自宅のWi-Fi環境に、「速度が遅い」「動画が途中で止まる」「部屋によって電波が届かない」といった不満を感じていませんか。
複数のデバイスを同時に使うことが当たり前になった今、安定したインターネット接続は欠かせないインフラです。
このような悩みを解決する手段として注目されているのが「メッシュWi-Fi」であり、その代表的な製品がAmazonの「eero(イーロ)」です。
eeroは、従来のWi-Fiルーターとは一線を画すシンプルなデザインと、誰でも簡単に設定できる手軽さが魅力です。
しかし、実際に購入を検討するとなると、「eeroとは具体的に何が良いのか」「実際の評判やレビューはどうなのか」「月額料金はかかるのか」「繋がらない時の対処法は?」など、さまざまな疑問が浮かぶことでしょう。
この記事では、Amazon eeroに関するあらゆる情報を網羅し、基本的な知識からモデルの選び方、具体的な使い方、トラブルシューティングまで、初めての方にも分かりやすく徹底解説します。
この記事を読めば、あなたのWi-Fi環境にeeroが最適かどうかを判断し、快適なインターネットライフを手に入れるための第一歩を踏み出せるはずです。
AmazonのメッシュWi-Fi「eero」を徹底解説
そもそもeeroとはどんなWi-Fiルーター?
eeroとは、Amazonが開発・販売している「メッシュWi-Fiシステム」です。
従来のWi-Fiルーターが1台で家全体の電波をカバーしようとするのに対し、メッシュWi-Fiは複数台のeeroデバイス(ルーター)を連携させて、網の目のようにWi-Fiエリアを張り巡らせることで、家の隅々まで安定した高速通信を届ける技術です。
もともとeeroは2014年にアメリカで創業した企業で、世界で初めて家庭用メッシュWi-Fiシステムを発売したパイオニアとして知られています。
その後、2019年にAmazonに買収され、Amazonデバイスの一つとしてさらに開発が加速しました。
eeroの最大の特長は、独自の「TrueMesh」テクノロジーにあります。
これは、ネットワーク上のデータの流れを常に監視し、デバイスごとに最も速くて安定した通信経路を自動的に選択・最適化する技術です。
たとえば、電子レンジの使用で電波干渉が起きたり、家族が同時に動画ストリーミングを始めたりしても、eeroが賢く通信経路を切り替えることで、接続の途切れや速度低下を最小限に抑えてくれます。
これにより、ユーザーは特別な設定を何もしなくても、常に快適なWi-Fi環境を享受できるのです。
デザインも非常にシンプルで、一般的なルーターのようなアンテナがなく、どんな部屋のインテリアにも自然に溶け込むため、置き場所に困らない点も多くのユーザーから支持されています。
このようにeeroは、高度な技術を使いやすさと美しいデザインに詰め込んだ、新しい時代のWi-Fiルーターと言えるでしょう。
実際の評判は?Amazon eeroのレビュー
eeroの実際の評判は、総じて高く評価されていますが、いくつかの注意点も指摘されています。
購入を検討する上で、良い点と気になる点の両方を把握しておくことが大切です。
良い評判・メリット
多くのユーザーレビューで共通して挙げられるのは、以下の3つのポイントです。
- デザイン性の高さ「ルーターに見えないおしゃれなデザインが良い」という声が圧倒的に多いです。光沢のある白い筐体はコンパクトで、アンテナなどの突起物もありません。そのため、リビングのテレビボードや本棚に置いてもインテリアを損なわず、生活空間に自然に馴染みます。これまでルーターを隠すように設置していたユーザーからは特に高い評価を得ています。
- 設定が非常に簡単「アプリの指示通りに進めるだけで、10分もかからずに設定できた」というレビューが多数見られます。セットアップはすべてスマートフォンの専用アプリで行い、専門的な知識はほとんど必要ありません。2台目以降の追加も電源に接続するだけで自動的に認識されるため、機械が苦手な方でも安心して導入できる手軽さが大きなメリットです。
- 家中で通信が安定する「今までWi-Fiが届きにくかった寝室や浴室でも、動画がサクサク見られるようになった」など、通信の安定性を評価する声も多いです。これは前述のTrueMesh技術によるもので、1台のルーターではカバーしきれなかった電波の死角(デッドスポット)を解消し、家中どこにいても快適な通信速度を維持します。オンラインゲームの遅延がなくなった、Web会議が途切れなくなったといった具体的な改善報告も多くあります。
