ASUSから登場した「Vivobook 14 X1405VA」は、パワフルなCPU性能と魅力的な価格で注目を集めている14インチノートPCです。
特に、Core i9やi7といった高性能なHシリーズプロセッサーを搭載しながら、セール時には10万円台から購入できるコストパフォーマンスの高さが大きな特徴となっています。
しかし、その一方で「ディスプレイの色域は?」「バッテリーの持ちは実際どうなの?」といった気になる点も多いのではないでしょうか。
この記事では、ASUS Vivobook 14 X1405VAのスペックやベンチマーク結果を詳しくレビューし、その特徴からおすすめな点、そして購入前に知っておきたい注意点まで、評判や口コミを交えながら徹底的に解説します。
あなたのPC選びの参考になれば幸いです。
ASUS Vivobook 14 X1405VAの基本性能をレビュー解説
ASUS Vivobook 14 X1405VAは、日常使いから専門的な作業まで、幅広いニーズに応えるために設計されたノートPCです。
その心臓部にはパワフルなCPUを搭載し、多くのユーザーから高い評価を得ています。
ここでは、まずこのモデルが持つ基本的な性能や特徴、そして使い勝手を左右するディスプレイやキーボードの品質について、詳しくレビュー解説していきます。
ASUS Vivobook 14 X1405VAの主な特徴
ASUS Vivobook 14 X1405VAの最大の特徴は、なんといっても「CPU性能に極振りした高いコストパフォーマンス」にあります。
通常、ゲーミングノートPCやクリエイター向けハイエンドモデルに搭載されるような、Intel第13世代Core Hシリーズプロセッサー(Core i9/i7/i5)を搭載している点が、このモデルを特別な存在にしています。
これにより、プログラミングのコンパイルやソフトウェアエンコード、複数のアプリケーションを同時に使用するような重い作業も、一般的なノートPCとは一線を画す速度で快適にこなすことが可能です。
さらに、この高性能な構成でありながら、セール時には10万円台から購入できるという驚異的な価格設定が、多くのユーザーを惹きつけています。
また、性能だけでなく実用性にも配慮されているのがVivobook 14 X1405VAの魅力です。
約1.6kgという、高性能CPU搭載機としては比較的軽量なボディに、米国軍用規格「MIL-STD-810H」に準拠した堅牢性を備えており、安心して持ち運ぶことができます。
加えて、よく触れる部分にはウイルスや細菌の増殖を抑制する「ASUSアンチバクテリアガードプラス」が施されており、衛生面でも安心して使用できる工夫がなされています。
180度開くフラットヒンジや、物理的なWebカメラシールドなど、日々の使いやすさを向上させる細やかな機能も搭載されており、まさに「パワーと実用性を両立した一台」と言えるでしょう。
ASUS Vivobook 14 X1405VAのスペックを解説
ASUS Vivobook 14 X1405VAは、ユーザーの用途や予算に合わせて複数のモデルが用意されています。
ここでは、主要なモデルのスペックを一覧表にまとめました。
どのモデルを選ぶかによってパフォーマンスが大きく変わるため、ご自身の使い方に最適な構成を見つけるための参考にしてください。
スペック項目 | Core i9-13900H モデル | Core i7-13620H モデル | Core i5-13420H / 1335U モデル |
---|---|---|---|
CPU | Intel Core i9-13900H (14コア/20スレッド) | Intel Core i7-13620H (10コア/16スレッド) | Intel Core i5-13420H (8コア/12スレッド) or i5-1335U (10コア/12スレッド) |
メモリ | 16GB (DDR4-3200) | 16GB (DDR4-3200) | 16GB (DDR4-3200) |
ストレージ | 1TB SSD (PCIe 3.0) | 512GB SSD (PCIe 4.0) | 512GB SSD (PCIe 3.0) |
グラフィックス | Intel Iris Xe Graphics (CPU内蔵) | Intel UHD Graphics (CPU内蔵) | Intel Iris Xe Graphics (CPU内蔵) |
ディスプレイ | 14.0型ワイドTFTカラー液晶 (1920×1200) ノングレア | 14.0型ワイドTFTカラー液晶 (1920×1200) ノングレア | 14.0型ワイドTFTカラー液晶 (1920×1200) ノングレア |
OS | Windows 11 Home | Windows 11 Home | Windows 11 Home |
