NOVA3Dから登場した光造形3Dプリンター「Whale4 Pro」。
16Kという驚異的な解像度を誇り、家庭用とは思えないほどの精細な造形が可能だと話題になっています。
この記事では、そんな「NOVA3D Whale4 Pro」の購入を検討している方に向けて、特徴やスペック、価格といった基本情報から、実際のユーザーによる評判や口コミ、そして購入前に知っておきたい注意点まで、あらゆる角度から詳しくレビュー解説していきます。
上位モデルである「Whale4 Ultra」との違いについても比較しているので、どちらを選ぶべきか迷っている方もぜひ参考にしてください。
この記事を読めば、「NOVA3D Whale4 Pro」が本当に自分に合った一台なのか、その答えが見つかるはずです。
NOVA3D Whale4 Proのレビュー解説!特徴と価格
NOVA3D Whale4 Proの主な特徴
NOVA3D Whale4 Proは、家庭用3Dプリンターの中でも特に高い性能を持つモデルとして注目されています。
その最大の特徴は、16Kという圧倒的な解像度を実現している点にあります。
これにより、フィギュアの細かな表情やアクセサリーの繊細な装飾など、これまで表現が難しかったディテールまで忠実に出力することが可能です。
また、光源には最新の「第6世代COBクリスタル光源」を搭載しています。
この技術により、光の均一性が高まり、造形物全体の仕上がりがより滑らかで美しくなります。
さらに、ユーザーの利便性を高める機能も豊富です。
例えば、「ワンステップレベリング」機能は、面倒な水平調整の手間を大幅に削減してくれます。
4本のネジを締めるだけで調整が完了するため、初心者の方でもすぐにプリントを開始できるでしょう。
加えて、「レジン自動供給機能」も搭載されており、プリント中にレジンが少なくなると自動で補充してくれます。
これにより、長時間の造形でも材料切れの心配がなく、安心して大型モデルの制作に取り組めます。
NOVA3D Whale4 Proの詳しいスペック
NOVA3D Whale4 Proの性能をより深く理解するために、詳細なスペックを見ていきましょう。
特に重要な項目を表にまとめました。
スペック項目 | 詳細 |
---|---|
印刷技術 | MSLA/UV LCD |
LCDタイプ | 10.1インチ 16K モノクロLCD |
解像度 | 15120 x 6230 px |
XYピクセルサイズ | 14 x 19 um |
造形サイズ | 211.68 x 118.37 x 220 mm |
光源 | 第六代目COB+フレネルレンズ |
印刷速度 | 最大55mm/H |
接続方式 | Wi-Fi、USBメモリ、イーサネット |
対応スライスソフト | Chitubox、Novamaker、Tango |
本体サイズ | 35 x 35 x 52 cm |
本体重量 | 19.9 kg |
その他機能 | レジン自動供給、ワンステップレベリング |
造形サイズは幅211.68mm、奥行き118.37mm、高さ220mmと、大型のモデルにも対応できる十分な広さを持っています。
XYピクセルサイズが14x19umと非常に小さいため、肉眼ではほとんど見えないレベルの微細な表現が可能です。
接続方法もWi-Fi、USB、イーサネットと多彩で、環境に合わせて柔軟なデータ転送が行えます。
これらのスペックから、NOVA3D Whale4 Proがプロレベルの造形を求めるユーザーにも応えられる、非常に高いポテンシャルを秘めたマシンであることがわかります。
NOVA3D Whale4 Proの価格情報
NOVA3D Whale4 Proの価格は、販売店によって異なります。
2025年7月時点での主な販売価格は以下の通りです。
- NOVA3D公式サイト: 74,999円(セール価格)
- Amazon: 99,999円
公式サイトではセールが行われている場合、Amazonよりも安価に購入できる可能性があります。
ただし、Amazonではクーポンが適用されたり、ポイントが付与されたりすることもあるため、一概にどちらがお得とは言えません。
購入を検討する際は、両方のサイトをチェックし、送料や保証、サポート体制なども含めて総合的に比較することをおすすめします。
3Dプリンターの価格は変動しやすいため、最新の情報を各販売ページで確認することが重要です。
高価な買い物ですので、タイミングを見計らって、最も条件の良いところで購入するのが賢明でしょう。
NOVA3D Whale4 Ultraとの違いは?
