Amazonプライム会員の特典として、多くの人が利用している「Amazon Photos(アマゾンフォト)」。
大切な写真を容量無制限で、しかも画質を落とさずに保存できる非常に便利なサービスですが、「写真のアップロードが異常に遅い」「バックアップが進まない」といった悩みを抱えている方も少なくありません。
この記事では、Amazonフォトのアップロードが遅くなる原因を徹底的に分析し、誰でも今すぐ試せる具体的な高速化の方法から、スマートフォンでのトラブルシューティング、便利な夜間アップロード機能の注意点まで、網羅的に解説していきます。
Amazonフォトのアップロードが遅いのはなぜ?考えられる7つの原因
Amazonフォトのアップロードが遅いと感じる場合、その原因は一つではなく、複数の要因が絡み合っていることがほとんどです。
まずは、考えられる主な7つの原因を理解し、ご自身の状況と照らし合わせてみましょう。
原因①:利用しているインターネット回線の速度が遅い
根本的な原因として、ご自宅や利用中のインターネット回線(光回線、ADSL、モバイルWi-Fiなど)のアップロード速度が遅い可能性があります。
特に動画や高画質な写真を扱うクラウドサービスでは、下り(ダウンロード)速度だけでなく、上り(アップロード)の速度が重要になります。
原因②:サイズの大きいRAWデータや動画を一度にアップロードしている
デジタル一眼レフカメラなどで撮影されるRAWデータは、JPEGデータに比べて非常にファイルサイズが大きいです。
数百枚、数千枚といった大量のRAWデータを一度にアップロードしようとすると、当然ながら時間がかかってしまいます。
原因③:「無圧縮」でオリジナル画質を保つというAmazon Photosの仕様
Amazonフォトの大きなメリットは、写真を圧縮せずにオリジナル品質のまま保存できる点です。
しかしこれは裏を返せば、ファイルサイズを小さくする処理を行わずにアップロードするため、他の圧縮を行うサービスに比べて時間がかかる一因とも言えます。
原因④:Wi-Fiの電波が弱い・不安定になっている
Wi-Fiを利用してアップロードしている場合、ルーターからの距離が遠かったり、壁などの障害物があったりすると電波が弱まり、通信速度が低下します。
また、電子レンジなどの家電製品との電波干渉によって、通信が不安定になることも考えられます。
原因⑤:スマホやPCのストレージ容量が不足している
アップロードを行うスマートフォンやパソコン本体の空き容量が不足していると、デバイス全体の動作が遅くなり、アップロード処理にも影響を及ぼすことがあります。
特に「デバイスストレージ容量の不足によりアップロード速度が低下しました」というエラーが表示される場合は、これが直接的な原因です。
原因⑥:Amazon Photosのサーバー側が混み合っている
特定の時間帯(多くの人が利用する夜間など)や、大型連休後など、世界中のユーザーからのアクセスが集中すると、Amazon側のサーバーが混み合い、アップロード速度が低下することがあります。
これは利用者側では対処が難しい問題です。
原因⑦:アプリやブラウザに一時的な不具合が発生している
長時間の利用によるキャッシュの蓄積や、ソフトウェアの一時的なエラーによって、Amazon Photosのアプリや、パソコンのブラウザの動作が不安定になることがあります。
これにより、アップロードが途中で止まったり、異常に遅くなったりするケースも報告されています。
【今すぐできる】Amazonフォトのアップロードを高速化する10の対処法

原因が特定できたら、次はいよいよ具体的な解決策です。
ここでは、誰でもすぐに試せるアップロードの高速化・安定化のための10の方法をご紹介します。
対処法①:より高速なインターネット回線(光回線など)を利用する
もし現在ADSLやモバイルルーターを利用している場合、可能であれば上り速度の速い光回線への乗り換えを検討するのが最も効果的です。
根本的な通信環境の改善につながります。
対処法②:PCの場合は有線LANで安定接続する
パソコンからアップロードする場合、Wi-Fi接続よりも通信が安定しやすい有線LAN接続に切り替えることで、速度が向上する可能性があります。
特に大量のデータを扱う際には有効な手段です。
対処法③:Wi-Fiルーターの再起動や設置場所を見直す
Wi-Fiルーターは、長時間稼働し続けることで動作が不安定になることがあります。
一度電源を落として再起動することで、通信状況が改善される場合があります。
また、ルーターを家の中心や、PC・スマホの近くに設置し直すことも試してみてください。
対処法④:一度にアップロードする写真の枚数を減らして小分けにする
数千枚単位の写真を一度にアップロードするのではなく、数百枚ずつのフォルダに分けて、複数回に分けてアップロードすることで、エラーが発生しにくくなり、結果的に早く完了することがあります。
対処法⑤:Webブラウザではなく公式のデスクトップ/スマホアプリを使う
パソコンでアップロードを行う際、Webブラウザからの操作は不安定になることがあります。
Amazonが公式に提供しているデスクトップ用のアプリを利用することで、より安定したアップロードが期待できます。
対処法⑥:スマホやPC本体を再起動してみる
基本的なことですが、アップロードに使用しているスマートフォンやパソコンを再起動することで、メモリが解放され、デバイスの一時的な不具合が解消されることがあります。
動作が重いと感じたら、まずは再起動を試しましょう。
対処法⑦:Amazon Photosアプリを一度削除し、再インストールする
アプリ内に溜まったキャッシュが原因で不具合が起きている場合、アプリを一度アンインストールし、再度インストールし直すことで問題が解決することがあります。
対処法⑧:スマホやPCの不要なデータを削除して空き容量を確保する
デバイスのストレージ不足は、動作速度に直接影響します。
不要になったアプリや写真、動画などを整理・削除し、十分な空き容量を確保してから再度アップロードを試みてください。
対処法⑨:バックグラウンドでのアップロード設定がオンになっているか確認する
スマートフォンのアプリ設定で、バックグラウンドでのデータ更新が許可されているかを確認しましょう。
この設定がオフになっていると、アプリを開いている間しかアップロードが進まないため、非常に時間がかかります。
対処法⑩:利用者が少ない深夜や早朝の時間帯にアップロードを試す
多くの人がインターネットを利用する夜の時間帯を避け、比較的サーバーが空いている深夜2時以降や早朝の時間帯にアップロードを行うことで、速度が改善される可能性があります。
【iPhone/Android】スマホアプリでアップロードが進まない時のチェックリスト