無線LAN | Wi-Fi 6E (IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax) | Wi-Fi 6E (IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax) | Wi-Fi 6E (IEEE802.11a/b/g/n/ac/ax) |
重量 | 約1.6kg | 約1.6kg | 約1.6kg |
バッテリー駆動 | 約7.7時間 | 約9.2時間 | 約7.7時間~9.2時間 |
Officeソフト | – | WPS Office 2 | WPS Office 2 |
CPUの選択肢
このPCの心臓部であるCPUは、最も性能が高いCore i9-13900Hから、バランスの取れたCore i7、コストを抑えたCore i5まで幅広く選択できます。
HシリーズはTDP(熱設計電力)が45Wと高く、一般的なノートPCに搭載されるUシリーズ(TDP 15W)よりも格段に高い処理能力を持ちます。
メモリとストレージ
メモリは全モデルで16GB(オンボード8GB + スロット8GB)を搭載しており、複数のアプリを同時に使っても快適に動作します。
ストレージも512GBまたは1TBの高速なSSDが採用されており、OSやアプリの起動、データの読み書きもスムーズです。
グラフィックス
グラフィックスはCPU内蔵のものを利用します。
そのため、本格的な3Dゲームや高度な動画編集には向きませんが、日常的な作業や軽めのクリエイティブ作業であれば問題なくこなせる性能です。
ディスプレイの品質と色域をチェック
ASUS Vivobook 14 X1405VAのディスプレイは、作業効率と目の快適さに配慮した設計になっていますが、用途によっては注意が必要です。
まず、画面は14.0インチで、解像度はWUXGA(1920×1200ドット)です。
一般的なフルHD(1920×1080)よりも縦に広い「16:10」のアスペクト比を採用しているため、Webサイトの閲覧や文書作成など、縦にスクロールする作業でより多くの情報を一度に表示でき、作業効率が向上します。
表面はノングレア(非光沢)仕上げで、照明などの映り込みが抑えられている点もポイントです。
また、画面のちらつき(フリッカー)も発生しない設計になっており、長時間の作業でも目が疲れにくいように配慮されています。
さらに、ヒンジは180度まで開くレイフラット仕様なので、対面での打ち合わせなどで画面を共有する際に非常に便利です。
一方で、最も注意すべき点は「色域の狭さ」です。
レビューサイトの計測によると、sRGBカバー率は約62.9%と、色の表現できる範囲が広くありません。
これは、Webコンテンツや一般的な写真・動画を閲覧する上では大きな問題になりませんが、正確な色が求められる写真編集やグラフィックデザインといったクリエイティブな作業には不向きと言えます。
もし色の再現性を重視する場合は、より広色域なパネルを搭載した上位モデルや、OLED(有機EL)ディスプレイを搭載した「Vivobook 14 OLED」モデルを検討することをおすすめします。
キーボードとタッチパッドの操作性
ノートPCの使い勝手を大きく左右するキーボードとタッチパッドについて、ASUS Vivobook 14 X1405VAは標準的ながらも快適な操作性を実現しています。
キーボードは、主要なキーのキーピッチ(キーの中心から隣のキーの中心までの距離)が横約19mm、縦約18.5mmと、デスクトップPCのキーボードに近い十分な間隔が確保されています。
キーストローク(キーを押し込む深さ)も約1.4mmと標準的で、しっかりとした打鍵感を得られます。
キートップには約0.2mmのくぼみがあり、指先の形状にフィットしやすく、タイピングの正確性を高める工夫がされています。
ただし、「半角/全角」キーや「\」キーなど、一部のキーが少し小さくなっているため、これらのキーを多用する方は慣れが必要かもしれません。
多くのモデルでキーボードバックライトが搭載されており、暗い場所での作業も快適に行えます。
タッチパッドは、比較的大きめのサイズが確保されており、ジェスチャー操作もスムーズに行えます。
クリックボタンの押し心地も標準的で、特に不満を感じることは少ないでしょう。
また、タッチパッドの右上に指紋センサーが搭載されているモデルもあり、Windows Helloの指紋認証に対応しています。
これにより、パスワードを入力する手間なく、ワンタッチで素早く安全にログインすることが可能です。
全体として、キーボード・タッチパッドともに、日常的な作業でストレスを感じることなく、快適に使えるレベルにまとまっていると言えます。
ASUS Vivobook 14 X1405VAの実力をレビュー解説
ここまではASUS Vivobook 14 X1405VAの基本的な特徴やスペックを見てきました。
では、その実力は一体どれほどのものなのでしょうか。
このセクションでは、客観的な数値であるベンチマークテストの結果を基に、このノートPCが持つ真のパフォーマンスをレビュー解説します。
