デンマークの老舗オーディオブランド、Bang & Olufsen(バング&オルフセン)が送り出す完全ワイヤレスイヤホンの最高峰、「Beoplay EX」。
洗練されたデザインと高価格帯に見合う音質なのか、気になっている方も多いのではないでしょうか。
「美しいデザインには惹かれるけれど、音質や機能面での実力が知りたい」
「ソニーやボーズなどの他社ハイエンド機と比べて、どちらを選ぶべきか迷っている」
このような疑問や悩みを解消するために、本記事ではBeoplay EXのスペック、音質傾向、ノイズキャンセリング性能、そして実際の評判までを徹底的に解説します。
この記事を読むことで、Beoplay EXがあなたにとって「投資する価値のある一台」かどうかが明確になります。
Beoplay EXのレビュー解説!B&O史上最高傑作の実力とは
Bang & Olufsenの長い歴史の中で培われた音響技術と、現代のライフスタイルに合わせた機能性が融合したモデル、それがBeoplay EXです。
多くのオーディオファンや評論家から「B&O史上最高傑作」と評されるこのイヤホンは、単なる音楽再生機器の枠を超え、所有する喜びを感じさせるプロダクトとして完成されています。
ここではまず、Beoplay EXの基本的なスペックや特徴、そして結論としての評価を解説します。
Beoplay EXの特徴・スペック・価格などの基本情報一覧
Beoplay EXは、同ブランド初となるスティック型デザインを採用し、音質と装着感を高い次元で両立させたモデルです。
主な基本仕様は以下の通りです。
| 項目 | 仕様 |
| ドライバー | 9.2mm ネオジウムドライバー |
| Bluetooth | バージョン 5.2 |
| 対応コーデック | SBC, AAC, aptX Adaptive |
| 再生時間 | ANCオン:最大6時間(ケース込み最大20時間) |
| 防水防塵性能 | IP57(防塵・完全防水) |
| 充電 | USB-C, ワイヤレス充電(Qi規格)対応 |
| マルチポイント | 対応(2台同時接続) |
| カラー | Black Anthracite, Gold Tone, Anthracite Oxygen |
特筆すべきは、完全ワイヤレスイヤホンとしては異例の大きさである「9.2mmドライバー」を搭載している点です。
これにより、余裕のあるサウンド再生能力を実現しています。
価格は公式サイトや主要ECサイトにおいて、一般的なハイエンドイヤホンよりも高価格帯で推移しており、プレミアムな位置付けとなっています。
【結論】音質とデザインの「美しさ」を求めるなら唯一無二の選択肢
結論として、Beoplay EXは「音楽としての美しさ」と「プロダクトとしての美しさ」の両方を妥協したくない方にとって、唯一無二の選択肢と言えます。
なぜなら、原音に忠実でありながら聴く人を包み込むような豊かなサウンドと、ガラス素材を用いたジュエリーのような外観は、他社製品にはない独自の価値だからです。
一方で、最強クラスの静寂(ノイズキャンセリング)や、コストパフォーマンスを最優先する場合には、他の選択肢も検討の余地があります。
しかし、日常を彩る「上質な音楽体験」を求めているのであれば、Beoplay EXは期待以上の満足感を与えてくれるでしょう。
【音質レビュー】Beoplay EXのサウンドはなぜ高評価なのか?
Beoplay EXの最大の魅力は、なんといってもその卓越した音質にあります。
多くのユーザーやレビュー記事において、音の広がりや解像度の高さが絶賛されていますが、具体的にどのようなサウンド設計になっているのでしょうか。
ここでは、音質の核心に迫る3つのポイントを深掘りします。
9.2mm大口径ドライバーによる圧倒的な音場の広さと解像度
Beoplay EXが高評価を得ている最大の理由は、9.2mmという大口径ドライバーが生み出す、圧倒的な音場の広さにあります。
一般的な完全ワイヤレスイヤホンのドライバーは6mm前後が多い中、Beoplay EXはその1.5倍近いサイズを採用しています。
この物理的な余裕が、窮屈さを感じさせない開放的なサウンドステージを実現し、まるでスピーカーで聴いているかのような空間表現を可能にしています。
また、解像度も非常に高く、楽器一つひとつの音が混ざり合うことなく、クリアに分離して聴こえてくるのが特徴です。
繊細な高音と深みのある低音のバランス:ボーカルの息遣いまで再現
B&Oのシグネチャーサウンドとも言える、繊細で透明感のある高音域は、Beoplay EXでも健在です。
女性ボーカルの突き抜けるような高音や、ヴァイオリンの倍音成分などが、刺さることなく滑らかに耳に届きます。
さらに、大口径ドライバーの恩恵により、低音域にもしっかりとした量感と深みがあります。
ボワつくような低音ではなく、タイトで弾力のある低音が土台を支えているため、ボーカルの息遣いやニュアンスが生々しく浮かび上がります。
ポップスからクラシック、ジャズまで、ジャンルを選ばず音楽の感動を引き出すバランスの良さが魅力です。
aptX Adaptive対応とアプリのイコライザー(Beosonic)活用術
Beoplay EXは、高音質コーデックである「aptX Adaptive」に対応しており、Android端末などではハイレゾ相当(最大96kHz/24bit)の情報量で音楽を楽しめます。
これにより、ワイヤレス特有の音の劣化や遅延を最小限に抑え、接続安定性も高めています。
