テレビの買い替えを検討しているものの、ソニーやパナソニック、シャープといった国内大手から、ハイセンスやTCLなどコストパフォーマンスに優れた海外勢まで、多くのメーカーがあってどこを選べば良いか迷っていませんか。
テレビ選びで後悔しないためには、ご自身の視聴スタイルや予算に合ったメーカーを見つけることが重要です。
この記事では、主要なテレビメーカー9社の特徴を、画質や音質、機能性、価格帯などさまざまな角度から徹底的に比較・解説します。
この記事を読めば、各メーカーの強みと弱みが明確になり、あなたにぴったりの一台がきっと見つかります。
テレビメーカー選びで失敗しないための4つのポイント
数あるテレビメーカーの中から最適な一台を選ぶために、まずは押さえておきたい4つのポイントを解説します。
ご自身の使い方をイメージしながら確認してみてください。
1. 映像技術(有機EL・miniLED・液晶)で選ぶ
テレビの画質を決定づけるのが、ディスプレイの種類です。
現在主流なのは「有機EL」「液晶」の2種類で、液晶テレビの中には進化した「miniLED」というタイプも登場しています。
有機ELテレビは、画素そのものが発光するため、完全な「黒」を表現できるのが最大の特長です。
コントラストが非常に高く、映画などの暗いシーンでも奥行きのある映像を楽しめます。
応答速度も速いため、スポーツやゲームにも最適ですが、液晶テレビに比べて価格は高くなる傾向があります。
液晶テレビは、背面のバックライトで画面を照らす仕組みで、明るい部屋でも見やすいのが特長です。
価格が比較的安く、サイズのバリエーションも豊富なため、現在最も普及しているタイプといえるでしょう。
中でも「miniLED」バックライトを搭載したモデルは、従来の液晶テレビよりもLEDを小型化・高密度化することで、コントラスト性能が飛躍的に向上し、有機ELに近い高画質を実現しています。
2. 視聴スタイル(映画・スポーツ・ゲーム)で選ぶ
あなたがテレビで何を一番楽しみたいかによって、選ぶべきメーカーの方向性が見えてきます。
映画鑑賞がメインなら、黒の表現力に優れた有機ELテレビに強いソニーやパナソニック、LGがおすすめです。
スポーツ観戦が多いなら、動きの速い映像を滑らかに表示する「倍速機能」を搭載したモデルが適しています。
REGZAやシャープは、この点で評価が高いメーカーです。
PlayStation®5など最新のゲーム機で遊びたい場合は、4K/120fps入力やVRR(可変リフレッシュレート)に対応したモデルが必須です。
また、最近では地上波チューナーを搭載せず、インターネット動画の視聴に特化した「チューナーレステレビ」も増えています。
普段から地上波の番組をまったく見ず、NetflixやYouTube、TVerなどのネット動画視聴がメインだという方は、選択肢に入れてみるとよいでしょう。
同サイズの通常のテレビに比べて価格が安い傾向にあるのも魅力です。

3. 録画やネット動画などの機能性で選ぶ
地上波の番組をよく見るなら、録画機能は欠かせません。
特にREGZAの「タイムシフトマシン」は、複数のチャンネルをまるごと自動録画できるため、録画予約の手間が省けて非常に便利です。
最近では、YouTubeやNetflixなどのネット動画サービスをテレビで楽しむのが当たり前になりました。
各メーカーで搭載しているOS(基本ソフト)が異なり、操作性や対応アプリの数が変わってきます。
ソニーやシャープ、TCLなどが採用する「Google TV(Android TV)」は、スマホのようにアプリを追加でき拡張性が高いのが特長です。
一方で、ハイセンスの「VIDAA」やLGの「webOS」は、シンプルで直感的な操作性が魅力です。
4. 信頼性とコストパフォーマンスで選ぶ
テレビは長く使う家電だからこそ、メーカーの信頼性も重要です。
パナソニックやソニーといった国内メーカーは、長年の実績に裏打ちされた品質と手厚いサポート体制で根強い人気があります。
一方で、ハイセンスやTCLといった海外メーカーは、驚くほどのコストパフォーマンスで急速にシェアを伸ばしています。
ハイセンスはREGZA(旧東芝)の技術を取り入れた高い画質と3年の長期保証、TCLは世界トップクラスの販売実績を背景にした価格の安さが魅力です。
知名度や価格だけでなく、保証期間や実際のユーザーレビューなども参考に、総合的に判断することをおすすめします。
【2025年最新】おすすめテレビメーカー9選を徹底比較
ここでは、国内外の主要テレビメーカー9社の特徴を詳しく解説します。
