Hidizs ST2 PRO Nebula レビュー解説|DAC内蔵の革新的なイヤホン

「スマホから3.5mmイヤホンジャックが消えて、高音質で音楽を聴く方法がわからない」

「ドングルDACを持ち歩くのは面倒だけど、ワイヤレスの音質には満足できない」

——そんな悩みを抱えている方は多いのではないでしょうか。

Hidizs ST2 PRO Nebulaは、ケーブルにDAC(デジタル・アナログ・コンバーター)を内蔵することで、この問題をスマートに解決した革新的なイヤホンです。

本記事では、実際の使用感から音質評価、メリット・デメリットまで徹底的に解説します。

購入を検討している方が知りたい情報をすべてお伝えしますので、ぜひ最後までお読みください。

目次

Hidizs ST2 PRO Nebulaとは?製品の概要

Hidizs ST2 PRO Nebulaは、中国の老舗オーディオメーカーHidizsが開発した、USB-C DAC内蔵型の有線イヤホンです。

2024年12月にKickstarterでローンチされ、従来の「イヤホン+ドングルDAC」という組み合わせを一体化させた画期的なコンセプトで注目を集めました。

最大の特徴は、ケーブルのUSB-Cコネクタ部分にESS ES9281AC PRO DACチップを搭載している点です。

このチップは、Questyle M15やEarmen Colibriといった高級ドングルDACにも採用されている高品質なもので、スマートフォンやPCに直接接続するだけで、ハイレゾ音源を高品質に再生できます。

他製品との差別化ポイント

Hidizs ST2 PRO Nebulaが市場で独自の位置を確立している理由は、以下の3つの差別化ポイントにあります。

オールインワン設計による利便性

従来、スマートフォンで高音質な音楽を楽しむには、ドングルDACとイヤホンを別々に用意する必要がありました。

ST2 PRO Nebulaは、この2つを1本のケーブルに統合することで、持ち運ぶ機器を削減し、接続の手間も省いています。

バッグの中でドングルを探す必要もなく、プラグアンドプレイで即座に高音質再生が可能です。

リケーブル対応の柔軟性

多くのDSPケーブル搭載イヤホンは、ケーブルとイヤホン本体が一体化しており、カスタマイズの余地がありません。

しかしST2 PRO Nebulaは、2PINおよびMMCXコネクタに対応しており、付属のDACケーブルを他のイヤホンに使い回すことも、イヤホン本体を別のケーブルで使用することも可能です。

この柔軟性は、オーディオ愛好家にとって大きな魅力となっています。

圧倒的なコストパフォーマンス

ES9281AC PRO DACチップ単体でも、それを搭載したドングルDACは1万円以上することが珍しくありません。

ST2 PRO Nebulaは、このDACチップと10mmダイナミックドライバー搭載のイヤホン本体、さらに高品質なレザーポーチまで含めて約60ドル(日本円で約9,000円)という価格設定を実現しています。

スペック・仕様

イヤホン本体

項目仕様
ドライバー10mm PU+PEEK複合デュアルマグネットダイナミックドライバー
インピーダンス32Ω
感度108dB
重量7g(片側、ケーブル除く)
シェル素材透明レジン
コネクタ2PIN 0.78mm
カラーブラック透明、ホワイト透明

DACケーブル

項目仕様
DACチップESS ES9281AC PRO
対応フォーマットPCM 32bit/384kHz、DSD64/128、MQA 8x
出力70mW + 70mW(32Ω時)
ケーブル4芯260コアOFC(無酸素銅)、テキスタイル被覆
コネクタオプション2PIN 0.78mm / MMCX
端子USB-C
マイクインライン対応
LEDインジケーターあり(赤: 44.1-48kHz、青: 88.2-384kHz)

付属品

内容
イヤホン本体
USB-C DACケーブル
シリコンイヤーチップ(S/M/L)
USB-A to USB-C変換アダプター
レザーキャリングポーチ
取扱説明書・保証書

