TINA2 Plusを初心者目線でレビュー解説!評判や価格も紹介

3Dプリンターがだんだんと身近になり、「自宅で好きなものを作ってみたい」と考える方が増えています。

たくさんの製品がある中で、特に初心者向けとして注目されているのが「Entina TINA2 Plus」です。

しかし、「本当に初心者でも簡単に使えるの?」「印刷の品質はどのくらい?」「価格に見合った性能なの?」といった疑問を持つ方も少なくないでしょう。

この記事では、そんなTINA2 Plusの購入を検討しているあなたのために、基本的な特徴やスペックから、実際に使った人たちのリアルな評判・口コミまで、あらゆる角度から徹底的にレビュー解説します。

この記事を読めば、TINA2 Plusがあなたにとって最適な一台かどうかが明確になるはずです。

目次

TINA2 Plusの基本情報をレビュー解説

TINA2 Plusの主な特徴

TINA2 Plusが多くの3Dプリンター初心者から選ばれるのには、明確な理由があります。

その最大の特徴は、専門的な知識や技術がなくても、誰でも手軽に3Dプリントの世界を楽しめるように設計されている点です。

具体的には、主に5つの優れた特徴が挙げられます。

組み立て不要ですぐに使える

多くの3Dプリンター、特に安価なモデルでは、購入後に自分で部品を組み立てる必要があります。

この作業は初心者にとって最初の大きなハードルとなりがちで、正しく組み立てられないと後の印刷品質にも影響します。

しかし、TINA2 Plusは「完全組立式」で、箱から取り出して簡単な固定具を外し、フィラメントをセットすれば、すぐに印刷を開始できるのです。

この手軽さは、とにかく早く3Dプリントを体験してみたい方にとって、非常に大きなメリットと言えるでしょう。

面倒な調整が不要なオートレベリング

3Dプリントの成功率を大きく左右するのが「レベリング」という、ノズルと印刷台(ベッド)の水平を保つ調整作業です。

手動での調整は非常に繊細で手間がかかりますが、TINA2 Plusはこの作業を自動で行う「オートレベリング機能」を搭載しています。

印刷前に複数のポイントでベッドの高さを自動測定し、微妙な傾きをソフトウェアで補正してくれるため、ユーザーは面倒な調整作業から解放され、失敗のリスクを大幅に減らすことが可能です。

家庭に置きやすいコンパクト設計

本体サイズは幅21cm、奥行21cm、高さ29cmと非常にコンパクトです。

A4用紙よりも少し大きいくらいのスペースがあれば設置できるため、書斎のデスクやリビングの棚など、置き場所に困ることがありません。

重量も約3kgと軽量で、移動や片付けが簡単なのも嬉しいポイントです。

コンパクトながら、最大で10cm四方の大きさのものを造形できるため、小物やフィギュア、試作品作りには十分なサイズと言えます。

高速印刷と安定した造形

TINA2 Plusは、最大で250mm/sという高速印刷に対応しています。

これは前モデルのTina2S(最大200mm/s)からアップグレードされた点で、小さなものであれば数時間で完成させることが可能です。

また、10,000rpmの強力な冷却ファンが搭載されており、溶かしたフィラメントを素早く冷やして固めることで、高速印刷時でもモデルの形状が崩れにくく、安定した品質を保つことができます。

幅広いフィラメントに対応

前モデルでは難しかったABSやPETGといった素材にも対応している点が、TINA2 Plusの大きな進化点です。

これは、印刷台であるヒートベッドの最大温度が60℃から80℃に引き上げられたことによります。

一般的なPLAに加えて、より強度や耐熱性が求められるパーツの作成も可能になり、作れるものの幅が大きく広がりました。

TINA2 Plusのスペックを一覧で紹介

TINA2 Plusがどのような性能を持っているのか、具体的な数値を把握することは非常に重要です。

ここでは、TINA2 Plusの主要なスペックを表にまとめました。

購入を検討する際の客観的な判断材料としてご活用ください。

スペック項目内容
造形方式FDM(熱溶解積層方式)
本体サイズ (WxDxH)210 x 210 x 290 mm
本体重量約3kg
最大造形サイズ (WxDxH)100 x 105 x 100 mm
最大印刷速度250 mm/s
推奨印刷速度60 mm/s
積層ピッチ0.1 ~ 0.4 mm
レベリング方式オートレベリング
最大ノズル温度245℃
最大ヒートベッド温度80℃
対応フィラメントPLA, PLA+, ABS, PETG, TPU
フィラメント径1.75 mm
ディスプレイノブ式LCDスクリーン
接続方法Wi-Fi, USB, TFカード
対応スライスソフトWiibuilder, Cura, Simplify3D など
対応OSWindows, macOS, Linux

