Boseから発売された待望の新作「SoundLink Flex Portable Speaker (第2世代)」。
前モデルからの買い替えを検討している方や、アウトドアで使える高音質なスピーカーを探している方にとって、具体的に何が変わったのかは非常に気になるところでしょう。
「音質は本当に良くなったのか?」
「第1世代と第2世代の違いはどこにあるのか?」
このような疑問を抱えている方も多いはずです。
この記事では、Bose SoundLink Flex (第2世代)のレビューをもとに、進化した機能や音質、そして購入前に知っておくべき注意点までを徹底的に解説します。
スペックの数値だけでは分からない、実際の使い勝手やメリット・デメリットを深く掘り下げていきますので、ぜひスピーカー選びの参考にしてください。
Bose SoundLink Flex Portable Speaker (第2世代)のレビュー!結論は「買い」か?
第2世代の総評:アウトドア最強のタフさと進化した操作性
結論から申し上げますと、Bose SoundLink Flex (第2世代)は、アウトドアでの利用を想定している方や、自宅のお風呂やキッチンで手軽に良質な音楽を楽しみたい方にとって、間違いなく「買い」のモデルです。
その最大の理由は、Bose特有の迫力ある重低音サウンドを持ち運びやすいコンパクトなボディに凝縮しつつ、操作性が格段に向上している点にあります。
本体表面はシリコンコーティングが施されており、手触りが良く滑りにくいだけでなく、傷や衝撃にも強いタフな設計です。
また、IP67準拠の防塵・防水性能を備えているため、水辺のレジャーやキャンプでも故障を恐れずに使用できます。
音質面でも、サイズを超えた臨場感があり、特に低音の響きは同クラスのポータブルスピーカーの中で頭一つ抜けている印象を受けました。
第1世代から何が変わった?進化したポイントを30秒で解説
第1世代をお持ちの方が最も気になるのは「何が変わったのか」という点でしょう。
外観のデザインやサイズ感に大きな変更はありませんが、中身の機能は確実にアップデートされています。
主な進化ポイントは以下の通りです。
まず、Bluetoothのバージョンが4.2から5.3へと大きく進化し、接続の安定性と遅延の少なさが向上しました。
次に、対応コーデックに高音質・低遅延な「aptX Adaptive」が追加されたことで、対応するAndroidスマートフォンなどではより高品位なサウンドを楽しめます。
さらに、本体上部に「ショートカットボタン」が新設され、2台接続時のステレオペアリング操作などが非常にスムーズになりました。
そして、専用アプリが「Bose Connect」から「Boseアプリ」に変更され、待望のイコライザー(EQ)設定が可能になった点も見逃せません。
これらの進化により、使い勝手と自分好みの音作りという点で、第1世代の不満点が見事に解消されています。
Bose SoundLink Flex (第2世代)のスペックと主な特徴
サイズ・重量・基本スペックの一覧表
まずは、Bose SoundLink Flex (第2世代)の基本的なスペックを確認しましょう。
携帯性や耐久性を判断する上で重要な数値をまとめました。
| 項目 | スペック詳細 |
| サイズ | 幅20.1cm × 高さ5.3cm × 奥行9.0cm |
| 重量 | 約590g |
| 防水・防塵性能 | IP67(水に浮く設計) |
| 連続再生時間 | 最大12時間 |
| Bluetooth | バージョン 5.3 |
| 対応コーデック | SBC, AAC, aptX Adaptive |
| 充電端子 | USB Type-C |
| アプリ | Bose App(イコライザー対応) |
| マイク | 内蔵(通話可能) |
| カラー | ブラック、ブルーダスク、サンドストーン、Alpine Sageなど |
重量は約590gと、500mlのペットボトルより少し重い程度です。