また、専用アプリ「Bang & Olufsen App」に搭載されているイコライザー機能「Beosonic」も優秀です。
一般的な周波数帯域ごとの調整ではなく、「Bright(明るい)」「Warm(温かい)」といった直感的な操作で音色を変化させることができます。
気分や楽曲に合わせて自分好みのサウンドに手軽にカスタマイズできる点も、ユーザーから高く評価されています。
【機能性レビュー】ノイズキャンセリングと装着感の真実
音質だけでなく、日常使いにおける機能性も完全ワイヤレスイヤホン選びの重要なポイントです。
特に、ノイズキャンセリング性能や装着感については、購入前に実態を把握しておきたいところです。
ここでは、Beoplay EXの機能面について、客観的な評価を解説します。
ANC(ノイズキャンセリング)は弱い?「自然な静寂」の効果を検証
Beoplay EXのアクティブノイズキャンセリング(ANC)は、周囲の騒音を完全に消し去るタイプではなく、「自然な静寂」を作り出す調整がなされています。
一部のレビューでは「他社の最強モデルに比べるとマイルド」と評されることもありますが、これは音質への影響を最小限に留めるための意図的なチューニングと言えます。
エアコンの駆動音や電車の走行音などの低周波ノイズは効果的にカットされますが、人の話し声や突発的な高音は多少聞こえる場合があります。
「耳が詰まるような圧迫感が苦手」「音楽を聴くための静寂があれば十分」という方には、むしろ快適なノイズキャンセリング性能です。
スティック型デザイン採用で装着感と安定性はどう向上したか
前モデルまでの丸型デザインから、Beoplay EXでは「スティック型」へと形状を刷新しました。
この変更により、イヤホン本体が耳のくぼみに自然にフィットし、装着時の安定性が飛躍的に向上しています。
バッテリーやマイクなどの部品をスティック部分に分散させることで、耳の中に入る筐体部分を小型化できたことが要因です。
長時間着けていても耳が痛くなりにくく、歩行時や軽い運動時でもズレ落ちる心配が少ないため、普段使いの快適さが増しています。
通話品質は最高クラス?テレワークでのマイク性能と外音取り込み
Beoplay EXは、左右合計6基のマイクとビームフォーミング技術を搭載しており、通話品質は非常に高いレベルにあります。
スティック形状によってマイクが口元に近づいたことで、ユーザーの声をよりクリアに拾うことが可能になりました。
周囲の雑音を抑えつつ、自分の声を相手に明瞭に届けることができるため、テレワークやWeb会議などのビジネス用途でも十分に活躍します。
また、ワンタップで切り替えられる「外音取り込み(透過)モード」も自然な聞こえ方で、イヤホンを着けたまま会話ができるレベルの実用性を備えています。
Beoplay EXの良い評判・口コミとメリット(おすすめな点)
実際にBeoplay EXを使用しているユーザーからは、どのような点が評価されているのでしょうか。
多くの口コミや評判の中から、特に満足度が高いポイントをピックアップしてご紹介します。
ガラス製タッチパネル採用!まるでジュエリーのような高級デザイン
最も多くの称賛を集めているのが、その圧倒的なデザインの美しさです。
タッチパネル部分には強化ガラスが採用されており、光の当たり方によってロゴが美しく浮かび上がります。
周囲にはアルミニウムのリングがあしらわれ、ガジェットというよりも高級アクセサリーのような質感を放っています。
充電ケースもアルマイト加工されたアルミニウム製で、手触りが良く、持っているだけで所有欲を満たしてくれるという声が多数挙がっています。
IP57防塵防水性能でスポーツや急な雨でも使える安心感
高級機でありながら、IP57という高い防塵防水性能を備えている点も大きなメリットです。
これは「粉塵の侵入を防ぎ、水深1mに30分間浸かっても影響がない」というレベルの保護等級です。
汗をかくランニングやジムでのトレーニング、あるいは急な雨に見舞われた際でも、故障を気にせずそのまま使い続けることができます。
繊細な見た目とは裏腹に、タフな環境でも使える実用性の高さが評価されています。
マルチポイント接続とワイヤレス充電対応で使い勝手が抜群
機能面での使い勝手の良さも、高評価の理由の一つです。
2台のデバイスに同時に接続できる「マルチポイント機能」に対応しているため、パソコンで動画を見ている最中にスマホに着信があっても、スムーズに応答できます。
また、充電ケースはQi規格のワイヤレス充電に対応しており、置くだけで手軽に充電が可能です。
こうした現代のワイヤレスイヤホンに求められる必須機能をしっかりと網羅している点が、ユーザーの利便性を高めています。
Beoplay EXの悪い評判・口コミと注意点(デメリット)
どんなに優れた製品にも、デメリットや注意点は存在します。
購入してから後悔しないために、ネガティブな評判や知っておくべき注意点についても包み隠さず解説します。
価格設定は高い?コストパフォーマンスに関するユーザーの本音
Beoplay EXに対するネガティブな意見で最も多いのは、やはりその価格設定です。
市場には2万円~3万円台で高性能なイヤホンが多く存在する中、Beoplay EXはさらに上の価格帯に位置しています。
「音質やデザインは素晴らしいが、機能だけで見ればコスパは良くない」と感じるユーザーも一定数います。
単純な機能比較ではなく、ブランド価値やデザイン、音の質感といった「感性的な価値」にお金を払えるかどうかが、評価の分かれ目となります。
強力な消音性能を求めるならSonyやBoseを選ぶべきか?