このスペック表からわかるように、TINA2 Plusは家庭用エントリーモデルとして非常にバランスの取れた性能を持っています。

特にヒートベッドの温度が80℃まで対応している点は、同価格帯のミニ3Dプリンターの中では特筆すべき点です。

これにより、PLA以外の多様な素材を扱えるようになり、趣味から実用的なパーツ作りまで、幅広い用途に応えるポテンシャルを秘めています。

TINA2 Plusの価格と購入方法

TINA2 Plusを選ぶ上で、最も魅力的な要素の一つがその価格設定です。

3Dプリンターの入門機として、非常に手に入れやすい価格帯でありながら、必要な機能を十分に備えているため、コストパフォーマンスが非常に高いと評価されています。

TINA2 Plusの定価は44,300円(税込)に設定されています。

しかし、主な販売チャネルであるAmazonなどのオンラインストアでは、頻繁にセールやクーポン配布が行われており、タイミングが良ければ3万円前後、時にはそれを下回る価格で購入することも可能です。

前モデルのTina2Sが2万円台後半で販売されていることを考えると、性能向上分を考慮すれば、セール時の価格は非常にお得と言えるでしょう。

主な購入先は以下の通りです。

  • Amazon: 最も一般的な購入先です。セールやタイムセールを狙うことで、お得に購入できるチャンスが多くあります。
  • 楽天市場: こちらも主要な選択肢の一つで、ポイント還元などを活用したい方におすすめです。

購入時の注意点として、一部のレビューで「電源プラグが3ピンだった」という報告があります。

日本の家庭用コンセントは通常2ピンのため、もし3ピンプラグの製品が届いた場合は、別途2ピンへの変換アダプタが必要になる可能性があります。

あらかじめ用意しておくと、いざという時に慌てずに済みます。

上位・下位モデルとの違いを比較

EntinaのTina2シリーズには、今回レビューしている「TINA2 Plus」の他に、下位モデルとして「Tina2S」と「Tina2 Basic」が存在します。

ご自身の予算や使い方に最適なモデルを選ぶために、これらの違いを理解しておくことが重要です。

ここでは、3つのモデルの主な違いを比較表にまとめました。

比較項目Tina2 BasicTina2STINA2 Plus
最大印刷速度– (60mm/s程度)200 mm/s250 mm/s
ヒートベッドなし対応 (最大60℃)対応 (最大80℃)
対応フィラメントPLA, TPUPLA, TPUPLA, ABS, PETG, TPU
Wi-Fi機能なしありあり
LEDライトなしありあり
ノズル交換通常通常クイックリリース対応
参考価格帯1万円台後半~2万円台3万円~4万円台

モデルごとの選び方

  • Tina2 Basic: とにかくコストを抑えて3Dプリンターを試してみたい、PLAフィラメントでの造形がメインという方向けです。ヒートベッドがないため、対応素材は限られます。
  • Tina2S: BasicにWi-Fi接続機能やLEDライトが追加され、利便性が向上したモデルです。ヒートベッドも搭載されますが、温度が60℃までのため、ABSなどの造形は難しいです。手軽にリモート操作をしたい方におすすめです。
  • TINA2 Plus: シリーズ最上位モデルであり、印刷速度と対応フィラメントの種類が大幅に強化されています。より速く、より多様な素材で造形を楽しみたいなら、間違いなくTINA2 Plusが最適な選択肢となるでしょう。クイックリリースノズルによるメンテナンス性の向上も魅力です。

このように、機能と価格のバランスを見ると、TINA2 Plusは初心者から一歩進んだ使い方をしたい方にとって、最も満足度の高いモデルと言えます。

TINA2 Plusの評判・口コミをレビュー解説

TINA2 Plusのおすすめな点

TINA2 Plusは、ただスペックが高いだけでなく、実際に使うユーザーの「使いやすさ」を深く考慮して設計されています。

多くのレビューや口コミで共通して高く評価されているのは、特に「手軽さ」「静音性」「サポート体制」の3点です。

圧倒的な手軽さで初心者も安心

前述の通り、TINA2 Plusは組み立てが一切不要です。

箱から出して電源を入れ、付属のSDカードに収録されているチュートリアル動画を見ながらセットアップすれば、誰でも10分程度で最初の印刷を始めることができます。

また、Wi-Fiに接続すれば、専用のスマホアプリ「Poloprint Cloud」を使って、豊富な3Dモデルライブラリから好きなデータを選んで印刷したり、自分で作ったモデルを転送したりすることも可能です。