リュックのサイドポケットにすっぽりと収まるサイズ感で、持ち運びにストレスを感じることは少ないでしょう。
IP67の防塵・防水性能と水に浮く設計
本機の大きな特徴の一つが、極めて高い耐久性です。
IP67等級の防塵・防水性能を持っているため、砂浜で砂がかかったり、プールサイドで水を浴びたりしても問題ありません。
特筆すべきは「水に浮く設計」になっていることです。
誤って川や海、湯船に落としてしまっても、沈まずにプカプカと浮いてくるため、紛失や水没による故障のリスクを大幅に減らせます。
万が一汚れてしまっても、水道水でバシャバシャと洗えるメンテナンス性の高さも、アウトドアユーザーには嬉しいポイントです。
置く向きで音が変わる「PositionIQテクノロジー」とは
Bose独自の技術である「PositionIQテクノロジー」も搭載されています。
これは、内蔵センサーがスピーカーの置かれている向き(縦置き、横置き、仰向け、吊り下げ)を自動的に検知し、音質を最適化する機能です。
例えば、テーブルの上に平置きした場合は音が上方向に広がるように調整され、棚に立てて置いた場合は正面に向かって音が飛ぶように調整されます。
ユーザーがいちいち設定を変更する必要がなく、無造作に置くだけで常にベストなサウンドバランスを提供してくれる賢い機能です。
【音質検証】Bose SoundLink Flex (第2世代)のサウンドを徹底解説
重低音の迫力は健在?Boseらしいサウンドの評価
実際に音楽を再生してみると、Bose製品の代名詞とも言える「重低音の迫力」は健在どころか、このサイズでは驚異的と言えます。
背面に搭載されたパッシブラジエーターが効果的に機能し、ベースやドラムのキック音が体に響くような厚みのある低音を再生します。
ロックやEDM、ヒップホップなどのジャンルとの相性は抜群で、屋外などの開放的な空間でも音が痩せることなく、リッチな音楽体験が可能です。
小型スピーカーにありがちな「スカスカした音」とは無縁の、密度感のあるサウンドを楽しむことができます。
ボーカルのクリアさと音の広がり(スイートスポット)
低音だけでなく、中高音域のクリアさも優秀です。
ボーカルの声は埋もれることなく前面に出てくるため、歌詞がはっきりと聴き取れます。
ただし、音の広がりに関しては、正面方向に対して最も良い音が鳴る「指向性」がある程度感じられます。
360度スピーカーのように部屋全体を均一に満たすというよりは、スピーカーの正面にいるときに最高のパフォーマンスを発揮するタイプです。
それでもPositionIQテクノロジーのおかげで、置き方を変えることで聴こえ方を調整できるため、実用上の不便さは感じにくいでしょう。
新機能!アプリでのイコライザー(EQ)調整の効果
第2世代からの大きな変更点として、Boseアプリを使用したイコライザー(EQ)調整が可能になりました。
「低音」「中音」「高音」の3つの帯域を、スライダー操作で±の調整ができます。
Boseの低音が強すぎると感じる場合は低音を下げたり、ポッドキャストやラジオを聴く際に人の声を聴き取りやすくするために中高音を上げたりといったカスタマイズが可能です。
これまでは「Boseの決めた音」で聴くしかありませんでしたが、自分の好みやシチュエーションに合わせて音を作れるようになったのは非常に大きなメリットです。
コーデック「aptX Adaptive」対応による音質と遅延の変化
Androidユーザーにとって朗報なのが、「aptX Adaptive」コーデックへの対応です。
従来のSBCコーデックと比較して、より高音質かつ低遅延での伝送が可能になります。
実際にaptX Adaptive対応のスマートフォンと接続して動画を視聴してみましたが、映像と音声のズレ(リップシンクの遅れ)はほとんど気にならないレベルでした。
音楽鑑賞はもちろんのこと、映画やYouTubeなどの動画コンテンツを楽しむ際にも、ストレスなく没入することができます。
第1世代と第2世代の違いを徹底比較!買い替えるべき?