気になる評判・デメリット
一方で、以下のような気になる点を指摘する声もあります。
- 価格が割高「同じスペックの他社製品と比べると価格が高い」という意見は少なくありません。特に、Wi-Fi 6EやWi-Fi 7に対応した上位モデルは、競合製品の1.5倍以上の価格になることもあります。ただし、Amazonデバイスであるため、プライムデーやブラックフライデーなどの大型セールで大幅に値引きされる傾向があります。購入を検討する際は、セール時期を狙うのが賢い選択と言えるでしょう。
- 一部の高度な機能がないeeroはシンプルさを追求しているため、上級者向けのネットワーク機能の一部は搭載されていません。たとえば、VPNサーバー機能や、USBポートを利用したファイル共有機能などです。これらの特定の機能が必要な場合は、他の高機能ルーターを検討する必要があります。
- 接続性の問題(ごく少数)ごく少数ですが、「接続が不安定になった」「突然繋がらなくなった」というレビューも見られます。これはeero固有の問題というよりは、利用しているインターネット回線やモデムとの相性、建物の構造、近隣の電波状況など、様々な要因が複合的に絡んでいる可能性が高いです。多くは再起動などで解決しますが、万が一の場合は国内のカスタマーサポートが対応してくれます。
これらの評判から、eeroは「Wi-Fiの設定は簡単に済ませたいけれど、性能や安定性、デザインにはこだわりたい」というユーザーに最適な製品だと言えます。
あなたに合うeero wifiのおすすめモデル
eeroシリーズには複数のモデルがあり、それぞれ対応するWi-Fi規格や性能、価格が異なります。
自分の住環境やインターネットの使い方に合ったモデルを選ぶことが、満足度を高める上で非常に重要です。
ここでは、現在主に販売されているモデルの特長を比較し、どのような人におすすめかを解説します。
eero主要モデル比較表
モデル名 | Wi-Fi規格 | 最大速度(無線/有線) | 最大wifi範囲(1台) | 同時接続台数 | おすすめユーザー |
eero 6+ | Wi-Fi 6 | 最大1.0Gbps | 140㎡ | 約75台 | ・手頃な価格でメッシュWi-Fiを始めたい方 ・ワンルーム~2LDKにお住まいの方 |
eero Pro 6E | Wi-Fi 6E | 無線:最大1.6Gbps 有線:最大1Gbps | 190㎡ | 約100台 | ・4K/8K動画やVRを快適に楽しみたい方 ・デバイス数が多く電波干渉を避けたい方 |
eero 7 | Wi-Fi 7 | 無線:最大1.8Gbps 有線:最大2.3Gbps | 190㎡ | 約120台 | ・最新規格Wi-Fi 7を体験したい方 ・将来を見越して長く使いたい方 |
eero Pro 7 | Wi-Fi 7 | 無線:最大3.9Gbps 有線:最大4.7Gbps | 190㎡ | 約200台 | ・100台以上のデバイスを常時接続する方 ・マルチギガ回線を契約している家庭 |
eero Max 7 | Wi-Fi 7 | 無線:最大4.3Gbps 有線:最大9.4Gbps | 230㎡ | 約250台 | ・オンラインゲーマー、動画クリエイター ・小規模オフィスや店舗での利用 |
各モデルの選び方
- eero 6+:コストパフォーマンス重視のエントリーモデルWi-Fi 6に対応し、最大1Gbpsの通信速度をサポートします。「メッシュWi-Fiを試してみたい」「そこまで多くのデバイスは接続しない」という方にとって、最も手頃でバランスの取れた選択肢です。一般的なマンションや2LDK程度の一戸建てであれば、2台セットで家全体を快適にカバーできるでしょう。
- eero Pro 6E:電波の混雑を避ける上位モデルWi-Fi 6Eに対応し、従来の2.4GHz/5GHz帯に加えて、空いている新しい周波数帯「6GHz帯」を利用できるのが最大の特長です。これにより、近隣のWi-Fiとの電波干渉を受けにくく、Wi-Fi 6E対応デバイス(最新のスマートフォンやPCなど)で非常に高速かつ低遅延な通信が可能になります。多くのデバイスを接続する家庭や、高画質な動画ストリーミング、VRコンテンツなどを楽しみたい方におすすめです。