この「難しいことを考えずに始められる」手軽さが、初心者にとって最大の魅力となっています。

リビングでも気にならない優れた静音性

3Dプリンターは、モーターやファンの駆動音で、機種によってはかなり大きな騒音が発生します。

しかし、TINA2 Plusの動作音は非常に静かであると評判です。

一部のレビューでは「図書館と同等の静けさ」「インクジェットプリンターよりも静か」と評されており、実測値で40~50dB程度とされています。

この静音性のおかげで、家族がいるリビングや、夜間の自室で稼働させても、騒音を気にすることなく快適に3Dプリントを楽しむことができるのです。

万が一の時も心強いアフターサポート

海外メーカーの製品を購入する際に不安なのが、故障した時や使い方がわからない時のサポート体制です。

Entinaは、30日間の無料返品・交換保証に加えて、生涯テクニカルサポートを提供しており、ユーザーサポートに非常に力を入れています。

実際に「問い合わせに丁寧に対応してもらえた」「不具合があったが、すぐに交換部品を送ってくれた」といった口コミが多く見られ、万が一のトラブルが発生した際にも安心して相談できる体制が整っています。

これは、初心者にとって非常に心強いポイントと言えるでしょう。

TINA2 Plusの注意点

TINA2 Plusは非常に優れた入門機ですが、価格を抑えている分、いくつかの妥協点や注意すべき点も存在します。

これらを事前に理解しておくことで、購入後の「思っていたのと違った」という事態を防ぐことができます。

完璧な造形品質を求めるのは難しい

最も多くのレビューで指摘されているのが、造形品質についてです。

TINA2 Plusは安定して印刷できますが、高価格帯のプロ向け機種と比較すると、表面に積層の跡が目立ったり、細かい部分でフィラメントの「糸引き」が発生したりすることがあります。

もちろん、スライサーソフトの設定を追い込んだり、印刷後にヤスリがけなどの後処理を行ったりすることで品質を向上させることは可能です。

しかし、箱出しの状態で完璧なクオリティを期待していると、少し物足りなさを感じるかもしれません。

あくまで「価格相応の品質」と捉え、手軽さを楽しむことに重点を置くのが良いでしょう。

造形サイズが小さいという制約

最大造形サイズは、約10cm四方です。

フィギュアや小物、小さな部品を作るには十分な大きさですが、実用的な日用品や、少し大きめのモデルを作りたい場合には、このサイズが制約となります。

インターネット上で公開されている3Dデータを印刷しようとした際に、サイズが大きすぎて収まらないというケースも考えられます。

購入前に、自分が作りたいもののサイズをよく考え、TINA2 Plusの造形範囲で満足できるかを確認することが重要です。

一部の機能が旧式または非搭載

コスト削減のため、いくつかの仕様が最新のものではありません。

  • ノブ式操作パネル: 現在の多くの3Dプリンターがカラーのタッチパネルを採用しているのに対し、TINA2 Plusはモノクロ液晶をノブで操作する方式です。直感的な操作とは言えず、慣れるまで少し時間がかかるかもしれません。
  • 便利機能の不在: 造形中にフィラメントがなくなると自動で停止する「フィラメント切れ検知」や、停電後に途中から印刷を再開できる「停電復帰機能」は搭載されていません。そのため、長時間の印刷を行う際は、フィラメントの残量に注意し、安定した電源環境を確保する必要があります。

