近年、動画視聴やゲームを迫力ある大画面で楽しみたいという需要が高まっています。
しかし、有名メーカーの13インチ級タブレットは高価で手が出しにくいと感じている方も多いのではないでしょうか。
そこで注目されているのが、驚異的なコストパフォーマンスで話題の「Alldocube Ultra Pad」です。
この記事では、Snapdragon 7+ Gen 3を搭載したこの大型タブレットの実力を、スペックや実際の使用感から徹底的に分析します。
メリットだけでなく、購入前に知っておくべき注意点まで詳しく解説しますので、自分に最適な一台かどうかの判断材料にしてください。
ALLDOCUBE Ultra Padとは?特徴とスペック総まとめ
ALLDOCUBE Ultra Padは、Androidタブレット市場において「高性能かつ低価格」を実現した野心的なモデルです。
最大の特徴は、ミドルレンジの価格帯でありながら、ハイエンドに迫る処理性能と12.95インチという巨大なディスプレイを搭載している点にあります。
ここでは、本機の心臓部となるチップセットの性能や詳細なスペック、そして気になるサイズ感について解説します。
Snapdragon 7+ Gen 3搭載!Antutu140万点のハイエンド性能
ALLDOCUBE Ultra Padの処理能力は、現行のAndroidタブレットの中でも非常に高い水準にあります。
搭載されているSoC(System on Chip)は、Qualcommの「Snapdragon 7+ Gen 3」です。
このチップセットは、ベンチマークアプリ「Antutu Benchmark」において約130万点から140万点というスコアを叩き出します。
これは、数年前のフラッグシップモデルに匹敵、あるいは凌駕する性能です。
一般的なウェブ閲覧や動画視聴はもちろん、負荷の高い3Dゲームやマルチタスク処理においても、ストレスを感じることはほとんどありません。
「Helio G99」などを搭載したエントリーからミドルロークラスのタブレットとは、一線を画す快適な動作が期待できます。
ALLDOCUBE Ultra Padのスペック一覧表【メモリ・容量・OS】
ALLDOCUBE Ultra Padの基本スペックを以下の表にまとめました。
メモリやストレージなどの足回りも充実しており、長く使える仕様になっています。
| 項目 | スペック詳細 |
|---|---|
| OS | Android 15 (Alldocube AI OS) |
| 画面サイズ | 12.95インチ IPS液晶 |
| 解像度 | 2880 × 1840 (3K級) |
| リフレッシュレート | 最大 144Hz |
| SoC | Snapdragon 7+ Gen 3 |
| メモリ (RAM) | 12GB (LPDDR5X) |
| ストレージ (ROM) | 256GB (UFS 3.1) |
| 外部ストレージ | microSDカード対応 (最大1TB) |
| バッテリー | 15000mAh / 33W急速充電 |
| カメラ | リア13MP / フロント5MP |
| サイズ | 291.6mm × 191.1mm × 7.6mm |
| 重量 | 約711g |
| 認証 | 生体認証なし (パスコード/パターンのみ) |
特筆すべきは、最新のAndroid 15をベースとしたOSを採用している点と、高速なLPDDR5Xメモリを搭載している点です。
アプリの起動や切り替えがスムーズに行えるため、作業効率の向上にも寄与します。
13インチの大画面とサイズ感:Galaxy Tab S9 Ultraとの比較
12.95インチという画面サイズは、一般的な10インチや11インチのタブレットと比べると圧倒的な広さを誇ります。
雑誌を見開きで読んだり、動画を映画館のような迫力で楽しんだりするのに最適なサイズです。
比較対象としてよく挙げられるSamsungの「Galaxy Tab S9 Ultra」は14.6インチですので、それよりは一回り小さいサイズ感となります。
しかし、A4サイズのノートパソコンに近い画面領域があるため、分割画面で複数のアプリを同時に開いても視認性が損なわれません。
筐体の厚さは7.6mmと比較的薄型に抑えられており、金属製のボディは価格以上の高級感を醸し出しています。
ALLDOCUBE Ultra Padの実機レビュー【ディスプレイ・音質・バッテリー】
スペック上の数値が高いことは分かりましたが、実際の使い心地はどうなのでしょうか。
ここでは、映像美、サウンド体験、そしてバッテリーの実用性について、具体的な使用感をレビューします。
3K解像度・144Hzリフレッシュレートの画質はきれい?
