AirPods Proのマイク性能を徹底解説!聞こえにくい原因と設定法

AirPods Proのマイク性能は、リモートワークやオンライン会議が普及した今、多くの方が気にするポイントではないでしょうか。

「相手に声が聞こえにくいと言われた」「周囲の雑音を拾いすぎる気がする」といった悩みを抱えている方もいるかもしれません。

この記事では、AirPods Proのマイク性能の実際のところから、モデル別の比較、聞こえにくい時の原因と具体的な対処法、そして性能を最大限に引き出す設定方法まで、網羅的に解説します。

この記事を読めば、あなたのAirPods Proの通話品質に関する疑問や不安がすべて解消されるはずです。

目次

【結論】AirPods Proのマイク性能は通話やWeb会議に最適か?

結論から言うと、AirPods Proのマイク性能は、日常的な通話やビジネスでのWeb会議において、非常に高いパフォーマンスを発揮します。

多くのユーザーが求める「相手にクリアな音声を届ける」という目的を十分に満たす性能を持っていると言えるでしょう。

騒音下でもクリアに声が届く驚異のノイズ除去性能

AirPods Proのマイクが最も得意とするところは、周囲の騒音を強力に除去し、話者の声だけをクリアに相手へ届ける機能です。

これは、内蔵された複数のマイクが連携し、口元の音声を的確に捉える「ビームフォーミング技術」と、周囲の環境音を打ち消す「アクティブノイズキャンセリング」の技術によるものです。

例えば、カフェの雑音や街中の喧騒、さらには近くで掃除機やドライヤーが作動しているような環境でも、通話相手にはそれらの騒音がほとんど聞こえず、あなたの声だけがはっきりと伝わります。

「音質が悪い」は誤解?声の自然さより「聞き取りやすさ」が最重要

一部で「AirPods Proのマイク音質は悪い」という声も聞かれますが、これは評価の基準による誤解かもしれません。

確かに、ポッドキャストの収録や本格的な録音に使うような高音質マイクと比較すると、音声の低音域がカットされ、やや平坦に聞こえる傾向があります。

しかし、これは「通話」という用途に最適化された結果です。

通話において最も重要なのは、音の豊かさや自然さよりも、雑音の中から声の帯域だけを抽出し、相手が内容を正確に理解できる「聞き取りやすさ(明瞭度)」です。

AirPods Proは、この明瞭度を最大化する設計思想で作られています。

オンライン会議(Zoom・Teams)で全く問題なく使える?

はい、ZoomやMicrosoft Teamsといった主要なオンライン会議ツールで、AirPods Proは全く問題なく使用できます。

むしろ、その優れたノイズ除去性能により、自宅やオフィス、外出先など、様々な環境からでもクリアな音声で会議に参加できるため、非常に適していると言えます。

Appleデバイスとの親和性も高く、接続もスムーズなため、多くのビジネスパーソンに愛用されています。

ゲームのボイスチャットで使う際の注意点

iPhoneやiPad、Macでのゲームプレイであれば快適にボイスチャットが可能です。

しかし、Windows PCでゲームをする場合には注意が必要です。

使用環境によっては、AirPods Proが「ヘッドセット」として正しく認識されず、マイク機能が使えない、あるいは音質が著しく低下するケースが報告されています。

PCゲームでの安定したボイスチャットを最優先するなら、別途USB接続のマイクを用意し、AirPods Proは音声出力用として使う方が確実かもしれません。

AirPods Proのマイク性能:5つのメリット(良い所)

AirPods Proのマイク性能には、単に音が聞こえるだけでなく、ユーザーの利便性を高める多くのメリットがあります。

ここでは、その代表的な5つの良い点について詳しく解説します。

① 周囲の雑音を強力にカット!ドライヤーの音も聞こえなくなる?

前述の通り、最大のメリットは卓越したノイズ除去性能です。

家族がいるリビングでのテレワーク中や、交通量の多い場所を歩きながらの通話でも、相手に不快な環境音をほとんど感じさせません。

実際に、かなり大きな騒音であるドライヤーの音でさえ、通話相手にはほとんど聞こえないというレビューも多く、その性能の高さがうかがえます。

これにより、場所を選ばずにクリアな通話環境を確保できます。

② 両方のイヤホンにマイク搭載で片耳だけの利用も安心

AirPods Proは左右両方のイヤホンにマイクが内蔵されています。

これにより、片方のイヤホンだけを装着している状態でも問題なく通話が可能です。

例えば、周囲の音も確認しながら通話したい場合や、バッテリーを節約したい時、あるいは片方を充電しながらもう片方で通話を続けるといった柔軟な使い方ができます。

安価なワイヤレスイヤホンには片方にしかマイクがないモデルもあるため、これは大きな利点です。

③ ビームフォーミング技術で自分の声にフォーカス

AirPods Proに搭載されている「デュアルビームフォーミングマイクロフォン」は、あなたの口がある方向を特定し、その方向からの音を集中して拾うように設計されています。