Bluetooth 4.2から5.3へ!接続安定性とマルチポイント接続
通信規格がBluetooth 4.2から最新クラスの5.3に進化したことは、地味ながら重要なアップデートです。
人混みや電波の混雑した環境でも接続が途切れにくくなり、ペアリングの速度も向上しています。
また、マルチポイント接続にも対応しているため、スマートフォンとタブレット、あるいはPCなど、2台のデバイスを同時に接続しておくことができます。
例えば、タブレットで動画を見ている最中にスマートフォンに着信があっても、スムーズに切り替えて通話に応答することが可能です。
新搭載「ショートカットボタン」でできること
本体天面のボタン配置が変更され、新たに「ショートカットボタン」が追加されました。
このボタンには、Boseアプリ経由で機能を割り当てることができます。
特に便利なのが、2台のBoseスピーカーを接続する際の操作です。
第1世代では複数のボタンを同時押しするなどの複雑な操作が必要でしたが、第2世代ではショートカットボタンを活用することで、ステレオモード(左右独立再生)やパーティモード(2台同時再生)への切り替えが格段にスピーディーになりました。
バッテリー持続時間は12時間のまま?充電仕様の確認
バッテリー性能に関しては、第1世代と同じく最大12時間の連続再生となっています。
日帰りのアウトドアや日常使いには十分なスタミナですが、他社製品の中には20時間を超えるモデルも出てきているため、特出して長いわけではありません。
充電端子はUSB Type-Cを採用しており、フル充電にかかる時間は約4時間です。
急速充電には対応していないため、使用する前日にはしっかりと充電しておくことをおすすめします。
【重要】第1世代と第2世代でステレオペアリングは可能か?
買い替えや買い足しを検討している方にとって最も重要な注意点がこれです。
結論から言うと、第1世代と第2世代でステレオペアリング(L/Rモード)を行うことはできません。
第1世代は「Bose Connect」アプリ、第2世代は「Boseアプリ」と、使用するアプリのプラットフォームが異なるため、世代をまたいでの完全な連携はサポートされていません。
ただし、パーティモード(2台から同じ音を出す)については、本体ボタン操作による連携ができる場合がありますが、公式には同世代同士のペアリングが推奨されています。
もし本格的なステレオ再生を楽しみたいのであれば、第2世代を2台揃える必要があります。
Bose SoundLink Flex (第2世代)のメリット・おすすめな点
ショートカットボタンによる2台同時接続(ステレオモード)の時短
2台のスピーカーを使ってステレオ再生をするユーザーにとって、第2世代の操作性は革命的です。
前述の通り、ショートカットボタンを押すだけでスムーズにリンクモードに入れるため、接続にかかる手間と時間が大幅に短縮されました。
「毎回ペアリングするのが面倒で結局1台でしか使わなくなった」という経験がある方でも、第2世代ならストレスなく毎回ステレオサウンドを楽しめるはずです。
アウトドアやお風呂場でも安心のシリコンボディと耐久性
やはり、場所を選ばずに使えるタフさは最大の魅力です。
背面や側面を覆う厚手のシリコン素材は、うっかり落とした時の衝撃を吸収してくれるだけでなく、グリップ力も高いため、濡れた手で持っても滑り落ちにくい安心感があります。
お風呂場でのリラックスタイムに、スマホのスピーカーとは比べ物にならない高音質で音楽を流せるのは、QOL(生活の質)を大きく向上させてくれます。
マイク内蔵でWeb会議やハンズフリー通話も可能
意外と便利なのが、高品質なマイクが内蔵されている点です。
スマートフォンのハンズフリー通話はもちろん、PCと接続してWeb会議用のスピーカーマイクとしても使用できます。
相手の声がクリアに聴こえるため、長時間の会議でも耳が疲れにくく、こちらの声もしっかりと届けてくれます。
仕事中にはデスク用のスピーカーとして、休日はアウトドア用として、一台二役で活躍してくれます。
購入前に知っておきたいBose SoundLink Flex (第2世代)の注意点・デメリット
起動音やシステム音(SE)が大きい?調整は可能か
Bose製品特有の仕様として、電源オン・オフ時やBluetooth接続時に鳴るシステム音(SE)の音量が大きめである点が挙げられます。
第2世代になってもこの特徴は引き継がれており、静かな部屋や深夜に使用する際には少し驚くかもしれません。
現時点でのアプリの仕様では、音声ガイダンスのオン・オフは可能ですが、システム音自体の音量を個別に小さくする詳細な設定は見当たりません。