それぞれの強みを知り、あなたのライフスタイルに合うメーカーを見つけてください。
ソニー (BRAVIA)|映像と音のリアリティを追求するメーカー
ソニーは映像・音響、いわゆる「黒物家電」の分野で絶大な人気を誇るメーカーです。
テレビブランド「BRAVIA(ブラビア)」は、人が現実世界で感じるような映像と音の再現を追求しており、特に映画やライブ映像の視聴でその真価を発揮します。
独自の高性能プロセッサー「XR」は、映像をよりリアルで美しく描き出すだけでなく、音の定位感も向上させます。
有機ELモデルでは、画面そのものを振動させて音を出す「アコースティック サーフェス オーディオ プラス」により、映像と音が一体化したような圧倒的な没入感を体験できるでしょう。
価格は高めですが、映像美と音質に徹底的にこだわりたいユーザーから高い支持を集めています。
パナソニック (VIERA)|信頼と安心のバランス型メーカー
総合電機メーカーとして長い歴史を持つパナソニックは、「VIERA(ビエラ)」ブランドで知られています。
長年培われた高い技術力と品質管理で、ユーザーから厚い信頼を得ているのが特長です。
画質面では、AIがシーンに応じて自動で最適な画質に調整する機能や、自然で忠実な色再現に定評があります。
最新モデルではFire TVを搭載し、ネット動画の操作性も向上しました。
また、地震の揺れを検知してテレビ台に吸着する独自の「転倒防止スタンド」など、日本の住環境に配慮した安心設計も魅力の一つです。
突出した機能性よりも、誰にでも使いやすく、長く安心して使えるバランスの取れたテレビを求める方におすすめです。
シャープ (AQUOS)|ユーザー目線の機能と液晶技術が光るメーカー
国産初のテレビを発売した歴史を持つシャープは、「AQUOS(アクオス)」ブランドでトップクラスの人気を誇ります。
AQUOSの強みは、長年培ってきた液晶技術と、「こうだったら便利だ」というユーザー目線のアイディアを形にする製品開発力です。
外光の映り込みを抑える「N-Blackパネル」は、明るいリビングでも見やすいと好評です。
音質面でも、音を前方に効率よく届けるスピーカーシステムを採用するなど、聞き取りやすさにも配慮されています。
近年は、液晶と有機ELの長所を融合した「AQUOS XLED」(miniLED搭載モデル)にも力を入れており、明るく高コントラストな映像表現で高い評価を得ています。
REGZA (レグザ)|高画質エンジンと録画機能で人気のメーカー
東芝のテレビ事業を継承したTVS REGZAが展開する「REGZA(レグザ)」は、国内テレビ市場でトップシェアを誇る人気ブランドです。
その最大の武器は、高度な映像処理を行う独自の「レグザエンジン」と、便利な録画機能「タイムシフトマシン」です。
レグザエンジンは、地上波放送やネット動画など、あらゆる映像を解析し、ノイズを抑えながら高精細で自然な美しさに描き出します。
タイムシフトマシン対応モデルなら、別売りのUSBハードディスクを接続するだけで、最大6チャンネルの番組を自動で録画し続け、見逃した番組を過去にさかのぼって視聴できます。
テレビ番組をとことん楽しみたい方にとって、非常に魅力的な選択肢となるでしょう。
ハイセンス|圧倒的なコスパと3年保証が魅力のメーカー
中国の総合電機メーカーであるハイセンスは、TVS REGZAを傘下に持ち、その技術力を活かした高い画質と、驚異的なコストパフォーマンスで日本市場でも急速にシェアを拡大しています。
同クラスの国内メーカー製品と比較して、値頃感のある価格設定が最大の魅力です。
さらに、多くのメーカーが1年保証である中、ハイセンスは標準で3年間の長期メーカー保証を提供しています。
これは製品の品質に対する自信の表れであり、ユーザーにとっては大きな安心材料となります。
「安かろう悪かろう」というイメージを覆す品質と手厚い保証で、価格を抑えつつも満足度の高いテレビを求めるユーザーにおすすめです。
LGエレクトロニクス|有機ELを牽引する先進的メーカー
韓国のLGエレクトロニクスは、有機ELパネルを自社で生産し、世界中のメーカーに供給しているリーディングカンパニーです。
自社生産の強みを活かし、高性能な有機ELテレビを比較的安価に提供できるのが大きな特長といえます。
画質は非常に鮮やかで、視野角が広いIPSパネルの技術にも定評があります。
AIを活用した映像・音質の自動最適化機能も積極的に搭載しており、ユーザーが意識しなくてもコンテンツに合わせた最高の視聴体験を提供してくれます。