これにより、横や後ろからの雑音を物理的に拾いにくくし、あなたの声だけを際立たせることができます。

この技術が、騒がしい環境下での高い通話品質を支える重要な要素の一つとなっています。

④ Appleデバイス間のシームレスな連携

iPhone、iPad、Mac、Apple Watchなど、複数のAppleデバイスを使っているユーザーにとって、デバイス間の自動切り替え機能は非常に便利です。

例えば、iPadで動画を見ている最中にiPhoneに着信があれば、自動的に接続先がiPhoneに切り替わり、そのまま通話に出ることができます。

このシームレスな体験は、マイクを利用する通話シーンにおいてもストレスフリーな環境を提供します。

⑤ iPhoneの「声を分離」モードで性能をさらに引き出す

iPhoneのiOS 15以降に搭載された「マイクモード」の「声を分離」機能を使うことで、AirPods Proのマイク性能をさらに高めることができます。

この機能をオンにすると、機械学習を利用して周囲の環境音を強力に遮断し、あなたの声だけをさらにクリアに抽出してくれます。

騒がしい場所での重要な通話の際に、特に効果を発揮する機能です。

AirPods Proのマイク性能:知っておくべきデメリット(悪い所)

多くのメリットがある一方で、AirPods Proのマイクには特定の状況下でデメリットとなりうる点も存在します。

購入前にこれらの点を理解しておくことが重要です。

① Windows PCではマイクが認識されない・使えないことがある

最も大きなデメリットとして挙げられるのが、Windows PCとの接続問題です。

Bluetoothのプロファイルの違いにより、Windowsに接続した際にAirPods Proのマイクが正しく認識されない、または音質が極端に低下する「ヘッドセットモード」でしか動作しないことがあります。

これはAirPods Proの故障ではなく仕様上の問題で、特にPCゲームなどで高品質なマイクをワイヤレスで使いたいと考えている方は注意が必要です。

この問題を回避するためには、別途PC用のマイクを用意するのが最も確実な解決策となります。

② 録音など「高音質」を求める用途には不向きな理由

通話における「聞き取りやすさ」に特化しているため、音楽の演奏を録音したり、ポッドキャストを収録したりといった「高音質」を求める用途には向いていません。

マイクは音声の周波数帯域を意図的に絞り、圧縮してデータを送るため、原音の豊かさや繊細なニュアンスは失われてしまいます。

あくまでクリアなコミュニケーションツールと割り切り、音質を重視する録音には専用の機材を使用することをおすすめします。

【モデル別】AirPodsのマイク性能を徹底比較

AirPodsシリーズにはいくつかのモデルが存在し、それぞれマイクの性能や特性が異なります。

ここでは主要モデルを比較し、その違いを明確にします。

AirPods Pro (第2世代) vs Pro (第1世代) の違いは?

AirPods Pro(第2世代)は、初代モデルからマイク性能が大きく進化しています。

新しいH2チップを搭載したことにより、ノイズキャンセリング性能が最大2倍に向上しました。

この強化されたノイズ処理能力はマイクにも応用されており、周囲の環境音をより強力に抑制し、さらにクリアで自然な音声を相手に届けられるようになっています。

特に騒がしい環境下での通話品質において、その差は明確に感じられるでしょう。

AirPods (第3世代/第4世代) と比べて性能は良い?

AirPods(第3世代や第4世代)も優れたマイクを搭載していますが、ノイズ除去性能においてはAirPods Proシリーズに軍配が上がります。

これは、AirPods Proが外部の音を遮断するカナル型(耳栓型)のデザインであることに加え、アクティブノイズキャンセリング専用のマイクを搭載しているためです。