- eero 7 / Pro 7:最新規格Wi-Fi 7対応の次世代モデル2025年6月に登場した最新モデルで、Wi-Fi 7に対応しています。Wi-Fi 7は、複数の周波数帯を同時に束ねて通信する「MLO(Multi-Link Operation)」技術により、Wi-Fi 6/6Eを上回る速度と安定性、低遅延を実現します。eero 7は手頃な価格帯、eero Pro 7はより多くのデバイス接続と高速なポートを備えた高性能モデルです。まだWi-Fi 7対応デバイスは多くありませんが、「最先端の技術を体験したい」「数年先を見越して長く使えるルーターが欲しい」という方に最適です。
- eero Max 7:全てを求めるプロフェッショナルモデルeeroシリーズの最上位モデルです。10ギガビットの有線ポートを2つ搭載し、有線・無線ともに圧倒的なパフォーマンスを誇ります。200台以上のデバイスを同時接続できるため、スマートホームデバイスで溢れた家庭、プロのオンラインゲーマーや4K/8K映像の編集を行うクリエイター、さらには小規模なオフィスやカフェといった商用利用にも耐えうるスペックを持っています。
自分の契約しているインターネット回線の速度や、住居の広さ、接続したいデバイスの数、そして予算を総合的に考えて、最適なeeroを選んでください。
Amazon eeroの月額プラン「eero Plus」
eeroには、標準の機能に加えて、さらに高度な機能を利用できる「eero Plus」という有料のサブスクリプションプランが用意されています。
必ずしも加入が必要なものではありませんが、特定のニーズを持つユーザーにとっては非常に有用なサービスです。
eero Plusで利用可能になる主な機能
- 高度なオンラインセキュリティフィッシングサイトやウイルス、スパイウェアなどを含む悪意のあるWebサイトへのアクセスをネットワークレベルでブロックします。家族の誰かが誤って危険なリンクをクリックしてしまっても、被害を未然に防ぐことができます。
- ペアレンタルコントロールの強化標準機能でもデバイスごとにインターネットを一時停止できますが、eero Plusに加入すると、さらに詳細なコントロールが可能になります。特定のアプリ(ゲームやSNSなど)をブロックしたり、年齢に応じたコンテンツフィルターを適用したり、デバイスごとの利用履歴を確認したりできます。小さなお子様がいるご家庭には特に心強い機能です。
- 広告ブロックWebサイトやアプリ内に表示される多くの広告を、ネットワーク全体で非表示にします。Webページの読み込みが速くなったり、不快な広告を目にしなくて済むようになったりするメリットがあります。
- 提携セキュリティサービスの利用eero Plusの大きな特長として、世界的に評価の高い3つのセキュリティサービスが追加料金なしで利用可能になります。
- 1Password(ワンパスワード): 複数のパスワードを安全に一括管理できるパスワードマネージャー。
- Malwarebytes(マルウェアバイツ): PCやスマートフォン向けの高度なウイルス・マルウェア対策ソフト。
- Guardian(ガーディアン): 外出先のフリーWi-Fiなどを安全に利用するためのVPNサービス。
eero Plusの料金と必要性
eero Plusの料金は、以下の通りです。(2025年6月時点)
- 月額プラン: 1,600円(税込)
- 年額プラン: 16,000円(税込)
年額プランで契約すると、月額換算で約1,333円となり、2ヶ月分お得になります。
では、このeero Plusはどのような人に必要なのでしょうか。
- おすすめする人
- 小さなお子様のインターネット利用を細かく管理・保護したい方。
- セキュリティ対策に不安があり、包括的な保護を簡単に導入したい方。
- 1PasswordやMalwarebytesなどのサービスを個別に契約しており、eero Plusにまとめた方がお得になる方。
- 必要性が低い人
- 基本的なWi-Fiの速度と安定性だけで満足な方。
- セキュリティやペアレンタルコントロールは、他のソフトやOSの機能で十分だと考えている方。
eero Plusは、あくまでオプションサービスです。
eeroの基本的なメッシュWi-Fi機能は、eero Plusに加入しなくてもすべて利用できますので、まずは標準機能で使い始めてみて、必要性を感じたら加入を検討するという形で全く問題ありません。
eeroの便利な機能と設定方法
Amazon eeroの基本的な使い方と設定
eeroの最大の魅力の一つは、その設定の驚くほどの簡単さです。
専門知識は一切不要で、スマートフォンアプリの指示に従うだけで、誰でも数分でメッシュWi-Fi環境を構築できます。
ここでは、初めてeeroを設置する際の基本的な使い方と設定手順を、ステップごとに分かりやすく解説します。
