ELEGOO Centauri Carbonを徹底レビュー解説!評判・注意点

近年、高速かつ高品質な印刷で注目を集めるCoreXY方式の3Dプリンター。

しかし、その多くは高価で上級者向けというイメージがあり、導入に踏み切れなかった方もいるのではないでしょうか。

そんな中、高いコストパフォーマンスを掲げて登場したのがELEGOO社の「Centauri Carbon」です。

この記事では、ELEGOO Centauri Carbonのスペックや特徴といった基本情報から、実際に使用したユーザーのリアルな評判・口コミ、そして購入前に知っておくべき注意点まで、網羅的にレビュー解説します。

目次

ELEGOO Centauri Carbonとは?話題のCoreXY 3Dプリンターを徹底解説

結論:Centauri Carbonはこんな人におすすめ!

ELEGOO Centauri Carbonは、初めてCoreXY方式の3Dプリンターに挑戦したい方や、ABSやカーボンファイバーといった高機能素材を手頃な価格で扱いたいと考えているユーザーに最適な一台です。

組み立て不要ですぐに印刷を開始できる手軽さも魅力と言えます。

Bambu Lab A1 miniとの違いは?立ち位置を解説

競合機種としてよく比較されるBambu Lab A1 miniは、PLAなどの扱いやすい素材を手軽に印刷することに長けた「ベッドスリンガー方式」のプリンターです。

一方、Centauri Carbonはエンクロージャー(筐体)を備えた「CoreXY方式」を採用しており、温度管理が重要なABSや、摩耗性の高いカーボンファイバー入りフィラメントの印刷に対応できる点が大きな違いです。

主な特徴とメリット・デメリット早見表

Centauri Carbonの全体像を把握するために、主な特徴、メリット、デメリットを以下の表にまとめました。

項目内容
構造CoreXY方式、密閉型エンクロージャー
最大速度500mm/s
対応素材PLA, ABS, PETG, TPU, カーボンファイバー配合材など
メリット高いコストパフォーマンス、高速印刷、多様な素材への対応
デメリット動作音が大きい、庫内が暗い、一部ソフトウェアが未成熟

ELEGOO Centauri Carbonのスペックと技術仕様

最大500mm/sの高速印刷は本当?

Centauri Carbonは、公称値で最大500mm/s、最大加速度20,000mm/s²という高速印刷を実現しています。

これは、従来の家庭用3Dプリンターと比較して大幅な時間短縮を可能にするスペックです。

実際に多くのユーザーが、約15分で標準的なテストモデル(3DBenchy)を高品質で出力できたと報告しています。

CoreXY構造がもたらす安定性と精度

本機に採用されているCoreXY方式は、プリントヘッドを2つのモーターでX軸とY軸方向に移動させる構造です。

造形物が載っているビルドプレートはZ軸方向にのみ動くため、印刷中の揺れが少なく、高速動作時でも安定した高い精度を維持しやすいという利点があります。

エンクロージャーと300℃対応ノズルで広がる素材の選択肢

Centauri Carbonは、標準でエンクロージャー(筐体)を備えています。

これにより庫内の温度を一定に保ちやすく、温度変化に敏感で反りやすいABSやASAといった素材の印刷成功率が向上します。

加えて、最高300℃まで対応可能な真鍮と硬化鋼を組み合わせたノズルを搭載しており、カーボンファイバー(CF)を配合した高強度なフィラメントも使用可能です。

自動レベリングやWi-Fi接続など便利な機能一覧

このプリンターには、印刷成功率を大きく左右するベッドレベリングを自動で行う機能が搭載されています。

初期設定時にボタン一つでキャリブレーションが完了するため、初心者でも調整に悩むことがありません。

また、Wi-Fi機能や内蔵カメラも標準装備しており、PCからワイヤレスでデータを転送したり、印刷状況を遠隔でモニタリングしたりすることが可能です。

【評判】ELEGOO Centauri Carbonの優れた点は?実際に使って分かったメリット

6万円台で手に入る圧倒的なコストパフォーマンス

Centauri Carbonの最大の魅力は、CoreXY方式やエンクロージャー、高速印刷といった最新のトレンド機能を搭載しながら、多くの販売店で6万円台という手頃な価格で提供されている点です。