ディスプレイの画質は、IPS液晶としては最高クラスに鮮明で美しいと言えます。
解像度は2880×1840ドットあり、近くで見てもドットの粗さを感じることはありません。
発色も良好で、動画や写真が生き生きと表示されます。
また、最大144Hzのリフレッシュレートに対応しているため、ブラウザのスクロールやシステムのアニメーションが非常に滑らかです。
一度この滑らかさを体験すると、一般的な60Hzの画面には戻れないと感じる方も多いでしょう。
ただし、有機EL(OLED)ディスプレイではないため、黒色の深みやコントラスト比という点では、Galaxy Tab Sシリーズなどの上位機種には及びません。
それでも、屋内で使用するには十分な輝度(最大700nit)があり、視認性は非常に高いです。
8スピーカー搭載!DTSオーディオの音質と迫力を検証
音質については、本体に搭載された8つのスピーカーによる「数の暴力」とも言える迫力があります。
音量は非常に大きく、最大にすると部屋中に音が響き渡るレベルです。
DTSオーディオに対応しており、映画やドラマなどの動画コンテンツを視聴する際には、包み込まれるような臨場感を味わえます。
一方で、音楽鑑賞などの繊細な音表現を求める場面では、やや評価が分かれる可能性があります。
初期の状態では音がこもって聞こえるという報告もありましたが、これはソフトウェアアップデートによって改善される傾向にあります。
全体として、タブレット単体で動画を楽しむためのスピーカーとしては、十分に合格点を与えられるクオリティです。
15000mAhバッテリーの持ちは?充電速度(33W)の実測値
15000mAhというバッテリー容量は、タブレット製品の中でも最大級の大きさです。
実際の使用においても、その恩恵は大きく、動画再生やブラウジングであれば数日間充電なしで使用できるほどのスタミナがあります。
例えば、YouTubeを高画質で連続再生しても14時間以上持つというデータもあり、長時間のフライトや電源のない場所での使用でも安心です。
ただし、容量が巨大であるがゆえに、充電にはそれなりの時間がかかります。
33Wの急速充電に対応していますが、0%から満充電にするには数時間を要します。
バッテリー残量が減ってきたら、就寝時などに計画的に充電を行っておくのが良いでしょう。
ゲーム性能を検証!原神・ゼンレスゾーンゼロは快適?
Snapdragon 7+ Gen 3の実力は、ゲームプレイにおいて最も発揮されます。
人気の重量級タイトルがどの程度快適に遊べるのか、実際の挙動や注意点について解説します。
重量級ゲームのフレームレートと発熱の挙動
「原神」や「ゼンレスゾーンゼロ」、「鳴潮」といったグラフィック負荷の高いゲームも、概ね快適に動作します。
画質設定を「中」から「高」に設定しても、比較的高いフレームレートを維持してプレイ可能です。
ただし、最高画質設定かつ60fps張り付きを目指すと、シーンによってはフレームレートの低下やカクつきが見られることがあります。
また、長時間プレイしていると本体背面、特にカメラ付近が熱を持つようになります。
アルミボディが放熱を助けていますが、熱によるサーマルスロットリング(性能低下)を防ぐためにも、長時間の連続プレイ時は画質設定を少し落とすなどの工夫が有効です。
大画面でのプレイ操作性とコントローラーの必要性
13インチの大画面は迫力満点ですが、タッチ操作でアクションゲームを遊ぶには大きすぎると感じる場面があります。
画面の端から端まで指を動かす必要があり、手に持ってプレイするのは重量的にも操作性的にも困難です。
そのため、本格的にゲームを楽しむのであれば、外部コントローラーの接続を強くおすすめします。
机の上にタブレットを置き、Bluetooth接続のゲームパッドを使用することで、据え置きゲーム機のような感覚で快適にプレイできます。
ゲームモードとパフォーマンス設定の最適解
ALLDOCUBE Ultra Padには、ゲームプレイを支援する機能が含まれている場合がありますが、基本的にはAndroidの設定でパフォーマンスを最適化します。
リフレッシュレートの設定を「144Hz」または「自動」にしておくことで、対応するゲームでは滑らかな描画が可能です。
また、メモリ拡張機能を利用することで、バックグラウンドでのアプリ落ちを防ぎ、ゲームの安定性を高めることができます。