前述の通り、Beoplay EXのノイズキャンセリングは「自然さ」を重視しています。
そのため、「周囲の音を完全にシャットアウトしたい」「静寂そのものを楽しみたい」というニーズを持つユーザーからは、物足りなさを指摘されることがあります。
もし、通勤電車での強力な騒音低減や、絶対的な静寂を最優先するのであれば、ソニーやボーズのハイエンドモデルの方が満足度は高い可能性があります。
接続安定性や風切り音など購入前に知っておくべき注意点
一部の環境や使用条件において、接続の安定性や風切り音に関する指摘も見られます。
特に人混みや電波の干渉が激しい場所では、稀に音が途切れる場合があるという報告もあります。
また、強力な風が吹いている環境下では、マイクが風の音を拾ってしまうことがあり、風切り音低減機能はあるものの、完璧ではないという声もあります。
ファームウェアのアップデートで改善される場合も多いですが、通信環境には多少の影響を受ける可能性があることを認識しておくと良いでしょう。
Beoplay EXと他社ハイエンドイヤホンを徹底比較
購入を検討する際、ライバル機種との比較は避けて通れません。
ここでは、市場で人気を博している他社フラッグシップモデルや、B&Oの前モデルとの違いを明確にします。
Sony WF-1000XM5やBose QC Ultra Earbudsとどっちが良い?
Beoplay EXとよく比較されるのが、Sony「WF-1000XM5」やBose「QuietComfort Ultra Earbuds」です。
| 特徴 | Beoplay EX | Sony WF-1000XM5 | Bose QC Ultra Earbuds |
| 音質 | 美音・広がり・艶 | バランス・高解像度 | 重低音・迫力 |
| ANC性能 | 自然・マイルド | 最強クラス | 最強クラス |
| デザイン | 高級感・芸術的 | 小型・機能美 | スポーティ・実用的 |
| 強み | 音楽的な感動・所有欲 | 機能の全部入り・消音 | 圧倒的な静寂・没入感 |
結論として、機能性と静寂を極めるならSonyやBose、音楽の美しさとアイテムとしての品格を求めるならBeoplay EXを選ぶのが正解です。
前モデル「Beoplay EQ」から何が進化した?比較して解説
前モデルである「Beoplay EQ」からの主な進化点は以下の通りです。
- 形状の変更: 丸型からスティック型になり、装着安定性と通話品質が向上。
- ドライバーの大型化: 6.8mmから9.2mmへ大型化し、音の余裕と低音の質感が向上。
- 防水性能: IP54からIP57へ強化され、水没にも耐えられる仕様に。
音質の傾向は似ていますが、ドライバーサイズの違いにより、Beoplay EXの方がよりスケールの大きなサウンドを楽しめます。
まとめ:Beoplay EX レビュー解説の総括
ここまでBeoplay EXの特徴や音質、評判について詳しく解説してきました。
最後に、このイヤホンがどのような人におすすめなのかをまとめます。
Beoplay EXをおすすめできる人・できない人の特徴
Beoplay EXは、スペックの数値だけでは語れない魅力を持ったイヤホンです。
以下の特徴に当てはまる方は、ぜひ手にとってみてください。
【おすすめできる人】
- 音楽の「音質」だけでなく「音色」や「空間表現」を重視する人
- ガジェットにもファッション性や高級感を求めたい人
- 聴き疲れしない自然なノイズキャンセリングを好む人
- 長時間装着しても快適なイヤホンを探している人
- スマートフォンだけでなくPCとも同時に接続したい人
【おすすめできない人】
- 世界最高レベルの強力なノイズキャンセリング性能を最優先する人
- コストパフォーマンス(価格対機能)を何よりも重視する人
- 重低音が脳を揺らすようなドンシャリサウンドが好きな人
Beoplay EXは、あなたの音楽ライフをより豊かで美しいものに変えてくれる、特別な一台になるはずです。
