PETG, TPU, PVA |
ディスプレイ | ボタン式 | タッチ式 | タッチ式 | タッチ式 |
カメラ/リモートモニタリング | ○ | ○ | ○ | ○ |
この表から分かるように、P1Sは上位機種であるX1 Carbonと同じ造形サイズとCoreXY構造を持ちながら、価格を抑えたモデルです。
A1シリーズとの大きな違いは、やはり「密閉構造」と「CoreXY方式」による加速度の高さにあります。
これにより、P1SはA1シリーズよりも高速な印刷が可能で、ABSやASAといった高温フィラメントにも公式に対応しています。
ノズルの最高温度は300℃、ヒートベッドの最高温度は100℃となっており、家庭用3Dプリンターとしては非常に高い水準です。
これにより、一般的なPLAやPETGはもちろん、より強度や耐熱性が求められるエンジニアリングプラスチックの印刷にも挑戦できます。
一方で、ディスプレイはモノクロのボタン式であり、A1シリーズやX1 Carbonのカラータッチパネルと比べると、操作性では一歩譲ります。
また、標準のノズルやギアは耐摩耗性ではないため、カーボンファイバー(CF)やガラスファイバー(GF)を含むフィラメントを使用する場合は、別途焼入れスチール製のパーツに交換する必要がある点も、X1 Carbonとの明確な違いです。
総じて、P1Sはプロフェッショナル向けのX1 Carbonの高性能な部分を継承しつつ、一部の機能をシンプルにすることで、高いコストパフォーマンスを実現したモデルと言えるでしょう。
Bambu Lab P1S Comboの造形サイズ
Bambu Lab P1S Comboの造形サイズは、幅256mm、奥行き256mm、高さ256mmです。
このサイズは、家庭用3Dプリンターのカテゴリにおいては、非常に広く、多くのユーザーにとって十分な作業領域を提供します。
この広い造形エリアがもたらすメリットは多岐にわたります。
まず、単純に大きなモデルを一体で印刷できるという利点があります。
分割して後で接着する必要がないため、強度が高く、見た目も美しい仕上がりになります。
例えば、ヘルメットのプロップや、大きめの収納ケース、ドローンのフレームといったものも、一度に出力することが可能です。
また、マルチカラー印刷を行う際にも、この広い造形サイズは大きな強みとなります。
マルチカラー印刷では、色を切り替えるたびにノズル内のフィラメントをパージ(排出)する作業が発生します。
このパージにかかる時間とフィラメントの量は、印刷するオブジェクトの数が1個でも10個でも基本的に同じです。
そのため、一度にたくさんのパーツをプレート上に並べて印刷する方が、時間と材料の効率が格段に向上します。
P1Sの256mm四方のプレートであれば、小さなキーホルダーやアクセサリーなどを一度に数十個単位で生産することもでき、非常に効率的です。
さらに、スライスソフト「Bambu Studio」の機能である「オブジェクトごと(By object)」の印刷モードを活用する際にも、広い造形エリアは有利に働きます。
これは、プレート上のモデルを1つずつ順番に完成させていく印刷方法で、複数の異なる色のパーツを一度の操作で完了させたい場合に便利です。
各オブジェクトの周囲に十分なスペースが必要になるため、造形エリアが広ければ広いほど、この機能を有効に活用できます。
ただし、一点注意すべきことがあります。
それは、公称スペックである256mm x 256mmの領域を完全には使用できないという点です。
ビルドプレートの左手前には、フィラメントをカットするための機構がわずかに出っ張っています。
このため、スライスソフト上では、この干渉する部分にモデルを配置できないように制限されています。
実際に印刷可能な最大サイズは、スペック値よりもわずかに小さくなることを覚えておく必要があります。
とはいえ、この制限はごく一部の領域であり、P1S Comboが持つ広い造形サイズのメリットを大きく損なうものではありません。
Bambu Lab P1S Comboの価格を比較
Bambu Lab P1S Comboの価格は、購入する販売サイトによって異なります。
また、セールやキャンペーンのタイミングを狙うことで、通常よりもお得に手に入れることが可能です。
ここでは、主要な販売サイトの価格と特徴を比較し、最適な購入方法を探ります。
販売サイト | P1S Combo 価格(参考) | 特徴 |
---|---|---|
Bambu Lab 公式ストア | ¥140,000 | ・標準価格・最新情報や純正パーツが手に入りやすい |
サンステラ3Dモール | ¥119,000~¥140,000 | ・日本の正規代理店・日本語での手厚いサポート・頻繁にセールを実施 |