バッテリー消費を抑えたい場合は画質やフレームレートを落とし、最高体験を求める場合は充電器に繋ぎながら(発熱に注意しつつ)プレイするなど、状況に応じた設定変更が推奨されます。
純正キーボード・スタイラスペン・ケースの使い勝手
ALLDOCUBE Ultra Padには、専用の周辺機器が用意されており、これらを組み合わせることでPCライクな使い方が可能になります。
それぞれの使い勝手や特徴について見ていきましょう。
専用キーボードカバーの打鍵感とトラックパッドの挙動
別売りの専用キーボードカバーは、ポゴピン(Pogo Pin)接続により、ペアリング不要で装着するだけで使用できます。
キーピッチにはある程度の余裕があり、打鍵感も悪くありません。
ちょっとしたメール返信やドキュメント作成であれば十分実用的です。
一方で、トラックパッド(タッチパッド)の挙動にはやや癖があるという意見が見られます。
スクロールの感度が良すぎたり、ジェスチャー操作が意図通りに動かなかったりする場合があるようです。
PCと全く同じ操作感を期待するとストレスを感じるかもしれませんが、画面タッチと併用することで慣れていくことは可能です。
純正スタイラスペンの描き心地と筆圧感知(お絵描き性能)
純正スタイラスペンは4096段階の筆圧感知に対応しており、手書きメモやPDFへの注釈入れには非常に便利です。
遅延も少なく、文字を書く分にはスムーズに追従します。
ただし、プロのイラストレーターが使うような液タブやiPad Proと比較すると、斜め線のジッター(揺れ)やパームリジェクション(手のひら検知無効化)の精度で劣る部分があります。
本格的なイラスト制作には向きませんが、ラフスケッチやアイデア出し、学習用途としては十分な性能を持っています。
ALLDOCUBE Ultra Padにおすすめのケースと保護フィルム
本体購入時には簡易的な保護フィルムが貼られていますが、指滑りが悪かったり傷がつきやすかったりするため、早めの貼り替えをおすすめします。
特に、スタイラスペンを使用する場合は、ペーパーライクフィルムなどを選ぶと書き心地が向上します。
ケースについては、本体重量があるため、しっかりとしたスタンド機能を持つものが必須です。
純正のキーボードカバー以外にも、サードパーティ製のフリップケースなどが販売されています。
持ち運びの頻度や、タイピングをするかどうかによって、最適なケースを選びましょう。
購入前に知っておくべきデメリットと注意点
コストパフォーマンスに優れたALLDOCUBE Ultra Padですが、価格を抑えるためにいくつかの機能が省略されています。
購入後に後悔しないよう、明確なデメリットについても理解しておく必要があります。
生体認証(指紋・顔認証)が非搭載であることの影響
本機における最大の弱点とも言えるのが、指紋認証や顔認証といった生体認証機能が一切搭載されていないことです。
ロック解除のたびに、パスコードやパターンを入力する必要があります。
スマートフォンで生体認証に慣れている現代のユーザーにとっては、これが地味ながら大きなストレスになる可能性があります。
自宅での据え置き利用がメインであれば、セキュリティ設定を緩めることで対処できますが、外に持ち出す場合は毎回入力の手間が発生することを覚悟しなければなりません。
GPS・SIMスロット非搭載(Wi-Fi専用機)の制限
ALLDOCUBE Ultra PadはWi-Fi専用モデルであり、SIMカードスロットは搭載されていません。
そのため、外出先でインターネットを利用するには、スマートフォンのテザリングやモバイルWi-Fiルーターが必要になります。
また、GPS機能も非搭載です。
地図アプリで現在地を確認したり、カーナビ代わりに使用したりすることはできません。
あくまで「屋内でWi-Fi環境下に置いて使うタブレット」としての性格が強いデバイスです。
本体重量約711gはずっしり重い?持ち運びの現実
13インチの大画面と大容量バッテリーを搭載している代償として、本体重量は約711gとかなり重くなっています。
これにカバーやキーボードを装着すると、総重量は1kgを超え、軽量なノートパソコン並みになります。
片手で持って電子書籍を読むといった使い方は、腕への負担が大きく現実的ではありません。
基本的には机やスタンドに置いて使用するものと考え、持ち運びの際はリュックサックなどに入れることを想定しておきましょう。
ALLDOCUBE Ultra Padの価格と最安値での購入方法