NOVA3D Whale4シリーズには、上位モデルとして「Whale4 Ultra」が存在します。
ProとUltraのどちらを選ぶべきか迷う方のために、両者の主な違いを解説します。
結論から言うと、基本的な造形性能(解像度、造形サイズ、光源など)はProとUltraで共通しています。
最大の違いは、以下の2つの機能の有無です。
機能 | NOVA3D Whale4 Pro | NOVA3D Whale4 Ultra |
---|---|---|
レジンヒーター機能 | ✘ | ✔ |
活性炭ハニカム浄化フィルタ | ✘ | ✔ |
「レジンヒーター機能」は、プリンター内部を温めることでレジンの粘度を下げ、特に気温の低い冬場でも安定した造形を可能にする機能です。
室温が低いと造形失敗のリスクが高まるため、年間を通して安定したクオリティを求める方にとっては非常に魅力的な機能と言えます。
もう一つの「活性炭ハニカム浄化フィルタ」は、レジン特有の匂いを軽減してくれる機能です。
もちろん換気は必須ですが、作業環境をより快適に保つ手助けとなります。
これらの機能が必要ないと判断すれば、より安価なWhale4 Proがコストパフォーマンスに優れた選択肢となります。
逆に、少しでも造形の成功率を上げたい、あるいは匂いを軽減したいという方は、Whale4 Ultraを検討する価値があるでしょう。
NOVA3D Whale4 Proを徹底レビュー解説!評判と注意点
NOVA3D Whale4 Proのおすすめな点
NOVA3D Whale4 Proが多くのユーザーから支持される理由は、その卓越した性能と使いやすさにあります。
特におすすめできる点をいくつかご紹介します。
まず挙げられるのが、やはり16K解像度による圧倒的な造形精度です。
ユーザーレビューでも「出力品のクオリティは素晴らしい」「細部の細かさが8Kとは違う」といった声が多く見られ、その高精細な仕上がりには定評があります。
趣味のフィギュア製作から、業務用の精密なパーツ作りまで、幅広い用途で満足のいく結果を得られるでしょう。
次に、初心者にも優しい操作性の高さも魅力です。
前述の通り、「ワンステップレベリング」や「レジン自動供給」といった機能が、面倒な準備や手間を大幅に削減してくれます。
「初めての3Dプリンターだったが問題なく使えた」という口コミもあり、導入のハードルが低い点も評価されています。
さらに、Wi-Fi経由でデータを転送できるため、PCの横にプリンターを置く必要がなく、設置場所の自由度が高いのも嬉しいポイントです。
これらの点から、NOVA3D Whale4 Proは、高精細な造形を求める上級者はもちろん、これから光造形を始めたいと考えている初心者の方にも、自信を持っておすすめできる一台と言えます。
NOVA3D Whale4 Proの注意点
多くのメリットがある一方で、NOVA3D Whale4 Proを導入する前にはいくつか知っておくべき注意点も存在します。
まず、上位モデルのUltraと異なり、「レジンヒーター機能」が搭載されていません。
そのため、冬場など室温が低い環境では、レジンの粘度が上がって造形が不安定になる可能性があります。
対策として、部屋を暖めたり、レジン自体を温めたりといった工夫が必要になるかもしれません。
また、「活性炭ハニカム浄化フィルタ」も非搭載です。
レジンの匂いは人によって好みが分かれるため、特に匂いに敏感な方や、換気がしにくい環境で使用する予定の方は注意が必要です。
次に、一部のユーザーからは、スライスソフト「NovaMaker」のUI(ユーザーインターフェース)がやや古く、使いにくいという指摘があります。
幸い、Chituboxなど他の主要なサードパーティ製ソフトにも対応しているため、使い慣れたソフトがある場合はそちらを利用するのが良いでしょう。
最後に、これは多くの3Dプリンターに共通することですが、ユーザー数が少ない機種はトラブルシューティングの情報を見つけにくい場合があります。