準備するもの
設定を始める前に、以下のものを手元に用意してください。
- eero本体と付属の電源アダプタ、LANケーブル
- インターネット回線に接続されているモデム(またはONU)
- スマートフォン(iOSまたはAndroid)
- Amazonアカウント(持っていない場合は事前に作成)
セットアップ手順
- eeroアプリのインストールとログインまず、スマートフォンのApp StoreまたはGoogle Playストアから「eero wifi システム」アプリをダウンロードします。インストールが完了したらアプリを開き、Amazonアカウントでサインインしてください。
- eero本体の接続次に、物理的な接続を行います。現在インターネットに使用しているモデム(またはONU)の電源を一度抜きます。付属のLANケーブルを使って、モデムのLANポートと、eero本体のどちらか一方のイーサネットポートを接続します。接続が完了したら、モデムの電源を先に入れ、完全に起動するまで数分待ちます。その後、eero本体に電源アダプタを接続し、コンセントに差し込みます。
- アプリでの設定開始スマートフォンのeeroアプリに戻り、「セットアップを開始」をタップします。アプリがBluetooth経由で近くにあるeeroを探し始めます。eero本体のLEDランプが青く点滅し始めたら、アプリがeeroを検出する準備ができた合図です。
- eeroの検出と設置場所の選択アプリがeeroを自動で検出します。検出が完了したら、そのeeroを設置する場所(例:「リビング」「書斎」など)をリストから選択します。これにより、後で複数のeeroを管理しやすくなります。
- Wi-Fiネットワークの作成次に、ご自身のWi-Fiネットワーク名(SSID)とパスワードを設定します。これらは自由に決めることができますが、パスワードは第三者に推測されにくい、安全なものを設定しましょう。入力後、アプリがネットワークを作成します。
- セットアップ完了と2台目以降の追加LEDランプが白く点灯すれば、セットアップは完了です。スマートフォンが新しいeeroのWi-Fiに自動的に接続されます。2台以上のセットを購入した場合は、アプリの指示に従って次のeeroを設置したい部屋のコンセントに接続するだけです。追加のeeroは自動的に最初のeeroと連携し、メッシュネットワークを拡張してくれます。
これだけのステップで、家中をカバーする快適なメッシュWi-Fi環境が手に入ります。
設定後は、eeroアプリから接続デバイスの確認やゲストWi-Fiの設定、速度テストなどが簡単に行えます。
eeroブリッジモードへの切り替え方法
eeroは通常、家庭のネットワーク全体を管理する「ルーターモード」で動作しますが、特定の状況下では「ブリッジモード」という設定に切り替えることで、より便利に使える場合があります。
ここでは、ブリッジモードとは何か、どのような時に使うべきか、そしてその設定方法について解説します。
ブリッジモードとは?
ブリッジモードとは、eeroのルーター機能を無効にし、純粋なWi-Fiアクセスポイントとして動作させるモードです。
通常、ルーターはIPアドレスの割り当て(DHCP)やネットワークアドレス変換(NAT)といった、ネットワークを管理するための重要な役割を担っています。
ブリッジモードにすると、eeroはこれらの管理機能を停止し、すでに家庭内にある別のルーター(例えば、インターネットプロバイダから提供された多機能ルーターなど)に管理を任せます。
そしてeeroは、そのルーターから受け取ったインターネット信号を、強力なWi-Fi電波として飛ばす役割に専念します。
ブリッジモードを利用するシーン
ほとんどの家庭では、eeroを通常のルーターモードで使うのが最も簡単で推奨されています。
しかし、以下のようなケースではブリッジモードが有効です。
- プロバイダ提供のルーターを使い続けたい場合:プロバイダからレンタルしているルーターに、ひかり電話や専門チャンネルの視聴といった特殊な機能が組み込まれており、そのルーターを置き換えることができない場合。
- 既存の高度なネットワーク設定を維持したい場合:すでにメインルーターでポート開放や静的IPアドレスの固定など、複雑なネットワーク設定を行っている場合。eeroをルーターモードで追加すると「二重ルーター」状態になり、これらの設定がうまく機能しなくなる可能性があります。