ALLDOCUBE Ultra Padをお得に手に入れるための情報と、購入時の相場について解説します。
Amazon・楽天市場の価格比較とセール・クーポン情報
ALLDOCUBE Ultra Padの通常価格は、概ね5万円台半ばの設定となっています。
しかし、Amazonや楽天市場などのECサイトでは頻繁にセールやクーポン配布が行われています。
- Amazon: 特選タイムセールやブラックフライデーなどの大型セール時には、4万円台半ばから後半まで価格が下がることがあります。また、商品ページに割引クーポンが表示されていることも多いので必ずチェックしましょう。
- 楽天市場: お買い物マラソンやスーパーSALEのタイミングで購入すれば、ポイント還元を含めた実質価格で4万円台前半を狙えることもあります。
購入を検討する際は、複数のサイトでクーポン適用後の最終価格を比較することをおすすめします。
ALLDOCUBE Ultra Padの中古品相場と購入時の注意点
発売から日が浅い場合、中古市場での流通量はそれほど多くありません。
中古品が出回っている場合の相場は、新品価格から数千円から1万円程度安い価格帯になることが予想されます。
中古品を購入する際は、以下の点に注意してください。
- バッテリーの劣化具合: 大容量バッテリーが売りですが、前の所有者の使い方によっては消耗している可能性があります。
- ディスプレイの状態: 大画面であるため、傷やドット抜けがないか入念に確認しましょう。
- 付属品の有無: 専用の急速充電器が付属しているかどうかも重要なチェックポイントです。
【総評】ALLDOCUBE Ultra Padはどんな人におすすめ?
ここまでALLDOCUBE Ultra Padの特徴を見てきましたが、このタブレットはユーザーの目的によって評価が大きく分かれる製品です。
最後に、どのような人におすすめで、どのような人は見送るべきかをまとめます。
買うべき人:大画面エンタメとコスパを両立させたいユーザー
- 動画配信サービスやYouTubeを、スマホや小型タブレットよりも大きな画面で楽しみたい人。
- 原神などのゲームをある程度快適にプレイしたいが、ハイエンドタブレットには予算が届かない人。
- 自宅での据え置き利用がメインで、バッテリー切れを気にせず長時間使いたい人。
- 4万円台から5万円台で、できるだけ高いスペックのタブレットを探している人。
このような方にとって、ALLDOCUBE Ultra Padは価格以上の満足感を与えてくれる「最強のエンタメタブレット」となるでしょう。
見送るべき人:軽量性やセキュリティ、屋外通信を重視するユーザー
- 通勤や通学の電車内で、手持ちで読書やブラウジングをしたい人(重すぎます)。
- 外出先で頻繁に地図アプリを使ったり、単体で通信したりしたい人(GPS・SIMなし)。
- ロック解除のたびにパスワードを入力するのが面倒な人(生体認証なし)。
- プロレベルのイラスト制作に使いたい人。
これらの要素を重視する場合は、より軽量な8インチタブレットや、iPad、またはGalaxy Tabシリーズなどの上位モデルを検討することをおすすめします。
まとめ:ALLDOCUBE Ultra Pad完全ガイド
ALLDOCUBE Ultra Padは、13インチの大画面とSnapdragon 7+ Gen 3という強力な武器を持ちながら、コストを抑えた非常に魅力的なタブレットです。
生体認証がないなどの割り切りは必要ですが、エンタメ用途に特化すれば、これほどコストパフォーマンスに優れた選択肢は他にありません。
最後に、この記事の要点をまとめます。
- Snapdragon 7+ Gen 3搭載でハイエンドに迫る高い処理性能を持つ
- 12.95インチの3K解像度ディスプレイは動画視聴に最適である
- 144Hzのリフレッシュレートにより画面の動きが非常に滑らかである
- 8スピーカーによるDTSオーディオは音量と迫力が十分にある
- 15000mAhの超大容量バッテリーで長時間の連続使用が可能である
- 原神などの重量級ゲームも設定次第で快適にプレイできる
- 生体認証がなく、ロック解除にパスコード入力が必要な点は注意が必要である
- GPSとSIMスロット非搭載のWi-Fi専用モデルである
- 本体重量は約711gあり、片手持ちには不向きな重さである
- セール時には4万円台で購入可能で、コスパは極めて高い
