待望のカラー表示に対応した電子書籍リーダー「Kindle Colorsoft」が、ついに日本でも発売されました。
これまでモノクロの世界だったKindleが色づくことで、私たちの読書体験がどのように変わるのか、期待に胸を膨らませている方も多いのではないでしょうか。
「実際のカラー表示は綺麗なの?」
「Kindle Paperwhiteと比べてどう違う?」
「価格に見合う価値はある?」
この記事では、そんな疑問に答えるため「Kindle Colorsoft」のレビュー情報を徹底的に解説します。
特徴やスペック、価格はもちろん、購入前に知っておきたい注意点や実際の評判まで、あらゆる角度から深掘りしていきます。
この記事を読めば、あなたがKindle Colorsoftを買うべきかどうかが明確になるはずです。
【Kindle Colorsoft レビュー解説】基本スペックと特徴

Amazon Kindle Colorsoftの主な特徴
Kindle Colorsoftが従来のKindleと一線を画す、最も大きな特徴はその名の通り「カラー表示」に対応した点です。
これにより、これまでモノクロで表現されていた雑誌の鮮やかな写真や、漫画の巻頭カラーページなどを、作者が意図した色彩で楽しむことが可能になりました。
読書体験を革新する4つのキーポイント
Kindle Colorsoftは、単に色が付いただけのデバイスではありません。
読書をより深く、より効率的にするための新機能が搭載されています。
- 色鮮やかなライブラリ体験ライブラリ画面に並ぶ本の表紙がカラーで表示されるため、目的の本を直感的に探しやすくなりました。まるで本屋の棚を眺めるようなワクワク感で、次の1冊を選べます。
- 学習効率を高める色分けハイライトハイライト機能が4色(イエロー、オレンジ、ブルー、ピンク)に対応しました。「重要な結論は赤」「後で調べる箇所は青」というように、自分だけのルールでマーキングすることで、情報が視覚的に整理され、学習や情報収集の効率が格段に向上します。
- 目に優しいカラーE-Inkディスプレイスマートフォンやタブレットの液晶とは異なり、紙のように光を反射して表示するE-Ink技術を採用しています。そのため、長時間の読書でも目が疲れにくく、日中の屋外でも光の反射を気にせず快適に読書ができます。
- 安心の防水性能と長時間バッテリーIPX8等級の高い防水性能を備えているため、お風呂やプールサイドなど、場所を選ばずに読書を楽しめます。また、一度のフル充電で最大8週間持続するバッテリーも搭載しており、旅行や出張の際にも充電の心配はほとんどいりません。
これらの特徴により、Kindle Colorsoftはこれまでの読書体験を根底から変えるポテンシャルを秘めたデバイスと言えるでしょう。
Amazon Kindle Colorsoftのスペック詳細
Kindle Colorsoftには、通常モデルと、より高機能な「シグニチャーエディション」の2つのモデルが用意されています。
それぞれのスペックを比較することで、どちらが自分の使い方に合っているかが見えてきます。
以下に、両モデルのスペックを表にまとめました。
項目 | Kindle Colorsoft (通常モデル) | Kindle Colorsoft シグニチャーエディション |
ディスプレイ | 7インチ カラーE-Ink (Kaleido 3) | 7インチ カラーE-Ink (Kaleido 3) |
解像度 | 白黒: 300ppi / カラー: 150ppi | 白黒: 300ppi / カラー: 150ppi |
ストレージ容量 | 16GB | 32GB |
本体サイズ | 176.7 x 127.6 x 7.8 mm | 176.7 x 127.6 x 7.8 mm |
重量 | 215g | 219g |
バッテリー持続時間 | 最大8週間 | 最大8週間 |
充電方法 | USB-C | USB-C / ワイヤレス充電(Qi)対応 |
防水性能 | IPX8等級 | IPX8等級 |
ライト | 色調調節ライト | 明るさ自動調整機能付き 色調調節ライト |
本体カラー | ブラック | メタリックブラック |
価格 (税込) | 39,980円 | 44,980円 |