- 二重ルーター状態を避けたい場合:二重ルーター環境では、通信速度の低下や一部のオンラインゲーム、VPN接続などで問題が発生することがあります。これをシンプルに回避するためにブリッジモードを使用します。
ブリッジモードのデメリットと注意点
ブリッジモードに切り替えると、eeroの一部の便利な機能が利用できなくなります。
- ペアレンタルコントロール
- ゲストアクセス
- eero Plusの高度なセキュリティ機能
- デバイスごとの帯域幅管理
これらの機能はネットワークを管理するルーター機能に依存しているためです。
eeroの全ての機能を最大限に活用したい場合は、ルーターモードでの使用が前提となります。
ブリッジモードへの切り替え手順
- スマートフォンのeeroアプリを開きます。
- 画面右下の「設定」タブをタップします。
- 「ネットワーク設定」を選択します。
- 「DHCP & NAT」という項目をタップします。
- 現在の設定(通常は「自動」)から「ブリッジ」を選択し、画面右上の「保存」をタップします。
保存をタップすると、eeroネットワークが再起動し、数分後にブリッジモードで動作を開始します。
切り替えは非常に簡単ですが、そのメリットとデメリットをよく理解した上で設定変更を行いましょう。
Echoが中継器になるeeroビルトイン対応機種
eeroのユニークな機能の一つに、「eeroビルトイン(eero Built-in)」があります。
これは、対応するAmazon Echoデバイスを、eeroメッシュWi-Fiネットワークの追加の中継器(エクステンダー)として利用できる機能です。
eeroビルトインのメリット
eeroビルトインの最大のメリットは、追加のコストをかけずにWi-Fiのカバー範囲を簡単に広げられる点です。
たとえば、「あと少しだけ書斎の電波が弱い」「浴室でも途切れずに音楽をストリーミングしたい」といった場合に、その場所に置いてあるEchoデバイスがWi-Fiエリアを拡張してくれます。
これにより、Wi-Fiの電波が届きにくい「デッドスポット」を手軽に解消できます。
専用のeeroユニットをもう1台購入するほどではないけれど、少しだけエリアを広げたい、というニーズに完璧に応えてくれる便利な機能です。
eeroビルトイン対応のEchoデバイス
2025年7月現在、eeroビルトインに対応している主なEchoデバイスは以下の通りです。
新しいデバイスも順次対応する可能性がありますので、最新情報はAmazonの公式サイトでご確認ください。
- Echo Pop
- Echo Dot (第4世代、第5世代)
- Echo Dot with clock (第4世代、第5世代)
- Echo (第4世代)
eeroビルトインの性能と注意点
eeroビルトインは非常に便利ですが、その性能といくつかの注意点を理解しておくことが重要です。
- 性能:
- 対応周波数帯: 5GHz帯のみに対応します。
- 最大拡張範囲: 1台あたり最大92㎡のエリアを拡張します。
- 最大速度: 最大100Mbpsの速度をサポートします。
- 最大接続台数: 1台のEchoデバイスで約10台のデバイス接続をサポートします。
- 注意点:
- パフォーマンスは専用機に劣る: eeroビルトインはあくまで簡易的な拡張機能です。通信速度や安定性は、専用のeeroユニットを追加した場合の方が格段に高くなります。高速通信が必要な場所には、eeroユニットの設置を検討しましょう。
- 設置場所が重要: EchoデバイスはWi-Fiを中継するのに最適な場所(例:廊下の中間など)に設置されているとは限りません。壁際や障害物の多い場所に置かれていると、期待するほどの効果が得られない場合があります。
- 一部機能との併用不可: Alexaホームシアター機能とは同時に利用できません。
eeroビルトインの設定方法
設定は非常に簡単です。
- eeroアカウントとAmazonアカウントをリンクさせます。(通常は初期設定時に完了しています)
- eeroアプリを開き、「検出」タブをタップします。
- 「Amazon Connected Home」のセクションから「eeroビルトイン」を選択し、機能をオンに切り替えるだけです。
ネットワーク内にある対応Echoデバイスが自動的にWi-Fiエクステンダーとして機能し始めます。
eeroが繋がらないときの原因と対処法
eeroは非常に安定したWi-Fiシステムですが、時には「インターネットに繋がらない」「接続が切れる」といった問題が発生することもあります。
しかし、パニックになる必要はありません。