おすすめな点

設定不要のプラグアンドプレイ

ST2 PRO Nebulaの最大の魅力は、その圧倒的な手軽さです。

iPhone 15以降、Android端末、Windows PC、Mac、いずれのデバイスでもUSB-Cポートに差し込むだけで自動認識されます。

ドライバーのインストールや複雑な設定は一切不要で、即座に高品質な音楽再生が始まります。

Bluetoothのペアリング作業や、バッテリー残量を気にする必要もありません。

動画編集・ゲーミングに最適な低遅延

ワイヤレスイヤホンの宿命である音声遅延は、動画編集やゲーミングにおいて致命的な問題となります。

ST2 PRO Nebulaは有線接続のため、遅延は実質ゼロです。

映像と音声のズレを気にすることなく、動画編集のモニタリングやリズムゲームを楽しむことができます。

多くのユーザーが動画編集用のモニタリングイヤホンとして高く評価しています。

高品質DACによる音質向上

ES9281AC PRO DACチップは、単なるエントリークラスのチップではありません。

HyperStream II Quad DAC Architectureを採用し、32bit/384kHzのPCM、DSD128、MQA 8xに対応する本格的なDACです。

普段ワイヤレスイヤホンで聴いている楽曲でも、ST2 PRO Nebulaで聴き直すと、これまで聞こえていなかった楽器の音や細かなニュアンスに気づくことができます。

十分な駆動力で幅広いイヤホンに対応

70mW(32Ω時)という出力は、DSPケーブルとしては非常に高い数値です。

付属のイヤホンはもちろん、別売りのMMCXケーブルを使用すれば、手持ちのイヤホンを高品質に駆動することも可能です。

一部のプラナー型イヤホンでさえ、十分な音量と良好なダイナミクスで再生できると評価されています。

軽量設計による快適な装着感

片側わずか7g、ケーブル込みでも約25gという軽量設計は、長時間のリスニングでも疲労を感じさせません。

シェルは滑らかな曲面で構成されており、耳への当たりが優しく、通勤中の使用はもちろん、就寝時に横向きで寝ても快適に使用できます。

実用的な付属品

付属のレザーポーチは、柔らかな質感で手触りが良く、ポケットに収まるコンパクトサイズです。

USB-A to USB-C変換アダプターも付属しているため、USB-Aポートしかない古いPCでも問題なく使用できます。

注意点

高音域の特性を理解する必要がある

ST2 PRO Nebulaは、明るく輝きのある高音域が特徴です。

これは楽曲のディテールを引き出す長所である一方、高音に敏感な方や長時間リスニングする方にとっては、聴き疲れの原因となる可能性があります。

特に録音品質の低い音源では、その傾向が顕著になります。

ウォームでまろやかな音を好む方は、事前に試聴することをおすすめします。

ボーカル重視のリスナーには不向きな場合も

V字型のサウンドシグネチャーを採用しているため、低音と高音が強調され、中音域はやや控えめになっています。

ボーカルが楽曲の中心となるJ-POPやバラードを主に聴く方は、ボーカルが埋もれて聞こえる可能性があります。

EDM、ロック、映画音楽など、低音の迫力や高音の煌めきを重視するジャンルとの相性が良いイヤホンです。

付属イヤーチップの交換を検討すべき

多くのユーザーから、付属のシリコンイヤーチップでは十分なシールが得られないという声が上がっています。

イヤーチップを押し込んでも徐々に浮いてきてしまう場合があり、音質への影響も指摘されています。

Final Audio E-TipsやKBear 07など、評価の高いサードパーティ製イヤーチップへの交換で、フィット感と音質の両方が改善されるケースが多いです。