両モデルの最も大きな違いは、「ストレージ容量」「ワイヤレス充電の有無」「明るさ自動調整機能の有無」の3点です。
シグニチャーエディションは、通常モデルより5,000円高価ですが、倍のストレージ容量と、より快適な読書をサポートする便利な機能が追加されています。
モデル別のAmazon Kindle Colorsoftの価格
前述の通り、Kindle Colorsoftは利用者のニーズに合わせて3つのモデルが展開されています。
それぞれの価格と特徴を改めて整理してみましょう。
- Kindle Colorsoft (通常モデル):39,980円(税込)基本的な機能をすべて備えたスタンダードモデルです。16GBのストレージは、一般的な小説であれば数千冊、漫画でも数百冊を保存できる容量です。まずはカラーのKindleを試してみたいという方に最適な選択肢と言えます。
- Kindle Colorsoft シグニチャーエディション:44,980円(税込)通常モデルの機能に加え、「32GBの大容量ストレージ」「ワイヤレス充電」「明るさ自動調整機能」を搭載した上位モデルです。漫画や雑誌を大量にダウンロードしたい方や、充電の手間を省きたい、常に最適な画面の明るさで読書したい、といった利便性を重視するユーザーにおすすめです。5,000円の価格差で得られる快適性は、日々の読書体験を大きく向上させてくれるでしょう。
- Kindle Colorsoft キッズモデル:42,980円(税込)通常モデルをベースに、お子様向けの特典がセットになったモデルです。カラフルな保護カバー、1年間の子供向け書籍読み放題サービス「Amazon Kids+」、そして通常1年の保証が2年間に延長される限定保証が付属します。学習漫画などを通じて、お子様の読書習慣を育むのに最適な一台です。
自分の読書スタイルや予算、誰が使うのかを考慮して、最適なモデルを選ぶことが重要です。
Kindle Paperwhiteとの違いを比較
多くのKindleユーザーが悩むのが、人気の定番モデル「Kindle Paperwhite」と新しい「Kindle Colorsoft」のどちらを選ぶべきか、という点ではないでしょうか。
ここでは、両者の違いを明確にするために比較表を作成しました。
項目 | Kindle Colorsoft | Kindle Paperwhite |
ディスプレイ | 7インチ カラーE-Ink | 6.8インチ モノクロE-Ink |
カラー表示 | 対応 (4,096色) | 非対応 |
解像度 | 白黒: 300ppi / カラー: 150ppi | 300ppi |
色分けハイライト | 対応 | 非対応 |
バッテリー持続時間 | 最大8週間 | 最大10~12週間 |
ストレージ容量 | 16GB / 32GB | 8GB / 16GB |
価格 (16GBモデル) | 39,980円 | 27,980円 (シグネチャー) |
どちらを選ぶべきか?
選択の決め手は、あなたの読書スタイルにあります。
- Kindle Colorsoftがおすすめな人
- 漫画や雑誌を1冊でも読む人
- 図解やグラフが多いビジネス書・実用書を読む人
- 学習目的で色分けハイライト機能を使いたい人
- 新しい読書体験に価値を感じる人
- Kindle Paperwhiteがおすすめな人
- 読むのが小説や新書など、活字のみの人
- とにかく文字のクッキリ感を最優先したい人
- 少しでも価格を抑えたい人
- カラー表示に全く興味がない人
活字の読書体験においては、300ppiの鮮明な表示を持つKindle Paperwhiteも依然として非常に優れた選択肢です。
しかし、少しでもカラーコンテンツに触れる可能性があるならば、Kindle Colorsoftがもたらす感動と利便性は、価格差を補って余りある価値を持つと言えるでしょう。
【Kindle Colorsoft レビュー解説】購入前の注意点と評判

Amazon Kindle Colorsoftのおすすめな点
Kindle Colorsoftは、多くのユーザーにとって読書体験を豊かにする数々のメリットを備えています。
ここでは、特に注目すべきおすすめのポイントを3つに絞って紹介します。