この点は、今後のファームウェアアップデートでの改善を期待したいところです。
バッテリー持ちは他社製品(Marshall等)と比較してどうか
最大12時間という再生時間は必要十分ではありますが、競合製品と比較するとやや見劣りする部分もあります。
例えば、人気のMarshall Emberton IIIなどは最大32時間の再生が可能です。
頻繁に充電するのが面倒な方や、数日間のキャンプで充電なしで使い続けたい方にとっては、12時間というスペックは物足りなさを感じる可能性があります。
360度スピーカーではないため置き場所に工夫が必要
SoundLink Flexは前面から音が出る指向性のスピーカーです。
そのため、部屋の中央に置いて全員で聴くようなシチュエーションでは、スピーカーの裏側にいる人には高音が届きにくくなります。
最高の音質で楽しむためには、壁を背にして置くか、リスナーの方に向けて設置するなどの工夫が必要です。
360度全方位に音を広げたい場合は、同社のSoundLink Revolveシリーズなどを検討する方が良いでしょう。
Bose SoundLink Flex (第2世代)の評判・口コミを分析
ユーザーが高く評価している「良い口コミ」まとめ
実際に購入したユーザーの声を分析すると、以下のようなポジティブな意見が多く見られます。
「サイズからは想像できない重低音に感動した」
「お風呂で使っても音がこもらずクリアに聴こえる」
「アプリで自分好みの音質に変えられるのが嬉しい」
「第1世代よりも接続が安定していて途切れにくい」
やはり音質、特に低音の質に対する評価が圧倒的に高く、加えてイコライザー機能の追加が好評を得ています。
購入者が気になった「悪い口コミ」と解決策
一方で、以下のようなネガティブな意見も見受けられました。
「起動時の音が大きくてびっくりする」
「第1世代とステレオ接続できなくて残念だった」
「オートオフの時間が短くて不便に感じることがある」
起動音については仕様のため慣れが必要ですが、スピーカーの面をふさぐようにして電源を入れることで多少音を抑えることは可能です。
ステレオ接続については、購入前に「世代間リンクは不可」という仕様をしっかりと理解しておくことが重要です。
Bose SoundLink Flex (第2世代)の価格比較と最安値情報
Amazon・楽天・Yahoo!ショッピングの価格差
Bose SoundLink Flex (第2世代)の実勢価格は、16,000円〜19,800円前後で推移しています。
大手ECサイト(Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピング)では、定価よりも安く販売されているケースが多く、ポイント還元を含めると実質15,000円台で購入できることもあります。
特にAmazonのセール時期や、楽天のスーパーセール時を狙うと、よりお得に入手できる可能性が高いです。
各サイトで価格差があるため、購入時には必ず比較することをおすすめします。
公式サイトで購入するメリット(返品保証など)
価格だけで見ればECサイトが有利ですが、Bose公式サイトで購入するメリットもあります。
それは「30日間(または90日間)の返品・返金保証」がついている場合があることです(キャンペーン等による)。
自宅の環境で実際に音を聴いてみて、もし気に入らなければ返品できるという安心感は、オーディオ機器選びにおいて非常に大きいです。
絶対に失敗したくないという方は、公式ストアの利用も検討してみてください。
まとめ:Bose SoundLink Flex Portable Speaker (第2世代)レビュー解説
Bose SoundLink Flex (第2世代)は、初代の完成されたデザインとタフさを引き継ぎつつ、接続性やカスタマイズ性を強化した正統進化モデルです。
最後に、このスピーカーをおすすめする人と、第1世代からの買い替え判断についてまとめます。
- 重厚な低音サウンドをアウトドアやお風呂場でも楽しみたい方
- 自分好みの音質にイコライザーで調整したい方
- 動画視聴やゲームのために低遅延な接続(aptX Adaptive)を求める方
- 2台のデバイスを同時に接続してスムーズに切り替えたい方
- 第1世代のペアリング操作や接続安定性に不満があった方
- ステレオモード(2台使い)を頻繁に利用し、設定の手間を減らしたい方
- 逆に、バッテリー持ちを最優先するなら他社モデルも比較検討するべき
- 第1世代の音質に満足しており、単体で使用するなら無理な買い替えは不要
- 第1世代と組み合わせてステレオ再生はできないので注意が必要
- 総じて、タフさと高音質、使いやすさを兼ね備えた万能なポータブルスピーカー