多くの場合、簡単な手順で解決できます。
ここでは、eeroが繋がらないときに試すべき対処法を、順を追って解説します。
STEP1: まずは基本の再起動から
「繋がらない」と感じたら、何よりも先に試すべき最も効果的な対処法が「再起動」です。
- eero本体の電源を抜く: まず、インターネットに接続されている親機のeero(モデムに繋がっているもの)の電源ケーブルをコンセントから抜きます。
- モデムの電源を抜く: 次に、eeroに繋がっているモデム(またはONU)の電源ケーブルも抜きます。
- 数分待つ: 両方の電源を抜いた状態で、1〜2分ほど待ちます。これにより、機器内部のメモリがリフレッシュされます。
- 電源を入れ直す: まずモデムの電源を先に入れ、ランプが正常な状態(通常は点灯)になるまで数分待ちます。その後、eeroの電源を入れます。
eeroのLEDランプが白く点灯すれば、正常にオンラインになった証拠です。
ネットワークの問題の約9割は、この電源の入れ直しで解決すると言われています。
STEP2: eero本体のLEDランプの色を確認する
再起動しても改善しない場合は、eero本体の上部にあるLEDランプの色を確認しましょう。
ランプの色がeeroの状態を示しています。
- 白色点灯: 正常。インターネットに接続されています。
- 白色点滅: 起動中。
- 青色点灯/点滅: セットアップ中、またはアプリからの操作に反応している状態。
- 赤色点灯: 問題発生。インターネット接続がありません。
- ランプ消灯: 電源が入っていません。
赤色点灯の場合は、モデムとeeroを繋ぐLANケーブルが抜けていないか、しっかりと差し込まれているかを確認してください。
また、インターネット回線自体に障害が発生している可能性も考えられます。
STEP3: eeroアプリで状態を確認する
eeroアプリは、ネットワークの状態を確認するための強力なツールです。
- ヘルスチェック: アプリの「設定」>「トラブルシューティング」から、ネットワークのヘルスチェックを実行できます。問題点を診断し、解決策を提示してくれることがあります。
- 接続デバイスの確認: 特定のスマートフォンやPCだけが繋がらない場合は、アプリのホーム画面でそのデバイスが「一時停止」されていないか確認しましょう。ペアレンタルコントロールで意図せずブロックしてしまっている可能性があります。
STEP4: IPoE接続設定を確認する
最近のeeroは、日本の高速なインターネット接続方式である「IPoE(IPv4 over IPv6)」に対応しています。
しかし、契約しているプロバイダや回線の種類によっては、特別な設定が必要な場合や、そもそもeeroが対応していない方式(例: v6プラスの一部の古い仕様など)である可能性もゼロではありません。
もしPPPoEで接続していて速度が遅い、またはIPoEに切り替えたら繋がらなくなったという場合は、一度契約プロバイダのサポートページを確認するか、問い合わせてみることをお勧めします。
STEP5: 最終手段はカスタマーサポートへ
これらの手順をすべて試しても問題が解決しない場合は、eeroのカスタマーサポートに連絡しましょう。
eeroは日本国内に電話とメールのサポート窓口を設けており、専門のスタッフが丁寧に対応してくれます。
- 電話: 0120-984-213 (フリーダイヤル)
- メール: support@eero.com
問い合わせる際は、試したことやLEDランプの色、アプリに表示されるエラーなどを具体的に伝えると、スムーズに問題解決に繋がります。
まとめ:eeroで快適なWi-Fi環境を賢く手に入れよう
- eeroは複数台で網目状にWi-Fiを構築するメッシュWi-Fiシステムである
- 独自技術TrueMeshが常に最適な通信経路を自動で選択し安定性を保つ
- 良い評判は「簡単な設定」「高いデザイン性」「家中で安定する通信」である
- 気になる評判として「価格が割高」「一部の高度な機能がない」点が挙げられる
- モデル選びは住環境や接続台数、求める性能に合わせて選択することが重要だ
- 有料プラン「eero Plus」で高度なセキュリティやペアレンタル機能を追加できる
- ブリッジモードを使えば既存ルーターのWi-Fi拡張ポイントとしても利用可能だ
- 対応するEchoデバイスを追加費用なしでWi-Fi中継器として使える
- 繋がらない時はまずeeroとモデムの再起動を試すのが最も効果的である
- 国内に電話とメールのサポート窓口があり、困った時も安心できる