耳を塞がないインナーイヤー型のAirPods(第3/4世代)は、構造上、周囲の音を拾いやすくなります。

静かな環境では大きな差はありませんが、騒がしい場所での通話が多い方はAirPods Proの方が適しています。

iPhone本体マイクや付属イヤホン(EarPods)との音質の違い

比較対象として、iPhone本体のマイクや有線の付属イヤホン(EarPods)も見てみましょう。

マイクの種類音質(自然さ)ノイズ除去利便性
AirPods Pro
iPhone本体×
EarPods

iPhone本体のマイクは、静かな部屋で録音すれば最も自然で高音質ですが、環境音をそのまま拾ってしまいます。

EarPodsはAirPods Proより自然な音質ですが、ノイズ除去性能は低く、ケーブルが煩わしいという欠点があります。

結果として、ワイヤレスの利便性と圧倒的なノイズ除去性能を両立しているAirPods Proが、様々なシーンで最も使いやすい選択肢と言えます。

「相手に声が聞こえにくい」問題の原因と9つの完全対処法

AirPods Proを使っていて「相手に声が聞こえにくい」と言われた場合、いくつかの原因が考えられます。

簡単なものから順に試せる9つの対処法を解説します。

まず試すべき基本対処法:ケースに戻して再接続・マイクの掃除

最初に試すべき最も簡単な方法は、一度AirPods Proを充電ケースに戻し、数秒待ってから再び耳に装着することです。

これだけで一時的な接続不良がリセットされ、問題が解決することがよくあります。

また、マイク部分の汚れも原因になります。

ステム(軸)の先端にある黒いメッシュ部分がマイクです。

乾いた綿棒や柔らかいブラシで優しくホコリや皮脂を取り除いてください。

液体やアルコールは故障の原因になるため使用しないでください。

原因①:Bluetooth接続が不安定|接続をリフレッシュする方法

単純な再接続で改善しない場合は、一度iPhoneとのペアリングを完全に解除し、再設定することで接続情報がリフレッシュされます。

  1. iPhoneの「設定」アプリを開き、「Bluetooth」をタップします。
  2. お使いのAirPods Proの横にある「i」マークをタップします。
  3. 「このデバイスの登録を解除」を選択し、ペアリングを解除します。
  4. AirPods Proをケースに入れたまま蓋を開け、iPhoneに近づけて画面の指示に従い再接続します。

原因②:マイク設定の問題|左右のマイクを固定してTestする

通常、マイクは「自動」で左右が切り替わりますが、片方のマイクに不具合がある可能性も考えられます。

設定を固定して、どちらか一方に問題がないか確認しましょう。

  1. iPhoneの「設定」→「Bluetooth」→お使いのAirPods Proの「i」マークをタップします。
  2. 「マイク」という項目をタップします。
  3. 「常に左のAirPods」または「常に右のAirPods」に設定し、通話して聞こえ方を確認します。
  4. 片方だけクリアに聞こえる場合、もう一方のマイクに問題がある可能性があります。

原因③:周囲の騒音を拾いすぎる|「声を分離」モードで解決

もし「周りの音がうるさい」と言われる場合は、iPhoneの「声を分離」モードが非常に効果的です。

通話中にコントロールセンターを開き(画面右上から下にスワイプ)、「マイクモード」をタップして「声を分離」を選択してください。

これにより、ソフトウェア処理で周囲の雑音が大幅にカットされます。

原因④:ファームウェアが古い|バージョンの確認と更新方法

AirPodsの動作を制御するソフトウェア(ファームウェア)が古いと、不具合の原因になることがあります。

ファームウェアは、AirPodsが充電ケースに入っていて、Wi-Fiに接続されたiPhoneの近くにあるときに自動で更新されます。

バージョンは「設定」→「Bluetooth」→AirPods Proの「i」マークから確認できます。

最新バージョンはAppleの公式サイトで確認し、もし古ければ一晩充電しておくなどで更新を試みてください。

原因⑤:通話アプリ(LINE/Zoom)側の問題か切り分ける

問題が特定のアプリ(例: LINE通話のみ)で発生する場合、AirPods Proではなくアプリ側に問題がある可能性があります。

通常の電話アプリや、別の通話アプリ(Zoom、FaceTimeなど)でも同じ症状が出るか確認してみてください。

もし特定のアプリだけの問題であれば、アプリのアップデートや再インストールを試しましょう。

それでも直らない時に試すこと:AirPodsのリセット方法

ペアリングの解除でも改善しない場合は、AirPods Pro本体を工場出荷時の状態にリセットします。

  1. AirPods Proを充電ケースに入れ、蓋を閉じ30秒ほど待ちます。
  2. 蓋を開け、ケース背面の設定ボタンを、ステータスランプがオレンジ色に点滅した後、白色に点滅するまで約15秒間長押しします。
  3. ランプが白色に点滅したらリセット完了です。iPhoneに近づけて再接続してください。