同等の機能を持つ他社製品と比較して、非常に高いコストパフォーマンスを誇ります。

高速でも安定した印刷品質とCoreXYの実力

前述の通り、CoreXY構造の採用により、高速で印刷しても品質が落ちにくいという評価が多く見られます。

特に、積層痕が目立ちにくく、表面が滑らかな仕上がりになる点は、多くのユーザーから高く評価されています。

ABSやカーボンファイバー(PLA-CF)も印刷できる対応力

エンクロージャーと高温対応ノズルのおかげで、一般的なPLAやPETGだけでなく、ABSやカーボンファイバー配合フィラメントといった、より実用的なパーツ作りに使える素材を扱える点も大きなメリットです。

これまで開放型のプリンターでは難しかった、強度や耐熱性が求められる部品の製作が可能になります。

組み立て不要ですぐに使える手軽さ

多くの家庭用3Dプリンターがユーザーによる組み立てを必要とする中、Centauri Carbonはほぼ完成した状態で届きます。

開封後、緩衝材を取り除き、簡単な初期設定を行うだけで、すぐに印刷を始められる手軽さは、特に初心者にとって嬉しいポイントです。

【注意点】購入前に知るべきデメリットとユーザーからの口コミ

ファンの音が大きい?騒音問題のリアルな口コミ

多くのユーザーが指摘する最大のデメリットが、冷却ファンの動作音です。

特に高速印刷時や、扉を開けてPLAを印刷する際には、背面ファンの音が「掃除機のようだ」と表現されることもあり、静かな環境での使用には工夫が必要かもしれません。

庫内が暗く、LED照明が不十分との評価

庫内を照らすLEDライトが搭載されていますが、光量が十分ではなく、全体的に暗いという意見が多数あります。

内蔵カメラでのモニタリング時や、細かいメンテナンスを行う際には、別途照明を用意した方が作業しやすいでしょう。

フィラメントのロードが難しいって本当?

フィラメントをエクストルーダーに挿入する際の経路がタイトで、特にTPUなどの柔らかい素材ではロードに手間取ることがあるという報告が見られます。

チューブの角度などが原因とされており、慣れや、場合によってはユーザーによる改善策(MOD)が必要になる可能性があります。

エラー発生時の情報が少ない問題(ErrorCode 502など)

登場して間もない機種であるため、エラーが発生した際のトラブルシューティング情報がWeb上にまだ少ないのが現状です。

例えば「ErrorCode 502」が表示されてビルドプレートを傷つけてしまったという報告がありますが、具体的な解決策を見つけるのに苦労する場合があります。

交換用ノズルが入手困難?サードパーティー製品は使える?

発売初期の段階では、交換用のノズルが単体で販売されておらず、ホットエンドキットごと購入する必要がありました。

また、特殊な長さのノズルであるため、既存のサードパーティー製品との互換性も低い状況です。

消耗品の入手性については、今後のメーカーの対応や市場の広がりに期待する部分が大きいでしょう。

ファームウェアやスライサーソフトの未完成な部分

一部のユーザーからは、本体のファームウェアやメニュー表示、Webインターフェースなどに未完成な部分があるとの指摘があります。

今後のアップデートによる改善が期待されますが、購入時点ではソフトウェア面で多少の不便を感じる可能性があることは認識しておくべきです。

ELEGOO Centauri Carbonのセットアップと初期設定

開封から印刷開始までの手順は?

Centauri Carbonは完成品として届くため、複雑な組み立ては不要です。

ダンボールから本体を取り出し、庫内の緩衝材や固定用のネジを外し、電源ケーブルを接続するだけで物理的な準備は完了します。

初回キャリブレーションの所要時間と注意点

電源を初めて入れると、自動でセルフチェックとキャリブレーションが始まります。

このプロセスにはベッドレベリングや振動補正などが含まれ、完了までには少し時間がかかります。

プリンターを安定した水平な台の上に設置することが、正確なキャリブレーションを行う上で重要です。

純正スライサーソフトは使いやすい?Orca Slicerの設定方法

純正のスライサーソフト「ELEGOO Slicer」も提供されていますが、多くのユーザーはより高機能な「Orca Slicer」の使用を推奨しています。

Orca Slicerは、多様なフィラメントのプロファイルが用意されており、Centauri Carbonも標準で対応しているため、スムーズに導入することが可能です。

Bambu Lab A1 miniとの違いは?どちらを選ぶべきか徹底比較

印刷できる素材の違い(ABS・CF対応の優位性)