ただし、NOVA3DはLINEでの日本語サポートが手厚いと評判なので、困った際には積極的に活用することをおすすめします。
NOVA3D Whale4 Proの良い評判・口コミ
NOVA3D Whale4 Proは、多くのユーザーから高い評価を得ています。
実際に使用した方々の良い評判や口コミをまとめました。
- 造形精度が非常に高い
「16Kの解像度は伊達じゃない。サンプルモデルの出力品の細かさを見て、その凄さを目の当たりにした」
「出力品のクオリティは素晴らしく、積層痕もほとんど分からない」
このように、やはり最も多く見られたのが、造形品質の高さを称賛する声でした。 - 動作音が静か
「動作音はかなり静か。携帯のバイブ音より少し大きいくらいで、隣で寝れるレベル」
「機械自体とても静かで安定して出力もできるので気に入っている」
光造形方式は比較的静かですが、その中でも特に静音性が高いと感じるユーザーが多いようです。 - 初心者でも使いやすい
「初めて3Dプリンターを購入したが、全くの初心者の自分でも設置、簡単な組み立ても問題なく出来た」
「レベリング不要で初期設定が非常に簡単。素人でも簡単に出力できる機種だった」
セットアップの手軽さや操作の分かりやすさが、初心者ユーザーから好評を得ています。 - メーカーのサポートが手厚い
「LINEでのサポートが受けられ、ほぼ即レスで返信が来る。こんなに頼れるサポートは凄すぎる」
「メーカーの対応が丁寧でスムーズに交換部品を送ってくれた」
万が一のトラブル時にも、迅速で丁寧なサポートが受けられるという安心感は、大きなメリットと言えるでしょう。
NOVA3D Whale4 Proの悪い評判・口コミ
一方で、少数ながら改善を求める声や、ネガティブな評判・口コミも存在します。
購入後のミスマッチを防ぐためにも、これらの意見にも目を通しておきましょう。
- Z軸のたわみが気になる
「大きい造形物でZ軸がバキバキにたわむ。造形に失敗しなくてもこのたわみは製品としてどうなのか」
一部のユーザーから、造形中にZ軸がしなり、異音が発生するという報告があります。
これは造形物の形状や設定にも依存する可能性がありますが、剛性に関して不安を感じる意見があることは事実です。 - スライスソフトの問題
「専用のスライスソフトがポンコツ。早くChiTuBoxと良い関係を結んで下さい」
「NovaMakerだとZ軸の速度が調整出来ないため、CHITUBOXに変更した」
純正スライスソフト「NovaMaker」の機能性や安定性に対する不満の声が見られます。
前述の通り、他のスライスソフトで代替することが推奨されます。 - 情報が少ない
「ユーザーが少ないのか情報が少ない。SK本舗さんのHPを見ても、推奨パラメータの記載がない」
レジンの種類ごとに最適な設定値を見つけるのに苦労するという意見です。これについては、試行錯誤を重ねるか、メーカーサポートに問い合わせる必要があります。 - 初期不良や不具合
「LCDパネルが割れていた」「プラットフォームの塗装剥がれ」といった初期不良の報告がいくつかありました。
ただし、これらのケースではメーカーの迅速なサポートによって部品交換などの対応がなされているようです。
工業製品である以上、一定数の初期不良は避けられないため、サポート体制の充実が重要になります。
まとめ:NOVA3D Whale4 Proのレビュー解説!購入前の最終チェック
- NOVA3D Whale4 Proは16K解像度を誇る光造形3Dプリンターである
- 家庭用ながらプロレベルの非常に高精細な造形が可能
- 光源には均一性の高い第6世代COBクリスタル光源を搭載
- ワンステップレベリング機能により初心者でも調整が容易
- レジン自動供給機能で長時間の造形も安心
- 上位モデルのUltraとの違いはレジンヒーターと浄化フィルターの有無
- 価格は公式サイトやAmazonで異なるため比較検討が必要
- 良い評判として高精細な造形品質と静音性が挙げられる
- 悪い評判にはZ軸のたわみやスライサーの問題が指摘されている
- メーカーのLINEによる日本語サポートは手厚いと高評価である