第一に、漫画や雑誌、図解の多い書籍の読書体験が劇的に向上することです。
キャラクターの髪の色や衣装、背景の美しい風景が色付きで表示されることで、物語への没入感が格段に深まります。
また、ビジネス書や専門書に出てくるグラフや図も、色がつくことで情報の構造が直感的に理解しやすくなり、内容の把握がスムーズになります。
第二のポイントは、学習効率を飛躍的に高める「色分けハイライト機能」です。
これまでモノクロの濃淡でしか区別できなかったマーカーが、複数の色で使い分けられるようになりました。
重要なキーワード、後で引用したい文章、分からなかった単語などを色別にマーキングしていくだけで、本の内容が頭の中で視覚的に整理されます。
後から見返す際にも、色を手がかりに目的の箇所を素早く探し出すことができ、読書ノートの作成時間などを大幅に短縮できるでしょう。
そして第三に、本を選ぶ行為そのものが楽しくなる点です。
モノクロの無機質なリスト表示とは異なり、色とりどりの表紙が並ぶライブラリは、さながら自分だけの小さな本屋のようです。
表紙のデザインや色合いに惹かれて「ジャケ買い」するように、今まで手に取らなかったジャンルの本にも自然と興味が湧いてくるかもしれません。
このように、Kindle Colorsoftは「読む」だけでなく、「学び」「選ぶ」という、読書にまつわるあらゆる体験を一段上のレベルへと引き上げてくれるのです。
購入前に知るべきAmazon Kindle Colorsoftの注意点
多くの魅力を持つKindle Colorsoftですが、購入後に「思っていたのと違った」とならないよう、事前に知っておくべき注意点も存在します。
ここでは、正直に3つのポイントをお伝えします。
- カラー表示の解像度は150ppi最も重要な点として、カラー表示時の解像度は150ppiに制限されます。これは、小説などのテキスト部分が表示される際の白黒300ppiの半分であり、高精細なスマートフォンの画面などと比較すると、ドット感が認識できる場合があります。特に、漫画の小さな吹き出し内の文字や、細かいイラストの線が少しぼやけて感じられる可能性があります。ただし、通常の読書には十分なレベルであり、この少しレトロな風合いが「紙らしさ」を演出している、という肯定的な意見もあります。
- OSレベルでのダークモードは非対応多くのデバイスで標準機能となっている「ダークモード(背景が黒、文字が白になる表示)」ですが、現在のKindle ColorsoftではOSレベルでの完全な対応はしていません。読書中にページの色を反転させる機能はありますが、一部の漫画などでは利用できない場合があります。ダークモードでの読書を必須と考えている方は、この仕様を理解しておく必要があります。
- すべての本がカラーになるわけではないKindle Colorsoftは、もともとモノクロで制作された電子書籍を、自動でカラーに変換してくれる魔法のデバイスではありません。あくまで、電子書籍データとして「カラー情報」を持っているコンテンツがカラーで表示される仕組みです。最近の雑誌や漫画の多くはカラーに対応していますが、古い作品や小説の本文などは、当然ながらモノクロのままです。この点を誤解していると、期待外れに感じてしまう可能性があるため注意が必要です。
これらの注意点を理解した上で、自分の使い方に合っているかを判断することが、後悔しないための鍵となります。
Amazon Kindle Colorsoftの評判・口コミまとめ
Kindle Colorsoftは、米国での先行発売を経て日本に上陸したこともあり、すでに多くのレビューや口コミが寄せられています。
ここでは、ユーザーから挙がっている代表的な良い評判と、少し気になる評判の両方を紹介します。
肯定的な評判・口コミ
- 「カラー表示が思ったより自然で綺麗」E-Inkのカラー表示に対して、当初はあまり期待していなかったユーザーからも「淡い水彩画のようで目に優しい」「雑誌や図解が見やすくなった」といった驚きと満足の声が多く聞かれます。特に、色のスタイルを「標準」と「ビビッド」から選べる点も好評です。