最も大きな違いは対応素材の幅です。

Centauri CarbonはエンクロージャーがあるためABSの印刷に強く、硬化鋼ノズルによりカーボンファイバー配合材も扱えます。

一方、A1 miniは開放型のため、公式ではABSなどの印刷は推奨されていません。

構造の違い:CoreXY vs ベッドスリンガー

Centauri CarbonのCoreXY方式は、高速動作時の安定性に優れています。

対して、A1 miniのベッドスリンガー方式は、構造がシンプルですが、高速でベッドが前後に動くため、慣性による振動が発生しやすい傾向があります。

比較項目ELEGOO Centauri CarbonBambu Lab A1 mini
構造CoreXYベッドスリンガー
筐体密閉型エンクロージャー開放型
推奨素材PLA, PETG, ABS, ASA, CF配合材PLA, PETG, TPU
強み高機能素材への対応、高速安定性手軽さ、静音性、AMS(多色)

価格と多色印刷(AMS)の将来性で選ぶならどっち?

価格帯は両者とも魅力的ですが、A1 miniは追加ユニット「AMS lite」によって手軽に多色印刷へ拡張できる強みがあります。

Centauri Carbonも将来的にマルチマテリアルユニットの登場が予定されていますが、実績ではBambu Labに分があります。

単純な造形性能と素材対応力ならCentauri Carbon、手軽さと多色印刷への拡張性ならA1 miniが一つの判断基準となるでしょう。

ELEGOO Centauri Carbonは「買い」か?おすすめな人とそうでない人

初めてのCoreXY機やABS印刷に挑戦したい人におすすめ

6万円台という価格でCoreXY方式とエンクロージャーを手に入れられるCentauri Carbonは、これから新しい3Dプリントの世界に足を踏み入れたい人に最適なモデルです。

特に、PLAだけでなくABSやカーボンファイバーを使った、より実用的なものづくりをしたい方には強くおすすめできます。

「とにかく手軽で静かなプリンターが欲しい」人には不向き?

一方で、動作音の大きさが多くのユーザーから指摘されているため、静かな環境を最優先する方には不向きかもしれません。

また、ソフトウェアの成熟度や情報量を考慮すると、何の設定もせずに完璧な印刷体験だけを求めるユーザーは、より実績のある機種を検討する方が満足度が高い可能性があります。

情報収集や多少のトラブル解決を楽しめる人向けの1台

新しい製品であるため、予期せぬエラーや細かな不便に遭遇する可能性はゼロではありません。

そうした際に、海外のフォーラムを調べたり、自身で設定を試行錯誤したりすることを楽しめる、探求心のあるユーザーにとっては、このプリンターのポテンシャルを最大限に引き出せるでしょう。

まとめ:ELEGOO Centauri Carbon レビュー解説の総括

ELEGOO Centauri Carbonの価格と購入方法

公式サイトやSK本舗での販売価格一覧

ELEGOO Centauri Carbonは、ELEGOO公式サイトやAmazon、日本の正規代理店であるSK本舗などで購入可能です。

2025年10月現在、SK本舗では¥60,000(税込)で販売されています。

価格は販売店や時期によって変動する可能性があるため、購入前には各サイトで最新の情報を確認することをおすすめします。

お得に購入できるセールやキャンペーン情報

各販売サイトでは、ブラックフライデーや季節のセールなどで割引キャンペーンが実施されることがあります。

特にELEGOO公式サイトでは、新製品発売時などにプロモーションが行われることがあるため、定期的にチェックすると良いでしょう。

  • ELEGOO Centauri CarbonはCoreXY方式を採用した高コスパな3Dプリンターである
  • 6万円台という価格でエンクロージャーと高速印刷機能を持つ
  • ABSやカーボンファイバー配合フィラメントなど多様な素材に対応可能
  • 組み立て不要で、初心者でも導入が比較的容易
  • 最大のデメリットは冷却ファンの動作音が大きい点
  • 庫内のLEDが暗く、別途照明が必要になる場面がある
  • フィラメントのロードが難しいとのユーザー報告が存在する
  • 新しい機種のためエラー発生時の情報がまだ少ない
  • 競合のBambu Lab A1 miniとは対応素材と構造で差別化されている
  • 多少の試行錯誤を楽しめる、探求心のあるユーザーにおすすめの一台
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