Amazon | ¥199,000 | ・Bambu Japanが出店・プライム会員は送料無料・ポイントやギフト券が利用可能 |
楽天市場 | ¥190,000~ | ・ポイント還元セールが強力・出店料の影響で本体価格は高め |
まず、基本となるのはBambu Labのオフィシャルストアの価格です。
ここが標準価格となり、他のサイトの価格を比較する上での基準となります。
次に、日本の正規代理店であるサンステラ3Dモールです。
サンステラは、日本語での丁寧なサポートが最大の魅力です。
3Dプリンターは時に予期せぬトラブルが発生することもあるため、初心者の方や、購入後のサポートを重視する方にとっては、最も安心して購入できる選択肢と言えるでしょう。
また、独自のセールを頻繁に開催しており、タイミングが合えば公式サイトよりも安く購入できることがあります。
Amazonでも「Bambu Japan」として公式に出店しており、購入が可能です。
Amazonプライム会員であれば送料が無料になるほか、貯まったAmazonポイントやギフト券を利用できるのがメリットです。
ただし、価格は他のサイトと比較して高めに設定されていることが多いようです。
購入の際は、販売元が「Bambu Japan」で、出荷元が「Amazon」であることを確認すると、転売品などのリスクを避けられます。
楽天市場でも取り扱いがありますが、出店料などの影響か、本体価格は他のサイトよりも割高になる傾向があります。
しかし、お買い物マラソンや楽天スーパーSALEといった大規模なポイント還元キャンペーンを上手く利用すれば、実質的な負担額を大きく下げられる可能性があります。
普段から楽天のサービスを多用している方にとっては、検討の価値があるでしょう。
結論として、購入後の安心感を最も重視するなら、日本語サポートが充実しているサンステラ3Dモールが一番のおすすめです。
価格面でもセールを狙えば最安値になる可能性が高いです。
一方で、ポイント活用を重視するなら、楽天市場やAmazonも選択肢に入ります。
いずれのサイトで購入するにしても、フリマアプリなどでの中古品購入は避けるのが賢明です。
3Dプリンターは消耗品も多く、前の所有者の使用状況が不明な中古品は、すぐにトラブルが発生するリスクが高いためです。
Bambu Lab P1S Comboのレビュー解説【性能・評判】
Bambu Lab P1S Comboの印刷速度と品質
Bambu Lab P1S Comboは、最大500mm/sという驚異的な印刷速度を誇りながら、その品質においても一切の妥協がありません。
この高速と高品質の両立こそが、P1S Comboを市場で特別な存在にしている最大の理由です。
この性能を実現している背景には、いくつかの技術的な要素があります。
前述の通り、P1SはCoreXY方式のモーションシステムを採用しています。
これにより、印刷中の振動が少なく、ヘッドを高速で正確に動かすことができます。
さらに、アクティブ振動補正やプレッシャーアドバンスといった高度な制御アルゴリズムが、高速印刷時に発生しがちな積層の乱れや角のにじみを抑制し、シャープで美しい造形を可能にしています。
実際に、標準的なテストモデルである「3DBenchy(船の模型)」を印刷したところ、多くのレビューで約20分という短時間で完成したと報告されています。
これは、従来のベッドスリンガー方式のプリンターでは1時間以上かかっていた作業であり、その速度がいかに圧倒的であるかが分かります。
そして、驚くべきはその品質です。
高速で印刷されたにもかかわらず、オーバーハングやブリッジといった難易度の高い部分も破綻なく綺麗に出力され、積層痕もほとんど目立ちません。
マルチカラー印刷の品質も非常に高いレベルにあります。
他のマルチカラー対応機種と比較しても、色の切り替え部分のにじみが少なく、境界線がくっきりとシャープに仕上がります。
これは、AMSと連携した精密なフィラメント制御の賜物です。
例えば、Polymaker社のPolyTerraフィラメントを使用して印刷したテディベア風のソファの作例では、色の境目が非常にクリーンで、背面のシーム(継ぎ目)も目立たない、高品質な仕上がりであったと報告されています。
ベッドスリンガー構造を持つA1 miniで同じように高速設定で印刷した場合、品質の低下が見られたのに対し、P1S Comboでは速度と品質が見事に両立されていました。
この差は、まさにCoreXY構造がもたらす安定性の証左と言えるでしょう。
試作のサイクルを格段に速めたいクリエイターや、品質を妥協せずに生産性を高めたいユーザーにとって、P1S Comboの印刷速度と品質は、他に代えがたい大きな魅力となります。