- 「色分けハイライトが革命的に便利」ビジネス書や参考書を読むユーザーからは、色分けハイライト機能を絶賛する声が相次いでいます。「情報整理が捗り、学習効率が上がった」「読書ノートが不要になった」など、実用面でのメリットを強く感じているようです。
- 「本棚を眺めるのが楽しい」カラーの表紙が並ぶライブラリ画面は、多くのユーザーの日々の読書体験を豊かにしています。「次に読む本を直感で選べるようになった」「積読が減った」といった、読書へのモチベーション向上につながっているという意見も見られます。
少し気になる評判・口コミ
- 「価格がやはり高い」最も多く見られるのが価格に関する指摘です。Kindle Paperwhiteと比較して1万円以上高価であるため、「カラー機能にその価値を見出せるか」が購入の大きな分かれ目となっているようです。
- 「カラー表示の解像度が物足りない」画質にこだわるユーザーからは、「カラー部分のドットが気になる」「漫画の細かい線が潰れて見えることがある」といった声も挙がっています。スマホやタブレットの鮮明なディスプレイに慣れていると、ギャップを感じる可能性があります。
- 「ページめくりが少し遅い」モノクロモデルと比較して、カラーフィルター層があるためか、ページめくりの速度がわずかに遅いと感じるユーザーもいます。ただし、読書体験を著しく損なうレベルではない、というのが大方の意見です。
総じて、カラー表示や新機能に大きな価値を感じるユーザーからは高い評価を得ている一方で、価格や画質、動作速度といった点で、従来モデルに軍配を上げる声も一定数存在する、というのが現状のようです。
カラー表示の解像度と見え方

Kindle Colorsoftを検討する上で、多くの人が最も気にするのが「カラー150ppi」という解像度が、実際どのように見えるのかという点でしょう。
この点を正しく理解することが、購入後の満足度を左右します。
まず大前提として、小説やビジネス書などの「文字」がメインのページは、従来の高精細なKindle Paperwhiteと全く同じ「白黒300ppi」でくっきりと表示されます。
したがって、「カラーになったせいで文字が読みにくくなった」ということは一切ありません。
問題となるのは、漫画のイラストや雑誌の写真など、色が使われている部分の表示です。
150ppiという解像度は、最新のスマートフォンのRetinaディスプレイなどと比較すれば、確かに劣ります。
注意深く見れば、ドットの集合体であることが認識できるでしょう。
しかし、これを「画質が悪い」と結論づけるのは早計です。
Kindle Colorsoftの発色は、自ら光を放つ液晶とは異なり、周囲の光を反射して見せるE-Inkの特性上、ビビッドで鮮烈なものではありません。
多くのレビューで「上質なアート紙に印刷された、淡い水彩画のよう」と表現されるように、目に優しい、落ち着いたトーンの色合いが特徴です。
この少しレトロで柔らかな風合いが、E-Inkの「紙らしさ」と絶妙にマッチし、ギラギラしたデジタル画面とは全く異なる、独特の心地よい読書体験を生み出しています。
過度に鮮明すぎないことが、むしろ長時間の読書でも疲れにくいというメリットにつながっているのです。
結論として、高精細な写真集を細部まで鑑賞するような用途には向きませんが、漫画や雑誌、図解を楽しむ上では十分な表現力を持っており、E-Inkならではの味わい深いカラー体験を提供してくれる、と考えるのが適切です。
まとめ:Kindle Colorsoftのレビュー解説と購入ガイド
- Kindle Colorsoftはシリーズ初のカラーE-Ink搭載モデルである
- 漫画や雑誌、図解入り書籍の読書体験が大幅に向上する
- 4色で使えるハイライト機能は学習や情報整理に非常に便利である
- ライブラリに並ぶ本の表紙がカラーになり本を選ぶ楽しみが増す
- 目に優しい読み心地や防水機能など従来のKindleの長所は継承している
- カラー表示の解像度は150ppiで、発色は淡く落ち着いたトーンである
- 文字部分は300ppiで表示され、活字の読みやすさは変わらない
- 注意点として、価格の高さやOSレベルのダークモード非対応が挙げられる
- 活字中心ならPaperwhite、少しでもカラーを読むならColorsoftが推奨される
- 読書にまつわる体験全体を豊かにしたい全ての人におすすめの1台である