非常に薄型なデザインも魅力で、壁掛けスタイルにも最適です。
最新技術をいち早く体験したい方や、高画質な有機ELテレビを少しでも安く手に入れたい方にとって、最有力候補となるメーカーです。
TCL|コスパと新技術で世界シェア上位のメーカー
中国の総合家電メーカーTCLは、世界トップクラスのテレビ販売台数を誇る巨大企業です。
その強みは、最新技術を他社に先駆けて製品に取り入れる先取性と、それを実現する高い技術力、そして圧倒的なコストパフォーマンスにあります。
量子ドット技術やminiLEDバックライトといった高画質技術を搭載したモデルも、国内メーカーに比べて手頃な価格でラインナップされています。
Google TVを搭載したモデルが多く、ネット動画機能も充実しています。
「とにかく安く、でも機能には妥協したくない」という、コストを最優先に考えるユーザーにとって、非常に魅力的な選択肢です。
アイリスオーヤマ|国内メーカーの安心感と価格が魅力
家電や生活用品で知られるアイリスオーヤマも、テレビ市場に参入しています。
業界では後発ながら、日本企業ならではの安心感と、手頃な価格設定で注目を集めています。
機能はシンプルに絞られていますが、4K対応モデルやネット動画対応モデルもラインナップしており、日常的な視聴には十分な性能を備えています。
長期保証サービスを提供している点も安心材料です。
海外メーカーには少し抵抗があるけれど、価格は抑えたいという方に適した選択肢といえるでしょう。
オリオン|シンプル機能で選びやすい高コスパメーカー
オリオンは、長年テレビを製造してきた日本のメーカーで、現在はドウシシャがブランドを展開しています。
複雑な機能を省き、「見る・録る」といった基本的な性能に特化することで、非常にリーズナ-ブルな価格を実現しているのが特長です。
特に2台目のテレビや、寝室・子ども部屋用のパーソナルテレビとして人気があります。
高画質や多機能性を求めず、シンプルで使いやすいテレビを手頃な価格で探している方におすすめのメーカーです。
おすすめテレビメーカーの特徴比較一覧表
これまでご紹介した主要メーカー9社の特徴を一覧表にまとめました。
ご自身の重視するポイントと照らし合わせて、メーカー選びの参考にしてください。
| メーカー | ブランド名 | 主な特徴 | 価格帯の目安 | こんな人におすすめ |
|---|---|---|---|---|
| ソニー | BRAVIA | 圧倒的な映像美と音響技術、優れた没入感 | 高価格帯 | 映画やライブ映像をとことん高画質・高音質で楽しみたい人 |
| パナソニック | VIERA | 信頼性の高さと自然な画質、バランスの良さ | 中~高価格帯 | 長く安心して使える、バランスの取れたテレビが欲しい人 |
| シャープ | AQUOS | 液晶技術とユーザー目線の機能、映り込みの少なさ | 中価格帯 | 明るい部屋で視聴することが多く、使いやすさも重視する人 |
| REGZA | REGZA | 高性能な映像エンジン、便利な全自動録画機能 | 中価格帯 | テレビ番組の見逃しを防ぎたい、録画機能を多用する人 |
| ハイセンス | Hisense | 圧倒的なコストパフォーマンス、3年の長期保証 | 低~中価格帯 | 価格を抑えつつも、画質や保証に妥協したくない人 |
| LG | – | 有機ELパネルの先進技術、スタイリッシュな薄型デザイン | 中~高価格帯 | 最新技術が好きで、特に有機ELの映像美にこだわりたい人 |
| TCL | – | 世界トップクラスの販売実績、驚異的な価格の安さ | 低価格帯 | とにかく安さを最優先し、ネット動画を中心に楽しみたい人 |
| アイリスオーヤマ | LUCA | 国内メーカーの安心感、シンプルな機能と手頃な価格 | 低価格帯 | コスパを重視しつつ、国内メーカーのサポートを求める人 |
| オリオン | – | 基本機能に特化したシンプルさ、求めやすい価格 | 低価格帯 | 2台目のテレビや、機能よりシンプルさと安さを重視する人 |
まとめ
今回は、主要なテレビメーカー9社の特徴を徹底的に比較しました。
テレビ選びで最も大切なのは、ご自身の視聴スタイル、予算、そしてどんな機能が必要かを見極めることです。
映画好きならソニーやパナソニック、テレビ番組を録り逃したくないならREGZA、価格を最優先するならハイセンスやTCLといったように、メーカーごとに明確な強みがあります。
この記事を参考に、あなたにとって最高のパートナーとなるテレビメーカーを見つけ、より豊かで楽しい映像ライフを送ってください。