再生開始時のフェードイン現象

DSP処理の特性として、楽曲の再生開始時に最初の数秒間がフェードインで再生される現象が報告されています。

曲の冒頭からしっかり聴きたい場合は、一度再生を開始した後に曲の先頭に戻す操作が必要になることがあります。

USB-Cコネクタの発熱

長時間の使用時に、DACチップを内蔵したUSB-Cコネクタ部分がやや温かくなることがあります。

実用上の問題はないレベルですが、気になる方は留意しておくとよいでしょう。

3.5mm版との違いを理解する

ST2 PRO Nebulaには、USB-C DAC内蔵版と3.5mm版(Special Edition)の2種類が存在します。

3.5mm版はDAC機能がなく、通常の有線イヤホンとして使用するモデルです。

購入時には、自分の用途に合ったバージョンを選択してください。

評判・口コミ

ユーザーが評価するおすすめな点

コストパフォーマンスの高さについては、圧倒的な評価を得ています。

約60ドルという価格帯で、高品質なDACとイヤホンのセットが手に入ることに驚きの声が多数上がっています。

「この価格でこの音質は信じられない」「別途ドングルDACを購入する必要がなくなった」といった満足の声が目立ちます。

利便性の高さも高く評価されているポイントです。

ドングルを別途持ち歩く煩わしさから解放されたという声や、プラグアンドプレイで即座に使える手軽さを称賛する意見が多く見られます。

特に「ドングル地獄」から脱出できたという表現で喜びを伝えるユーザーも少なくありません。

音質面では、低音のパンチ力と高音の解像度が特に評価されています。

ワイヤレスイヤホンから乗り換えたユーザーからは、「今まで聞こえていなかった音が聞こえるようになった」「音楽の新たな発見があった」といった感想が寄せられています。

用途の広さについては、動画編集用のモニタリングイヤホンとして最適という評価が多いです。

遅延がないため、映像と音声のシンクロを確認しながら編集作業ができる点が重宝されています。

ゲーミング用途での評価も高く、音の定位がクリアでゲームに没入できるという声があります。

デザインに関しては、透明シェルから内部が見えるスタイリッシュな外観が好評です。

レザーポーチの質感の良さも、価格以上の満足感につながっているようです。

購入前に確認すべき注意点

音の好みについては、意見が分かれています。

V字型サウンドを「楽しい」「エネルギッシュ」と感じるユーザーがいる一方で、「ボーカルが引っ込んで聞こえる」「中音域が物足りない」と感じるユーザーもいます。

特にボーカル中心の楽曲を好む方からは、不満の声も聞かれます。

高音域の特性については、「長時間聴いていると疲れる」「刺激が強すぎる」という意見があります。

一方で「ディテールが良く聞こえる」「解像度が高い」と肯定的に捉えるユーザーも多く、これは好みの問題といえるでしょう。

フィット感については、付属イヤーチップでは満足できなかったという報告が複数あります。

イヤーチップを別途購入することで解決したという声も多いため、追加出費を想定しておくとよいかもしれません。

低音の評価も意見が分かれるポイントです。

「パンチがあって楽しい」という評価がある一方で、「サブベース領域の深さが物足りない」「中低音は出ているが最低域の迫力に欠ける」という指摘もあります。

重低音重視の方は注意が必要です。

イヤホン本体のビルド品質については、「価格を考えれば十分」という意見が多いものの、「同価格帯の他製品と比べると見劣りする」という声もあります。

ただし、DACケーブルとのセット価格であることを考慮すべきでしょう。

まとめ

  • 製品コンセプト: USB-C DACケーブル内蔵という革新的な設計で、ドングルDAC不要の手軽さを実現
  • DACチップ: 高級機にも採用されるESS ES9281AC PROを搭載し、32bit/384kHz、DSD128、MQA 8xに対応
  • 音質傾向: V字型サウンドで低音のパンチと高音の輝きが特徴。ボーカルはやや控えめ
  • 装着感: 片側7gの軽量設計で長時間使用も快適。付属イヤーチップは交換推奨
  • 利便性: プラグアンドプレイで即使用可能。iPhone/Android/PC/Macすべてに対応
  • 遅延: 有線接続のため遅延ゼロ。動画編集やゲーミングに最適
  • 拡張性: 2PIN/MMCX対応でリケーブル可能。DACケーブル単体で他イヤホンにも使用可
  • 注意点: 高音に敏感な方は聴き疲れの可能性あり。再生開始時のフェードイン現象あり
  • 価格: 約60ドル(約9,000円)で驚異的なコストパフォーマンス
  • 総合評価: 有線ハイレゾ入門機として、またドングルDAC代替として強くおすすめできる一台。音の好みがV字型サウンドに合うかどうかが購入判断のポイント
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