これらの点は、価格を考えれば仕方のない部分でもありますが、購入前に知っておくべき重要なポイントです。

TINA2 Plusの良い評判・口コミ

実際にTINA2 Plusを購入し、使用しているユーザーからは、多くの肯定的な声が寄せられています。

特に「コストパフォーマンス」「手軽さ」「静音性」に関する評価が際立っています。

コストパフォーマンスに関する声

「正直、この価格でこの性能は驚き。レビューの評価が高かったので半信半疑だったが本当だった。」

「セールで安く買えたが、値段以上の働きをしてくれる。入門機としては十分すぎる性能。」

「欠点もあるが、品質としては値段相応。サポートの丁寧さを考えれば、この値段で十分満足。」

このように、多くのユーザーが価格に対して非常に高い満足度を感じています。

特にセール価格で購入できた人にとっては、期待を大きく上回る製品となっているようです。

操作性・手軽さに関する声

「手動レベリングや組み立てが不要で、すぐに使えるので初心者に向いている。」

「箱から出して、付属のテストデータを印刷するまで本当に簡単だった。躓くポイントがない。」

「スマホからWi-Fiでデータを送れるのが便利。PCをずっと起動しておく必要がない。」

3Dプリンターの最初のハードルである「セットアップの面倒さ」を完全に取り払っている点が、高く評価されています。

初心者でもストレスなく始められるという口コミが、この製品のコンセプトを証明していると言えるでしょう。

静音性に関する声

「音が非常に静か。インクジェットプリンタと同等かそれ以下だと思う。」

「コンパクトで動作音も静か。寝ていても気にならないレベル。」

「アパート住まいでも、隣室を気にせず使えるのがありがたい。」

家庭での使用を考えた場合、動作音は非常に重要な要素です。

TINA2 Plusの静音性は多くのユーザーに支持されており、生活空間に置いても邪魔にならない点が大きなメリットとして認識されています。

TINA2 Plusの気になる評判・口コミ

一方で、TINA2 Plusには改善を望む声や、購入を検討する上で知っておくべきネガティブな評判も存在します。

主に「造形品質」「サイズ」「細かい仕様」に関する指摘が見られます。

造形品質に関する声

「ちゃんとプリントはできるが、積層はとてもわかりやすく現れる。ツルツルの表面にはならない。」

「印刷カスや糸引きが目立つことがある。宣伝動画のような高品質な造形は期待しすぎない方がいい。」

「造形の完璧さよりも、手軽さや使いやすさを重視する方向け。割り切って使う必要がある。」

高品質なモデルと比較した場合の、品質面での限界を指摘する声です。

価格を考えれば妥当という意見が多いものの、プロレベルの仕上がりを期待しているとがっかりする可能性があることを示唆しています。

造形サイズに関する声

「プリント領域が10cm四方と少し狭い。ネットのフリー素材が収まらないことがある。」

「最初は十分だと思ったが、だんだん大きいものも印刷したくなってきた。少し物足りない。」

「これより大きな物を作るには、モデルを分割して後で接着する必要があり、それがまた大変。」

使い慣れてくると、もっと大きなものを作りたくなる、というのは多くのユーザーが通る道かもしれません。

TINA2 Plusはあくまで「小型プリンター」であるという認識が必要です。

その他の仕様に関する声

「ノブ式のスクリーンが扱いにくい。今どきタッチパネルではないのは少し不便。」

「電源のコンセントが3ピンで、変換アダプタを買いに行く羽目になった。」

「フィラメントを引っ掛けるホルダーが小さく、1kgの大きなリールはそのままでは使えない。」

これらは、使用感に直接関わる細かい点ですが、人によっては大きなストレスに感じる可能性もあります。

特にフィラメントホルダーの問題は、一般的な1kgロールを使いたい場合に工夫が必要になるため、注意が必要です。

まとめ:TINA2 Plusのレビュー解説を参考に購入を検討しよう

この記事では、Entina TINA2 Plusについて、その特徴からスペック、価格、そしてユーザーのリアルな評判・口コミまでを詳しくレビュー解説してきました。

TINA2 Plusは、組み立て不要の手軽さ、初心者でも安心のオートレベリング、そして何よりも手に取りやすい価格設定が魅力の3Dプリンターです。

一方で、造形品質やサイズには価格相応の限界もあります。

この記事で紹介したメリット・デメリットの両方を踏まえ、あなたの目的や予算にTINA2 Plusが合っているかをじっくりと検討してみてください。

  • TINA2 Plusは組み立て不要で初心者でもすぐに使用開始できる
  • オートレベリング機能により面倒な水平調整が不要である
  • 最大250mm/sの高速印刷に対応している
  • ヒートベッド搭載でABSやPETGといった多様な素材が使用可能
  • 本体は非常にコンパクトで家庭での置き場所に困らない
  • 動作音は静かでリビングや夜間の使用にも適している
  • コストパフォーマンスが非常に高く、入門機として最適である
  • 造形品質は完璧ではなく、積層痕や糸引きが出ることがある
  • 最大造形サイズが10cm四方と小さめである
  • フィラメント切れ検知や停電復帰機能は搭載されていない
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