iPhone本体が原因?再起動とネットワーク設定リセット

問題がAirPods Proではなく、接続しているiPhone側にある可能性も考えられます。

まずはiPhoneを再起動してみてください。

それでも改善しない場合は、「設定」→「一般」→「転送またはiPhoneをリセット」→「リセット」→「ネットワーク設定をリセット」を試します。

これにより、Bluetoothを含む通信設定が初期化されます(Wi-Fiのパスワードなどの再設定が必要になります)。

最終手段:ハードウェア故障の可能性と修理・交換の相談先

上記のすべての対処法を試しても改善しない場合、マイク自体の物理的な故障(ハードウェアの不具合)が考えられます。

この場合は、Appleの公式サポートに連絡するか、Apple Storeまたは正規サービスプロバイダに持ち込んで診断してもらう必要があります。

保証期間内やAppleCare+に加入していれば、無償または割引価格で修理・交換が可能です。

AirPods Proのマイク設定方法|音質を改善する基本操作

AirPods Proのマイク性能を最大限に引き出すための、基本的な設定方法を解説します。

これらの設定を理解しておくと、状況に応じて最適な通話環境を作ることができます。

マイクを「自動」「常に左」「常に右」に切り替える手順

片耳だけで使うことが多い場合や、マイクの不調を確かめたい時にこの設定を変更します。

  1. iPhoneの「設定」アプリを開きます。
  2. 「Bluetooth」をタップし、接続されているお使いのAirPods Proの横にある青い「i」マークを選択します。
  3. リストを下にスクロールし、「マイク」の項目をタップします。
  4. 「自動」「常に左のAirPods」「常に右のAirPods」の中から希望の設定を選択すれば完了です。通常は「自動」のままで問題ありません。

通話中のノイズを消す「声を分離」モードの設定方法と効果

周囲が騒がしい場所で通話する際に、絶大な効果を発揮する機能です。

この設定は通話中にしか変更できない点に注意してください。

  1. FaceTimeやLINEなど、対応アプリで通話を開始します。
  2. iPhoneの画面右上から下にスワイプして、コントロールセンターを表示します。
  3. 右上にある「マイクモード」というボタンをタップします。
  4. 表示されたメニューから「声を分離」を選択します。これで設定は完了です。

自分の環境音を相手に届けたい時の「ワイドスペクトル」とは

「声を分離」とは正反対の機能が「ワイドスペクトル」です。

このモードを選択すると、マイクはあなたの声だけでなく、周囲の環境音をすべて拾って相手に届けようとします。

例えば、電話の向こうの相手に、その場の音楽やライブの雰囲気、自然の音などを聞かせたいといった特殊な状況で役立ちます。

通常の会話では使用する機会は少ないですが、覚えておくと面白い使い方ができるかもしれません。

意外と知らない?AirPods Proのマイクはどこにあるのか

毎日使っていても、AirPods Proのマイクが具体的にどこにあるか意識したことは少ないかもしれません。

正確な位置を知っておくと、掃除の際などに役立ちます。

マイクの正確な位置はステム(軸)の先端部分

AirPods Proのマイクは、イヤホン本体から下に伸びる「ステム(軸)」と呼ばれる部分に内蔵されています。

具体的には、ステムの先端にある黒いメッシュ部分が、外部の音を拾うメインのマイクです。

この他にも、耳の内側に向いたマイクもあり、これらが連携してノイズキャンセリングやクリアな通話を実現しています。

なぜこの位置にある?声を効率的に拾うための設計とは

マイクがステムの先端に配置されているのには明確な理由があります。

この位置は装着した際に最も口元に近くなるため、あなたの声を効率的に、そしてダイレクトに拾うことができます。

さらに、この配置は前述の「ビームフォーミング技術」を機能させる上でも最適で、口からの音声とそれ以外の方向からのノイズを区別しやすくしています。

この巧みな設計が、AirPods Proの優れたマイク性能を支えているのです。

まとめ:AirPods Proのマイク性能を最大限に活用するために

この記事では、AirPods Proのマイク性能について、その長所と短所、モデル別の比較、そしてトラブルシューティングまで幅広く解説しました。

最後に、この記事の重要なポイントをまとめます。

  • AirPods Proのマイクは通話やWeb会議に極めて高性能である
  • 最大の強みは周囲の雑音を強力にカットするノイズ除去機能
  • Windows PCではマイクが認識されない場合がある点に注意が必要
  • 高音質な録音より相手への「聞き取りやすさ」を重視した設計
  • 「相手に声が聞こえにくい」場合はマイクの掃除や再接続をまず試す
  • iPhoneの「声を分離」モードでノイズ除去性能はさらに向上する
  • 左右のイヤホンにマイクがあり片耳だけでも通話可能
  • Pro(第2世代)は旧モデルや他モデルよりマイク性能が向上している
  • マイク設定はiPhoneのBluetooth設定から変更できる
  • マイクの正確な位置はステムの先端部分である
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