Bambu Lab P1S Comboのおすすめな点
Bambu Lab P1S Comboは、単に速くて綺麗なだけでなく、ユーザーの使い勝手を向上させる多くの優れた点を備えています。
ここでは、特に注目すべき3つのおすすめポイント、「多様な素材への対応力」「優れたソフトウェア連携」「豊富な純正フィラメント」について解説します。
第一に、エンクロージャー(筐体)を備えていることによる、多様な素材への対応力です。
P1Sは筐体で覆われているため、印刷エリアの温度を安定させることができます。
これにより、PLAやPETGといった一般的なフィラメントはもちろん、ABSやASAのような、反りやすく温度管理がシビアなエンジニアリングプラスチックも安定して造形できます。
開放型のA1シリーズでは難しいこれらの素材を手軽に扱えることで、より強度や耐熱性が求められる実用的なパーツの製作など、3Dプリンターの活用範囲が大きく広がります。
これは、趣味の造形から本格的なプロトタイピングまで、幅広いニーズに応える大きな利点です。
第二に、専用ソフトウェアとの優れた連携が挙げられます。
Bambu Labが提供するスライスソフト「Bambu Studio」と、スマートフォンアプリ「Bambu Handy」は、非常に高機能で直感的に操作できます。
「Bambu Studio」には、モデルに直接色を塗るようにマルチカラー設定ができるペイント機能や、フィラメントの切り替え回数、パージ量などを事前に見積もる機能が搭載されており、マルチカラー印刷を強力にサポートします。
また、「Bambu Handy」を使えば、Wi-Fi経由でプリンターにデータを送信できるだけでなく、内蔵カメラを通して外出先からでも印刷の進捗状況をリアルタイムで確認・操作できます。
P1S本体の操作画面がシンプルなボタン式であるという欠点を、これらの優れたソフトウェアが十二分に補っています。
第三に、RFIDタグ付き純正フィラメントの存在です。
Bambu Labは、非常に多くの種類と色の純正フィラメントを販売しています。
これらのフィラメントにはRFIDタグが埋め込まれており、AMSにセットするだけで、フィラメントの種類、色、残量をプリンターが自動で認識してくれます。
ユーザーが手動で設定を入力する手間が省け、設定ミスによる失敗を防ぐことができます。
PLA一つをとっても、光沢のあるシルク、マットな質感、金属風、大理石風など、多彩なバリエーションが揃っており、ユーザーは手軽に様々な表現を楽しむことが可能です。
この「セットするだけ」という手軽さと、表現の幅を広げる豊富な選択肢は、一度体験すると手放せなくなるほどの快適さをもたらします。
Bambu Lab P1S Comboの注意点
Bambu Lab P1S Comboは非常に優れた3Dプリンターですが、購入前に知っておくべきいくつかの注意点も存在します。
これらの点を理解しておくことで、購入後のミスマッチを防ぎ、より快適に製品を使いこなすことができます。
第一に、本体の操作インターフェースが挙げられます。
P1Sの操作パネルは、モノクロ液晶と物理的な十字キー、決定ボタンで構成されています。
近年、数万円台の安価な機種でもカラータッチスクリーンが主流となっている中で、このインターフェースはやや古風に感じられるかもしれません。
文字ベースのメニューをカーソルで移動して操作する方式は、スマートフォンに慣れたユーザーにとっては直感的ではなく、使いにくさを感じる可能性があります。
ただし、前述の通り、PCソフト「Bambu Studio」やスマホアプリ「Bambu Handy」が非常に優秀なため、実際の操作のほとんどはそちらで行うことになります。
本体の画面は、あくまで補助的なものと割り切る必要があるでしょう。
第二に、ノズル交換の手間です。
A1シリーズでは、工具不要でワンタッチでノズルを交換できる「クイックスワップ方式」が採用されており、非常に手軽です。
一方、P1Sのノズル(ホットエンド)交換は、それなりに手間がかかります。
プリントヘッドのカバーを外し、複数のネジとコネクターを抜き差しする必要があるため、慣れていないと10分から20分程度の時間が必要です。
ノズル径を変更したい場合や、詰まりが発生した場合に、A1シリーズのような手軽さがない点はデメリットと言えます。
ただし、交換用のパーツとして、手間のかかるホットエンド単体だけでなく、配線などがあらかじめ接続された「フルユニット」も販売されているため、そちらを利用すれば作業負担を軽減できます。
第三に、カーボンファイバー(CF)やガラス繊維(GF)を含むフィラメントへの対応です。
P1Sは筐体を備え、高温フィラメントに対応していますが、標準搭載されているエクストルーダーのギアとノズルは、硬い繊維を含むフィラメントの摩耗に耐えられる焼入れスチール製ではありません。