また、具体的なおすすめポイントや、購入前に知っておくべき注意点、そして実際に使用しているユーザーの生の声である評判・口コミまで、多角的に掘り下げていきます。
ASUS Vivobook 14 X1405VAのベンチマーク結果
ASUS Vivobook 14 X1405VAのパフォーマンスを客観的に評価するため、CPU性能を測る「CINEBENCH R23」のベンチマークスコアを見ていきましょう。
このスコアは、PCの処理能力を数値で比較する際の重要な指標となります。
CINEBENCH R23 スコア
レビューサイト「the比較」によると、Core i9-13900H搭載モデルのスコアは以下のようになっています。
モード | マルチコア | シングルコア |
---|---|---|
ダイナミックパフォーマンスモード | 14560 | 1706 |
スタンダードモード | 12806 | 1715 |
このマルチコアスコア「14560」は、一般的な薄型ノートPCに搭載されるCore i7-1360P(スコア約9720)やRyzen 7 7730U(スコア約10051)を大幅に上回る非常に高い数値です。
これは、一世代前のゲーミングノートPCに搭載されていたCore i7-12700H(スコア約14546)とほぼ同等の性能であり、14インチのノートPCとしては驚異的な処理能力を持っていることがわかります。
ただし、同じCore i9-13900Hを搭載したハイエンドなゲーミングノートPCでは、より高い冷却性能によってCPU電力をさらに引き出すため、スコアが19000を超えることもあります。
Vivobook 14 X1405VAは薄型ボディのため、冷却性能に限界があり、CPUのポテンシャルを100%引き出せているわけではありませんが、それでも価格を考えれば十分すぎるパフォーマンスです。
グラフィックス性能
グラフィックス性能を測る「3DMark Night Raid」のスコアは「17488」と、CPU内蔵グラフィックスとしては標準的な数値です。
これは、外部GPU(dGPU)を搭載していないため、最新の重い3Dゲームを快適にプレイするのは難しいことを意味します。
軽いゲームやブラウザゲームであれば問題ありませんが、ゲーム目的での購入は避けた方が良いでしょう。
総じて、Vivobook 14 X1405VAは、CPU性能が突出して高い一方で、グラフィックス性能は一般的なノートPCのレベルに留まる、「CPU特化型」のPCであると言えます。
ASUS Vivobook 14 X1405VAのおすすめな点
ASUS Vivobook 14 X1405VAの魅力は多岐にわたりますが、特におすすめしたいポイントを3つに絞ってご紹介します。
このPCがどのようなユーザーにとって最適なのか、具体的なメリットを知ることで、購入の判断材料になるはずです。
1. 圧倒的なCPU性能とコストパフォーマンス
最大のおすすめポイントは、やはりその驚異的なコストパフォーマンスです。
前述の通り、本機はCore i9-13900Hのような高性能なHシリーズCPUを搭載しながら、セール時には10万円台という手頃な価格で手に入ります。
通常、このクラスのCPUは20万円以上の高価なモデルに搭載されることが多いため、CPUパワーを最優先で求めるユーザーにとっては、他に類を見ないほど魅力的な選択肢と言えるでしょう。
プログラミング、大量のデータ処理、ソフトウェアエンコードなど、CPU負荷の高い作業を頻繁に行う方であれば、その恩恵を最大限に受けることができます。
2. 持ち運びも可能な堅牢性と軽量設計
高性能なノートPCは重くて持ち運びにくい、というイメージを覆すのがVivobook 14 X1405VAです。
重量は約1.6kgと、14インチクラスとしては特別軽くはありませんが、搭載しているCPUの性能を考えれば十分に軽量な部類に入ります。
さらに、米国軍用規格「MIL-STD-810H」に準拠したテストをクリアしており、高い堅牢性を誇ります。
これにより、日々の持ち運びや外出先での使用においても、安心して使うことができます。
高い処理能力を、場所を選ばずに活用したいビジネスパーソンや学生にとって、この点は大きなメリットです。
3. 日常の使いやすさを高める細やかな配慮
パフォーマンスだけでなく、日々の使い勝手を向上させる機能が充実している点もおすすめです。
例えば、ディスプレイは180度開くため、対面での画面共有がスムーズに行えます。
また、Webカメラには物理的なプライバシーシャッターが搭載されており、意図しない映り込みを防ぎ、セキュリティ面での安心感を与えてくれます。
さらに、キーボードやパームレストなど、よく触れる部分には「ASUSアンチバクテリアガードプラス」という抗菌処理が施されており、衛生的に使用できるのも嬉しいポイントです。
これらの細やかな配慮が、日常的なPC作業の快適性を高めてくれます。
ASUS Vivobook 14 X1405VAの注意点