特にスマートフォンアプリでのアップロードは、デバイス固有の設定が原因で問題が発生することがあります。
ここでは、スマホでアップロードが進まない場合のチェックポイントを解説します。
iPhoneでバックグラウンドアップロードが止まる場合の確認点とは?
iPhone(iOS)は、OSの仕様上、アプリのバックグラウンドでの動作に制限がかかることがあります。
「設定」→「一般」→「Appのバックグラウンド更新」と進み、Amazon Photosがオンになっているか確認してください。
それでも止まる場合は、後述する夜間アップロードの利用が効果的です。
「デバイスストレージ容量の不足」エラーが表示された時の解消方法
このメッセージが表示されたら、スマートフォンの空き容量が足りていない明確なサインです。
設定アプリからストレージの使用状況を確認し、不要なファイルやアプリを削除して容量を確保する必要があります。
クラウドにバックアップ済みの写真や動画を本体から削除するのも一つの手です。
スマホが省電力モードになっていないか確認する
スマートフォンが省電力モードや低電力モードになっていると、バッテリー消費を抑えるためにバックグラウンド通信などの機能が制限されます。
アップロード中は、省電力モードを一時的にオフにすることをおすすめします。
OSとAmazon Photosアプリを最新バージョンにアップデートする
OSやアプリのバージョンが古いと、不具合や互換性の問題が発生することがあります。
App StoreやGoogle Playストアを確認し、OSとAmazon Photosアプリがどちらも最新の状態になっているかを確認しましょう。
「夜間アップロード」が遅い・終わらない?正しい設定方法と3つの注意点

大量の写真を効率的にアップロードするための「夜間アップロード」機能。
しかし、設定を間違えると上手く機能しないことがあります。
ここでは、正しい使い方と注意点を解説します。
Amazonフォト「夜間アップロード」の正しい設定方法
Amazon Photosアプリを開き、左上のAmazonマーク(またはプロフィールアイコン)をタップし、「アップロード」設定に進みます。
そこで表示される「夜間アップロードを開始」をタップすると、画面が暗転し、夜間アップロードモードが開始されます。
注意点①:必ず充電ケーブルに接続したまま実行する
夜間アップロードは、バッテリーを大きく消費する可能性があります。
途中で電源が切れてしまわないように、必ずスマートフォンを充電器に接続した状態で実行してください。
注意点②:画面がオフになると止まる?スマホのスリープ設定を確認
基本的には画面がオフ(スリープ状態)になってもアップロードは継続される設計ですが、デバイスの設定や状況によっては中断されることがあります。
確実に実行したい場合は、一時的に「画面の自動ロック」を「なし」に設定するのも有効です。
注意点③:安定したWi-Fiに接続されているか確認する
夜間にWi-Fiがスリープモードに入ったり、接続が不安定になったりするとアップロードは中断してしまいます。
就寝前にWi-Fiが安定して接続されていることを再度確認しましょう。
Amazonフォトのアップロードに関するよくある質問(Q&A)
ここでは、Amazonフォトのアップロードに関して、多くの人が抱く疑問についてQ&A形式でお答えします。
写真のアップロード速度の目安はどれくらい?
アップロード速度は、前述の通り回線速度やファイルサイズに大きく依存するため、一概には言えません。
例えば、光回線(上り100Mbps)の環境で1枚5MBのJPEG写真をアップロードする場合、理論上は1秒間に数枚アップロードできますが、実際はサーバーの応答時間などもあり、それよりは遅くなります。
RAWデータとJPEGデータでアップロード速度はどれくらい違う?
RAWデータは一般的にJPEGの5倍~10倍程度のファイルサイズがあります。
そのため、同じ枚数であれば、アップロードにかかる時間も単純計算で5倍~10倍長くなると考えてよいでしょう。
アップロードを途中で中断した場合、再開することはできる?
はい、基本的には可能です。
アプリやデスクトップクライアントを閉じても、次回起動時にアップロードが中断された箇所から自動的に再開される仕組みになっています。
ただし、ネットワークの変更などが原因で、最初からやり直しになる場合もあります。
まとめ:Amazonフォトのアップロードが遅い問題は原因の切り分けが重要
- Amazonフォトのアップロードが遅い原因は回線速度、ファイルサイズ、デバイスの空き容量など多岐にわたる
- RAWデータや無圧縮という仕様もアップロードに時間がかかる一因である
- 基本的な対処法は、有線LAN接続やWi-Fi環境の見直しである
- 一度に大量のデータを送らず、小分けにアップロードすることが有効である
- Webブラウザよりも公式のデスクトップアプリやスマホアプリの利用が推奨される
- スマホやPCの再起動、アプリの再インストールで改善する場合がある
- iPhoneではバックグラウンド更新の設定確認が重要である
- 「デバイスストレージ容量の不足」エラーは本体の不要なデータを削除して対処する
- 夜間アップロード機能は、充電しながら安定したWi-Fi環境で行う必要がある
- アップロードが遅いと感じたら、まずは原因を一つずつ確認し、対処法を試すことが解決への近道である