これらのフィラメントをそのまま使用すると、ギアやノズルが急速に摩耗し、故障の原因となります。
CF/GF系フィラメントを使用したい場合は、別途「焼入れスチール製押出ギア」と「焼入れスチール製ノズル」を購入し、交換する必要があることを覚えておきましょう。
最後に、マルチカラー印刷時のフィラメントゴミの問題です。
色を切り替える際には、ノズル内に残った前の色のフィラメントを押し出す「パージ」という工程が発生し、その分フィラメントの塊が排出されます。
色の切り替え回数が多いモデルを印刷すると、想像以上に多くのゴミが出ます。
このゴミを溜めるためのボックスをプリンターの背面に設置しますが、容量が小さいと溢れてしまい、最悪の場合、排出経路が詰まって印刷が停止するトラブルにつながることもあります。
マルチカラー印刷を頻繁に行う場合は、大きめのゴミ受けを用意するなどの工夫が必要です。
Bambu Lab P1S Comboの評判・口コミまとめ
Bambu Lab P1S Comboは、世界中のユーザーから多くの評価を受けています。
ここでは、実際の使用者からの評判や口コミをまとめ、その長所と短所を客観的に見ていきます。
良い評判・口コミ
多くのユーザーが絶賛しているのは、やはりその「圧倒的な手軽さと高品質の両立」です。
「箱から出して15分でセットアップが完了し、すぐに高品質な印刷ができた」「まるで家電のような感覚で使える」といった声が多数見られます。
これは、複雑な手動調整を必要としない、完成度の高い自動キャリブレーション機能の賜物です。
特に、これまで他の3Dプリンターで調整に苦労してきた経験者ほど、このストレスフリーな体験に感動している傾向があります。
次に、「印刷速度と品質」も高く評価されています。
「とにかく速い。それでいて綺麗」「今まで数時間かかっていたものが数十分で完成する」「高速でも積層痕が目立たず、滑らかな仕上がり」など、その性能に驚く声が後を絶ちません。
そして、Comboモデルの核である「AMSの利便性」についても、満足度の高い口コミが多く寄せられています。
「マルチカラー印刷が楽しい」という意見はもちろんのこと、「単色印刷でも、フィラメントをセットしっぱなしにできる防湿保管庫として非常に便利」「フィラメントが切れても自動で次のスプールに切り替わるので、長時間の印刷も安心」といった、フィラメント管理の手間から解放されたことを喜ぶ声が目立ちます。
気になる評判・口コミ
一方で、いくつかの課題点を指摘する声もあります。
最も多く見られるのが、「インターフェースの古さ」です。
「モノクロのボタン式画面は操作しにくい」「タッチパネルに慣れていると戸惑う」といった意見があり、これは多くのユーザーが共通して感じる点のようです。
また、「Wi-Fi接続でのトラブル」を報告する声も散見されます。
「スマホアプリとの紐付けがうまくいかない」「QRコードでの接続に失敗した」といったケースがあり、一部のユーザーはSDカードに設定ファイルを書き込む方法で対処しています。
ネットワーク環境によっては、初期設定で少しつまずく可能性があるようです。
さらに、「AMSの初期不良や故障」に関する報告も少数ながら存在します。
「特定のスロットがフィラメントを認識しない」「フィラメントの送り出しでエラーが頻発する」といった内容で、分解清掃やパーツ交換が必要になったケースもあるようです。
精密な機械であるため、ある程度の個体差や故障リスクは避けられない部分かもしれません。
これらの評判を総合すると、Bambu Lab P1S Comboは、その圧倒的な印刷性能と手軽さで大多数のユーザーを満足させている一方で、操作性や初期設定、一部の信頼性において、いくつかの課題も抱えていることがわかります。
まとめ:Bambu Lab P1S Combo レビュー解説
- Bambu Lab P1S Comboは高速印刷と高品質を両立した3Dプリンターである
- 密閉型CoreXY構造によりABSなど反りやすい素材も安定して造形できる
- AMSにより最大4色(拡張で16色)のマルチカラー印刷に対応する
- AMSはフィラメントの防湿保管庫としても機能しトラブルを軽減する
- 造形サイズは256mm角と広く、大型モデルや大量生産に適している
- 自動レベリングなど高度な自動調整機能で手動での手間が少ない
- 印刷速度は最大500mm/sで、Benchyを約20分で出力可能である
- 注意点として、操作画面がボタン式で、ノズル交換には手間がかかる
- カーボンファイバー系フィラメントの使用にはパーツの交換が必要である
- 価格と性能のバランスに優れ、初心者から上級者まで幅広く推奨される