ASUS Vivobook 14 X1405VAは非常にコストパフォーマンスに優れた魅力的な製品ですが、その価格を実現するために、いくつかの点が割り切られています。
購入後に「こんなはずではなかった」と後悔しないために、事前に知っておくべき注意点を正直にお伝えします。
1. ディスプレイの色域が狭い
最も重要な注意点として、ディスプレイの色の表現範囲(色域)が広くないことが挙げられます。
sRGBカバー率が約62.9%と低いため、Web閲覧やOffice作業では問題ありませんが、写真編集やイラスト制作、デザインといった、正確な色が求められるクリエイティブな作業には向きません。
色がくすんで見えたり、意図した色とは異なって表示されたりする可能性があるため、クリエイティブ用途を主目的とする場合は、OLEDモデルや他の広色域ディスプレイ搭載PCを検討すべきです。
2. インターフェースの制約
搭載されているポート類にもいくつかの制約があります。
USB Type-Cポートは搭載されていますが、データの転送とPC本体への充電(Power Delivery)には対応しているものの、モニターへの映像出力(DisplayPort Alternate Mode)には対応していません。
そのため、USB-Cケーブル1本で映像出力と給電を同時に行う、といった使い方はできません。
また、映像出力はHDMIポートのみとなりますが、4Kモニターに接続した場合、60Hzで表示しようとすると色情報が間引かれた「YCbCr420」形式での出力となり、画質が若干劣化します。
高画質な4K外部モニターをフル活用したい方は注意が必要です。
3. バッテリー駆動時間と冷却ファンの音
高性能なHシリーズCPUを搭載しているため、バッテリー消費は比較的大きめです。
公称値では約7.7時間~9.2時間とされていますが、実際の使用状況、特にCPUに負荷のかかる作業を行うと、駆動時間はさらに短くなる傾向があります。
口コミでも「バッテリー持ちが思ったより悪い」という声が見られるため、外出先で長時間使用する場合は、ACアダプターやモバイルバッテリーの携帯が推奨されます。
また、高負荷時には冷却ファンの音が大きくなることがあります。
静かな環境での使用を考えている方は、この点も念頭に置いておくと良いでしょう。
ASUS Vivobook 14 X1405VAの評判・口コミまとめ
ASUS Vivobook 14 X1405VAは、多くのユーザーから注目を集めており、様々な評判や口コミが寄せられています。
ここでは、実際に購入したユーザーの声をまとめ、その評価を客観的に見ていきましょう。
肯定的な評判・口コミ
多くのユーザーが絶賛しているのは、やはりその圧倒的なコストパフォーマンスです。
- 「Core i7、メモリ16GBでこの価格は驚異的。動作はサクサクで、どんな作業もストレスがない」
- 「セールで9万円弱で買えた。簡単な動画編集もこなせるスペックで大満足」
- 「立ち上がりが非常に速く、タブレットのような感覚で使える。性能には全く不満がない」
- 「14インチで小型・軽量なので持ち運びやすい。大学生活の強い味方になりそう」
このように、処理性能の高さと価格の安さのバランスを評価する声が大多数を占めています。
特に、これまで高価で手が出せなかったハイスペックPCを、手頃な価格で手に入れたいユーザーからの満足度が非常に高いようです。
否定的な評判・口コミ
一方で、価格とのトレードオフとなる部分への指摘も見られます。
- 「バッテリー容量が少なく、思ったよりも駆動時間が短い」
- 「タッチパッドの質感がパタパタしていて安っぽい感じがする」
- 「高負荷時の冷却ファンの音が少し気になる」
- 「外面に指紋や手の油が付きやすい表面仕様なのがマイナス」
これらの口コミは、前述した「注意点」と一致する内容が多く、バッテリー性能や筐体の質感、冷却ファンの音などが主な不満点として挙げられています。
これらのデメリットを許容できるかどうかが、このPCの満足度を左右する重要なポイントとなりそうです。
総じて、Vivobook 14 X1405VAは「CPU性能を最優先し、その他の部分は価格相応」という評価に集約されるでしょう。
自身の用途と、これらのメリット・デメリットを照らし合わせて、購入を検討することが重要です。
まとめ:ASUS Vivobook 14 X1405VA レビュー解説
- Core i9/i7/i5の高性能HシリーズCPUを搭載している
- セール時には10万円前後から購入可能でコストパフォーマンスが非常に高い
- CPU性能に特化しておりプログラミングやエンコード作業におすすめである
- 約1.6kgと高性能機の割に軽量で持ち運びやすい
- 米国軍用規格MIL-STD-810Hに準拠した高い堅牢性を持つ
- ディスプレイの色域が狭くクリエイティブな作業には不向きである
- USB-Cポートは映像出力に非対応という制約がある
- バッテリー駆動時間は公称値より短い傾向にある
- 高負荷時の冷却ファンの音が気になる場合がある
- CPU性能を最優先するユーザーにとって最適な一台である